1999J2 2旬 (10-18節)

節  期日 キックオフ 対戦相手 スコア 会 場
10 5月5日(水・祝)13:00 FC東京 0-2 西が丘

高田  阿部(平)
越後
御厨   斎藤(瀬川)
中島 千葉直

花山  ドゥバ 山路
(渡辺)
石川
情報はML上村氏、ビデオより。東京はアマラオがいない。ベガルタは渡辺と山路が変わっただけで、最近お決まりの先発メンバー。風の強いコンディション。
 前半37分、一瞬集中の切れたところを、オフサイドトラップをかけそこね、岡元に決められる... 後半20分、アウミールからのスルーパスから、またも岡元にDFの裏をつかれ追加点を取られる。得点経過は以上。特に2点目は、阿部がケガで外に出て10人になっている時に、瀬川を斎藤の代わりに入れ、システムを変えたりして、集中がきれた隙をつかれた。ベンチも集中が切れていたと言われてもしかたないミス。
  
 ビデオで改めて見ると、疲れのためか、FC東京は、いつものスピードがなく動きが重たい。もう少し、ベガルタの動きにキレがあれば、接戦になっていたかもしれない。
 ベガルタも、前後半の開始直後は動きもよく、チャンスは作っていた。数は少ないが、サイドチェンジもおりまぜていた。シュートの数も多い。DFも、時々押し込まれてはいたが、得点シーン以外で、めちゃめちゃ抜かれていたわけではない。課題の御厨の守備も、今日はそこそこ動いていたと思う。 
11 月9日(日)14:00 ヴァンフォーレ甲府 1-2 仙台

高田  瀬川(平)
越後
千葉泰   蓮見
(御厨)
中島 千葉直

渡辺 花山 山路

石川
  阿部は怪我のため、ベンチにも入らず。WBに蓮見、千葉泰の「控え組み」を今季初めて起用したが、機能せず。試合当初から集中力を欠いたプレーが目立ち、動き回る甲府ペースに飲み込まれて、延長vゴール負け。
選手同士の連携がドタバタしていて見苦しい。どんどん狭い地域でプレーしようとするから、すぐ囲まれてしまう。怪我人も増え、有効な戦術も見えてこないし、ベンチはただ試合を見つめるばかり。

唯一の見せ場は前半、17分スピードを活かして左サイドから上がった瀬川から、きれいなセンタリングが遠いサイドの高田に届き、頭で決めた得点シーンのみ。そのあとはほとんと攻めきれず、後半追いつかれ、延長前半縦1本で抜かれてvゴールを決められた。とにかく足がぜんぜん動いていない。動ける瀬川も両足テーピングでフルに戦えない状態。越後も切れがない。そろそろ大手術が必要かもしれない。

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12 5月16日(日)12:30 コンサドーレ札幌 0-3 札 幌
高田  平(御厨)
越後
蓮見    斎藤
(瀬川)
中島 千葉直

渡辺 ドゥバ 山路
石川
阿部は肉離れで今日も欠場。コンサはアシスが欠場。風上のコンサが押している。前半を終わってシュートが8対1と攻め手がない状態。チャンスができても、連携した早い動きが見られない。

失点はボールにつられて守りが右に寄ったところをうまくサイドチェンジから抉られて、折り返された。
後半、風上で早い攻めが望まれる。

と思っていたら、いつのまにか、斎藤が警告2枚で退場、平を下げて御厨を入れ、高田のワントップ。後半10分で、蓮見に代え瀬川を投入。1点ビハインドで、10人はきついが....
38分、不用意なバックパスをつかれ2点目を失い、その後は防戦一方となり、3点目のロングシュートを決められ、ジエンド。

ボールに寄るスピードが違う。スペースを使わず、重なってしまう。シュートがほとんど打てず、まったくいいところなく敗れた。ショックだ。 
13 5月23日(日) 14:00 大宮アルディージャ 0-1v 仙台

平   高田  
(阿部→瀬川) 
越後 蓮見
(千葉泰)   
御厨     中島
 千葉直

渡辺  ドゥバ 山路
石川
後半も、互いに決め手を欠いたまま、ミスの多い、だらけた試合にブーイングする気さえおきない。5800人はこんな試合を見るためにチケットを買っている訳ではないのだが。平の代りに無理して投入した阿部は、再び膝を痛めてしまう。急遽瀬川が入り、例によってスピードだけで局面を切り開くが、シュート・パスに正確性を欠き、また彼を援護する組織力もなく、チャンスを広げられない。さらに越後に代え、千葉泰が入り、リズムが多少変化したが、時すでに遅し。

延長戦は互いにチャンスを作るが、5分、相手の攻撃にDFが固まってしまったところを、後ろから上がってきた選手にフリーを許し、Vゴール負け。
大宮もけっしていい内容ではなかったが、それ以上に悪いチーム状況。とにかく現状のまま何もしないでいては、どうしようもない所まで来ている。
14 5月29日(土)19:00 サガン鳥栖 1-2 仙 台
最悪のチーム状況なのに、観客は7千人。止むことのない応援。勝負に勝てずに、選手がそれに応えようと思うなら、もう生き様を見せるしかないだろう。ミスから勝利を逃したが、がむしゃらなものは感じられた。


中村 平
(瀬川)  
越後 蓮見
(伊藤)(千葉泰)   
御厨    中島
 千葉直

渡辺  花山 山路
石川
高田、ドゥバが警告累積で出られない。阿部も腿の筋肉を痛め長引きそうだ。やむなく登場した今期の控え組みが、ミスは多いが思い切った動きを見せてくれた。FWには今季初スタメンの中村がボンズ頭で登場。控えキーパーには大崎、そして伊藤もベンチ入り。

 試合展開は8対2位で圧倒的にベガルタが押していた。しかし、キーパーと1対1になるなどの決定機は鳥栖も作っており、それを確実に決められた差が勝敗を分けた。

 開始早々の3分、またもゴール付近での安易なパスを奪われ、ループシュートで1点を失う。いつもならこれで応援も沈黙してしまうところだが、今日は終始怒涛の応援。それに後押しされるように、20分過ぎから、中村のスペースへの飛び出しや、山路の押し上げなどが、ここ数試合でなかった攻撃のリズムを作りだす。越後や中村がゴール近くまで持ち込んでゴールを狙うが、いずれも惜しくも外れる。さらに「ラインを上げろ」コールに影響されたわけでもないだろうが、DFも前めにプレーして、攻撃の起点となる動き。ムードはいい。時々カウンターで危ない場面を作られるが、石川の好セーブなどによりかろうじて守る。

 後半も、疲れをおして早いパス回しと、中島のスピードある上がりで再三チャンスを作るものの、やはり問題はラストパスの精度とゴール前での嗅覚。阿部がいれば、3点は取っていただろう。
しかしリズムに乗って攻めていれば、チャンスも生まれる。何度となくゴールを逃してはいたが、80分、ゴール左に走りこんだ中村にパスが通り、それを粘ってセンタリング、後半途中出場の千葉泰が、DFとせりながら頭で押し込んで同点!久々にみるホームでの得点に、場内歓喜の嵐。
 しかしわずか2分後、中島が自陣ゴール付近でボールを持ちすぎ、それを奪われて浮いた相手のヘッドが石川の頭上を超える......またしても負け越し。そして残り時間が少ない。今日攻めで再三チャンスを作っていた中島だけに、このセィフティーファーストを忘れたプレーが惜しまれる。

 残念ながら、平、蓮見、越後はキレ不足。自分でなんとかしようとして越後が持ち過ぎるのがうまくいっていない。彼は阿部をうまく使った時に威力を発揮する選手になった。むしろ後半から登場した千葉泰、伊藤、そして今日先発の中村はたしかに今までにないものを見せてくれた。彼らの先発起用を強く望む。

 甲府が山形に勝って、勝ち点では同じ最下位だ。しかし最悪の成績の中で、かすかに光は見えた。どんどんいろんな選手にチャンスを与えていってもらいたい。

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15 6月26日(土)15:00 大分トリニータ0-2  大 分

 高田
御厨 蓮見  中村
    (越後) (瀬川)
千葉泰  千葉直
 ニクソン

花山 ドゥバ 山路
高橋
  MLの情報より。キーパー高橋範夫先発、山路、ドゥバイッチ、花山、千葉直樹、ニクソン、蓮見、千葉泰伸、御厨、中村学、高田純。

大雨の中、熊本から大分へ、当サイトの九州支局長が取材を敢行した。以下のそのレポートである。
【26日大分=九州支局長伊達男】
雨というあいにくの天候、でも、4/28の雨のアウェイ(当時首位)新潟戦の再現を期待した。
しかし、実の所、1ヶ月のブランクで試合感覚が低下していないか心配だった。試合内容は一進一退であるがボールキープ率では仙台がやや上かと思われる展開。大分はサイドチェンジを主体でピッチを大きく使い、ベガルタディフェンスを揺さぶりにかかる攻撃。
 しかし、相手にボールを持たせてもニクソンを中心としたMF陣が早めにプレッシャーをかけ相手にシュートまで持って行かせない。直樹か蓮見かニクソンと思うが、観客席にまで聞こえる大きな声でコーチングをして展開をフォロー。細かいパスを駆使して相手陣内に攻めかかる。しかし、相手もJ2首位、簡単にはシュートを打たせてくれない。
 前半34分やや大分ペースに試合が進む中でベガルタが相手ボールを奪い返して攻撃に移りかけるところ、中盤で相手にボールを取られ、守備が整わないうちに大分FW神野がDFの間を抜いてきっちりと決めて0対1。その後、今までと同様な内容で前半終了。
後半展開は同じだが、後半10分くらいから大分がボールを奪ってからの早い攻撃に少々ベガルタ守備陣が裏を取られるようになる。相手のシュートミス、パスミスで得点こそ奪われなかったが、今後の修正が必要と思われる。
 攻めが単調になりつつあったのでちょっとスパイスを入れるため、中盤での溜め、スペースへの飛び出しを狙って選手交代で越後、瀬川を投入する。
 ところが、またしても攻撃の途中でボールを奪われ、守備陣が戻りきらないうちに、大分MFウィルに飛び出され得点を奪われる。(0対2)
ベガルタはスペースを使った攻撃、遠目からのシュートで反撃を加えるがゴールネットを揺らすことができず、タイムアップ。

 今日の試合で、中盤でボールを奪った際の攻撃展開の遅さ、DFとの1対1での強さの差が目に付いた。見た目にはボールキープ率は互角でどちらが勝ってもおかしくない試合ではあったが、上に挙げた些細なことが首位と下位に低迷のチームの大きな差ではないかと思う。個人技の差はどうしようもないが、連携を確認するという意味で、監督も含めて試合中に声を掛け合うことも必要と思う。(サイドが変わったからかコーチングが後半からほとんど聞こえなくなった。)
 でも、悲観点ばかりではない、中盤での組織的守備は大分にひけをとってなかったのは評価できるし、去年の九州での試合であったように先取点を取られても切れて連続失点することがなかったのは精神的成長が感じられた。
16 7月4日(日)14:00 アルビレックス新潟 0-3 仙台
 連敗中にもかかわらず、ホームでの勝利を見たくて8800人の観衆が集まったが、見せられたのは最悪の試合だった。
内容も結果も悪いのに、出ているメンバーがいつも変わらないという事が諸悪の根源のような気がする。ルイスを入団させ、高卒練習生を出してみるとか、レンタルで戦力を補強するとか、とにかく何かを変えなければ、プロとは言えないのではないだろうか。
 高田
      (平)   
中島 蓮見  中村
    (越後)  
千葉泰  千葉直
 ニクソン
(瀬川)
渡辺 ドゥバ 花山
高橋
試合は阿部、御厨の怪我により、中島を左ウィングに起用する苦肉のフォーメーション。しかし、形よりも問題なのは選手の動きが鈍いこと。前半30分くらいまでは、新潟も様子見で、引き気味にしてくれたおかげで、中盤付近での停滞した試合内容だったが、新潟がDFの裏に走りこみだすと、大慌てする悪い癖が頻発。
 とうとう、渡辺が自陣ゴールエリアで、なんと、フェイントで相手をかわそうとして、逆にボールを取られ先制を許す。セーフティファーストという事をなぜしないのか。キーパー高橋は、「出せ!」と声をかけたのか?
 攻撃では蓮見と高田が重なってばかり。動きが鈍く、ドリブルとパスの組み合わせがないから、コースを読まれ、ベガルタは、ほとんどまともなシュートも打てないまま、前半を終える。

 後半、ベガルタの攻撃に変化がなく、見くびった新潟に、いいように攻められる。55分頃、ゴール前正面でフリーキックを与え、直接ゴールを決められる。さらに、クリアミスからDFラインを突破され、3点目を許す。相手選手の警告累積2枚により数的有利になった残り20分間でも、個人プレーだけが横行して、易々と守り切られた。また試合の趨勢が決まっているところで、花山が相手選手の独走を止めようとして一発退場。普通ならやむを得ないファアルといいたいところだが、3点リードされた残り3分で必要だったのか、よく考えてもらいたい?

 キック、パスがあまりにも不正確な千葉直樹、スペースを作る動きのない高田、蓮見。冷静さを失い、ただ興奮している渡辺....昨秋の落ち着きはどこへ行ってしまったのだろうか。相手が強くなるとこんなにも慌ててしまうとは。

 ミスのオンパレードで、見るべきもののない試合の中で、千葉ヤスの動きだけがかろうじて見られるものだった。彼をトップ下にして攻撃を作らせ、トップには、阿部が戻るまで相澤、ルイスか新戦力を当てるべきだ。蓮見の代わりに佐藤浩章なども入れてみたらどうだ。今のままでは点が入りそうな気がしない。応援の対象となる、きちんとしたプロらしいプレーを見せてくれる人がいない。 

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17 7月11日(日) 18:00 川崎フロンターレ 1-5 等々力
ML上村さんの情報ほか。サブには石川、佐藤、伊藤、平、瀬川。

高田  中村
     (平)
千葉泰
中島       斎藤
       (伊藤)
 千葉直  ニクソン
渡辺  ドゥバ 山路
高橋
開始7分でFKで先制されるも、20分にニクソンのヘッドで追いついた。実に久々の得点。しかも追いついた!
しかし、30分に再び追加点を許す。さらに3点めも許し、前半終了。MLによれば、足元は悪く、守備の連携が悪いようだ。

...後半にも2点を追加される。高田から平、斎藤から伊藤への交代が行われたが、ここ数試合と同じように、流れを変えることはできなかったようだ。現地報告によるとニクソンは、トップ下で、千葉泰と共にそれなりに動いていたが、その他の選手はほとんど足が止まっていたという。確かに今モチベーションがあるとしたら、試合に出ていない選手だけかもしれないが....

これで最下位、9連敗。いよいよ落ちるところまで落ちた。しかし、J1を目指すチームにとって3位以下は皆同じ。上位4位以外はどこも何かが足りないということだ。
ここからは、感情論ではなく、もう一度科学的に展望を持ったチーム編成を考えていくことが必要だ。単に、負けがこんでいるだけでなく、選手が伸び悩んでいることについて、何らかのけじめが必要になるだろう。責任云々ではなく、「能力」についての見極めが。

...ということで、平野ユース監督がトップチームのコーチを兼任ということになった。「鈴木監督の負担を軽減する」という.... 
18 7月17日(土)18:00 モンテディオ山形1-2 山形県
諸般の事情で会場についたのは、開始20分頃。蒸し暑い。すでに山形に1点先制されていた。しかし、天童はベガルタのホーム状態。負けが込んでいるのに、2千人近くはベガルタカラー。ゴール裏の数もこっちの方が多い。久々、伊藤と瀬川が先発。ベンチには手に包帯をした御厨も。


高田 
中村      瀬川
        (御厨)
千葉泰    伊藤 
 千葉直  ニクソン 
        (中島 )
花山  ドゥバ 山路
高橋
前半早々に失点したということで、いつもの投げやりな試合になるかと思っていたら、暑さのためか、山形の動きも鈍い。おう、遅攻の攻め合いならチャンスはある。
案の定、瀬川や伊藤などが、時折決定的チャンスを貰う。だが、ここ一番で弱気が出てしまうのが惜しい。せっかくのフリーのチャンスをペナルティエリアのはるか外から弱々しくシュートでは...
キーパーともつれ合いながら、体ごとゴールにねじ込むような執念がほしい。もう、誰もプレッシャーをかけるほど期待していないんだから、思い切ってやってほしい。失敗を恐れるな。高田、瀬川には自分で持ち込む、勝負する姿勢を望みたい。
山形の方もつられたのか、ミスのオンパレード。だから当方に得点機は何度もあったのだが、シュートが枠に行かない。

後半は、開始早々から何度もシュートチャンスが生まれ、50分、千葉直樹のコーナーキックをヘッドでつないで、最後は花山が頭で押し込んで同点!たまの得点に、それだけで喜んでしまうスタンド。

この後、互いに攻め合う展開になるのだが、山形がバックラインの裏に走りこんで、フリーの状態をたびたび作るの対して、ベガルタはスペースを活かせず、小さい展開に終始し、なかなか決定機をつくれない。80分には相手DFが2枚目のイエローで退場してチャンスのはずが、ラストパスが雑で攻めきれない。
同点のまま、雑なサッカーを互いにしていたが、終了間際の88分、ゴールほぼ正面のフリーキックを山形バウテルにゴール右角に決められ、勝ち越しを許す。

ま、山形の動きがいまいちという事もあり、ここ数試合の中では、久々に「攻撃」とか得点が期待できる試合だった。しかし、連敗の中で、シュートチャンスへの反応や、闘争心が薄らいでいるのが気にかかる。まるで疲れたときの阿部のような選手が多い。乗ってる時の彼のような、がめついサッカーを見たい。勝利はその後、ついてくるはず。