1999J2 4旬(28-36節)


節 期日 キックオフ 対戦相手 会 場
28 9月26日(日)18:00 川崎フロンターレ 1-3 等々力
 つつーっと楽に昇格してもらっては困る。僅差の試合に持ちこんで勝ちを狙う。と思ったが、やはり阿部抜きではきつい。ツットやられた。現地レポートが届いたので早速掲載。

【浜の伊達男特派員】
 前半20分くらいまで互角のボールキープ率。
仙台のパターンとしては中盤での細かいパスから期をみてサイド、中央の平、学を走らせると言った戦術。川崎Fは、ピッチ左右にを大きく揺さぶりをかけて、様子を見ている展開。
 前半25分くらいから川崎Fペース。
ベガルタDF陣の裏をとる展開を仕掛けて、肝を冷す場面が時折訪れる。何とかDFが凌ぐ。ベガルタ側も、セットプレーからの得点チャンスは何度かあるが、試合の流れからの相手守備の崩しはできていない。中盤のパス回しも力みすぎてか、浮いたパスになってしまい、早いパス回しができていない。両者無得点で前半終了。ペース的には川崎F側にあった。

エンリケ  平
千葉泰    中村
 (越後)(瀬川)
 
千葉直樹 ニクソン
渡辺 山路ドゥバ 斎藤
       (今川)
石川
でも、全く勝てそうもない、というわけではない。セットプレーからではあるが、得点チャンスの数はほぼ同じ数だけあった。
後半に入り、一進一退の攻防、しかし、後半5分、ベガルタのCKで、DF陣が手薄になったところを絵に描いたようなカウンタを喰らい0対1。その後、浮足立って、マークがずれ、ピンチに何回かなるが、落ちつきを取り戻す。パスも浮き玉が全くなくなり、パス回しも早くなる。

 越後、瀬川を投入。瀬川が右ウイングの役目をし、3TOP気味に相手を翻弄する。67分、瀬川が右サイドのスペースに飛び込み、ベッカムばりのセンターリング、エンリケがつめて同点。流れはしばらく仙台ペースで進む。、(左からのセンタリングにニクソンの幻のゴールもあったが・・・OFFSIDE?)
 しかし、自陣ペナルティエリアの近くで奪ったボールをパスミスし、すかさず持って行かれ1対2。その後すぐに、またもDFが浮足立って、簡単にDFラインを突破され追加点を奪われる。その後、仙台も反撃を試みるが、試合終了。完敗であった。

 確かに悪い試合をしてるわけではなかった。
新しく瀬川のウイングとしての働きは面白かったし、エンリケのボール捌き、ニクソンのキープ力、飛び出しなど、攻撃のパーツとしては他に面白いものは十分にある。1点を返した時間帯の動きは見ていて、何時、点が入ってもおかしくなく、このまま行くと正直「勝てる」と思った。

  「電池切れ」という評価が聞かれたが、(気になる点もあったが、)運動量では、互角とだった。(学、平、瀬川はよく走っていたと思う。)集中力という点では、確かに「電池切れ」と言えたかもしれない。カウンターを喰らったとき、慌てたDFがボールウオッチャーになっていた感がある。
1点目3点目は、カウンタとはいえDFは戻れていたのにもかかわらず、最終的には完全にフリーで打たしていた。2点目は、絶対ボールを取られてはいけないポジション。このディフェンスの修正が、今後の課題といえるかもしれない。
29 10月3日(日) 14:00 ヴァンフォーレ甲府 1v-0 仙台

   平(阿部)  
エンリケ 中村   
千葉泰  (瀬川)
(越後) 
千葉直樹  ニクソン
渡辺 山路 ドゥバ 御厨

石川
長袖シャツの上にジャンパーを羽織っても、まだ、風が冷たい仙台スタジアム。黒く垂れ込めた低い雲の切れ間から、はるか上空の白い雲が陽に輝いてるのが見える。これは「兆し」なのだろうか....

 ピッチはバックスタンド側がかなり剥げている。足元が安定しないベガルタにはきついコンディションかもしれない。
先発は、ほぼいつも通り、出場停止の斎藤の代わりに、珍しく御厨が右サイドのポジション。そして実に5ヶ月ぶり、13節以来の阿部がベンチ入り。5000人の大歓声。

 試合は初めから目まぐるしい展開。
互いに中盤でのチェックが甘く、簡単にターンノーバー。ピンチとチャンスが交互に訪れ、かろうじて首の皮一枚のところで何とかしのぐ、心臓にとっても悪い展開が続く。

 それでも前半は、若干ベガルタに分があり、ペナルティエリア付近で、ワンツーから、DFの渡辺がミドルシュート2本。パウロ・エンリケのDF二人かわしのシュートなど、パスをつないだシュートが形になっていたが、枠に行かなかったり、相手キーパーに防がれた。ドゥバの突進からキーパーとの1対1の勝負、そして倒されPKに見えたが、笛は鳴らない。今日の審判は、選手がどうなろうとカードを出さないと決心しているようだった。甲府もセットプレーから、決定的なチャンスを作るが、シュートミスと石川のファインセーブで得点できない。

 互いに責め合うも、膠着状態の展開に、清水監督は後半開始から、中村に代え瀬川投入。60分には、集中の欠けてきた千葉泰、平に代えて越後と阿部を一気に入れて、得点力アップを図るが、うまくいかない。かなりの数のシュートを放ちながら、枠にいく数が少なく、こぼれ球を狙う選手もいない。瀬川は得意のドリブルで展開してくれるのだが、今日は絶不調。センタリングとシュートがいずれも不正確で何本無駄にしたことか。左足の太いサポーターのせいか。

 前半に激しく攻守交代を繰り返したために両チームとも疲れが出て、ミスが多くなる。しかしスタミナは甲府の方が余力があり、さかんにオーバーラップや左サイドからの攻撃をしかけてくる。かなり際どいシーンが何度があったが、今日はツキがあるのか、甲府がシュートをはずしてくれたり、石川が好セーブしたりで失点を許さない。

 攻めあいながら互いに得点なく延長戦へ。
延長にはいるとベガルタは足が動かなくなる。折角逆襲のチャンスを作っても攻撃が単発、しかも瀬川がはずしまくり。いつの間にかゴール前に現れるニクソンのヘッドやシュートはバーの上。延長前半終了直前、ニクソンが相手裏に入ってごっつあんゴール!と思ったら、オフサイド。

 叩き合いの試合ながらフィニッシュが悪く、消化不良のような試合だったが、延長後半も117分、カウンターから、瀬川が越後にパス、シュートが跳ね返るところエンリケが頭から突っ込みVゴール!良かった、でも疲れた。甲府もよくがんばったがやはり決定力不足は否めない。

 今日の試合、千葉直樹、渡辺佳孝の動きが良く、とくに渡辺はボール扱いそのものが軽く上手くなったような気がした。しかし、全体の流れが向上しているとは言い難い。疲れてくると、ニクソンや御厨は守りの時のボール扱いがイージーになって、それがピンチにつながっていた。またニクソンはいまだに他の選手と意志疎通を欠いてる感じ。
 阿部の復活、渡辺の向上はあったものの、イージーミスも多くて、Vゴールの喜びもいまいちの試合だった。ま、ともかく、最後は粘った。お疲れ!
30 10月11日(月・振)14:00 大宮アルディージャ 2-0 栃木県Gスタジアム
すっきり連勝!。後半、阿部投入でオプション増える。磯山は、山路とドゥバが完封。

 秋晴れのグリーンスタジアム。サポーターはホームのはずの大宮より、仙台側の方が多い。鮮やかなZAIZENフラッグがちょと悲しい。芝は良好。
先発メンバーは、ほぼ最近の固定パターン。期待の阿部先発はなかったが、サブには入っている。練習を見る限り、阿部のだいぶ調子は戻ってきているようだ。

 試合は、互いに慎重な立ち上がりで始まる。特に大宮は、絵に描いたような4-4-2のラインを等間隔に引いて、なぜか引き気味のスタート。ベガルタは御厨、千葉泰でつないでサイドをえぐったり、時々サイドチェンジのロングパスや縦ポンで、なんとか相手裏を狙うが、固く守った相手DFを崩すまではいかない。

 一方、大宮も、前半は守りの意識が強すぎ、ミスパスも出て選手同士が怒鳴りあうなど、新戦術がうまくいっていない気配。これはチャンスかもしれない。結局前半は、互いに決定機をつくれない展開。シュートも少ない。光っていたのは山路とドゥバのヘディング。磯山などを完璧に押え込み、常に相手より頭ひとつ出ていた。

 平
エンリケ
千葉泰   中村
(阿部) (越後)
千葉直  ニクソン
御厨 山路 ドゥバ 斎藤

石川
後半、頭から、千葉泰に変え阿部を投入。阿部はややトップ下気味に位置して、エンリケを走らせたり、ポストプレーをしたりと、平を残した布陣に攻撃のバリエーションが出てきた。早速47分、左に展開したエンリケへ阿部がパス、エンリケがコーナーキックをゲット。これをそのまま蹴って、ニクソンがするすると前に出て、右足アウトサイドの技ありループシュート。先取点!久々に見る絵に描いたような展開、絵のようなシュート。
 リードされ、大宮も激しく動くようになる、オーバーラップ、二列目からの飛び出しと、本来の大宮らしいスピードのある展開に、ベガルタの守りも浮き足だつ。しかし、今日も守りの集中が切れず、また、無駄なファールをして相手にフリーキックを与える、という場面も少なかったのが良かった。
 60分、前掛かりになった大宮のすきをついて、中村が逆サイドの阿部にロングパス。これを阿部がキーパー間近まで持ち来んで、早く強いシュート!キーパー反応できず、2点め。これでほぼ勝負あった。後は、中村に変え越後を投入、ベテラン組みでボールを回したり、千葉直樹が攻撃参加したりで、余裕の展開のうち試合を終える。ああ、こんなに気楽に後半が見られたのもひさしぶり。
 グリーンスタジアムは、工業団地の真ん中で、近所に店らしきものもなく、スタジアムは壊れた飲み物の自販機のみ。水も飲めない。結局、飯抜き観戦になったので、勝ってなきゃ荒れてたところ。やっぱりお客をたくさん呼びたいなら便のいいところでないと。
31 10月17日(日)13:00 サガン鳥栖 0-0 鳥 栖

 平(越後)
 エンリケ
千葉泰    中村
(阿部)(瀬川) 
千葉直  ニクソン
御厨 山路 ドゥバ 斎藤

石川
各種情報より。
前半は押されぎみでいいところなしとのこと。
たまらず、後半千葉泰、中村に代え、阿部と瀬川一気に投入。 64分平に代え越後。前半のヤスのほか、後半から延長にかけてイエローの山。斎藤、瀬川、エンリケがもらう。

 試合は、20本のシュートを浴びながら、敵失や石川のセーブでなんとか守った模様。練習中に足をケガしたという阿部にも冴えがなかったということで、前節のような攻撃の劇的な変化はなかったようだ。
 ま、ツキに恵まれたというのも、守りがしぶとくなったが故のことだと思う。来季を考える時、最悪でも引き分けにする、最小失点に抑えるということが重要だ。

 ところで、2位東京が、アマラオの欠場で連敗、俄かに2位争いがわからなくなってきた。
ベガルタが案外、とどめを刺す役割かもしれない。どこかは知らんけど.....
32 10月24日(日)13:00 アルビレックス新潟 0-1 仙台

 平(渡辺)
エンリケ
千葉泰    瀬川
(阿部)(越後) 
千葉直  ニクソン
御厨 山路 ドゥバ 斎藤

石川
天気は快晴なのに、主審がヒーローというとんでもない試合を見せられてしまった。決定的誤審の後、ロスタイムに決められる。

開始5分は、仙台のリズム。千葉泰、御厨がワンツーで上がって行くなど、サイドからの攻撃で、チャンスを掴む。しかし、シュートまでは中々打たせてもらえない。 その後、両チームとも相手FWへの早い詰めで、互いに決定機を作らせない膠着した展開。
瀬川が、たまにサイドを切り裂くが、相変わらずセンタリングが精度不足。スピードは、鳴尾らのいる新潟が少し上で、ベガルタDFの裏をしばしば襲い、石川との1対1の危ない場面が2度ほど。しかしシュートミスにも助けられ、前半は0-0のまま終了。

後半10分過ぎ、千葉泰に代え、阿部投入。しかし、まだ足が本調子でないのか、今日の阿部には精彩がなく、パスミスや動きの鈍さが目立った。そしてこの後から互いに動きが激しくなる。
ベガルタは、ニクソンや御厨の上がりでチャンスは作るものの、まともなシュートはほとんどなく、千葉直樹やパウロをがっちり抑えられ、攻撃的にはいいところなし。加えて、主審の奇妙な笛で両軍ともエキサイトし出す。レスリングのレフェリーじやないんだから、自らの正しいジャッジで試合を落ち着かせなきゃ。

65分、倒れながら足でまとわりつく選手を払おうとしたドゥバが一発退場。
10人になり、平を下げ、DFの渡辺を投入せざるをえなくなる。最近のベガルタは、後半を攻撃的布陣にして勝ちを拾ってきただけに、これは痛い。10人、しかも、あまり動けない阿部を抱えて守りで精一杯の感じ。たまに相手ゴール前にカウンターをかけても、疲れのためかパスミスが出て、ほとんど押されっぱなしの展開に終始する。

そして問題のロスタイム。下記の致命的誤審のあと、リズムを崩したDFの間隙を縫ってミドルシュートを決められ、そのままジエンド。新潟も本調子とは見えなかったが、スピードはベガルタより若干、上。それに対し、ベガルタはシュートチャンスでの逡巡が目立った。もっと思い切りいかなければ。そんな中、御厨だけが積極的に攻撃参加し、シュートまでしていたのが、唯一の見せ場。


(決定的誤審)新潟の選手に敗れたのは致し方ない。しかし昨年からミスジャッジを続ける、誤審王には言うべき言葉もない。数十メートル先から飛んでくるハイボールを、横断歩道のように手を上げて止めることが、意図的なハンドでなくてなんだというのだ。しかも周囲に選手が誰もいなくて見通しがいい状態。他にも、敵味方関係なくミスジャッジの山。

Jリーグの観客減少の原因がはっきりした。
今や、セリエAやワールドカップなど高いレベルの試合を見ることで、観客の目も肥えてきている。選手の技術だけでなく、審判のレベルも高いものが求められているにもかかわらず、ミスジヤッジをごまかすために、ただ権威だけを振り回す審判を放置しているから、試合がつまらないのだ。

欧米では日本以上に激しいプレーが多いにもかかわらず、審判の存在を感じないほど、コントロールが効いている。ところが大西君はいつも自分がヒーローだ。この差を埋めないかぎりJリーグの発展はない。
33 10月31日(日) 13:00 大分トリニータ 0-1v 佐 伯

平 阿部
(瀬川)
エンリケ
中村 越後
(中島)(千葉泰)
ニクソン
御厨 渡辺 山路 斎藤

石川
ML上村さんほか各種情報より。配置は想像。
怪我以後始めて阿部が先発。直樹がいないので越後も。サブには佐山が初ベンチ入り。前半は6-4で大分とのこと。ニクソンのワンボランチという。

後半、頭から中村に代え、中島。65分平に代え、瀬川。78分越後から千葉泰。警告は大分のみ2枚。
各種情報によると、守備はがんばったが、攻撃はほとんどシュートもできないような状態だったようだ。延長に入り、10分、FKを直接決められる。
 この3試合、得点できていないのが気になるところ。阿部、エンリケ、越後の役割分担がまだスムーズでないということか。ま、それでもモチベーションが違う中、延長まで持っていったのは、がんばった方ではないか。

ところで、昨日東京が勝ち、川崎は札幌にV勝ち、札幌の昇格の目はなくなった。あとは東京と大分の2位争いか。
34 11月6日(土) 14:00 モンテディオ山形 1-1 仙台

平 阿部
(瀬川)
エンリケ
中村 越後
(中島)
ニクソン
御厨 渡辺 山路 斎藤

石川
  88分まで死んでいた。89分0-1から、ロスタイムに瀬川が同点ゴール。延長も終了直前、118分、Vゴールされたと思った瞬間、石川の超美技でからくも引分けに。山形相手の時はなぜか生き返るベガルタ。

本日は浜の伊達男特派員と共に観戦。バックスタンド側には陽が差し込み、小春日和の感。試合前には「スキン」なる女性ボーカルのミニライブがあった。東北ダービーらしい熱戦が見られると思ったのだが。

しかし、前半はお寒い内容だった。例によって最初の10分こそ、サイドからの攻撃などが見られたが、ベガルタ、山形ともに足が動かず、中盤までのせめぎあいで終始。シュートも少ない。チャンスといえば、5分に、阿部が前線でボールを取って、一瞬3-2の数的優位になった時と、27分、相手キーパーのバックパスミス処理での間接フリーキックくらい。とにかく動き出しが遅く、ボールへの詰めも山形に比べかなり甘い。
盛り上がらないまま前半終了。

後半になると、陽が傾き冷えこんでくる。山形は球回しが早くなり、どんどんDFの裏に攻めこんでくる。慌てたDF陣が、一人の選手に固まり過ぎて、相手フリーの選手を作ってしまう。いやな感じのうちに、54分、ゴール正面にフリーの選手を作ってしまい、決められる。

68分たまらず、平を瀬川に、中村を中島に一挙交代。中島と瀬川が動き回ることで、ベガルタにもリズムが出てきてシュートチャンスが生まれる。しかし瀬川、中島ともにキーパーとの1対1の勝負ではずしたり、弱気になったり。まだまだこの一年の課題を果たしていない。
もっとも今日は、越後、阿部のベテラン勢の動きも悪く、決定的チャンスで決められない。いい形ができず、負けを覚悟したロスタイム、中島が右サイドでチャンスを作り、斎藤が逆サイドでフリーの瀬川へ。瀬川、今度は抑えた低いシュートを決め同点!土壇場で生き返った。

延長戦。照明がつきナイターとなるが、選手は疲労困憊。勢いでベガルタが押し込むが、どうも積極的にシュートが打てない。ずるずると時間が過ぎていく。そして115分、御厨が今日2枚目のイエローで退場、とんだところで10人で戦うはめに。調子が悪くなると、ラフプレーが多くなり、審判に文句を言っては警告を食らう彼の悪い癖が出た。せっかくDFで見せた良いプレーも台無しだ。

118分、どんどん攻めてくる山形に、とうとうシュートを決められた....と思った瞬間、石川のファインセーブでボールは枠の外へ。再びベガルタは、絶体絶命の危機から生還、引分けをもぎ取った。内容が悪い試合でも要所を締めれば、幸運がころがり込むことを改めて学んだ試合だった。
35 11月14日(日) 13:00 FC東京 1-0 駒沢陸上競技場

阿部 平
(千葉泰) (瀬川
越後   中村
    (中島)
千葉直  ニクソン
渡辺 山路 ドゥバ 斎藤

石川
ML、HPなどより。前半で渡辺、阿部がイエロー。45分、中村から中島。
48分、その中島がミドルで得点!1-0。その後、65分、平から瀬川。88分阿部から千葉泰。東京も3人交代し、必死に攻撃するが、ベガルタは90分守りきって、2シーズン完敗を喫してきた東京に、ここ一番で借りを返した。ベガルタはエンリケ、御厨が出場停止でいない中、ドゥバと千葉直樹が戻って最後は全員で守ったようだ。次節、阿部が出場できないのは痛いが、この1勝は大きい。来期に必ずつながる。

【浜の伊達男特派員=駒沢】
絶好のサッカー観戦日和。FC東京は最後のホームゲーム、かつ、昇格に向け負けられない試合、対する仙台は言い方は悪いが消化試合。
いやが上にもモチベーションはFC東京の方が完全に上。厳しい試合展開が予想された。

試合は開始から、完全に東京ペース。FC東京の中盤のパス回しはそんなに上手いとは思われないが、ペナルティエリア近辺の攻撃陣の個人技で押せ押せムード。
DFはもちろん、直樹、ニクソン、越後まで常に守備に回るといった我慢の状態。苦し紛れのクリアもすぐ東京側に渡り、ベガルタ選手は自陣に釘付けになる。ベガルタの攻めはカウンター狙いで、平、阿部、中村に放り込むといった攻めで、前線に攻撃陣が孤立といった状態。攻撃の厚みもなく、シュートまで行かない。前半は2:8で東京ペース。

それでも、セットプレイから、ニクソンの振り向きざまのシュートや、中盤でボールを奪ってからの速攻で、惜しいシュートがあった。

後半開始早々の48分、中盤から渡辺が左サイドを駆け上がり、平へ。平から右サイドでフリーだった後半から出場の中島へ渡り、中島の放ったミドルシュートはゴールネットに突き刺さり、先制点奪取。
(1対0)

昇格をするためには負けられないFC東京はさらに攻めかかる。
中盤のパス回しも早くなるが、ベガルタディフェンス陣もニクソンを守備に専念させ、この1点を死守する構え。依然東京ペースで試合が展開する。

相変わらずカウンターねらいの仙台の攻撃ではあるが、瀬川投入後、瀬川のスペースへの飛び出しに相手DFを慌てさせる機会も前半より多くなった。(これで、DFが休むことができるようになったのだと思う)また、越後が積極的に動いて前線で早いうちにプレスをかけるようになり、相手中盤が間延びした状態ができ、カウンターも有効になったのではないか。

FC東京はサイドからの攻撃を中心に怒涛の攻撃を試みる。ベガルタはGK、DF、ボランチ一体になって、ゴールに鍵を掛けるかのように鉄壁の守り。緊張の糸が切れないように、念を送る。そして、終了の笛。1対0でベガルタの勝利!!

見ている方は冷や冷やものだったが、格上チームとの教科書的な戦い方と言っていいくらいの素晴らしい試合だった。帰りに見た夕焼けは勝利を祝うかのようにベガルタゴールドに輝いているように見えたのは私だけではないでしょう。

大分さん、勝ったよ。あとは自力でやりなさい。
36 11月21日(日) 13:00 コンサドーレ札幌 1-0 仙台


エンリケ
中村  中島

千葉直 ニクソン
御厨 山路 ドゥバ 斎藤

石川
  観客16,535人(仙台スタジアム今季最多、歴代2位)、選手も気迫が違う。出場停止の阿部に代わり、高田が久しぶりにサブに入る。

前半は互いにジャブの応酬。5分、ゴール前にするするっと上がった札幌吉原にボールが渡り、どフリー。しかし、石川が気迫のセーブ、ボールがこぼれたところを、別の選手に押し込まれそうになったが、これも勇気あるセービング。今日の試合、吉原に決定的にされたのは、これくらい。あとは徹底的に押え込んだのが勝利につながったのかもしれない。

20分には、中島がドリブルで切れ込んでエンリケへの絶妙のラストパス、しかしシュートは惜しくも外れる。26分、29分にもフリーキックからフィニッシュまで行くチャンスをつくるが、シュートはことごとくゴールに嫌われる。札幌も同じようにセットプレーから攻め込むが、ミスが多く、動きに切れがない。反対にベガルタはドゥバ、山路らが壁として立ちふさがり、また、千葉直樹、御厨、中村などの若手の動きが良く、相手シュートをぎりぎりのところでクリアしていく。前半はほぼ互角の戦い。

後半も初めは前半と似たような展開。互いに守りがいいので、チャンスはセットプレーがらみに限られてくる。

後半15分、パウロの低い弾道の左コーナーキックを平が頭でつなぎ、それをゴール前になだれこんだ中村が押し込み、決勝点!各選手の持ち味が出たいいゴールだった。

その後はベガルタ選手に疲れが出て、イージーなプレーが増えてくるが、今日の札幌は淡白。ベガルタのミスをつけない。一方、ベガルタは押し込まれながらも、最後まで集中が切れなかったことと、千葉直樹や斎藤、御厨などが運動量豊富でボールを奪い返すという、最近なかったシーンも何回か見せてくれた。大観衆も集まり、天皇杯、そして来期への希望の光を感じるいい勝ち方のゲームだった。

試合前に坂本さとるが歌った「天使の歌」もサポーター・ファンの気持ちを代弁するかのような沁みる曲だった。まさに、信じた道を行くしかない。

さて、注目の清水監督の去就は、会場内での挨拶を聞く限り、残らないような雰囲気だったが...。歴代監督よりはもちろん期待度は高い。しかし、もし高年俸が問題なら、監督よりも選手に投資するのを優先すべきだと思うが。