2003年 J1観戦記1stステージ後半(8-15節)


節 期日 キックオフ 対戦相手 会 場
8 5月10日(土)19:00 セレッソ大阪 1-2 仙台

  佐藤寿  山下
(エデー)   
  岩本 シルビーニョ 
     
阿部 石井
(森保)    
根本  数馬 ファビ 森川
        
小針
久々山下の先制ゴールもフイ、逆転負け

サブは萩原、中田、千葉、森保、エデー。

 今季初のナイター。キックオフ時で気温12度。陽が落ちると寒い。それでも19224人と超満員の仙台スタジアム。ファビアーノがキャプテンマークをつけて登場。

 試合は立ち上がりから攻守の切り替えの激しい試合。ベガルタの動きは久々にいい。C大阪は、自慢の攻撃陣で素早い球回しから仕掛けてくるが、ベガルタの守備陣も辛抱強くついていって、フォロー良く、決定機はつくらせない。それでも大久保などがトリッキーな動きで攻めこんでくる。しかし、シュートコースを限定し、フリーにはさせない。10分、ベガルタもカウンターから、阿部のクロス、珍しく岩本が中央へ走りこみオーバーヘッドをこころみるが、惜しくも枠の外。

 C大阪はサイドから放りこんでくるが、バロンとのヘディング争いでは、数馬が身長差をもろともせず競り合い、自由にはさせない。一方、C大阪の守備陣にはパスミスが目立つ。20分過ぎからは、寿人が次々チャンスメーク、相手DFを背負ってのプレーで粘り、フリーキック、コーナーキックのチャンスを作る。岩本の中央でのフリーキックは惜しくもポストに嫌われる。しかし、ベガルタの流れ。そして、23分、シルビーニョから寿人へパス、寿人から山下へのダイレクトパスが決まり、山下がDFの裏を抜け、キーパーの動きを見ての右足シュートで先制。FW二人で久々に相手を崩したゴールに場内が沸く。

 この後40分頃まではC大阪が反撃で前掛りになるも、ベガルタはDF、ボランチが一体となって粘り強い守り。小針もファインセーブで対応。ベガルタはカウンターからの攻撃。42分、シルビーニョのフリーキックを数馬が頭でたたつけ、枠内に行くも、相手DFにクリアされ惜しくも決まらず。C大阪は大久保が盛んにドリブルで仕掛けてくるが中央で味方と重なり有効でない。1点リードして前半終了。

 後半。後半もリードしているベガルタの方がむしろ前目からの早いプレスで押し気味。C大阪は防戦一方となってクリアするも中途半端で、阿部などがことごとくセカンドボールを拾い、完全にベガルタペース。C大阪は足が止まって、中盤が作れず、ベガルタのチャンスが続く。
 しかしベガルタは、相手陣内で15分近く攻め続けるも、フィニッシュまでに手数をかけすぎで、思いのほかシュートが少ない。左サイドからの攻撃が多くなり、クロスもワンパターンでクリアばかりされる。C大阪は西沢に代え真中が入ってカウンターがスピードアップ。ついに73分、カウンターからのゴール前混戦で、小針一度はセーブするものの、こぼれ球をバロンに押し込まれ同点にされる。

 これで動揺したか、ベガルタの攻めが単調になってきたところで、75分寿人に代えエデー投入。しかし今日に限っては寿人はキレていた。もう少しスペースに飛びませて攻撃をさせて見たかった。エデーはどうしても下がってしまい、攻撃の時に少し遅れてしまう。相手をかわすスピードはまだまだ。79分には阿部に代え森保投入。ファビアーノが上がって、森保をセンターバックにする攻撃的布陣。
 しかし、前線での攻撃がもたついている間に相手の早いカウンターにしばしばひやりとする場面。森川などがなんとか戻ってクリアするも、根本の裏を狙われている。ついに83分、またもバロンにカウンターからのヘッドで決められ逆転を許す。終了直前、岩本のクロスに山下がダイビングヘッドで合わせるも、相手キーパーに弾かれる惜しいシュート。この後はC大阪にうまく時間を使われ、疲れの見えるベガルタは、エデーに合わせようとするも、エデーは前を向いてプレーすることができず、そのまま試合終了。

 相手のパスミスやコースを読んでのパスカットや中盤での粘り強いプレスなど、ボール支配はかなりできていた。寿人のキレも戻ってきた。数馬も抜かれるときもあったが、局面では相手に競り勝つシーンもあった。しかし、全体にシュートまでに手数がかかりすぎ、スペースへの動き出しが遅れて相手に守りの形を作られてしまう。小針のキックもワン・テンポ遅い。攻めのリズムが出ている時は、早めにボール出しして勢いを加速させて貰いたいものだ。

 惜しい試合だったが、状態は上向きになりつつある。次につないで行きたい。


シュート数:13-17、CK9-11、FK19-20 得点:山下 (C大阪)バロン2 警告:森川、シルビーニョ、エデー (相手)喜多  主審:奥谷彰男

9 5月18日(日)14:00 名古屋グランパスエイト 1-2 豊田ス

  佐藤寿  山下
(渡邉)   
 岩本 シルビーニョ  
(千葉)      
 阿部 石井
(森保)  
根本  数馬 ファビ 森川
        
小針
先制するも、守備で我慢し切れず1-2

サブは萩原、渡邉晋、千葉、森保、エデー。気温25度も涼しい風が吹いている模様。[留守番モード]

試合開始、やや押され気味もセットプレーでチャンス。
互いにカウンターからの早い攻防。山下-寿人-岩本で惜しいチャンス。8分、セットプレーの後、相手エリアで数馬イエロー。10分ウエズレイの危ないシュート外れる。ベガルタのコーナーキックすでに4本。12分、逆にコーナーでのピンチ、なんとか免れる。

 15分過ぎから名古屋ペース。相手セットプレーでの攻撃参加の相手DF陣の高さの差あるも、体を寄せて凌ぐ。24分、数馬抜かれウエズレイに独走されそうになり、ゴール正面でファビアーノにイエロー。25分、ひさびさ森川のオーバーラップからコーナーキックのチャンスもクリアされる。ベガルタの攻撃はフィニッシュまで続かない。名古屋はウエズレイがいまいち。
 35分過ぎベガルタの時間。相手陣でボールを回し、根本がシュート2本。コーナーから数馬のヘッドも惜しい。42分、石井の相手ボールカットから、シルビーニョ、そして寿人がセンタリング、山下の裏に回り込んだ岩本が、右足で決め、先制!名古屋の反撃もあるも、ベガルタもリズム良くなり、打ち合い。MLによると6-4で名古屋ながら、チャンスをものにしてリードして前半終了。

 後半、立ちあがりシステムを変えてきた、名古屋がミドル2本。50分、名古屋の攻勢、ベガルタのカウンターの様相。53分、岩本のヘディングシュート。55分、なんでもないところで相手を引っ張り、数馬2枚目で退場、ベガルタ10人。60分、やむなく寿人に代えDF渡邉入る(今季初登場)。名古屋の猛攻、ファビアーノらが辛抱強く守る。ベガルタ、シルビーニョで一発カウンター狙い。69分、岩本のフリーキックは惜しくもバーの上。72分、阿部に代わり森保入る。74分、藤本にミドル決められ同点。

 75分、名古屋は次々シュート、ベガルタはカウンター、根本からのクロスに山下、中央で倒されるがファールなし。77分、岩本を下げ千葉入る、最終ラインに入って5バック状態。守り切る態勢。84分どフリー藤本のヘディングを小針死守。85分、名古屋ペナルティ近くでフリーキックのチャンス、根本直接狙う。続いて石井のロングシュート。苦しい局面ながらジャブ放つ。相手陣で時間使う。名古屋に焦り、逆にこの期に及んでベガルタが攻める。ロスタイム、ファビアーノ2枚目で退場、9人。その興奮を静められない内にフリーキックを決められ、1-2。2試合連続逆転負け。
 守備は、まず辛抱、それからアタックだ。猛攻をしのいでの結果はやむなし。


シュート数:10-23、CK6-6、FK22-18 得点:岩本輝雄 (名古屋)藤本、ヴァスティッチ警告:数馬2=退場、ファビアーノ2=退場 (相手)ヴァスティッチ、中村  主審:砂川恵一
10 5月24日(土)15:00 鹿島アントラーズ 0-2 宮城ス

  佐藤寿  山下
(エデー)   
 岩本

 阿部 石井 シルビ
       (森保)    根本  渡邉 矢畑 中田
        
小針
CB奮闘も及ばず0-2

サブは、萩原、鈴木、千葉、森保、エデー。ファビアーノ代役でセンターバックに入る予定だった森川の右足肉離れにより、急遽矢畑がJ1初出場初先発。今季2試合目の渡邉とセンターバックを構成。サブの鈴木も初ベンチ入り。総動員。

 シャトルバスの中で立ちんぼしていると汗が出るものの、スタンドでは思いのほか涼しい風の宮城スタジアム。観客は32000人。一応採算点は上回っている。

 試合は、立ち上がりから鹿島がペナルティエリア内に侵入、ベガルタはきわどく守る展開。中盤でのセカンドボールを取られて、流れを作られる。小笠原にはシルビーニョがマッチアップ。裏にボールを出されるときもあるものの、ぎりぎりのところで矢畑、渡邉は落ち着いたプレーで体を寄せていく。相手FWを完全に自由にはさせない。
 10分過ぎには反撃、根本がロングシュートなど放つものの、相手を崩すまでにはいかない。20分、鹿島本田負傷により青木が入る。30分、寿人のドリブルからゴール正面でのフリーキックのチャンス、岩本のシュートは惜しくも壁。40分過ぎ、次第にワンツーの繰り返しから鹿島の攻撃にリズムができる。しかしベガルタは人数をかけて、相手を囲み、辛抱して前半終了。

 後半。55分過ぎ、ベガルタが積極的にボールを取りに行き、左右に展開、チャンスメーク。57分には、今日唯一のコーナーキックのこぼれ球から決定機をつかむものの、攻撃参加していた渡邉のシュートは惜しくもキーパー正面。また寿人の突進からもつれて、PKかと思われたプレーも流されて、フィニッシュにつながらないまま、時間が経過していく。
 少し運動量が落ちてきた69分、本山にドリブルから持ち込まれ先制される。ここで寿人に代えエデー、石井に代え森保を入れる。しかし、10分後にもセットプレーのこぼれ球を押し込まれ2点目を喫す。 その後は反撃を試みるものの、単調な攻めのためにコースを読まれを決定機を作れないまま、試合終了。

 ミスが目立つ相手に対し、それにつけこむ攻撃のバリエーションを作れなかったのが残念。根本のクロス、石井のスルーパスもいつになく不正確。疲れがあるのか。森川に代わる中田もオーバーラップをこころみるが、持ち過ぎてチャンスにつながらない。シルビーニョが守備のため、下がり目になった時の起点作り、ポストプレーの後の、素早い2列目の攻撃参加などが課題ということか。

 しかし、守備では心配された矢畑、渡邉とも落ち着いて、そこそこやっていたと思う。相手2列目のケアなどボランチとの連携を作りあげる時間が十分持てれば、いける。今後を考えると、二人にとってもチームにとっても、この経験は無駄ではない。
 さて、10節を終了して移籍出場が可能な時期になってきた。チーム状況を考えると、冷徹に補強について考える必要があるかもしれない。


シュート数:9-24、CK1-9、FK23-24 得点:(鹿島)本山、クラウデシール 警告:矢畑、中田 (鹿島)柳沢、青木 (主審)上川 徹
11 7月6日(日)19:00 FC東京 0-2 味の素

  佐藤寿  山下

財前
(福永)
阿部 森保 石井
(中原)
根本  小村 ファビ 森川
       (中田)
高桑
攻撃、散発で完封負け。福永15ヶ月ぶりの出場

岩本、シルビーニョけがにより、3ボランチ布陣で財前トップ下。サブは小針、中田、千葉、福永、中原。福永15ヶ月ぶりベンチ入り。NHKBS、コミュニティFM中継あり。本日留守番モード、経過のみです。

 前半5分までは五分五分。9分相手FKで中央混戦あわや。10分根本オーバーラップ、チャンスメークも山下にうまくヒットせず。この当たりから攻守が激しく変わる。15分中盤を東京が支配しつつある。カウンターから阿部が攻撃参加、財前のクロス、惜しい。
20分、ボール支配は東京。ベガルタは縦ポン多くなる。

 24分立て続けにFK与えてしまう。ゴール正面25mFKを宮沢に決められ、先制許す。
その後の東京が勢いづいて次々に攻めてくる。山下、寿人は抑え込まれて動けず。ここまでベガルタ、シュートなし。東京は6本。32分、久々にベガルタがゴール前で回し、最後は石井がミドル・シュート。34分、森保がロングシュート。39分高桑ファンブルを狙われたが、オフサイドで救われる。44分、根本のカウンターから、山下おとり、寿人をヘッド合わせるが決まらず。

 後半開始。ベガルタ、メンバー交代なし。開始早々、ベガルタのリズム。48分、根本のクロスから山下おとり、石井のシュートは枠に行かず。51分根本が自分で突破もキーパーに阻まれる。直後のカウンターで攻められる。53分、根本のクロスから山下シュート。
 そして、59分財前に代わり、福永登場。やや小康状態。ベガルタ、サイドチェンジが出るようになる。根本の縦のクロス、山下のヘッドかする。この辺から、東京がまたペースをつかみ始める。ベガルタも細かくつないで攻め込みが崩せない。74分相手シュート、マウスがら空きのピンチもファビアーノがヘッドでクリア。75分森保に代え、中原で3トップ2ボランチへ。

 77分、相手フリーキックのピンチをしのいだ後、阿部のクロスからゴール前へ山下シュートも弾かれる。38分、森川に代わり中田が入る。東京はアマラオ、宮沢を下げ守備固め。85分右からのクロスを戸田に決められ0-2。その後もボール支配は東京。そのまま試合終了。


シュート数:9-16、CK:0-5、FK:21-25 得点:宮沢、戸田(以上FC東京) 警告:佐藤寿人、石井 (相手)ケリー、馬場
  主審:布瀬直次
12 7月12日(土)19:00 ジェフ市原 1-5 市原

  佐藤寿  山下
  (中原)
財前
(千葉)
阿部 森保 シルビ
(福永)    
根本  小村 ファビ 森川
      
高桑
立て直せず大敗

 石井が累積で、岩本は肉離れで欠場。サブはGK小針、DF中田、MF千葉、MF福永、FW中原。市原は阿部勇樹選手欠場。かなりの強風の模様。前半は逆風。

 試合開始、ミスから攻め込まれる。いきなりゴール前でのフリーキック奪われる。中盤でボールを回すのは市原。8分、コーナー2本で攻められるが、クリア。サンドロ、チェが入ってくる。ベガルタは前線までボールがつながらない。
 11分、ようやくベガルタが攻め込む。財前、阿部のダイレクトプレーも出てリズム。15分、チェがヘッドでバーの上。

 16分、阿部のパスミスをつかれてチェに決められ0-1。19分相手DFミリノビッチにイエロー。21分、ゴール前中央でチェのフリーキックを高桑ハンブル、それを押し込まれ0-2。コーナーから24分、クリアしきれず0-3。おちつけず。

 26分、ようやく反撃、コーナーのチャンス。シルビーニョからファビアーノのヘッド、おしくも決まらず。コーナー2本目から、財前チャンスメーク。左からの攻め続くも判断に遅れ。35分過ぎ散発的に攻めるも、なかなかフィニッシュまで至らない。市原はカウンターからサンドロ、チェで一気に攻めるも高桑抑える。42分、クリアしきれないボールを奪われ山岸に決められ4失点目。44分、寿人のペナルティエリア内侵入、クロスも山下とどかず。ロスタイム、ゴール前25mのフリーキックのチャンス。シルビーニョのキックは枠に行かず。
そのまま前半終了。とにかく点を取りに行け。

 後半、追い風。阿部に代え、福永が左。財前と福永が前に。2ボランチ気味に。開始早々コーナーのチャンスも決められず。50分、大きくサイドチェンジから根本のミドルシュートとベガルタの攻勢。52分、相手フリーキックからの逆襲。ようやく足が動きだす。9分、市原中西にイエロー。58分、寿人ドリブルからDFふたりかわしてのシュート、惜しくも枠の外。62分、高桑の好セーブの直後、シルビーニョ倒され、PKを取る。寿人がこれを決めて1点返す。これに勢いづいて寿人、財前が攻め込む。68分、財前のミドルシュート惜しい。コーナーのファビアーノのヘディング決まらず。70分過ぎ、市原の反攻。セカンドボールをまた拾われ始める。中盤疲れ気味。

 77分、チェのうまい位置どりから頭で決められる。5失点目。財前に代わりに千葉。ファビアーノ前に。83分根本ミドルシュート。85分、山下に代え、中原。望月が入った市原がチェにボールを集める。ロスタイムになり、チェまだ点を狙う。市原が最後ボールをキープされる。最後のベガルタのクロスも弾かれ、試合終了。6連敗。


このままでいいはずがない。思い切った手を打つ必要がある。但し、補強といっても既に1stステージに出場できる時期を逸している。次ぎのステージを考えつつ戦力を探し、1stは、現有メンバーで形にとらわれず、残りの試合で勝ち点得点を積み上げるしかない。


シュート数:8-20、CK:5-5、FK:28-23 得点:佐藤寿人PK  (市原)崔2、ミリノビッチ、羽生、山岸 警告:シルビーニョ  (相手)ミリノビッチ、中西
  主審:太田潔。 
13 7月19日(土)19:00 東京ヴェルディ1969 3-3 仙台

マルコス
  佐藤寿  山下
(財前)
 福永
(岩本)
シルビ 石井
    
根本  小村 ファビ 森川
       (中田)
高桑
マルコス復活、三度追いつく。

マルコス復活で3トップ。サブは小針、中田、阿部、財前、岩本と豪華というか総力戦。ヴェルディはエムボマ、桜井のツートップ。

 夏休み初日だというのに気温19度、5月のような寒さにそぼ降る雨。スタンド中段まで霧状の雨が舞い込んでくる。それでも久々満員19184人.。やっぱりマルコスが見たいのか。

 試合開始前の山田選手の引退退団挨拶。彼らしく、「チームがもっと強くなるにはまだ足りないものがある。暖かく厳しく見守ってほしい」との言葉を残し、去っていった。

 さて、試合はマルコス、寿人、山下の3トップに、トップ下福永という超攻撃的布陣。復帰直後のマルコスはどうなのかと見るが、最初はタイミングが合わないが、とりあえず頭には当ててくれる。これまで数試合、クロスを放り込んでも虚しく蹴返されるだけだったが、今日は違う。しかし、試合開始3分、エムボマが頭で左に振られて東京Vの山田にフリーを許し、いきなりの失点。何か守備陣でお見合いしているようだ。しかし、あまりにあっけなく先制されてかえって緊張がほどけたよう。思い切りラインを上げ、互いにコンパクトな戦い。幸いなことに、今日のエムボマは動きが鈍く、何とか抑えられそうな雰囲気。寒さと雨が嫌いなのか?

 それにしても、東京Vが細かく早くボールを回して、キープを続け、ペナルティエリア付近で混戦に持ち込み裏を取ろうとするのに対して、ベガルタは、せっかくマイボールになっても、みんな足元を要求するばかりで、動きが乏しい。やむなくロングパスを多用するも、ことごとく読まれてカットされてしまう。スリッピーなピッチ状態のせいもあるが、少しでもトラップが大きいと、すかさず寄せられて、ボールを奪われてしまう。さらには、今日はどうも根本、福永のパスの精度が悪い。相手にボールを回されて守備をする時間が多くなると、攻撃に移った時に余裕がなくなってしまうのだろうか。相手もこの二人の背後をついて攻めてくる。

 それでも、15分の森川のクロスからマルコスが合って、初ヘッディングシュートを放ったあたりから、ベガルタもリズムをつかみ始める。東京Vは先制して組み易しと思ったのかペースダウンしてきたのをついて、シルビーニョを軸にサイド攻撃も出だす。35分、今日も随所でワンタッチプレーや、切れを見せていた寿人が、うまくチョップキックで山下の前にロブ、山下、DFを振り切って、キーパーのせまい側を右足で豪快に叩き込み同点1-1。マルコスがポストをやってくれ、相手をひきつけてくれることで寿人や山下が前を向いてプレーができる。これは大きい。また3人で相手の起点を遅らせることもできる。
 40分過ぎには次々マルコスにクロスが行き、徐々にではあるがタイミングがあってきて得点の予感。寿人や山下も久々に動きやすそう。

 後半。今ひとつの福永に代え岩本入る。しかし開始1分、またもゴール中央ににぽっかり穴が開いたところを、桜井にフリーでミドル打たれゴールを許す。どうも、DF陣とボランチの連携がまだしっくりいっていない。なかなか布陣が固定できないこともあるが、この連携構築は急務だ。しかし大声援とマルコスの存在が、ここ数試合のような諦念を生まない。10分間は相手のボールに振り回されていたが、60分には、根本のクロスをマルコスが落とし、山下が狙うなど反撃の態勢に。
 62分、寿人に代え、財前を入れ、岩本とともに、左右からマルコスをターゲットにする布陣へ。そして、68分、岩本のアーリークロスは見事なカーブを描いて、マルコスの頭へ。どんぴしゃのタイミングでマルコスが決め2-2とまたも追いつく。ひざまづき、喜びに顔を覆うマルコス。4ヶ月ぶりの得点。完調でなくても、圧倒的な存在感と、それを引き出すバイプレーヤー。

 75分には、岩本の左コーナーキックがファーサイドのポストに当たるなど勢いづくベガルタ。岩本も走りはまだまだだが、キックは好調。しかし東京Vもカウンターで、ボールを奪ってからの速い球回しと、エムボマで楔をつくる攻撃で、ひやひやものの展開。80分、森川が足首を痛め、中田が入る。82分、マルコスの折り返しから山下どフリーも、シュートがヒットせず。ベガルタの時間ながら攻めきれないでいるうちに、87分、カウンターでサイドの揺さぶりからシュートを打たれ、ファビアーノ、クリアしきれず、これを押し込まれ、決定的とも思われる3点目を取られる。
 しかし、マルコスが入って得点能力が上がったベガルタ、2分後の89分、フリーキックの早いリスタートからマルコスが頭で落としたところを、攻撃参加していたファビアーノが狙いすまして右足で同点のミドルを決め、またも3-3同点に。結局引き分け。厳しい戦いも、ともかくFW陣が全員得点に絡み、勝ち点1を総力戦でもぎ取った。


シュート数:17-15、CK5-6、FK18-21 得点:山下芳輝、マルコス、ファビアーノ (相手)山田桜井、平本 警告:ファビアーノ、岩本 (相手)桜井  主審:梅本博之
14 7月26日(土)19:00 浦和レッズ 2-3 埼玉ス

  佐藤寿  山下
(福永)(千葉)
岩本 シルビ

 石井
根本  小村 渡邉 森川
       
高桑
マルコス先制含む2発も最後は9人

ファビアーノ累積で欠場し渡邉入る。サブは小針、千葉、財前、阿部、福永。今日は3トップで石井のワンボランチか。
浦和は山田、長谷部、山瀬が欠場、永井、エメルソン、田中の3トップ。ベガサポ、バス17台1500人。本日経過のみ。

. 試合開始から攻勢ベガルタ。5分相手キーパーの虚をついてマルコスのロングループでいきなり先制!直後永井、エメルソンの速攻に危ない場面。7分渡邉にイエロー。浦和に押し込まれる。10分過ぎ速攻掛け合う展開。
13分エメルソンの折り返し永井のシュートは高桑キャッチ。15分マルコスのボレーは決まらず。17分浦和コーナーキック連発で攻めてくる。エメルソンがクロス、シュートと予想どおり動いてくる。

 20分中盤での争い、浦和の攻撃もベガルタ最終ラインで守る。22分寿人からマルコスへ渡るがシュートできず。26分ゴール右から、浦和のフリーキック、こぼれを永井に決められ1-1。その後も浦和が攻勢。30分、ベガルタが初のコーナーのチャンス。渡邉のヘッドから根本、岩本と攻撃するが、クロスがはずれる。31分、久々石井のクロスからマルコスのシュートもキーパーキャッチ。その後カウンターからエメルソンのシュートも外れる。また浦和の流れに。

 35分、田中振り向きざまから決められ1-2。37分、マルコスにイエロー。浦和サイドチェンジ多用でベガルタを霍乱。40分、ベガルタのチャンス、マルコスのシュート。直後浦和田中がフリーでシュートするも高桑クリア。42分、シルビーニョから根本の上がりもシュートまでいけず。その後ボールが両チームを行ったりきたり。ベガルタ攻めあがった後を速攻で狙われている。44分、寿人、山下スルーでマルコスもシュートにいけず。ロスタイム、ベガルタの岩本のクロスはキーパーに、ここで前半終了。MLによるとベガルタの動きは結構いいとのこと。

 後半開始、早々浦和のフリーキックを凌いだあと、森川のスローインから寿人、マルコス、最後はシルビーニョのチャンスもシュートできず。また浦和の3トップがボール回し。51分根本のクロスからマルコスのクヘッドも決まらず。浦和も不用意なバックパスあり、つけこみたいが。53分永井の切れ込みを森川クリアでコーナーとなるが、守る。56分エメルソンから田中に裏取られるがシュートはバー、助かる。58分、マルコスのシュート決まらず。寿人に代わり福永入る。

 60分ややベガルタの時間も浦和のボールカットされる。63分、福永起点からスイッチ、森川のクロスからマルコス、ヘッドも決まらず。福永効果かこの辺からシルービニョがフリーで持てるようになる。64分、そのシルビーニョからマルコス、キーパーうまくかわし、シュート、2-2同点。浦和永井けがで千島はいる。浦和前掛かり、防戦一方。田中フリーでシュートも高桑弾く。70分縦1本から山下へも通らず。72分、渡邉2枚目で退場。直後浦和ゼリッチに押し込まれ2-3。76分、パスミスでエメルソンどフリーも高桑止める。78分、やむなく山下を下げ千葉直樹いれる。森川センターバック、直樹が右サイドバック。80分、久々ベガルタチャンスもマルコス、オフサイド。

 82分、福永の右クロスからマルコスシュートもふかす。浦和もDFに疲れ見える。84分、コーナーのチャンス。岩本のキックはネットの上。コーナー2本目もシュートまえ行かず。ここでベガルタ最後の粘り、中盤で回し直樹がオーバーラップも届かず。マルコスが前線で張っている。マルコス、シミュレーション2枚目。退場。。。それでも攻めるベガルタも空回り。ここで岩本にもイエロー。高桑好セーブで2本防ぐもそのまま試合終了。

次節、渡邉、マルコス、岩本が出場停止、情けない。神戸0-8大分で、ベガルタは15位も14位ガンバとは勝ち点1差。


シュート数:11-18、CK:4-9、FK:13-24 得点:マルコス2 (浦和)永井、田中、ゼリッチ 警告:マルコス2=退場、石井、渡邉2=退場、岩本 (相手)なし
  主審:西村雄一
15 8月2日(土)19:00 柏レイソル 1-2 仙台

  佐藤寿  山下
 財前 シルビ
(矢畑) 
阿部 石井
    
根本  小村 ファビ 村上
       
高桑
ロスタイム、力尽きる

ファビアーノ復帰も、マルコス、岩本が出場停止。梅雨明け、気温も一気に上昇。けが人多発で、村上が右SB で先発。サブは小針、矢畑、千葉、菅井、西。柏は宇野沢、玉田の2トップ。

梅雨明けとなった仙台スタジアム。時折青空ものぞくものの、うす曇りで蒸し暑い。まだすっきりしない。観客は19235人。七夕花火大会募金キャンペーンで坂本サトルが1曲披露。

 試合開始早々、シルビーニョ、山下のワンツーからクロス。立ち上がりから前へ前へという気持ちは感じられる。
 10分までは中盤でコンパクトな位置取りでのボールの奪い合い。12分相手のクリアミスをついて財前、キーパーの背後へ30mループ気味に狙うが、これも枠の外。16分フリーキックからファビアーノのヘッドで落とし、こぼれをうまく寿人フリーで打ったのだが、枠の外。20分、シルビーニョの突進から左にはたいて、寿人がゴール前の山下にクロス、遠めながらうまくひねったヘッドもわずかに枠の外。逆に、24分、ベガルタの右サイドかカウンター一発で進入され、ゴール前フリーのジョシエに決められ失点。前がかりで攻めていた中盤が追いつけない。

 しかし前半は中盤であまりプレスしてこない柏のおかげで、シルビーニョ、財前のつなぎに根本、村上も上がって、いつになくチャンスメーク、終盤40分過ぎからも連続コーナーキックのチャンスもあり押せ押せムードも、ゴールを決められず。

 後半、51分、村上のクロスの跳ね返りから山下がファーサイドで、どフリーでボレー一発もホームラン。55分過ぎると疲れが出て、足が止まり攻撃がばらばらになる。それでも60分、ゴール正面25mのシルビーニョのフリーキックはゴールネット天井、惜しい。65分を過ぎると柏のワンタッチプレーからの速い攻撃についていけなくなり、しばしばピンチ。そこで75分、後半運動量の落ちた財前に代え矢畑をいれ、小村をFW に上げるスクランブル3トップ態勢も肝心のクロスの精度がおちてくる。ファビアーノ後ろからロングボールを放り込むが、いまいち意図が伝わらない。

 そうしているうちに時間がなくなってくる。柏は時間稼ぎのプレー。最後の攻撃。89分、ゴール前正面でフリーキックのチャンス。シルビーニョの直接シュートがバー直撃で真下に落ち、こぼれ球を寿人がおしこんで、同点。歓喜。しかもロスタイム3分ある。ここで勝ち点3を狙い、前がかり。

 気持ちは前に行っているのだが、疲労でボールが足につかず、シュートまでいけない。それでも、このままなんとか勝ち点1が見えたロスタイム3分。、勝ちにいったDFがまたもカウンターで裏をとられるとフリーを許し、直前に入った矢野に勝ち越される。

 前半はシュートも多く打った。がむしゃらにボールを取りにいく姿勢もあった。しかし守りでは1対1で負けてしまう。フリーでシュートを打っても枠にいかない。もどかしい。とにかく守りの堅い1対1に強いDFの補強が急務。

 今年初出場となった村上は、怪我人多発で、慣れない右サイドバックでの登場。さすがに攻撃の時の上がりや思い切ったクロスはいいものの、まだ回りのとの呼吸がもうひとつ。守備にいたっては、MFの守りになってしまい、目をつぶるしかない。しかし90分、最後はヘロヘロになりながらもピッチにいた。2ndに向けて、レギュラー取る気迫で本職でがんばって欲しい。


シュート数:14-10、CK6-3、FK27-17 得点:佐藤寿人 (柏)ジョシエ、矢野 警告:村上(相手)平山  主審:布瀬直次