2025/26 WEリーグ 11節 10月18日(土)13:03 マイナビ仙台レディース 2-1 日テレ・東京ヴェルディベレーザ ユアテックスタジアム仙台
津田Y
(坂井)
遠藤 矢形
(菊地→岩城) .
太田 江崎
井上
(大西)
石坂 西野 三浦 安倍
.
清水
途中出場大西が逆転ゴール
サブは、横堀、松永、坂井、岩城Y、大西、菊池Y、後藤。
東京NBは、GK清水美紅、DF坂部、土光、村松、宇津木、MF隅田、菅野、眞城、塩越、松田、FW樋渡。ダネルダン、猶本、北村、岩清水は、ベンチスタート。
失点後、堅い守備から連携の2ゴールで逆転

前節、今期首位のINAC神戸に、得意のデュエルで後手を踏み、久々の敗戦となったマイナビ仙台レディース。
今節は、昨年の王者、日テレ・東京ヴェルディベレーザとユアスタで対戦。
WEリーグアシスト・クロス・トップの山本柚月が、体調不良で不在ではあるが、新旧なでしこジャパンがずらりと揃う、東京NBに対し、マイナビ仙台は、堂々の戦いぶりで、逆転勝ちした。
この日のユアスタは、ハロウィーンイベントで、佐々木里緒・國武選手からお菓子を貰ったが、勝ち点3が最高のプレゼント。
試合は、前半10分、マイナビ仙台のゴール前のワンツーから、塩越が抜け出し、あっさり東京NBが先制。
しかし、その後は、前節の反省を踏まえて、コンパクトな陣形から、デュエルで厳しく対応したマイナビ仙台が、ボールを保持して慌てずに展開、流れを押し返し、五分の展開に。
東京NBのシュートにも寄せて、決めさせず、逆に前半の終盤には、コーナーや、津田の裏抜けなどで決定機もう一歩まで迫り、いい流れで、0-1で前半終了。
後半、マイナビ仙台は、カウンターから、人数かけて一気の攻めが奏功。
6分、自陣から、テンポのいいパスを何本もつなぎ、最後は左サイドを上がってきた、石坂のクロスのこぼれを、右から江崎がボレーシュート。
バーに当たるところを、長身を生かしたユースの津田が、ヘッドでファーに押し込み同点1-1!
その後、東京NBも北村、樋渡の抜け出してのシュートなど放つが、GK清水のセーブ、三浦のブロックで失点は防ぐ。
30分を過ぎて、マイナビ仙台の大黒柱、井上が足攣り、大西に交代、右MFに入る。
そこで、矢形が左に回り、太田がアンカー、遠藤ゆめが左インサイドハーフと、選手を動かし、対応。
ここで慌てずにボールを回して、チャンスをうかがう。
すると、38分、太田上がって矢形へ。さらに左から遠藤ゆめのクロス。一度弾かれるが、再び遠藤ゆめが諦めずに追いかけ、左足クロス。これをファーの大西が、腰を回してのハーフボレーでニアに決め2-1と逆転。
その後は、猶本のミドルをGK清水がファインセーブするなど、反撃をしのぎ、最後は坂井を投入する5バックで逃げ切った。
ついに、今期前半戦で、浦和L、東京NBと、3強から、堂々の勝ち方で2勝。
後半戦は、相手の対策も厳しくなるとは予想されるが、1対1の勝負で負けなければ、大きく崩れることはなく、ポイントゲッターもいるので、楽しみな展開になりそうである。
尚、後半途中出場の菊地は脳震盪疑いで、退場。U-19代表候補キャンプも辞退になったが、重い事態でないことを願う。
中4日でも遜色ない動き
マイナビ仙台は、月曜に神戸で試合をして、仙台に戻り、中4日で、この土曜日の試合。
しかも、相手は東京NBとあって、動かされ、疲弊する展開も予想された。
球際の激しさ、運動量をチームの基盤としている今期、この試合は、リカバリー体制がどうなるかの試金石だったが、杞憂だった。
序盤こそ、少し出足が重い感じがしたが、失点して、むしろ吹っ切れたのか、東京NBと五分の動きでボールも保持でき、巻き返していった。
焦らずボールを回して、やり直して、時間をかけるところ、後半の2得点時の、人数をかけた速攻の走りっぷりと、緩急をつけたいい戦いができた。
とはいえ、疲労からの怪我も怖いので、これからカップ戦などの連戦に向けて、うまくローテしながら、戦力を充実していって欲しい。
GK清水、CB三浦のシュートストップが、勝機呼ぶ
前半早々に失点したが、そこでずるずる行かず、しっかりと球際勝負で体を張り、ボールを保持する時間が作れるようになったのが、今年の大きな進歩。
トレーニングに裏打ちされた、球際、守備での自信が、逆転劇の大きな要因。
それでも、10試合で30得点もあげる東京NBなので、点を取れる選手ばかりで、危ないシーンも勿論あったが、この試合では今期2試合目の清水が、ファインセーブで2点は防いだ。
さらに、CB三浦が、カウンターから仕掛けてきた樋渡をシュートブロックで、防ぐ。
さらには、試合終了直前の、東京NBのFKでは、どんぴしゃのボールからの村松のヘッドに、矢形が体を当てて枠外にするなど、チーム一丸の守備もあっての、逆転劇である。
津田同点ヘッド、後半出場の大西に決勝弾
マイナビ仙台の2得点は、この試合だけでなく、今後にもつながる価値ある得点となった。
後半早々の、ユース津田の同点弾は、自陣から、かなりの数のパスをワンタッチでつないで、東京NBのお株を奪う、鮮やかなカウンターから。
最後は、左SBの石坂からのクロスが弾かれるところ、江崎がボレーでシュート。
バーに当たるところを、津田がDFに競り勝つ高いヘッドで、ファーに押しこみ同点。
171cm津田が高さを活かし、決め切っての同点弾だが、ビルドアップから決め切るところまで、快心の得点。津田は、これで今期3点目で、矢形と並んでチームトップタイ。
津田は、前線での動き直し、ポストプレーや前からの守備で、体を張り続けているので、久々に報われた感じ。
チームとしても、主砲二人に結果が出ているのは、今後につながる。
後半38分の逆転ゴールは、4分前に入ったばかりの大西のダイナミックなハーフボレー。
ファーにボールが跳ねるところを、腰を回して、ニアにきれいに叩きこんだ。今期初ゴール。
今期は、スタメンレギュラー陣が固定で、前線の選手は好調。
今期、少し出遅れた大西は、交代出場となっているが、徐々に体が動いてきて、この試合でキープやシュートで、ジョーカーらしさが出てきた。
体つきも一回り大きくなった感じで、簡単には飛ばされなくなった。
チームとして、スタメンレギュラー陣は好調ではあるが、今後、さらに上位を目指すには、控え陣の充実が急務。
その一番手として、大西の復活は、大きなポイントである。
番外:眞城を泣かす。須永監督も涙。
昨年は不甲斐ない成績で、遠藤ゆめが、よく悔し涙を流していたが、この試合、東京NBのニュースター眞城が、試合後泣いていたのがDAZNに映っていた。
先制点の演出はしたものの、その後は、マイナビ仙台のしつこい守備で、思ったほどいいパスも出せず、シュートは大きく外れ、よほど悔しかったのだろうか。
まあ、マイナビに負けたからって、泣くことはないっしょw
去年とは違うチームなんだからさ。
また、マイナビ仙台の須永監督は、試合後のインタビューで、目を赤くしていた。
昨年の、重苦しいダントツビリを思うと、良くここまで来たなと、という感慨もあるのだろう。
ただ、監督自身も言うように、まだ下位チームに翻弄されたり、勝ち切れない試合も多々ある。
後半戦、カップ戦、皇后杯と、どのチームも修正し、研究対策し、また厳しい戦いが始まる。
怪我の選手も徐々に戻ってくるだろうが、控え陣の充実は急務。
今の路線を踏襲しつつ、さらに戦力アップも図っていただきたい。
前半
マイナビ仙台は4-1-2-3、東京NBは、4-2-3-1。
⚽10分、東京NB、塩越が、眞城とのワンツーから、ゴールで0-1。
前半のシュートは、マイナビ仙台4本、東京NB5本。
後半
東京NBは、DF宇津木に代わり、北村入る。
⚽6分、マイナビ仙台、カウンターから石坂のクロス、こぼれを江崎がシュート、バーに当たって跳ね返るところを、津田がヘッドでファーに押し込みゴール、1-1。
34分、マイナビ仙台、足攣りの井上に代わり、大西が入り右MF。
矢形が左に回り、太田がアンカー、遠藤ゆめが左インサイドハーフ。
35分、東京NB、隅田に代わり猶本、FW樋渡に代わりダネルタンが入る。
⚽38分、マイナビ仙台、遠藤ゆめの左足クロス、ファーの大西が、ハーフボレーで決め2-1と逆転。
39分、マイナビ仙台、遠藤ゆめにかわり、菊地が入り左MF。矢形が中央に回る。
東京NB、DF坂部に代わり、朝生が入る。
AT4分、津田に代わりDF坂井が入り、5バックへ。さらに、脳震盪の菊地に代わり、岩城が入る。
東京NB、北村に代わり岩清水が入る。
後半のシュートは、マイナビ仙台5本、東京NB8本。
シュート数: 9-13 CK: 2-6 FK: 11-11 得点:津田愛乃音、大西若菜 (東京NB)塩越柚歩 警告:なし 主審:小泉朝香 入場:1,424人