2024-25WEリーグ 02節 9月21日(土)18:03 マイナビ仙台レディース 1-4 サンフレッチェ広島レジーナ エディオンピースウィング広島
後藤(津田Y)
遠藤 原
(猪瀬)(石坂)
菊地Y 美和
隅田 中島
吉岡 長船 國武
(楓) (松永)
齋藤
ユース菊地がアシスト、津田最年少ゴール
サブは、清水、佐藤楓、松永、猪瀬、石坂、岩田(Y)。津田(Y)、
S広島Rは、GK木稲、DF近賀、左山、市瀬、藤生、MF小川、笠原、瀧澤、立花、中嶋淑乃、FW高橋美夕紀。李、柳生、上野は、ベンチスタート。
気温28度、湿度70%と、18時でもまだ蒸し暑い広島で、マイナビ仙台レディースは、サンフレッチェ広島レジーナと対戦。
中嶋や上野など、直近なでしこジャパンを擁し、カップ戦含め、今期3連勝中のS広島Rに対し、怪我人多発のマイナビ仙台は、2連敗と苦しい今期序盤。
何とか、勝利できっかけを掴みたかったが、今節も、西野が怪我で離脱と苦しい。
広島はロングボール狙い、間延びさせられる
試合は、西野に代わり吉岡を3CB左でスタメン起用。S広島Rは4バック。ロングボールで、マイナビ仙台の3バックの脇、特に左サイドをさかんに狙ってくる。
次第にラインを下げられ、前に行きたい攻撃陣との間で、前半から間延び。
反撃しても、素早いS広島Rのカウンターで、ピンチとなる展開になった。
また、S広島Rは、パススピードが明らかに速く、まだ連携模索中のマイナビ仙台から、徐々にボールを奪い、攻め続ける。
サイドを突いてくるS広島R
S広島Rは、抜け目なく、経験の浅い吉岡サイドを突いてくる。
吉岡も体を張ってシュートブロックなどを行うが、自在に選手が動き回る広島に、なかなかボールを奪えず、マイナビ仙台は、押し込まれる展開。
17分に、左から瀧澤のシュートのこぼれを高橋に押し込まれ、失点。
その後は、なんとか凌いでいたが、37分には、コーナーから近賀に合わせられ、0-2と、前半から苦しい展開に。
前半だけで9本のシュート浴び、こちらは1本のみと一方的な展開になった。
高2コンビ、菊地アシスト、津田がリーグ最年少初ゴール
ハーフタイム、マイナビ仙台は一気に3枚代えを敢行。
ワントップに、後藤に代わり、長身ユースの津田愛乃音(あのん)、トップ下の遠藤に代わり、馬力をつけてきた猪瀬、前半腕を痛めたCBの國武に代わり、松永が入った。
すると、開始1分、長船のロングボールに走り込んだ、左WBのユースの菊地花奈が、コーナー付近で、DFとの競り合いに勝って、ペナ内まで侵入、速いパスを出すと、ファーから走り込んだ津田が合わせて、ゴール!
1点返して1-2と、反撃の狼煙のゴールを高2コンビでもぎ取った。
思えば、前節の佐々木美和のゴールも、菊地の遠目のクロスから。
今回は、球際で競り勝って、ペナ内まで侵入し、自分で打つぞと見せて、背後からきた津田に合わせた、菊池のセンスを感じるアシスト。
普段から二人は、ユースでもやっており、津田も練習通りだったのだろうが、ためらわず、点で合わせた見事なゴール。
しかも、この津田の得点は、WEリーグ最少年記録の、16歳10ヶ月13日でのゴールで、2年振りに、記録を約1カ月更新した。
ちなみに、この二人は、来月中旬から始まる、U-17女子W杯日本代表の有力候補。
今現在、マイナビ仙台の攻撃は、ユースの選手「が」支えている、といっても過言ではない。これを、ユースの選手「も」にしていって欲しい。
後半開始の15分間の攻勢活かせず
後半開始早々に、ヤングの活躍で1点差とし、勢いづいたマイナビ仙台は、その後の15分位はボールをつないだ。
S広島Rも、ロングボールで応戦し、オープンな展開に。
4分、マイナビ仙台、津田の反転シュートからコーナーを得て、中島のクロスに長船が頭で折り返し、こぼれを2本連続シュート打つが、ブロックされる。
6分、マイナビ仙台、猪瀬が上がって、左からの早いクロスに隅田がダイレクトで合わせるが、クリアされる。
15分は、右サイドで佐々木美和がドリブルで一人振り切り、そのままミドルシュート、枠外。
と、この時間帯は、マイナビ仙台も得点の匂いが感じられる時だった。
しかし、16分に、日本屈指のドリブラー中嶋淑乃に、瀧澤、上野との連携で、ペナ内まで侵入され、決められ、1-3。
マイナビ仙台の希望を打ち砕く追加点を取られてしまった。
さらに、32分には前掛りの裏を、上野に持ち込まれ1-4と、トドメを刺された。
菊地をハーフスペースに配置変えは?
後半から入った猪瀬が、途中から、4バックへの変更で、トップ下から左SBに下がり、菊池がハーフスペースに位置するようになった。
猪瀬も奮闘して、クロスを上げる場面もあったものの、菊池がボールを触れなくなり、得意の仕掛けで相手を脅かす事がほとんどなくなった。
ワントップに津田が入っているので、菊池に近い距離でやらせようとしたのかもしれないが、フリーで持てる位置から仕掛けさせるためには、猪瀬とは逆の位置の方が、もっとチャンスが増えたのでは、と思った。
もちろん、二人の間での連携がもっと高まれば、いろんな事ができるのだろうが、まだ、模索中の感じ。
4失点も、GK齋藤がファイセーブで、4-5点止める健闘
得点はヤングの二人から生まれたが、ベテランも仕事はしている。
S広島Rの1点目は、前下に弾いてしまったGK齋藤だが、残り3点は、ゴール前のワンタッチや、DFが振り切られるなど、完全に崩されての被弾で、ノー・チャンス。
それでも、計22本ものシュートを浴びながら、4-5本はファインセーブで止めており、厳しい試合の中でも、やれることはやった齋藤。
中々、余裕の持てない展開だったが、ワントップに長身津田が入った時、1本、得意のロングキックでつないでもおり、シュートチャンス手前までいった。
3バックで、ラインを上げての攻撃をする今期、プレースバックのスピードがある選手が、菊池位しかおらず、GKは孤軍奮闘で、つらいところだが、ここは、大胆にビルドアップにも関わって、攻撃の起点になって欲しいし、できると思う。
少しでも、半歩でも、結果に拘って
廣澤、太田、西野と怪我、謎の高平不在(何の発表もないが怪我?)と4人の主力が不在の今、ユースの選手に頼らざるをえない状況であるが、まずは、守備でのコンパクトさを保ちながら、個々の選手のパワーアップを持つ、といったところだろうか。
ただ、何と言われようと、プロのチームだし、順位がつく仕事なので、努力賞だけでなく、結果を追い求める事をやっていかないと、負け慣れてしまう。
これは、中島依美選手も常々言っている事で、結果に拘る気持ちだけは、忘れないで欲しい。特に、スタッフとフロントは。
まず勝利を当然狙うが、勝てないなら、なんとかドローに、それも難しいなら、1点でも多く取るという事を、常に狙って行ってほしい。
前節の猪瀬、今節の菊地選手には、ガッツを見た。
他の選手も刺激を受けていると思う。チーム全体で、前を向く姿勢なっていって欲しいと思う。
前半
⚽17分、S広島R、左から瀧澤がシュート、GK齋藤前に弾くところ、中央の高橋美夕紀にパス、高橋がダイレクトで決めて0-1。
⚽37分、S広島R、左コーナー、瀧澤のキックを藤生がニアですらして、中央で近賀がダイレクトで押し込み0-2。
前半のシュートは、マイナビ仙台1本、S広島R9本。
後半
マイナビ仙台、FW後藤に代わりユース津田、MF遠藤ゆめにかわり猪瀬、CB國武に代わり松永を入れる3枚代え。
⚽1分、マイナビ仙台、ユース菊池の左からのパスを、津田がダイレクトで右足で合わせ、高2コンビで、1-2と1点返す。
7分、S広島R、FW高橋に代わり上野、DF近賀に代わり塩田が入る。
1⚽6分、S広島R、中嶋淑乃がパスを出し、瀧澤、上野経由で再び、BOX内でパスを受けシュート、決まって1-3。
25分、S広島R、10番瀧澤に代わり柳瀬が入る。
⚽32分、S広島R、小川がパスカット、中央裏に抜け出した上野がドリブル前進、長船をかわして、左足の強烈シュート、1-4。
35分、マイナビ仙台、吉岡がボールポスト際で衝突したこともあり、佐藤楓と交代。
S広島Rは、MF立花に代わりDF呉屋、中嶋淑乃に代わりFW李が入る。
41分、マイナビ仙台、原に代わり石坂が入る。
後半のシュートは、マイナビ仙台5本、S広島R13本。
シュート数:6-22 CK:1-8< FK:11-6 得点:津田愛乃音 (S広島R)高橋美夕紀、近賀ゆかり、中嶋淑乃、上野真美 警告:なし 主審:馬場成美 入場:5,211人
タグ:津田愛乃音