梁から匠へ

2017年4月12日の、ルヴァンカップ・グループステージ2節対ジュビロ磐田戦で、スタメンフル出場、1ゴール1アシストの活躍で、チームを2-1の勝利に導き、実質的なデビューを飾った、MF佐々木匠選手。

さらに、4日後のJ1リーグ7節対鹿島戦にもスタメン出場、シュート・チャンスはあったものの、決めきれず。こちらは1-4と大敗し、匠選手としても、上位チームとの差を、改めて実感させられた事でしょう。


そして、この2試合は、ベガルタの歴史の中で、大きな節目となりそうなゲームでした。

2005年からスタメンで出場するようになり、2006年から財前選手の移籍により、10番を背負った梁選手。

ベガルタ仙台の大黒柱、太陽として、ここまでプレーし続けているのは、ある意味、驚異です。精進の賜物でしょう。

小柄ながら、長く試合に出続け、たとえ調子が悪くとも、ここぞというところで、決定的な仕事をしています。

しかしながら、今季はここまで、動きにもうひとつ精彩が無く、ボールキープも、ままなりません。また、左サイドからのフリーキックを担当していますが、なかなか枠に飛ばない。

練習は十分しているはずなので、どこか痛いところがあるのかもしれません。

全幅の信頼を置いていた監督も、大敗続きの中、流れを変えるべく、梁選手に代わり、匠選手をスタメンで使うようになりました。


一方、匠選手の才能は誰しも認めるところ。いよいよ、世代交代の時を迎えつつあるのかもしれません。

2005年のように。

ただ、フィジカルや、守備での貢献ではまだまだ、やるべき事がある、匠選手。

そう簡単には、10番は貰えません。そして梁選手も、調子を上げれば、まだまだできる事がある。

2017年は、若手、ベテランが渦をなして、せめぎ合う、滅多にない年。

厳しく、しかし、懐深く見守っていきたいものです。