ベガルタ・マヴォイ

2017J1　18節　2017年7月8日（土）19:00　ベガルタ仙台0-3ヴィッセル神戸　ノエビアスタジアム神戸

サブは、関、石川、梁、藤村、佐々木匠、茂木、野沢。神戸は渡邉千真、大槻がFW、小川、ニウトン、渡部博文、伊野波がスタメン。田中順也、ウエクスレイはベンチスタート。

ベガルタは心配されたクリスランがスタメン、怪我の永戸に代わり、左WBに中野、右に蜂須賀。尚、神戸のポドルスキー、ハーフナーマイクは、手続き上、まだ出場できず、セレモニーのみ。

19時になっても湿度が80％を超える蒸し暑い神戸。

前半。
3連敗中の神戸は、ホームでの勝利を目指して、立ち上がりからプレスに来るが、最初は連動が無く、ベガルタはパスを早めに回して、つないでいく。3分、クリスランのパスカットから、三田、富田と中央でつなぎ、裏への斜めパス。つながらず。その後も蜂須賀がクロス、流れる。押し込んでいるが、ラストパスの精度がいまいち。4分には、石原のサイドチェンジ、西村はもう一歩。

5分、西村がパスカット、石原へのゆるいパス、合わず。6分、神戸小川が中央から左足シュート、枠外。シュートまでが速い。7分、クリスランからのパスを受けた西村が、トラップ即シュート狙うが、ヒットせず。8分、中央石原からサイドへのパス、流れる。神戸のカウンター、左から小川のクロス、平岡戻ってクリア。危ない。

9分、ベガルタエリア左奥35ｍで、神戸のフリーキック。これは流れる。その後は、互いにパスがつながらない。しかし神戸がサイドの守備を修正して、ベガルタが前に出られなくなってくる。13分、クリスランから石原へ、ファールで終了。神戸の攻撃も、ここまではぎくしゃくして、流れが悪い。14分、神戸のカウンター、シュミットが出て対応。15分、小川がひとりでドリブルで持ち込み、反転シュート、枠外。

17分、松下のクロスを中野がクリアミス、三原がＤＦの影からシュート、枠外。18分、ベガルタも西村がＤＦの陰からシュート、枠外。19分、大岩のバックパスがシュミットと合わず背走、何とか抑える。20分、西村から石原とつなぎ、クリスランへ、シュートはサイドネット。21分、ベガルタエリア左奥40ｍで神戸がフリーキック。ヘッドを合わせられるが、枠外。22分、平岡のロングボール、流れる。24分、渡邉千真がミドルシュート、巻いたボールは枠内もシュミット正面。

25分、神戸の左からのクロス、シュミットがキャッチ。26分、左サイド奥40ｍのフリーキックを得る。こぼれをつないで、クリスランから裏に飛び出た大岩へパスが通り、どフリー。しかしシュートはキーパー正面。決定的。すると、29分、蜂須賀から三田へのパスをニウトンにカットされ、中央から左に展開されると、中央で三原が素早くフリーでシュート、決められ、0-1。今日も、前半で先制を許す苦しい展開。

これで出足が止まったベガルタは、ボールに行けなくなる。2分後、神戸がカウンター、大槻が粘ってボールキープ、上がってきた小川がシュート、一度はポストに救われるが、跳ね返りのボールを、素早く渡邉千真に押し込まれ、0-2。ベガルタは、DFに人数はいても、ボールに寄る出足がない。2分間で2点取られ、さらに苦しくなる。神戸は、忘れていた連動した動きが復活。

32分、パスカットした富田、しかしその後のパスがアバウト。35分、神戸のカウンター、DF伊野波が上がってのクロス、クリア。その後、中央から富田のパスは無人のエリアに。意図が合わない。38分、中央でクリスラン、西村、石原とつなぎ、最後は左に流れたクリスランがシュート、しかし角度無くサイドネット。

40分、神戸に回され、エリア左角でフリーキックを与える。田中英のキックは枠外。44分、ドリブルで神戸に裏をとられるが、ここは増嶋がしのぐ。追加時間は2分。結局、前半は、途中からサイド攻撃もできなくなり、2点リードされて終了。

後半。
開始早々、西村のパスにクリスランがキーパーと1対1、左に流れながら、カーブをかけたシュート性のセンタリング？石原追いつけず。4分、三田が強引にも持込みファールを受け、右奥30ｍでフリーキックを得る。決まらず。5分、増嶋が左からのロングスロー、キーパーがキャッチ。このカウンターから、小川が一人で持ち込むがクリア。7分、蜂須賀のクロス、西村のヘッド合わず。

神戸は持たせてくれるが、守備での集中と、前でのプレスは執拗。9分、富田から石原のパス、合わず。これでコーナーを得る。決まらず。11分、神戸が回してからのミドルシュート、バーの上。神戸はシュートで終わる。12分、大岩からパスをうけた蜂須賀のクロス、サイドネット。さらにクリスランが、裏への飛び出し狙うが、オフサイド。

13分、パスカットして、久々左から中野のクロス、キックミス。得意の左サイドのはずだが、今日は精彩を欠く。14分、平岡に代わり石川直樹が入る。増嶋が中央、石川は左の3バック。さらに蜂須賀に代え茂木が入り、左WB。中野が右に回る2枚代え。その後、相手のパスカットから、石原がうまくキープしてコーナーを得る。2本続けるがクリアされる。

17分、神戸のカウンター、渡邉千真がひとり持込みキープ、シュートはクリア。18分、神戸の右コーナー。回され、今度は左コーナー。ニウトンが中野をふっとばし、至近距離で叩きつけられ、3点目をやすやすと決められる。各試合の解説者に、ラインの位置がキーパーに近過ぎると指摘されているが、工夫なく毎回同じ轍を踏んでいる。0-2からの反撃ムードも消される。

ただ、途中出場の茂木だけは動ける。24分、茂木のクロスに、石原がオーバーヘッドを狙うがヒットせず。しかし、とにかくエリア内に久々にクロスが入った。さらに25分、左から茂木が、DF裏にカーブをかけたグランダーのパス、クリスランもう一歩。26分にも回して、茂木のクロス、ヘッドは打てず。29分、クリスランに代え、梁が入る。30分、神戸は大槻に代え田中順也が入る。

32分、西村がポストプレー、攻撃参加の三田がフリーでシュート狙うが、バーの上。33分、神戸は小川に代え中坂を入れる。39分、左コーナーを得る。キッカーは茂木。増嶋がヘッドで狙うが、バーの上。41分、神戸は三原に代え藤田を入れる。42分、西村が中央で落とし、三田がシュート狙うが、キーパー正面。43分、ロングボールに、石原が走り込むが打ち切れず。

追加時間は4分間。神戸のカウンターから、抜かれ、フリーでシュートされるが、ここはシュミットがクリア。神戸にコーナーを与えるがしのぐ。しかし、反撃の時間も無く、試合終了。3連敗。天皇杯からは、4試合連続3失点以上で、守備の修正がまったく利いていない。さらにこの試合は完封負け。

選手から毎試合、「意図が合わない」、さらには、「他の選手が何を考えているのか分からない」と、18試合目とは思えない戸惑いながらの試合となっている点は、要注意である。

ぶれずに、攻撃的だから仕方ないとの意見もあるが、相手には、「プレスをかければ慌てるし、持たせておいても、精度は低くく、仕掛ける力もない」と読み切られている。守備面では、カウンター対策は無策に近いし、ゾーン・ディフェンスも工夫がないまま、あらゆるチームに破られている。

絶対的な魔法のシステムは無い。現実をよく見て、技量の足りない部分は、どうやって補うのか、選手間の意図はどうやって合わせるのか、しっかりと見極め、徹底的に話し合い、実践する必要があるだろう。ぶれずにというより、現実から逃げずに、練習から厳しく行かないと、言い訳探しに終わる。

３週間の中断期間を、実のあるものにして欲しい。怪我人も相次いでいることもあり、フロントは、テコ入れ、補強なども検討すべきだろう。

シュート数:14-14、CK:4-4、FK:16-14　得点:（神戸）三原、渡邉千真、ニウトン　警告なし　主審:廣瀬 格　入場:19,207人