2001年 J2観戦記3回戦(23-33節)


節 期日 キックオフ 対戦相手 会 場
23 7月28日(土)18:30 大宮アルディージャ1-1 鴻巣
藤吉 マルコス
(大友)    
 岩本 財前
(蓮見)
千葉  山田
(財前)(中村)
村田 渡邉リカルド 飯尾
       (賀谷)
高橋
ロスタイムに追いつく

負けを覚悟した試合終了直前のロスタイム、岩本が同点弾を決めて延長に持ち込み、大宮の連勝に歯止めをかけた。両チームとも、けっしていい出来ではなかったが、攻めの姿勢は見えた。ベガルタはシュートもそこそこ放ち、飛車角落ちの大宮相手に「失った」試合との評価もあろうが、当方が見るかぎり、よくぞ引分けにしたという感じだ。

  さて先週までの暑さが嘘のような冷たい風が吹き、半袖ではつらいほど。照明も暗く、真夏のプロのサッカーの試合という気がしない。

 先発は最初から財前、岩本、山田を入れ、中村伸を控えにし、ワンボランチの攻撃的布陣。相手に大塚、バルデスがいないとこを見てのことか。一方DFは、センターに渡邉を戻し、右に飯尾が回る、森は帯同していたが、ベンチには入らず。サブは、前川、賀谷、蓮見、中村伸、大友。

 試合は7分、岩本の40mのロングシュートから動き始める。大宮は引き気味で、ベガルタにある程度攻めさせ、堅く守ってトップの磯山らに裏を取らせる戦法か。15分、山田らしい大きなサイドチェンジのパス。今日の山田はこれ以外はキレがもうひとつ。20分過ぎには展開が早くなる。28分、30分にはマルコスがDFをかわしてのシュートを放つがキーパー正面をつく。大宮のキーパーはあたっている。要注意。

 33分、攻めきれず集中が切れたか。右フリーキックからヘッドで決められ先制される。これで少しベガルタは慌てはじめる。ひとりひとりが持ち過ぎのところを、相手に追いつめられ、苦し紛れのパス。全体に動きがかたい。40分頃には、ばたばたした展開になるが、このまま前半終了。

 後半。仙台もサイドからの攻撃をしかけるのだが、いつもマルコスだけを狙うワンパターンで、読まれてしまい、マルコスはしっかりマークされている。特にトニーニョには常に前を取られ苦しそう。左の村田からのセンタリング5、6発がいつも同じパターンの、ファーサイドのマルコス狙いで相手にボールを取られてしまうのが、惜しかった。一方、右の飯尾は守りは森よりいいをなのだが、攻撃となると上がるタイミングや1対1の場面が苦しい。

 60分を過ぎたあたりから大宮の攻撃もスピードアップ、しかしシュートミスや手間かけ過ぎにも助けられ、追加点は取られない。65分、藤吉から大友。70分頃には、互いに疲れたのか、中盤省略の縦ポンの応酬で、どうも点が入りそうな気がしてこない。75分、後半消えていた財前に代わり蓮見。しかし大友、蓮見の元気者が入っても、中盤でごちゃつくことが多く、チャンスはなかなか作れない。後半は、ここまでシュートさえほとんど打てない状況。

 とうとう90分が過ぎ、ロスタイムは3分。負けを覚悟した2分頃、中央の大友?からうまく左サイドでフリーになっていた岩本のパスが通り、角度はないが、至近距離から得意の左足でシュートで、同点ゴール!最後の最後で決めてくれた。ここで疲れの見えるベガルタも息を吹き返すが、時間がなく延長へ。

 延長になり、千葉や山田など足に疲労がきているのが明らか。それでも追いついた余勢をかって、ベガルタが攻め続ける。大宮も、バレーを投入しカウンターを狙ってくるが、決定的チャンスをミスしてくれて流れはベガルタに。10分、相手キーパーが飛び出したところに蓮見がフリーになり、がら空きのゴールに押し込むチャンスがあったのだが、バーの上。今年の奇蹟はまだ起きていない。
 延長後半、疲労が高まり、いってこいパスが増える。今度は大宮に次々シュートを打たれるが、112分には飯尾を賀谷、山田を中村伸に代え守りを強化、そのまま試合終了。

 ベガルタは攻めてはいるのだが、いつものリズムが感じられなかった。ひとつは選手の疲労と固いピッチ?のせいもある。また、大宮の早い寄せで、中盤であまり良い形を作られせて貰えなかった点もある。しかし選手には攻める姿勢があり、けっして眠たい試合ではなかった。
24 8月3日(金)19:00 ヴァンフォーレ甲府 4-1 仙台
大友  藤吉
(光岡)  
山田  財前
(岩本)  
中村伸 千葉  
(蓮見)  
村田& 渡邉 リカルド 森
  高橋
4-1甲府に圧勝...かな?

酷暑のあとの「やませ」、そして今日はひさしぶりに気温が上がる。ピッチは最高だが、湿度は高く蒸し暑い。試合開始後の空には満月、そしてスタジアムは、後援会の配布したイエローのビブスで黄色に染まる1万1千人。

 風邪?の岩本をベンチに温存、スタメンは山田、財前、中村伸、千葉のMF陣。出場停止のマルコスに代わり大友先発。その他のサブは前川、賀谷、蓮見、光岡。

 今の力関係からいって優位に試合展開できるはずだったが。。。。立ち上がりは動きも鈍く、中盤付近でもたつく。特に山田は集中を欠いたかのように、ボールを簡単に奪われ、全体のリズムも悪い。一方甲府も方もさほどスピードある攻撃がなく、様子見の感じ。

 下位相手にもたついている感のあったが、30分、右サイドフリーの山田からのセンタリングを藤吉が、ファーサイドで狭い側に頭で押し込んで先制、ベテラン二人がようやくノルマを果たし、チーム全体も気持ち優位になった。しかし得点した後、気が緩む悪い癖、35分の相手フリーキックにやや慌てる。40分、今度は財前のフリーキックに千葉直樹がすらしヘッドで飛び込み、惜しいシュート。リズムが出始めて、ハーフタイム。

 後半。中村伸に代え蓮見で攻撃態勢。開始早々、相手DFの退場で数的にも有利に。しかし10人になり、よくある事だが、かえって甲府に攻めのリズムが出て、ベガルタはやや押され気味。しかし58分、左サイドやや角度のないところから、村田が放ったロングシュートに藤吉が飛び込んでの2点目。甲府のキーパーはややタイミングが悪い。これはチャンス。ベガルタが勢いにのり、次々甲府ゴールに迫る。60分、今日はいまいちの切れの大友に代え、光岡。

 61分、甲府ゴール前で財前が粘りチャンスメーク、シュート弾かれ混戦となり、キーパーが戻りきれない所を、フリーになっていた山田が(いい意味で)実にいやらしい、きっちりと狙った今季リーグ戦初ゴールで3点目。その後、3点差に気が緩んだか、中盤でのプレスが甘くなりボールキープを許し、DF裏に放りこまれたり相手リズム。65分簡単に右サイドからDFラインを破られ、1点返され3-1。この辺の姿勢は前の甲府にはなかったものだ。ベガルタから見ればやってはいけない点。

 70分、10人相手に攻めきれない様子に清水監督は温存していた岩本を山田に代えて投入。73分のコーナーキックは財前にちょこんとパス、財前が返して、ゴール内に切れ込む岩本がシュートするというプレーを見せ、思い切りベガルタペースを演出。80分にはゴール前で相手を翻弄するかのようにボールを回して得点を狙うなど余裕の攻撃をするも得点ならず。

 83分光岡が相手FKを奪って独走、キーパーと1対1となってトドめの4点め、勝負を決め、4-1で大勝。途中ベガルタDFの間が開くプレーが時折でて、余計な失点もあり、危ない場面もちらほらあったが範夫がなんとか防ぐ。GKの差も出た試合。ただ点差の割には相手に「やれるかも」と思わせてしまったのは、惜しまれる。
ところで、一番悔しかったのはマルコスだろう。出ていればハットトリックできたかもしれないから。
25 8月11日(土)19:00 湘南ベルマーレ1-0 平塚

光岡  藤吉
(大友)(蓮見)
岩本   財前
山田(中村伸) 
     千葉
村田 渡邉 リカルド 森

高橋
やっぱり蓮見だ!雨中のボレーで1-0勝利

 マルコス出場停止のため、光岡が先発。MFは千葉のワンボランチで、岩本、財前、山田が先発。サブは前川、賀谷、大友、中村伸、蓮見。
 湘南はコロンビア代表のDFディナスが先発。市原からレンタル補強してきたたばかりの188cmのFW菅野をベンチに入れている。本日経過のみ。
 今日は上位チームはどこ静かな立ちあがりか。曇りの28度。蒸し暑いだろう。
前半30分、財前にイエロー。今日はほとんど情報なし..

 後半雨が強く降ってくる。46分、千葉直樹にイエロー。53分湘南の菅野登場で勝負に出てくる。湘南、こぼれ球を次々シュートするが、GK範夫が次々はじきだす。62分湘南パラシオスに警告。いよいよベガルタ攻めてきたか!?66分、光岡から大友。73分藤吉から蓮見。FWを2枚とも代え、勝負強い蓮見、相手がいやがる大友の投入。その采配が敵中、84分蓮見がゴール!1-0。するとすかさず山田に代え中村伸投入で守りを固める。そのまま試合終了。

 シュートが16-11、その他コーナーキック6-3、フリーキック25-18と、ベガルタの方がやや押し気味ともとれる数字であるが、決め手にかけたというところか。雨に強いベガルタ。応援もお疲れ様。首位大宮が敗れ、その下3チームが勝ち、混戦へ。いい展開である。
26 8月14日(火)19:00 モンテディオ山形 2-1 仙台

マルコス 藤吉
(大友)   
岩本  財前
   (蓮見)
山田(中村伸)
     千葉  
村田 飯尾 リカルド 森
高橋
マルコス2発、範夫のPKセーブで2-1

 出場停止明けのマルコスが復帰。優位に試合が進むかと思えば、試合開始から山形の早い球回しにDFが右往左往。際どいところを再三のGK範夫の活躍でなんとか失点1で抑え、マルコスの2得点で逃げ切った。

 夕方になって気温もあまり高くないはずなのだが、靄っているような湿度の高さに汗がにじむ。仙台スタジアムは、盆休みの「みちのく」ダービーとあって、1万5千人超の入場、開始前から盛り上がっている。中2日の選手はどうか。

 試合開始から、山形がベガルタDFの間をするすると抜いていく。千葉直樹とDF陣のイキが噛み合わない。山形が足首をひねるようなキックで、早いサイドチェンジをしかけてくるのに対し、まったくついていけない。特に、開始直後の際どい相手シュートに辛うじてGK範夫が触って、ゴールポストをかすめた場面は、試合のキーポイント。ここで失点していたら、前半だけで、致命傷を負っていたことだろう。その後も前半15分までは山形の独壇場。ま、ここで決められないところが山形の決定力不足と見ることもできるが。

 しかし、幸いなことに20分過ぎからは山形もスピードダウン、連戦疲れはどこも同じか。30分にはベガルタが左右のコーナーキックのチャンスを得るなど、押し戻し、徐々に全体に眠たい「ベガルタペース」。とりわけ山田は元々動かない上にボールキープもままならない状態。体調が悪いなら代えてあげればいいのに。それでも、たまに山形のカウンターがあっても範夫やリカルドの攻守もあって、0-0のまま前半終了。

 後半。山形が攻めきれないうちに、ベガルタも守りを修正して、ようやく岩本などにチャンスボールが回るようになる。55分、岩本がボールキープして相手エリアへ。DF裏の財前にパス、財前が慎重にファーサイドのマルコスへ低いボールでのセンタリング、これをマルコスがダイビングヘッドで確実に決め、先制!ようやくスタジアムに歓呼と安堵の声。

 ここから、余裕の出たベガルタペースで攻められるようになる。61分には山田が仕事、きれいなセンタリングがフリーのマルコスに通り、決まったか見えたが惜しくもキーパー正面。65分、藤吉に代え大友。そして66分、岩本の右コーナーキックがいい按配にカーブ、山形DFに競り勝ったマルコスが角度を変えるヘッドで2点目。本来は時間帯といい、これで勝負ありのはずなのだが。78分には大友がどフリーのマルコスにセンタリングを出すが、マルコスこれをはずし、ハットを逃す。82分、財前から蓮見。

 ベガルタは2点取って勝手に試合を決め込んでしまい、攻めてはいるのだが、どうも、もう一点とろうという気迫が感じられない。かといって時間稼ぎに徹するわけでもなく、中途半端。
 88分には、自陣エリアで安易なファールでPKを取られる。しかし、今日の範夫は「何でも止める」雰囲気があった。読み勝ちでPKまで防ぎ、ベガルタに勝機をもたらす。だが試合終了直前のロスタイムに、またも守りに緩み。今度はどフリーから余計な1点を与えてしまう。が、山形の抵抗もここまで。財前、岩本、マルコスの決定力とGK範夫の活躍でなんとか逃げ切った。

 中2日の連戦で疲れもピークだとは思うが、相手も条件は同じ。後半ほとんど押していても、わずか数分の集中切れで危なく勝ちを逃すこところ。完勝ではない。
27 8月18日(土)18:00 アルビレックス新潟0-1 新潟ス
藤吉 マルコス
(大友)   
岩本 財前(蓮見)
山田 (中村)
千葉   

村田 渡邉 リカルド 森
高橋
攻め切れず0-1痛い星落す

 スタジアムではいつも以上に力を出す相手。差をつけたかったが...。25000人の力はベガルタの何かを狂わせたのか。

 先発はこのところの固定メンバー。サブは前川、賀谷、中村伸、蓮見、大友。新潟は黒崎、氏原のツートップで、アンドラジーニャは控え。気温30度と暑そうだ。

 立ちあがりは五分五分。9分、岩本のコーナーキックがマルコスに通るが、ヘッドは惜しくも外れる。10分前後は新潟がベガルタ左サイドからの攻勢。15分、新潟は守りを固めてのカウンター狙い。ベガルタはなかなか決定機が作れない。
 20分過ぎ、新潟が、たびたびチャンスを作るがミスでシュートまで行かず。互いにチャンスの潰しあい。その後新潟が、ロングスローなどで優勢、ベガルタは連携が悪く相手を崩せない。40分過ぎようやくベガルタもサイドチェンジからチャンスが作れるようになる。そのまま前半終了。

 後半開始早々、藤吉ミドルシュートで勢いづくか。しかし直後にフリーを許し、ピンチになるが範夫がセーブ。55分岩本の連続コーナーキックでベガルタの攻勢。しかし、とうとう62分新潟の分厚い攻撃で失点0-1。65分藤吉から大友。大友が早速のシュート。仙台前がかりになるところ、新潟がカウンターでピンチのパターン。76分財前から蓮見。81分山田に代わり中村伸。81分、ゴール正面からの岩本のフリーキックは惜しくもポスト決まらず。残り5分、互いに中盤省略の「殴り合い」。
終盤GK高橋範夫の攻撃参加(チラベルトか!?)もあったが、ベガルタはどうしても相手ゴールを割ることができず、そのまま試合終了。

前半は守りがしっくりせず、攻撃では中盤がいまいち機能せず、痛い星を落した。しかし、上位の3チームも潰し合いだから、少なくとも3位のチームとの勝ち点差が2以上開くことはない。もういちど連携を立て直し、次節からチャレンジ。本当の戦いはこれから。
28 8月25日(土)19:00 川崎フロンターレ1-2 仙台

藤吉 マルコス
(大友)   
岩本 財前(蓮見)
山田  (中村)
千葉    

村田 渡邉 リカルド 森
高橋
前半のリズム生かせず逆転許す

ベガルタ先発はこのところの固定メンバー。サブは前川、賀谷、中村伸、蓮見、大友。川崎は阿部良則に伊藤のツートップ。

台風一過、気温は平年並だが靄がかかる蒸し暑さ。夏休み最後のホームゲーム、14500人の観客には子供も多く、会場宛てに「カミコップ」ビデオメールを送ってくれたユーモアある小学生にも、是非、すかっと勝ちゲームをプレゼントしてほしかったのだが。

前半は互いに遅いペースで、川崎は上がってこない。球回し得意のベガルタは、面白いようにパスがつながり、相手が出てこないことをいいことに、左右のサイドチェンジもふんだんで、一見押しているかのよう。川崎の緩いパスをインターセプトすることも多い。しかし、よく見ると、手数かけすぎて、相手十分に守られてからの攻撃で、完全に崩しきれない。そこで、頼みの綱は岩本のフリーキック。20分、右のコーナーキックはあわや直接ゴールインしそうであったが、キーパーにかき出される。28分にはマルコスのヘッドもタイミングがあったが、これも惜しくもはずれる。

34分、財前が出所を隠しての左45度30mの岩本のフリーキックも鋭く枠をついたが、キーパーがキャッチ。なかなか点にならずいらいらしはじめた35分、ついに岩本の左コーナーキックがショートバウンドするところにに藤吉がちょこっと足を出し、ゴールイン。先制!コマネチパフォーマンスも出て、今日は楽勝か、と選手も思ってしまったのかもしれない。得点後に攻めきれず、DFに集中切れ。43分に左右に揺さぶられ、ヘディングで簡単に同点にされる。相手に勇気を与えたまま後半へ。

後半になると、前半の疲れかベガルタの動きが鈍くなる。相手の裏をつく攻撃がほとんど見られず、遅攻しかできないので、相手に読まれシュートチャンスも少ない。前半守りで良い動きを見せたリカルドも、パス出しに迷いが。60分過ぎからは逆に川崎ペース。ベガルタはだらだらとした展開が多く、中盤も機能していない。しだいに、DFの背後をゆすぶられ、次々とフリーを許す。ついに70分、渡邉が阿部に抜かれ1-2。

直後、藤吉から大友。今日は、交代も後手に回ってしまった。31分、財前から蓮見、32分山田から中村伸。しかし守りに入った相手を崩せない。ロスタイム、大友が持ち込んで、速いセンタリング、これをマルコス?と岩本がスラィデンで押し込もうとしたが、間に合わず。後半の決定機はこれ位か。GK高橋の攻撃参加も空しい。

当然PKのチャンスはジャッジに阻まれということもあったが、前半で、もう1点とれなかったのが最後まで響いた。相手の裏で前を向いてボールを扱える攻撃が少ない。山田が機能していない。最初から蓮見か中村伸を入れ、マルコスにもっとポストプレーをさせ、財前や後ろの二人に前線に飛び込む動きをさせたい。山田はむしろ財前が疲れた時のサブとすべきではないか。
新潟、川崎と痛い連敗。しかしリーグ戦の綾。京都以外の大分、大宮もお付き合い。ツキはある。
29 9月1日(土)19:00 サガン鳥栖 2-1 鳥栖

&藤吉 マルコス
(大友)   
蓮見 財前
(ヴィエラ)(山田)
中村 千葉

村田 渡邉 リカルド 森
高橋
ロスタイムに中村伸が同点弾、辛勝

 鳥栖は昨日、MF島岡が家庭の事情で引退という突然のニュース。ベガルタは岩本が風邪による発熱で欠場、蓮見、中村が先発。サブは前川、賀谷、山田、ヴィエラ、大友。
山田の控えはこのところの動きではやむを得ないところ。
本日経過のみ。気温28度と暑そうだ。

 前半28分、小石に決められ失点0-1。苦しい立ちあがり。前半は押し捲られいいところがなかったようだ。しかし、上位はどこも苦しんでいる。勝ちたい。

 後半蓮見に代わりヴィエラ。出るなり50分イエロー貰う。56分、財前から山田。山田、勝ちを導けるか。70分リカルドに警告。68分、73分と鳥栖に警告。乱戦模様か?73分藤吉から大友。期待大!
 81分大友の左センタリングにマルコスが頭で、同点弾!!1-1。ロスタイム山田から左の大友へ、大友がセンタリング、これを中村伸が古巣にお返しの勝ち越し弾、ポストに当たってゴールイン、まるで映画のような幕切れだったようだ。2-1。そのまま試合終了。

 最後は岩本、財前抜きになってしまったが、攻撃陣に入った中村が勝ち越し弾、後半出場の大友が2アシストと、このところの控え組みが大活躍。勝ち点3を際どくゲット!首位京都だけが湘南に敗れ、大宮、大分も逆転勝ち。京都から4位ベガルタまで4点差。次節、次節で!
30 9月5日(水)19:00 京都パープルサンガ0-0 仙台
藤吉 マルコス
(大友)   
千葉 山田
(財前) 
中村 ヴィエラ
(岩本)
村田 飯尾 渡邉 森
(賀谷)      
高橋
0-0、13人相手に引分けもやむなし

リカルド警告累積で欠場、久々に飯尾先発。後半途中まで京都に押され気味ながら、DF陣は首の皮一枚で相手を抑え、ヴィエラが運動量豊富にピンチを救う。後半残り15分からは、攻勢に。不可解な判定にも苦しみながら、延長でもしばしばチャンスと作る。しかし延長後半に肘打ちを受けたマルコスが、逆に2枚目のイエローを受けて退場。10人となってはスコアロスドローもやむなし。

 9月に入って急に夜風は冷たく半袖ではつらくなってきた。夏休み明けの平日、五、十日にも関わらず、1万1千人の仙台スタジアム。誰もが今日の試合の意味を知っている。一人を除いては。

 警告累積のリカルドに代わり、飯尾先発、ボランチにはヴィエラが入り、山田に加え千葉直樹と中村伸は前め。サブは財前、岩本、賀谷、大友、前川。風邪で欠場と思われた岩本がベンチ入り。

 試合はスローな立ち上がり、互いに様子見の感じ。20分まではやや京都の流れ。20分、京都のロングシュートがはずれる。今日の試合、京都とベガルタがふかしまくり、互いに攻撃のリズムを崩していた。21分、中村伸がゴール中へ切り込みチャンスを作るがきまらず。25分山田ゴール正面からシュートのチャンスもふかす。29分、山田からヴィエラのヘディングシュート、おしくもキーパー正面。前半終了前には、GK範夫が前に出過ぎる癖が出て、相手に詰められヒヤヒヤもの。

 後半開始後、京都が左右にボールを回し始め、ベガルタはついていけない。ほとんどボールを支配され、しばしばピンチになるも、ヴィエラが今日は効いていた。愚直なまでに相手に体を寄せ、なんとかしのぐ。
 56分、中村伸から岩本。風邪で前節も欠場、今日も体は重そう。岩本の投入の効果なく京都にボールを回され悪い流れ。そこで61分、藤吉に代わり大友投入。ようやく相手の裏に潜り込む動きも出てベガルタも攻撃が形になってくる。京都も攻め疲れ。71分、切れのない山田ではなく、前半からいい動きをしていた直樹に代わり財前。確かに後半になり前半よりキレはなくなったが、山田よりはマシだと思うのだが。後半終了直前には、スタジアム一体になった応援に乗って、コーナーを岩本や財前が蹴るが、いつもの切れはもうひとつ。大友が自分で持ち込み、思い切りのいいシュートが2本あったが、惜しくも決まらず。延長へ。

 延長に入ると、ベガルタの方に疲れが目立ち、ゴール前で相手の攻撃を棒立ちに見送る場面が多くなる。それでも互いに蹴り合いからのシュートで緊張感のある試合になるはずが。。。ついに107分DFを振り切ってのマルコスのヘッドがVゴールかと思いきや、プッシング?でノーゴール。誰がファアル?延長後半には、112分ペナルティエリア内で肘打ちされたマルコスが逆にファールをとられ、2枚めで退場。スタジアムは怒号につつまれ、残り時間は白けきった中で過ぎていった。

 1回2回ではない。試合を通して、走力がないために、見えない位置からテキトーに、しかも常にワンテンポずれて判断する人のために、上位決戦は「草」のレベルになってしまった。京都の選手も相当切れていた。ああ、あほ草っ。査定を厳しくやって貰いたい。選手の怪我を誘発し、自らの権威も失墜させている罪は重い。

それにしても警告・退場による、大分戦のマルコス、渡邉欠場は痛い。ヴィエラは2試合出場停止。
31 9月8日(土)19:00 大分トリニータ0-2 仙台
大友  藤吉
   (賀谷
岩本  山田
   (蓮見)
中村伸 千葉
    (光岡)  
村田 リカルド 飯尾
 
高橋
最悪の試合

 マルコス抜き、岩本・財前の体調不良、渡邉もいない。リカルドは復帰。
15000人は蒸し暑さの中、黒服の主役のゲームを見せられるはめに。なんで、相手選手以外の者と戦わなくてはならないのか。

 前半、危険なファールがイエローにならない中、中盤でのボールの奪い合いが続く。30分森の執拗な抗議で守りのリズムが狂ったところをつかれ、先制される。35分、森2枚目のイエローで退場、10-11。43分、大分の選手も2枚目で10-10。45分、リカルドも一発退場で9-10。仕方なく、藤吉に代えDFの賀谷を入れ、森の補充。前半で3人も退場する試合ってあるのだろうか。

 後半、2人人数の少ないベガルタは千葉をセンターバックに入れ、中村のボランチ。徹底して引いて、カウンター狙い。大分はボールを回しててチャンスを伺う。61分、まったく動けない山田に代わり蓮見。75分、中村の代えFWの光岡を入れ、最後の攻撃を試みるが散発で、無勢の悲しさで厚い攻撃ができない。範夫が決定機を2本ほど止め、引分けへの希望も出始めたが、とうとう85分にロングシュートを決められ2点差。87分岩本にもレッドが出て8-10。そのまま試合終了。


 物事には原因と結果があり、大人の人間のやることには権利と責任がセットでついてくる。
 前半35分の森の退場はしつこい抗議の5分後ラフプレーとの判定で2枚目を貰ったものだ。この判定がでるまでに主審と副審で相談が数分も続いた。それくらいもつれあってわかりにくいプレーだったということ。この選手の限界でもあるが、選手として試合に出られないという罰は受ける。しかし、この35分までの間まで、後ろからのファールを悉く流し、両チームとも不満が高まっていた。そこに審判の目の前であったハンドまで流され、森が切れたということ。執拗な抗議はイエローでも仕方ないが、怪我を呼ぶようなジャッジを繰り返して、ハンドも見逃した責任はどうとるというのか。

 45分のリカルドの退場は大分の選手に絡まれたところに、リカルドが足で蹴ったところだけを審判に見られ、報復的に見えた行為でで一発退場。しかし、その前に仕掛けた選手にはイエローすらなし。というか、その前のもみ合いを後ろを向いていて審判は見ていない。「報復」というのは私が説明のためにつけた言葉である。本来は両者退場であろう。勿論あらゆる暴力そのものを否定するためのルールではあるから、両方ともに罰を与えなければおかしい。

 87分の岩本の退場は記録を見るとイエロー1に退場?大分ファウルを、ゴールに向かって岩本が、流さなかったことに抗議したことが、非スポーツマン行為なのか。しかし後半になっても、あきらかなコーナーを漫然とゴールキックとジャッジして、選手に言われて判定を変えるなど、雰囲気に呑まれているのは審判の方。つまり冷静に位置どりしてしっかりと見ていないのだ。

 荒れる試合の伏線は前半30分までの流し過ぎにある。そして、選手の抗議に動揺して、興奮状態のまま予断も持って笛を吹く。度々肘打ちを食らわせ、森と同じ位、異議しまくりのスターレンスは、おとがめなし。白が黒になるような判定、報復のような判定をされては誰も勝てない。退場になる選手は出場停止になるというルールが公開されている。

 しかしミスを重ねる判定に対する責任、査定の判定と結果はどう明らかになっているのか。一度ラインセンスを取ると、動態視力、走力、性格がどんなに不向きでも日本のトップレベルの審判ということになってしまうのか。研修受けたらすぐレベルアップできるか。年功なのか。ミスジャッジの連発で侮辱された観客は、いつまでも、はいそうですかと同じレベルの試合を見なければいけないのか。

(これについてはサッカー協会に、資格認定とか処分の条項があるらしいのだが、少なくともWeb上では公開されていないようだ。結果が公開されたことはあるのだろうか。選手は毎試合の警告を一覧表にまでされて公表されているのに。さらに言えば、Jリーグも協会も関連ルールブック位は公開して欲しい。)

ほとんどの審判は流石という笛を吹くひとばかりである。特定の人にだけ問題が集中している点を考えればやるべきことは明らかであろう。

 勝ち点で差がついたが、まだまだチャンスはある。残り全勝で行けるチームなどない。予感としては、最終節の京都戦までもつれると見ている。
32 9月14日(金)19:00 横浜FC4-3 夢の島

藤吉 マルコス
(大友)  
財前 山田
(村上)(蓮見)
中村 千葉

村田 渡邉 矢畑 飯尾

高橋
前半で4得点、後半猛追される。冷や汗の勝利

出場停止者多数の緊急事態を受けて、センターバックに矢畑が久々先発、財前と山田で攻撃を組みたてる。出場停止空けのマルコスは勿論出場。サブにはGK前川、MF村上、MF蓮見、FW大友、FW光岡。若手MFの村上とFW2人を入れたところに監督の意志を感じる。本日経過のみ。

....前半15分は過ぎたと思うが、情報が入ってこない。とりあえず静かなる立ちあがり?
24分、山田今季2点目で先制!よーし、きょうはいつもより多めに動いて頂戴。
35分今度はマルコスの得点で、2-0。飯尾のクロスかららしい。油断せず大量点を狙え。
40分、マルコス2点目!財前からの右クロスらしい。
44分、藤吉も続き4-0で前半終了。前半を終わって両チーム警告なし。

後半開始。横浜FCたまらずDF交代。53分、小野信義に1点返される。いかん、締まって行こう。67分横浜公文に警告。70分横浜DFを下げ、FW有馬投入。ベガルタも72分藤吉から大友。76分その有馬に2点目を許す。77分山田から蓮見。今日は早めの投入。冷静に追加点を決めてくれ。83分有馬に3点目を許し4-3。オイオイ。

87分ここで財前から村上(今季2試合目)。時間がないが、ダメを押せ!88分村田に警告。なんとか、そのまま試合終了。前半で4-0楽勝のはずが後半猛追される。恐らく前半で飛ばしすぎたのだろう。良くがんばったね、といいたいところだが、もやもやが完全に晴れるまではいかない。選手からのメッセージは、ホームゲームでもう一度受け取ることにしよう。
33 9月19日(水)19:00 水戸ホーリーホック2-1 仙台
藤吉 マルコス
(光岡)  
財前 山田
  (蓮見)
中村 千葉
(大友)  
賀谷渡邉リカルドヴィエラ

高橋
1分89分隅2で2-1、粘り勝ち

ノー残業デー希望。3回戦の最終節、すっきりと勝ちたい。前節大分を破っている水戸。油断は禁物。リカルドは復帰するが、森は出場停止は解けているのに謹慎?、飯尾と共に欠場。それでヴィエラが右DF。村田警告累積で、出場停止の左DFは賀谷がなんとか出場。サブは前川、村上、蓮見、光岡、大友。水戸のキーパーは石川研。

 とにかく何かと「辛抱」を求められる試合。
開始わずか1分(記録は0分)、うまく相手DFの裏をとったマルコスが石川研と1対1になり、インサイドで手堅く決めて先制、8800人とホームとしては少ない観客にとっても、最近のもやもやを晴らすかのような小気味いい得点。

しかーし、勝利の女神はそんなには甘くありません。
この後は、5バックかと見まごうばかりの引き気味の水戸相手に攻め手が少なく、スピードもなく苦戦。体調万全の選手が少ないなか、スピードで相手の守りをこじ開けることもできず、攻勢に転じた時に、ボールが止まってしまうので、ラインを上げた水戸のオフサイドトラップにまんまと嵌まってしまう。次第にマルコスにいらいらが。しかし、今日は我慢我慢。じっと芝生を見つめるのみ。

 頭を丸めた藤吉も、それで加速がつくわけでもなく、まったり山田選手とともに、切れはいまいち。体調万全ではないのだろう。なかなか相手の裏を取れない。攻めてはいても、シュートまでいかない。むしろ、ときおりの水戸のカウンター、特に30番、申選手の運動量にはいやな予感。ついに37分、コーナーキックからすらしヘッドで決められ同点とされる。
 失点の後もパスのつながらない眠たい展開。水戸も基本は下がり気味なので、点はあまり入りそうもない。この時点で、早くも、引分けすら考えてしまう。会場はなんともいえない静けさ。ハーフタイムのクリーンキャンペーンの横断幕も要らないほど、まったく盛り上がりなし。

 後半、霧雨が次第に本降りになるとともに、ようやく試合も動く。55分あたりから、スピードは十分ではないが、パスがつながり出し、攻撃にリズムが出る。財前も痛い足をこらえながらにDF裏に走りこみ、マルコスもアシストプレー。ここで中村に代え、大友投入。3トップ?俄然攻撃の幅が出る。昨年ほどではないにしても、際どいボールを自分のものにする大友のプレーに、ようやくチャンスが生まれるものの、決定機にゴールが割れない。65分藤吉から光岡、70分山田から蓮見に代えさらに攻撃態勢、85分には光岡が体で押し込める位置にいたが、惜しくもゴール外。

 一方、水戸のヴィエラの裏を狙ったカウンターで時折ヒヤヒヤするも、渡邉、リカルドが最後はからだを寄せて楽にはシュートさせず、そのまま同点が続き、そろそろ延長も考えたロスタイムの91分、一瞬相手DFの裏に出た大友が、簡単にゴールを決め、勝ち越し。チーム全体としてはちぐはぐなプレーもあったが、雨の中、我慢して粘った選手に、最後勝利の女神が勝ち点3のご褒美をくれた。

 試合終了後、久々に選手の笑顔を見た。ほっとした。

 3回戦を終わって20勝9敗4分け。上位2チームが敗れたため、トップ京都との勝ち点差4、2位大分とは1に縮まる。