2001年 J2観戦記2回戦(12-22節)


節 期日 キックオフ 対戦相手 会 場
12 5月19日(土)15:00 横浜FC3-0 仙台

藤吉 マルコス
    (大友)
岩本 財前
  (蓮見)
 中村伸 ヴィエラ
   
賀谷リカルド 飯尾 森
  (千葉)
高橋
岩本全得点演出、控え陣も活躍

岩本が直接ゴールインする先制のフリーキックのほか、蓮見、マルコスの2点をアシスト。横浜FCの速い攻めに対しては早めの当たりでほとんど崩させず、3-0完勝。先発怪我で交代出場の蓮見、千葉も随所で切れるプレー、勝利に貢献した。

 試合前には稲妻、雷、小雨、そして怪しい雲が漂い、時ならぬ涼しい風が吹く。ここ数試合のホーム戦に比べれば客足は鈍いが、それでも結局1万4百余人の入場者。

 試合は比較的静かな立ち上がり。横浜FCも最初からは飛ばしてこない。5分、押し上げたベガルタDFをかわした相手選手がロングシュート、前に出ていたGK範夫がバックしながら辛うじてかき出す。相変わらずだ~。しかし、ベガルタもすぐさま岩本の右CKがあわや、で反撃。ベガルタの動きは良い。

 15分、森から出たパスを財前がドリブルで相手右サイドゴールライン側まで持ち込み、後ろから引っかけられ、フリーキックを得る。ほどんどコーナーキックに近い、角度のないところから、岩本のキックはキーパーの頭を超え、そこから落ちる見事なシュートとなって直接ゴール、先制!
ただこのファウルで財前が足首を痛め、26分蓮見と交代。この蓮見が、速い動きとタイミングいいパス出しで、財前に劣らずチャンスメークやシュートに活躍。

 35分、相手ゴール中央付近30mのフリーキックのチャンスを得る。岩本に先を越され、ゴールが欲しいマルコスが珍しくフリーキックを蹴るが惜しくもバーの上。強烈なキックもあることをアピールした。この直後、DFが裏を取られ1対1のピンチを範夫が体で止める好セーブで防ぎ、無失点。今日の試合もっとも危険なシーンだったがこれ以後はゴール付近でDF陣が体を寄せ、あまり危ないシーンはなかった。七三で押し気味のまま後半へ。

 後半、スタジアムに照明が入る。前半で足を痛めたリカルドに代わり千葉直樹が入りボランチの位置へ。ヴィエラがセンターバックにまわる。これが結構案配がいい。ゴール中央付近での危険なセンタリングをヴィエラがことごとくクリア、また千葉は今日は切れがよく、するどい飛び出しで相手ボールを奪い、前を向いてのプレーで相手の速い攻撃の目を摘み、すぐカウンターへ持ち込む。

 55分、藤吉が倒された左サイドでの岩本フリーキックはマルコスの頭を超え、逆サイドに詰めていた蓮見が軽く合わせて2点目。マルコスはおとり?蓮見らしい勘のいいプレーが出た。この後は完全にベガルタペース。前ががりに焦る横浜FCの裏をついて、次々にゴールを襲う。マルコスは、負傷選手治療の間も得点が欲しくてサポーターの声援に合わせて"ダンシング"。だが今日は厳しくマークされてなかなかDFを振り切れない。

 77分 そのマルコスに今日すでに得点している岩本から、プレゼントのスルーパス。長いコンパスで軽々相手の裏を取り、右アウトサイドで軽くキーパーの逆をついて3点目、試合を決めた。試合終了直前には藤吉に代え大友入れるお決まりのパターンで相手の意欲を削ぐ。横浜FCは先行されている焦りからか、後半無用のファウルが目立ち墓穴を掘った。

 それにしても岩本が全得点にからむ活躍。3点めなどは自分でも打てる距離だったが、得点王争いをしているダダっ子マルコスにゴールをプレゼントする余裕。それと途中出場の蓮見、千葉の調子がいい。ビィエラのセンターバックもいけるオプション。収穫の多い試合だった。
13 5月23日(水)19:00 ヴァンフォーレ甲府2v-1 小瀬
藤吉 マルコス
(中村学)   
岩本 蓮見
   (大友)
中村伸 ヴィエラ
    (千葉)
賀谷 渡邉 飯尾 森
(村田)    
高橋
苦しみながらもVゴールで勝ち点2をもぎ取る

本日経過のみ。
 前節負傷の財前とリカルドはベンチにも入らず。蓮見が先発。サブは前川、千葉、中村学、村田、大友。天気は雨らしい。前半11分甲府MFにイエロー。甲府FW交代デイリ入る。
雨の中、攻め倦みか?

 後半開始の交代はなし。50分、岩本の右コーナーキックから、昨年まで甲府にいたDF渡邉がヘッドで得点するも、1分後に、スローインから一瞬の隙にDFの裏を取られ1-1。
 56分、甲府にイエロー。62分蓮見から大友、3トップで攻撃か!75分、甲府と飯尾にイエロー。76分賀谷から村田。82分、藤吉に代わり中村学ぶ入る。84分ヴィエラ警告。各種報告によるとマルコスにボールを集め、結構チャンスはあったらしいが....。
 1-1のまま延長へ。勝ち点もう一個上積みしたい!100分、延長による4人目の交代でヴィエラから千葉直樹へ。103分、甲府はMFを下げてDF入れる。延長後半へ。104分岩本、105分には森にイエロー。我慢じゃ。そして最後は112分、大友からのセンターリングをマルコスがヘッドで決めてVゴール!
 
 記録以上にベガルタはボールを支配していたようだが、疲れているとコンビネーションも悪くなる。それでも貴重な勝ち点2を拾い、得失差で2位ながらも勝ち点28で京都と並ぶ。
14 5月27日(日)13:00 アルビレックス新潟0-2 仙台
藤吉 マルコス
(中村学)   
岩本 蓮見
  (大友)
中村伸 ヴィエラ
    (千葉)
賀谷 飯尾 渡邉
   
高橋
新潟のスピードに体力負け。集中も切れていいところなし。財前抜きで早い攻撃に対抗するのは厳しい。

 薄曇りの仙台スタジアム、少々密度が薄いなと思ったら1万2千人の来場者。だんだん大台だけでは満足できなくなってきている。さらに多くの人たちを魅了するには、勝ち負けはもとより、質の高いプレーが求められるのだが。

試合は、初めから新潟の方がコンデションが良く見え、スピードに任せてのサイド攻撃、ドリブルで攻め上がってくる。蓮見、中村の中盤陣は振り回される。ベガルタは全体にけだるい感じ。ボールキープは七三で新潟か。ベガルタは単発的にマルコスへボールを集めようとするが、厳しくマークされ形を作れない。とうとう31分、フリーキックから、すらしヘッドを押し込まれ、先制を許す。流れを全然引き込めない内に点を取られて苦しくなる。そのまま前半終了。

後半から、動きに冴えのなかった蓮見に代え大友を入れ、藤吉がトップ下に下がる布陣。相手の裏をついて撹乱しようという作戦だろうが、52分、前掛かりになったところを逆に新潟に1対1を作られ、あわやのシーン。ベガルタは、相手を崩しきれないので、岩本などがロングシュートを出すが、おしくも外れる。56分、コーナーキック後の混戦からフリーの選手を作ってしまい、0-2。ゴール前に人数がいながらシュートする選手の前にたちはだかる選手がなく、一瞬お見合いしてしまった。このパターンでやられる試合が多い。これは1旬からの課題だ。

すぐに藤吉に代え中村学を入れ、前線のスピード化を図る。しかし今日の学には切れがない。早めにつっかけてくる新潟に対しボールキープできず、なかなか有効な形にならない。また後半になってヴィエラの運動量が落ち、パスミスも多く、明らかに集中を切らしている。64分、中村伸から千葉。
それでもスタジアムの後押しを受けて、75分過ぎからようやくベガルタも前目で攻撃ができるようになる。だが中央で岩本や大友がドリブルで攻め込むがセンタリングが決まらず、2点差の焦りから試合は次第に荒れ気味に。
81分岩本に警告、82分森がレッドで一発退場で10人になり、あとは捨て身の攻撃となるが、すでに最後の力は使い果たしていた。森の異議による?一発退場はどうかと思うが、その前に試合の流れは決まっていた。無駄なカードを貰っている。

これまでの貯金があって勝ち点では他のチームと同じ28同点である。しかし、無意味なカード減らしと相手を上回る早い球回しをしていかないと、ますますリーグ戦は厳しい。この3週間でいろいろ修正して精神的にも技術的にもレベルアップして貰いたい。
15 6月17日(日)14:00 川崎フロンターレ1-1 等々力
大友 マルコス
(光岡)   
山田 蓮見
(千葉) (財前)
中村伸 ヴィエラ
村田 渡邉 リカルド 飯尾
        (賀谷)
高橋
光岡の初得点も、1-1のドロー

 真夏の日差しが強く照りつける等々力陸上競技場。風がまだ涼しいのでなんとかしのげる。3万人入るスタジアムに6千人は淋しいが、15節のJ2カードの中では最高の人数というのがどうも....。

 さて、試合は出場停止の岩本、怪我の財前(ベンチ入り)に代わり、久々山田、蓮見の両MFが先発。センターバックに渡邉、リカルドが戻り、左SBは村田、右は飯尾と、これまでにない布陣となった。
 前半から、ベガルタが中盤で細かくつなぎ、機を見てマルコスや大友にラストパスを出す、という作戦に対し、川崎はやや引き気味から、ロングボール一発でエメルソンに合わせDFラインを突破するカウンター攻撃で、対照的な戦いぶりとなった。

....が残念ながらやや体重増?の今の山田のキレでは、マルコスに決定的なパスを出すのは難しい。山田、蓮見に中村伸などがからんで、さらには村田のオーバーラップなどが時おりあるのだが、プレー全体にスピードが足らない。山田はときおり、トリッキーなパスを出すのだが、人に当たられた時はキープ力不足。マルコスは相手DFに完全に押さえ込まれ、こちらも春先よりキレはもうひとつ。さらに、彼の好きな高さスピードでセンタリングを放り込める選手がいないのがツライ。
 
 一方、川崎もエメルソンに去年のほどのキレはない。他の選手も動きに精彩がない。ナビスコの疲れ?しかし、22分、切れこんだメルソンを止めようと渡邉が足をかけたような格好になり、PKを取られる。だが、エメルソンのキックはゴール中央に飛び、GK範夫が足でセーブ!ついてるじゃない。これはいけるかも、という期待が膨らむ。
 互いのDFが守って少々眠たい展開の前半ではあったが、33分には中央での球回しからコーナーキックのチャンス、42分、山田の縦のロングパスからマルコスのロングシュート、44分マルコスが高い打点から、ヘッドでゴール中央に折り返し、中村がダイビングボレーであわやのシュートなど、もう一歩のチャンスもあった。

 後半。ようやく互いのチームの攻撃にスピードが出始める。相変わらず川崎はエメルソンやルイスにロングパスから走らせる作戦だが、好調のリカルドがエメルソンをかなり止めていた。またオフサイドトラップも有効。仙台も中盤付近で形を作れるようになるが、60分を過ぎたあたりから中たるみ。

 ここから清水監督が矢継ぎ早の交代。65分、蓮見に代わり財前。一応走れる状態のようだが岩本抜きでは負担が大きい。70分、当たり負けの多かった大友に代わり、光岡。その光岡がゴールハンターぶりを発揮、75分、ゴールラインぎりぎりまで抉って中央フリーのマルコスへ、マルコスのシュートがはね返ったところ、ボレーで光岡自身がたたきこんで、先制!嬉しい今季初得点。

 これで前半のPK止めもあって、勝ちムードだったのだが、集中のエアポケット。その2分後、DFラインの裏にうまく出され、エメルソンがフリーになり1-1同点とされる。 80分、山田から、千葉直樹。その後は両チームとも守りあって延長へ。

 110分飯尾から賀谷。暑さもあって消耗戦になる。川崎のエメルソンは後半から足がつったのポースで休みたがる。他にもピッチ内で足を伸ばしている選手がいたりして、ベガルタの方が体力ではやや有利かと思われたのだが、延長になってもしつこく動いていたのは、中村伸と光岡ぐらいで、完全に相手をくずすまでには至らず引き分けた。

 ...けっして誉められた試合内容ではないが、このチーム状況で、なんとか勝ち点1のおみやげがついたのだから、不満ながら了承てとこか。トップの大宮との勝ち点差は2。
16 6月23日(土)18:00 大分トリニータ0-2 大分陸
大友 マルコス
(光岡)   
 岩本 山田
 
中村伸 ヴィエラ

村田 渡邉 リカルド 飯尾
(財前) (賀谷)
高橋
ミスから立ち直れず

岩本、山田の元代表コンビのMF、左SBは村田が前節に続き先発。いろいろなオプションで勝ちをもぎ取れ...といいたいとこだが。サブは前川、賀谷、財前、光岡、千葉。怪我の藤吉は今日も欠場、大分もベンチーニョはベンチ入りしていない。
経過のみ。

 開始1分、山根にやられ、先制許す。10分、その山根にイエロー。20分ころまで大分ペース、その後ベガルタも盛り返し、五分五分。その後、膠着状態。前半終了直前のロスタイムにに追加点を許し0-2。1点目はサイドから速攻、2点目は相手ゴールキックからクリアミス、範夫がヘッドでクリアしようとしたがバウンドが合わず、後ろにそらし、簡単に決められた。

 後半開始から大友に代え光岡。57分中村伸に代え財前。65分過ぎからベガルタ攻撃に決めてなく、中だるみ。72分リカルドにイエロー。75分飯尾に代え賀谷。79分、ヴィエラが相手を倒し一発退場でPK。スターレンス?のPKは範夫がとめる。42分、山田にイエロー。

大分と圧倒的な差があったわけではないようだが(シュート数は9-15では劣勢)、守備のミスと攻撃決め手に欠いて敗戦。何か元気がなくなっているようだ。次節ホームで巻き返し。ベガルタ勝ち点29で5位確定。
17 6月29日(金)19:00 大宮アルディージャ0-1v 仙台
藤吉 マルコス
(光岡)   
 岩本 山田
 
中村伸 千葉
(財前)
村田 渡邉 リカルド 森
     
高橋
惜しい、実に惜しい試合
互いに一進一退の試合は、延長110分、光岡の幻のゴールがDFのファウル?の判定で、気持ちが切り替わらない内に、カウンターから横山に押し込まれ、Vゴール負け。しかしバレー、バルデスはDF陣が組織的に押さえ、攻撃でも光るものがあった。技術では大宮と互角。差は一つだけ。

 今日の仙台は朝方は雷雨、日中は強い日差しで蒸し暑くなる。夕方になって涼しい風が吹いてきたものの、依然湿度は高く、ピッチは重い。パス回しで相手を崩していくチームには不利だ。入場者は1万1千人。
 ベガルタは司令塔が岩本、山田。ボランチには出場停止のヴィエラに代わり千葉直樹。右SBは森が先発。サブは前川、財前、光岡、賀谷、蓮見。

 試合は意外にも大宮が慎重な立ち上がり。いつものようにスピードでぐいぐい押してこない。バルデスにバレーという2枚看板になったことで、守りをかため、攻撃はこの二人の個人技に任せるというところか。
 さて、話題のバレーは191cmの長身で、かつ胸板が厚く、ボール際は確かに強い。が、スピードと持久力はさほでもなさそうだ。しかし前を向かせるとやっかい。今日は、リカルド、渡邉が押さえにかかり、こぼれたところを、サイドバックらがフォローするという守りのシステムがはっきり見てとれた。そしてセットプレーの壁の中では、なんと、直樹がちくちくバレーにストレスを与えていた。ガタイでかなわなくとも役割というものはあるもんだ。

 開始15分くらいは、そのバレーにゴール際まで進入され、あわやのシーンもあったが、DFの連携と今日は大当たりのGK範夫とで1対1を止める。17分、岩本のコーナーキックは枠へ、惜しくもキーパーにかき出される。このあたりからベガルタの攻撃にもリズムが出てくる。20分過ぎ、いつになく左右を大きく使ったワイドな攻撃。山田と岩本が効いている。ゴール正面からの、やや距離のある岩本のFKはキーパー前でショートバウンドする惜しいもの。また珍しく山田のロングシュートが出たりして、ベガルタペース。
 しかし30分過ぎからはこぼれ球を拾われだしやや押し込まれる。それでもリカルドや千葉が危険なところでうまく体を入れ、相手を抑える。今日の千葉直樹はきれていた。昨年の低迷が嘘のように、進化している。大柄のバルデスに守り勝つこともあった。やはり試合に出られないハングリーさなのか。
 43分、久々ゴール中央奥でのFKのチャンス。長距離は俺に打たせろと、マルコスが蹴るが、かなりの方角違い。得点王バルデスの前で力が入ったか。今日の試合では、藤吉から彼の好きな早いセンタリングで、久々どんぴしゃのヘッドがあったのだが、キーパー正面でこれまた惜しかった。

 後半。49分、バレーの至近距離1対1シュートをまたしても範夫が止める。その後一進一退。その後大宮ペース。疲れからか、バルデスなどにせり負けて前を向かせることが多くなるが、シュートに行く前に、なんとか二人ではさんで止める。70分、中村伸の振り向きざまのロングシュート、惜しくも正面。今日も中村は走っていた。このあと、両チームに疲れが見え、縦ポンが互いに多くなり、ミスも出始める。やはり、湿度が一番体力を奪う。73分、マルコスがドリブルでゴールライン際まで引っ張り、ゴール前につめていた、どフリーの岩本へセンタリング、岩本、頭で叩き付けるが強すぎて、バーを超えてしまう。

 87分、中村伸から財前。山田を下げ気味にして、財前、岩本で局面打開を図るが、財前の動きは、まだ本調子ではない。単純なトラップミスが出てしまう。89分、藤吉から光岡へ。しかし両チーム得点のないまま、延長へ。

 延長前半11分、前線で張っていた光岡がキーパーをかわしてゴールを押し込んだかに見えたが...判定はファウル?オフサイド?でノーゴール。場内騒然としているうちに、延長戦からバレーに代わって出てきた横山に、一瞬の隙をつかれ、Vゴール負け。

 ペナルティエリア内での森、財前の華麗なパス回しからのシュートなど、そしていわずもがな岩本のフリーキック、マルコスのヘッドなどそれぞれに技術はある。しかし3位でいいというチームと昇格を狙うチームとでは何かが違う。ベガルタでハングリーさが見られたのは、千葉直樹、光岡、中村伸くらい。技術はJ2上位チームと遜色ないのに、ここのところ勝ちにいけないのは、そういうところではないだろうか。惜しい。トップ大宮との勝ち点差は7。
18 7月7日(土)19:00 湘南ベルマーレ1-0 仙台
藤吉 マルコス
(大友)    
 岩本 山田
  (ヴィエラ)
中村伸 千葉
(財前)  
村田 飯尾 リカルド 森
     
高橋
辛勝、でも待望の1勝

先週までの蒸し暑さから、昨日今日は夕方に涼しい風が吹く。梅雨の時期としては、湿度もさほど高くなく、先週のよろしき展開の流れから「らしい」プレーを期待していたが....

 現在の順位通り、ほぼ互角で、しかもお互いに決定力不気味。シュートの少ない前半から、後半は一転、カウンターの「殴りあい」。73分、後半出場の財前が、カーブのかかったあざやかなシュートで貴重なゴールを決め、1-0で辛勝。

 山田と岩本が前、ボランチには、先週いい動きをみせた千葉直樹が先発。サブは前川、賀谷、ヴィエラ、財前、大友。湘南は小松原、酒井良のツートップ。コロンビア3人組のうちパラシアスにガビリアが出場。控えに伊藤卓の名前が(後半出場。少し腹出じゃない?)

 前半は互いに中盤付近での潰し合い。シュートが少ない。15分位まではやや湘南ペース。マルコスのライン際からのセンタリングを藤吉が角度のないところからシュート。おしくもはずれるが、この辺からベガルタのペース。2列め中村伸のミドルはバーに当るなど攻勢。35分には山田からのセンタリングをまたも中村が飛びこんでのヘッド、これも惜しいシュート。しかし、その後は中盤をコンパクトにし、早めにつぶしにくる湘南の前に、岩本のセンタリング、FKもいまいち精度を欠く。マルコスは長身でごついパラシオスに競り負け、チャンスを作れない。湘南も前半はほとんど崩しにかかる展開がなく、様子様子見のような形で前半終了。

 後半になると湘南は早いパス回しから、ベガルタの裏にガビリアをもぐり込ませる戦法。50分頃には立て続けにこの戦法を決められ、完全にフリーにされるがノリオが足1本で止め、流れを作る。
 55分、ベガルタも藤吉から森へのゴール前でのワンツーから最後はマルコスがリフティングからのボレーシュートを放つが決まらず。その後は、再三湘南がベガルタDFの裏をつくが、シュートミスもあり、何とか止める。しかし、押され気味の展開。疲れの見える藤吉は、まだ足が完調でないのか、ボールを思うようにキープできないシーンが目立つ。65分、たまらず大友に交代。しかし大友も依然調子が出ない。昨年とは別人のように動けないのが気がかり。

 72分、攻め手がない場面で守備的な中村を下げ、財前を入れる。監督も勝負に出た。 73分、大友のドリブルからマルコスのポストプレー、山田がつないで(=財前インタビュー)最後は、ゴール前に詰めていた財前が、ゴールポストを巻き込むようにカーブのかかった鮮やかなシュートで得点、1-0。その後は、76分に山田に代えてヴィエラを入れて再び守りを固め、そのまま逃げ切った。

 観客14700人に後押しされて、ノリオが1対1を次々止めて流れを作れば、途中出場財前が久々の得点で、きわどいながらも待望の勝利。勝ち点32で湘南と並び、得失差1で4位浮上。しかし、上位も安泰なので、次節、その次と確実に勝ち点を上乗せして離れずにいきたい。
19 7月11日(水)19:00 モンテディオ山形2-0 山形県
藤吉 マルコス
(大友)    
岩本 山田
(ヴィエラ)
中村伸 千葉
(財前)  
村田 飯尾 リカルド 森
     
高橋
マルコス、大友、久々本領発揮で連勝

サブは前川、賀谷、ヴィエラ、大友、財前で先発とともに前節と同じ。本日経過のみ。
前半20分飯尾からのパスでマルコス久々の得点(足らしい)で先制。そのまま前半終了。

山形後半から高橋健二入る。ベガルタは交代なし。
主審が岡田氏のせいかここまで両チームイエローなし。
61分、藤吉から大友。65分中村から財前。このところの攻撃的布陣へ。80分、山田にイエロー。85分、山田からビィエラで守りを固めたと思ったら、86分大友がゴールキックからのボールを一気に持ち込んでの追加点で2-0。各種情報を見ても、完勝で「もっと取れた」くらいの試合だった模様。

トップ大宮が延長までいったので、勝ち点差はひとつ縮まり6。3位大分とは2差。4位には変わりなし。
20 7月14日(土)19:00 水戸ホーリーホック4-3 仙台
藤吉 マルコス
(大友)   
 岩本 山田
   (ヴィエラ)
中村伸 千葉
(財前)
村田 飯尾 リカルド 森
     
高橋
互いにオウンゴール、大味な試合

 いきなりオウンゴールで先制されるも、18分、千葉直樹のロングシュートで追いつく。直後にマルコスのヘッドが出て逆転、楽勝かと思われるが、時々守備の集中が切れ、暑さもあって中盤省略の「殴り合い」の大味な試合へ。後半、相手オウンゴールでPK(マルコス)で4-2とリードし勝利確定かと思いきや、43分カウンターを簡単に決められ4-3。最後はどたばたして、相手に希望を与える試合になってしまったが、勝ち点3はゲット。

 開始1時間前には、まだ夏の日差しが強くバックスタンドを照らしており、早く日が傾いてくれないと、キックオフの前に日干しになりそうだ、とスタンド下に避難。梅雨まだ明けきらぬ湿度でピッチ上も相当きついコンデションと思われる。観客1万3千人。サブは前川、賀谷、ヴィエラ、大友、財前で先発とともに前2節と同じ。

 現在最下位の相手とホームでの戦い、選手も油断したわけではないのだろうが、開始0分、DFの集中はまだ固まっていなかったのか、ベガルタ右サイドをするすると破られ、クリアがゴールに吸い込まれオウンゴールで失点、0-1。あまりのことにぽかんとするスタジアム。ま、出会いがしらの事故のような失点ということもあり、さほどショックはない。時間はたっぷりある。

 幸いだったのは水戸がここぞばかりにスピードで押してこなかったところ。やはり後半のスタミナのことを考えていたのだろうか。中盤ではベガルタがボールを支配し、サイドの村田や森を時々走らせる。藤吉も前半は元気に相手ゴール付近をえぐりシュートする。などしているうちにベガルタのリズムが出てくる。
 18分、その左サイド村田の上がりから中央へセンタリング、はじかれたボールを千葉直樹が狙いすました30mロングシュート、これがゴール左上隅に決まって、同点。これで安心して余裕の戦いができるようになった。直後の22分、またも村田から岩本、岩本余裕で左からのセンタリング、マルコスがドンピシャ頭で合わせ2-1勝ち越し。主役の活躍で完全にベガルタペースと思われたのだが。。。

 ここから余裕で岩本、山田、マルコスでの中央付近のでのショートパスの連続など見せ場はあるのだが、フィニッシュまでは決められない。30分過ぎからは互いに攻撃がスピードダウン、水戸ときおりワンチャンスのカウンターを仕掛けてくる、ベガルタは守りでの譲り合いがあったりして、時として危ない場面も。36分、コーナーを奪われ、範夫が追いきれず、あわや押し込まれそうになるが、ゴールポストに救われる。前半終了前にはマルコスの突破から山田がどフリーになるがわずかに届かず。今日の山田は攻撃ではよく動き、さすがのサイドチェンジ用ロングパスをしばしば披露、単調になりがちな攻撃をなんとか多彩なものに演出していた。

 後半。開始早々48分、またも守備に集中切れ。トラップミスをつかれ1対1、ここは範夫がセーブ。53分、テルの右コーナーキックは精度が高いものだったが、おしくも得点ならず。54分、ここで、右サイドから上がってきた森のセンタリングを相手DFがクリアミス、御運ゴールのお返しをくれて3-1。やっぱり楽勝か?しかし流れの中での得点ではない。59分藤吉から大友。監督も流れの悪さを感じていたのだろう。
 しかし60分、中盤でシュートコースを開けてしまったところを、鮮やかなミドルをゴール隅み決められ3-2。なぜか今日は同じような得点の取り合い。しかし1点差となってベガルタもようやく攻めにスピードが出てくる。63分にはペナルティエリア内でマルコスが粘り、PKを貰う(今季ベガルタ初?)。これをマルコス簡単に決め4-2と再び2点差。

 さすがにもう決まっただろう!?ベガルタの方がボールが良く回り何度かチャンスを作る。65分中村伸から財前。68分にはマルコスからどフリーの財前に、しかしシュートはヒットせず。水戸はカウンター一発勝負。だんだん危なっかしくなるベガルタの守り。暑さのせいか次第に互いに中盤省略の「殴り合い」のような展開になってくる。ベガルタもやや時間稼ぎのプレーが多くなる。財前も10分程度は、右に左にかなりいいパスを出していたのだが、次第に消えてくる。しかし、もう時計だ。と思い始めた87分、カウンターから簡単に水戸の須藤に押し込まれ4-3。おいおい、ここで勝ち点減らしはないぜ、というところで、89分山田からビィエラを投入、最後はクリアしまくりでなんとか逃げ切った。

 暑い中、波瀾万丈、見て面白い試合とも言えるが、この相手にはきっちり勝ってほしいところ。チェックは必要だ。京都、大分が敗れたのでトップ大宮と勝ち点差6の3位。
21 7月21日(土)19:00 サガン鳥栖3-1 仙台
藤吉 マルコス
(大友)
 岩本 山田
    (蓮見)
中村伸 千葉
(財前)  
村田 飯尾 リカルド 森
     
高橋
前半ふらつくも、後半テルがらみ3点で逆転
前半攻めきれないでいるうちに一瞬の隙で裏を取られ先制されるが、後半開始早々、岩本のFKを藤吉が押し込み同点、60分には正面やや右の20m絶好のFKを岩本が直接決めて逆転、78分には岩本のセンタリングをマルコスが流し、走りこんだ財前がループで決めて、とどめの3点目。前半靄っていた分、後半はやりたい放題で一応完勝?


 日中曇りがちだった仙台も、試合開始前にはきれいな夕焼けとなり、涼しい風も吹く。しかし日が落ちてスタジアムの芝生がカクテル光線で照らし出されるころになると、靄がかかり始める。湿度はかなりあるようだ。

 先発はこのところのメンバー。サブはGK前川、DF賀谷、MF財前、FW大友、そしてMF蓮見。超攻撃的布陣が見られるか?
 前半から鳥栖は早めのプレスをかけて、仙台のボール回しを阻止しようとする。しかしさすがに前半はベガルタも運動量があるので、相手を上回るパス回しで、チャンスは次第にベガルタに多くなってくる。村田、森のサイドからの攻撃、また、中村伸は古巣相手に燃えたのか、いつもよりさらに激しい運動量、中央からミドルシュートも積極的に放つが、やや空回りの面も。

 15分にはその中村のシュートがバーに当って跳ね返るところをマルコスが押し込むが、惜しくもオフサイド。20分には相手ゴールキックのミスを、またもマルコスがキーパーの頭上をループで抜こうとするが、これまたバーの上。こうして運もなく、得点しそこねているうちに、流れは五分五分に。鳥栖もカウンターから左サイドを盛んにえぐってくるようになる。
  35分、中盤でのクリアミスから簡単に裏を取られ、1-2の数的優位を作られ、先制を許す。その後CKのチャンスもあったが、次第に運動量が落ちてきて、そのまま前半終了。

 後半、中村伸に代え財前投入。早速チャンスを作り、右45度のフリーキックを得る。岩本の蹴ったボールを相手GKが弾くところを、混戦から藤吉が押し込み、同点。場内の靄もようやく晴れる。

 その後は15000人にあと押しされたベガルタのペース。60分にはゴール中央やや右20mの絶好の位置で、フリーキックを貰い、これを岩本が見事なキックで決め、2-1。その後も財前、岩本が左右のコーナーキックを、次々危険ゾーンに放り込むのだが、得点までは至らず。

 75分藤吉から大友。78分、流れの中での絵に描いたような得点。左の岩本から逆サイドのマルコスへ、マルコスDFを引き付けながら、中央を走りこんできた財前にヘッドでエンジェルパス。後は、飛び出してきたキーパーを嘲笑うかのようなループを決めるのは財前にとっては朝飯前。3-1。これで勝負あり。

 80分、足にきた山田に代わり蓮見。試合終了直前は、意地を見せる鳥栖に押し込まれたが、2点差と決定力の差により、余裕をもって逃げ切った。
22 7月25日(水)19:00 京都パープルサン1-2 西京極
藤吉 マルコス
(大友) 
岩本 財前
   (村上
中村伸 千葉
(蓮見)  
村田 飯尾 リカルド 森
     
高橋
前半戦を締めくくれず敗戦。村上初出場。

先発は、ほぼこのところのメンバーだが、警告累積の山田に代わり財前が久々先発。いよいよ最強布陣になってきたか。サブはGK前川、DF賀谷、FW大友、MF蓮見そしてMF村上。気温30度だそうで、やっぱ暑いのう。主審はオランダのヨル氏。本日経過のみ。

前半10分京都鈴木にイエロー。43分千葉直樹にイエロー。前半は省エネサッカー?

 後半。いずれも右からの攻撃を受け、48分、リカルドが競り負け黒部にヘッドで、56分、オフサイドラインの裏を取られて上野にやられ失点、0-2。
 59分中村に代え蓮見投入。64分京都黒部に警告。65分藤吉から大友。67分岩本に警告。81分財前に代え、村上今季初出場!チャンスを活かせ!89分、PKを貰ってマルコスが決め1点返すも、結局1-2で敗戦。
 現地上村氏によると内容は完敗とのこと。しかしシュート数(10-10)やセットプレーの数だけ見ると互角。映像で見ると前半は共にゆったりした展開で、後半の失点は、わずかなDFの隙をつかれた格好のように見える。最後の1点がせめてもお土産か...