2000年 J2観戦記3旬(23-33節)


節 期日 キックオフ 対戦相手 会 場
23 7月9日(土)19:00 甲府 2-1 小瀬

小林  藤吉
(大友)(財前)
平間 伊藤
  (蓮見)
千葉 リカルド

賀谷 飯尾ドゥバ田沢

高橋
とりあえず五分の星に
各種情報より。
心配された台風は試合前に遠ざかり、問題なし。
前半10分、伊藤の中央からのFKで早くも先制!しかし、相変わらずDFの裏を狙われて危ないシーンも。44分、賀谷、平間イエロー。
後半、小林に代わり大友。56分、その大友が、賀谷からのクロスを頭で決めて得点、2-0。63分、伊藤から蓮見。66分、1点返される。77分藤吉から財前。そのまま試合終了でともかく4連勝。後半もかなり攻められて厳しい戦いだったようだ。

これで10勝10敗1分けと後半戦の頭で五分の星。ようやくスタートラインについた感じだが、これからの上位相手の戦いで真価を問われる。甲府は前の試合あたりから観客も荒れ気味だという。掲示板には「勝たせてくれ」との悲痛な叫びが。とにかく試合を見に行って上げるのが最大の応援...いや、よそ様の心配してる場合ではない。わが方も札幌、浦和にまだひとつも勝ててないのだから。
24 7月22日(土)19:00 札幌 0-2 仙台

小林  藤吉
(大友) (平間)
山田 財前
   (蓮見)
千葉 リカルド

御厨 飯尾ドゥバ 田沢

高橋
気負いが空回りして自滅。

1万3千人の大歓声とともに期待の山田、財前が先発。控えに平間、伊藤のレギュラークラスが回り、蓮見、大友と、GKの石川以外は攻撃陣だけのサブ。監督の意気込みも伝わってくる。

試合開始10分まではおおいに期待される内容だった。左右の早い展開から、山田が狙いすましたミドルシュート。枠はとらえている。続いて、財前のコーナーキックからドゥバのヘッド、これもドンピシャだったが惜しくもキーパー正面。このチャンスに1点でも取れたら乗れたのだろうが...

 20分過ぎあたりからこぼれ球やベガルタのパスミスを拾われ始め、GK高橋のファインセーブでかろうじて逃れるシーンが出始める。そして38分、エメルソンに田沢が裏を取られ、一瞬でゴールされる。

 これで下を向いてしまったベガルタイレブン。なんとか前半は互角近くで戦い、後半勝負と思っていたのだろう。この辺の精神的な脆さが自滅につながっていく。足は動かず、DFがボールを回す時間が増えてくる。それでも、時折御厨、財前でサイド攻撃をしかけたりするのだが、肝心のラストパスが不正確。いかにもコンビの練習が足らない感じ。それにしても、ドゥバはサイドにボールを供給せず、いつもセンターに当てる、それを小林がトラップミス、拾われて逆襲を食らう。何度同じパターンを繰り返すのだろう。

 後半、小林に代え大友投入。山田とのコンビで抉る攻撃も出るのだが、いかんせん孤軍奮闘。囲まれて押え込まれてしまう。彼のスピードを活かし、自由自在にパスを供給できるようになるといいのだが。そこで60分、もうひとり動きのあるFWということで藤吉に代え平間を投入。財前も前目にして攻撃敵布陣を引くが、シュートまではなかなか至らない。早い札幌の寄せに、DF段階で慌ててしまい、展開を作れない。札幌に焦らされた後に、逆に早いカウンター攻撃をしかけられることが多くなる。

 後半の財前、山田はやはりまだ運動量が少なく、消えている時間が多くなる。78分思うように攻撃できない苛立ちに、ドゥバがペナルティエリア近くのイエローに切れ、必要以上の抗議。これでDF陣の集中がきれたところを、フリーキックからビジュにヘッドで決められ、決定的な2失点目。J2では審判のレベルに合わせていては試合にならない。熱くなっても5秒でクールにならなければ、却って味方の不利になる。ベテランだから当然分かっているはずだが。

 その後の残り15分は全員が完全に切れた状態。コンビばらばら、パスに反応しない。1点でもとろうという感じは伝わってこない。エメルソンの個人技にやられた後は、ベガルタは練習での冷静なプレーがほとんどできず、自滅という感じ。財前初先発、山田初出場でフルタイム出場。この攻撃的布陣もまだ未完成。巧さだけでなくスピードも備わっていなければ点には結びつかない。

 尚、警告累積出場停止(1試合)の賀谷に代わって御厨が今季初出場。やはり試合勘は戻っていないのか、ミスパスが目立つ。慣れればどうか。守りは賀谷の方がいいかも。

この面子がフルに力を発揮できるようになるまで、残念ながら上位には苦しい戦いとなることを覚悟するしかないようだが、徐々に結果が出てくると期待したい。
25 7月29日(土)18:00 新潟 2-0 新潟

大友  藤吉
   (平間)
山田 財前
  (蓮見)

千葉 リカルド
賀谷 飯尾ドゥバ田沢
 
高橋
後半、劣勢をはね返す

上村さん他各種情報より。MF財前、山田、FW大友が先発、御厨、小林、平間、蓮見、石川がサブに回る。現時点でのベストメンバーと見る。
 前半はかなり攻められ防戦一方。シュートも打てない状況。

 後半になり59分藤吉から平間。75分財前に代わった蓮見がすぐさまPKで得点。83分には大友がドリブルで持ち込み追加点を上げ、結果を出す。山田は今日もフル出場。

 負け試合の後の結果を求めれられる試合だったので、とりあえず零封で勝てたのは良かった。しかし来週は浦和戦。守りの問題点は修正して勝ちにいってほしい。
26 8月2日(水) *  試合無し *
27 8月5日(土 )19:00 浦和 1-1 仙台

大友  藤吉
    (平間)
山田 財前 蓮見
(小林)(伊藤)

千葉 
賀谷リカルド ドゥバ田沢  
高橋
神様仏様のりお様~
ファインセーブがツキも呼ぶ。勝ちに等しい引分け。


強い雨のあとは霧雨。滑るピッチに17,933人を呑みこんだスタジアムは湿度100%の蒸し暑さ。試合は前半先制されたが、ジョーカー蓮見のロングシュートで追いつき、その後は、自力に優る相手に、GK高橋範夫が神懸かり的セーブの連発。触発されたイレブンが最後の55分を10人ながら守り切り、勝ち点1をもぎとった。記憶に残る試合となった。

 飯尾の警告累積欠場の穴は、リカルドをDFにし、千葉のワン・ボランチ、そしてジョーカー蓮見と大友を先発させる布陣。サブには平間、伊藤、小林、御厨、石川。スピードのある平間を藤吉と代えてくるのだろう。

 試合は開始早々、フリーの大友が決定機を逃すところから始まる。15分には、またしても大友と山田がフリーのチャンスをはずす。大友は後半にもフリーのチャンスを逃し、練習強化組み決定。

 前半浦和は、クビツア・岡野にボールを集める作戦のよう。小野はベンチ。ベガルタはカウンター狙いの攻撃となるが、相手の早い出足に、球出しの遅いところをつかれなかなか攻撃できない。
 25分、ベガルタの右サイドをするすると上がってきた永井を「見送り」、簡単に先制されてしまう。DF陣の連携の悪さを今日もつかれた感じだ。
これで少々元気がなくなったベガルタだが、今日はいつも厳しい時間に登場する蓮見が先発している。先制された後、なかなか攻め手が作れなかったのが、40分、相手DFとキーパーが上がり気味になっていたところを、蓮見が40mのロングシュート。これが見事に右ゴール下隅に決まり、同点!相手選手の位置を押さえ、隙さえあれば点を狙っている、曲者蓮見の面目躍如。

 後半になると浦和は小野を投入、2列目からもどんどん選手が上がってきて、決定機を次から次へと作られ、防戦一方に。

しかしGKのりおの神懸かり的セーブの連発が始まり、あるいはポストに当たるシュートが2本、バー1本。頑張っていると女神も少々ツキを下さるようだ。大変心臓に悪いが、見てて面白い試合になってきた。ベガルタはわずかなチャンスを大友の突破にかけるのだが、すぐに3人に囲まれ、なかなか自由にプレーさせてもらえない。財前のコーナーキックも、さすがにゴール前を厳しく固められ、シュートがヒットできない。

 蒸し暑さの中、疲れの見えてきた、藤吉を65分に平間と交代させ、76分には財前と伊藤を代える。これで多少チャンスが出てくるのだが、最後のツメができない。しかし、今日のベガルタのシュートはとにかく枠にいっていた。これが試合が面白くなった原因だろう。逆に、浦和は、のりおのファインセーブを何度もくらっている中に、ホームランや花火が多くなってきた。
 85分、蓮見が今日2枚目の警告で退場。どちらもつまらないカードでもったいない。いくら稼ぎ頭でもピッチにいなければ何にもならない。

 ....しかし、しかし、本当の戦いは10人になってからだった。
延長戦、とにかくDFが相手FWにおいていかれそうになりながら、最後で踏ん張る。リカルドは岡野と競争してさほど負けなかった。90分内ではしばしば裏をつかれた田沢も延長戦では最後で体を張る。

そして「神様」高橋範夫の、どフリーブロックの連発。延長後半には、攻め疲れた浦和に対して、カウンター攻撃もかけ五分の戦いで、けっして逃げていない。場内大興奮。清水監督も110分で山田に代えFW小林を投入、諦めていないところを見せたが、さすがに完全な決定機までは作れなかった。

 10人になったところで、ただ逃げ回るだけの試合になってしまいそうになるところ、のりおのファイトがチームを奮い立たせた。今日の試合を見れたのは幸運だった。決定機を外した大友、体力不足の財前、山田など宿題ははっきりしている。ベガルタはまだまだ伸びる。。。
28 8月12日(土)18:00 大分 0-5 大分

大友 藤吉
    (小林)
山田 財前 伊藤
   (中島) (平間)

千葉 
賀谷 飯尾リカルド 田沢
 
高橋
いいところなく大敗。

 サブは石川、山路、平間、小林、中島。強力MF3人衆揃い踏み!?ドゥバイッチは警告累積で2試合欠場。
大分は移籍してきた加賀見選手を早速投入。

 今日も直樹のワンボランチ。
前半7分、山根のフリーキックにシジクレイの頭でやられる。早くも失点。押され気味。DFが裏をつぎつぎ取られる。30分相変わらず防戦一方。風下だから不利なのか。

 44分、大分加賀見から裏に出され、最後は竹元に決められ0-2。ここまでベガルタほとんどシュートなし。

 後半、藤吉に代わり小林。伊藤に代わり平間。50分、大分山根から吉田へ、それをセンタリング、アンドレにボレーで3点目入れられる。

 60分小林の惜しいヘディングシュート。その直後、またしてもDFの裏を取られ山根から吉田へ4失点目。ベガルタ、キレ気味。71分、財前から中島に交代、これ以上失点を防ぐということか。85分、コーナーキック2本も実らず。88分、左サイド破られ0-5。ジ・エンド。

 どうもサイドが抜かれまくりだった模様。ワンボランチも成功とはいえない。監督は攻撃的布陣に自信があったの?結果はシュート数4本。これでは勝てない。

 実況放送がつらい...癪に障る。勝率5割からなかなか上がれない。しかし敗者は練習するしかない。
29 8月19日(土)19:00 山形 2v-1 仙台

大友  藤吉
   (小林)
山田 財前
  (平間)

千葉 蓮見
賀谷 飯尾 矢畑 田沢
 
高橋
ツキも実力の内、大友2点にからむ

ホームMVPはVゴールを決めた小林になったが、真のMVPは大友。覇気のないベガルタの中で動き回り2得点にからむ。

 もう夜は涼しい風の吹く仙台スタジアム。みちのくダービーは毎度盛り上がる試合になるとはいえ、下位の山形相手に左団扇の観戦といきたかったが....

 リカルド、ドゥバイッチが警告累積で欠場、センターバックには矢畑が今季初出場、ボランチにはユーティリテイ・プレーヤーの蓮見が入る。蓮見は攻撃陣に入れたいところだが、やむなし。

 全然なっとらんぞ!前節の負けが尾を引いているわけでもないのだろうが、試合開始から選手に覇気がなく、動きが重い。特に田沢、山田は「重傷」。初登場の矢畑もコンビがいまいち。飯尾とかぶったり、気負い過ぎて危険地帯で相手にFKを与えてしまう。10分位までは、なんとか相手FWのワシントンをオフサイドトラップで止めていたが、次第にサイドを破られるようになる。

 前半は完全に山形に押されまくり。相手に決定力がなく、近いシュートはGK範夫が止め、ロングシュートは悉く枠をはずしてくれたからいいようなものの、不安な戦い。ベガルタの攻撃はほとんど中盤が作れず、動き出しが遅いのでパス回しもちんたら、リズムがない。

 43分、それまで、ほとんどシュートすら打てない状況の中、幸運の女神が働き者にご褒美。ベガルタの中で相手に囲まれながら、唯一動き回っていた大友が、カウンターから相手DFのクリアに詰め寄る。キーパーが前進してきてキックしてくるところ顔面でブロック!そのボールが見事に無人のゴールにふわんと入り1-0。「御運ゴール」気味とはいえ、ボールに詰めていた大友の得点で間違いなし。ついてる。ka

後半になり、だらけていたベガルタにもようやく流れが出て、スピードよく攻撃ができるようになる。しかし、山形の方も早い仕掛けで目まぐるしい展開に。決定機を作るのは山形。守備をまったくしないアベヨシのようなウォーキング山田と、スピードが極端に落ちる田沢の左サイドはいいように抜かれ始める。幸い相手シュートがほとんど枠に行かないので助かったが、普通なら3失点はやられているところ。ついてる。

 ベガルタも数は少ないが、60分の財前が中央を抜け出してのフリーのシュートなど見せ場が少しはあったが、後半になってさらに運動量が落ち、呆然とボールを見送るシーンが多くなる。ついに、63分カウンターから見る間に裏をとられ、失点1-1。

 このあと、藤吉から小林、財前から平間へ交代するも、今度は誰も中盤を作る人間なく(山田くん、あんたでしょう?)、適当に蹴るだけの攻撃になってしまう。しかもDFも疲れ果て、残り10分くらいではどんどん攻められてピンチの連続。GK範夫がなんとかふんばって延長戦へ。


 延長前半5分一気に攻めあがられ、フリーを許し、もうだめかと思った瞬間またも範夫のファインセーブ。そして13分、だらけた、レベルの低い試合にも最後の最後に見せ場がやってきた。

 大友がカウンターから右サイドを駆け上がる、ここで、それまで100分間休んでいた山田が中央を並走、相手DFに足をからまれながら、左の小林にパス。小林大きく切り返し、DFを抜いてインサイドキックで慎重にシュートを決めVゴール!!苦悩のヤングストライカー、久々の一発。

 最後だけ納得、超結果オーライの試合。小林に元気を出して貰えればいい。真のMVPは大友。山田くんは、うまいのはわかるが、歩いてサッカーやってていいの?
30 8月27日(日)15:00 水戸 5-1 日立市

大友  藤吉
   (小林)
山田  財前
(蓮見)

千葉 リカルド
賀谷 飯尾ドゥバ田沢
 
高橋
若手とベテランが次々得点、大勝

本日も各種情報より。先発は久々の「ベスト」メンバー。サブは石川、蓮見、伊藤、平間、 小林 。温度、湿度も高そうだ。上村氏によると主審は岡田氏だから、とりあえず心配はなさそう....水戸は補強した3人のブラジル人のうち2人が入っている。

10分で早くも2得点!5分相手の守りのミスにつけこみ大友、10分ドゥバイッチの頭。しかし、23分に村田にFKを決められ1点返される。気を引き締めよ!
44分にコーナーキックからドゥバが頭で2点目で3-1。

 後半になり52分、コーナーキックからのこぼれ球から、相手の戦意を奪う4点目を今度は賀谷が決める。財前、昨日のストイコに刺激を受けてキック全開か!54分、山田に代え、蓮見投入で守り固め?--いやいや、大量点狙いと見た。頭強打の藤吉に代え、小林。
 85分、その小林が2試合連続となる、とどめの5点目を決めて試合終了。

シュート数わずか9本で5得点。3本のコーナーキックはすべて得点にからめる「効率」の良さというか、得点ほど押していたわけではないようだ。気温30度で湿度も高く、ピッチ状態も晴れているのに土まみれの「不良」で、ここでゲームする選手も大変だ。水戸のシュートは13本。決定力の差が出たというところか。

 もう3旬目も終盤、問題点も期待の点も明らか。それを結果につなげていく事が求められる時期。悪いなりに結果を出せるということが大事だ。
31 9月3日(日)14:00 湘南 2-6 仙台

大友  藤吉
   (小林)
山田 財前
  (蓮見)
千葉 リカルド
(平間)  
賀谷 飯尾ドゥバ田沢
 
高橋
大味な試合、集中が切れる

高温の予想が、曇り空で気温が一気に低下。霧雨が降り続け、時折舞う風がむしろ肌寒いくらいの仙台スタジアム。
これまでにない失点だが、あえて大敗ではなく大味な試合といっておこう。何故なら、得点ほどに湘南も締まったプレーばかりではなかったからだ。ただ、ここ一番でのスピードの差は確かにあった。

 大勝のあとはいつも苦戦という予想があたってしまった。
試合開始早々から、湘南のサイド攻撃を止められない。易々と抜かれては、センターに飛び来んでくる相手にフリーを許し、きわどいシュートを次々打たれる。結局最後まで、この守備の問題を修正できなかった。決定的場面でずいぶんと湘南がはずしてくれているので、その半分でも決まっていたら、さらに、とんでもないスコアになっていただろう。

 この圧倒的不利な条件の中、さらにベガルタは別の苦難があった。
16分に前園に技ありループを決められた後、25分、カウンターの財前から、山田、さらに中央への千葉直樹にわたって、狙い澄ましたミドルシュートをサイドキックできれいに決め同点に追いつく。

さあ、ここから苦しいながら粘っていくのかと思われた前半終了直前の44分、湘南がパスを蹴る前に、GK高橋の前に2人の湘南選手がいて(パスを受ける態勢で並走していたから当然攻撃関与)、なおかつ3メートルはラインを超えていたのに、オンサイド???の判定で、ゴールががら空きになって2失点目。

 後半もこのいやなムードをひきずって55分までに立て続けに2失点、1-4。この間、ファウルを流さず相手有利になるフリーキックが与えられる(双方に)など、その後も不可解な判定が続き、怒ったドゥバイッチが興奮状態で守備の連携がさらに悪くなる。これも悪い癖、判定のレベルに合わせて試合しては損だ。

 56分、それでも久々につかんだ財前のコーナーキックを、近いサイドの大友がすらしヘッドで角度のないところをゴール、2-4。早い時間の反撃とあって、かすかに希望が沸く。

 しかし、すでに前がかりになったDF陣に、次々と突破してくる湘南のサイド攻撃を止める力、戻るスピードはなく、結果的にがら空きになった中央から、前園などに楽にシュートをうたれ、さらに2失点。65分までに2-6と大きくリードされ、ほぼ逆転は不可能となった。

 ただ、時間はある。少しでも反撃しようと財前に代え蓮見、藤吉に代え小林、さらにはボランチの千葉までも平間に代え、ノーガード点取り作戦に出て、反撃への意志は見られた。平間の惜しいシュートなどもあったのだが、つきもなく敗戦。

 千葉、大友の得点はいずれもファインゴール。問題の山田もいつもよりはボールにからんでいた。ただ、得点された後にすぐに切り替えができない精神的な弱さをつかれた。得点ほどに技術的な差はない。が、守備の懸案事項は直ちに修正を要する。

 大差の敗戦に、怒号もあったが、いつまでも続く長い長いサポーターのコールの方が、はるかに選手の胸に堪えたことだろう。
32 9月9日(土)18:30 大宮 3v-2 大宮

大友  藤吉
(小林)  
山田  財前
(蓮見)(平間)
千葉 リカルド

賀谷 飯尾ドゥバ田沢
 
高橋
敵失に乗じ、何とか勝ち点2ゲット!

上村さんほか各種情報より。
先発は先週と同じ。主審は原田氏。

いきなり前半6分、奥野に決められ、0-1。
25分、大宮MFマークが、自分のフリーキックの位置で警告2枚(遅延+異議)で退場、大宮10人に。敵失逃すな!
--と29分田沢がイエロー。32分大宮早くもFWジョルジーニョをDF斎藤と交代。

34分、藤吉から財前にパスが通り、ついに財前今季初得点で、同点1-1。
39分、今度は、藤吉のヘッドで、2-1。まさに数的優位を利用せよ状態....のはずだが。

後半。60分大宮原崎イエロー。大宮、斎藤から野口へ。
67分その野口にやられ2-2の同点とされる。73分、大友から小林。
81分、山田から蓮見、財前から平間。ついにジョーカー登場!
86分、ヤンがイエロー。そのまま延長戦へ。

90分、大宮、宮下から横山。これで両軍とも持ち駒使い切る。あとは意欲の差。
103分、賀谷のパスを受けた平間のミドルシュートがVゴールとなり、3-2勝利。
様々の報告を見ると、攻めのまずさ・遅さ、DFの課題は残ったままであったようだが、とにかく意志の力では負けなかった。次節ホームでもかっちりと勝ってほしい。
33 9月15日(金・祝)14:00 鳥栖 0-1 仙台

大友  藤吉
(小林)(平間)
山田 財前
(蓮見)  
千葉 リカルド

賀谷 飯尾ドゥバ田沢
 
高橋
スピード動きに精彩なく、完敗

3旬目最終節。確かに蒸し暑い日ではあったが、ベガルタも攻守共に湿りがち。後半6分絵に描いたようなワン・ツーを決められ、ゴール中央にヘッドでたたきこまれる。
ここのところ、内容のない試合が続いている。

ベガルタが形を作れたのは最初と最後の10間だけ。あとは鳥栖の動きながらのワン・ツーパスを易々と通し、攻めでは連携がまったく見られず。

前半5分までは、鳥栖に負けない動きで田沢の積極的なオーバーラップでチャンスメークしたり、10分には財前のフリーキックから大友が走りこんでバックヘッド。オリンピックの俊輔・高原ばりの攻めも見られたのだが..
.
その後がいけない。鳥栖の早い詰め、パス回し、キーパーとDFの間にどんどん走りこまれて、ピンチの連続。連続5本のコーナーキックで攻め立てられて防戦一方。ベガルタの攻撃は大友や藤吉の当てて、攻撃の起点としようとするが、すぐにに囲まれて押さえこまれ、MFのフォローが遅いので孤軍奮闘。結局ボールを奪われてしまうケースが目立った。それでも鳥栖のシュート嵐をGK範夫がなんとかかき出してしのぎ、辛うじて無失点のまま前半終了。

後半になっても攻撃の糸口はつかめず、逆に鳥栖にカウンターから一気に攻め込まれ、教科書通りのワンツウーで崩され失点0ー1。鳥栖が動きながらパスを出し、動きながら受けているのに比べると、ベガルタは棒立ち状態が多い。しかもボールに集まって、せまい地域でのパスにこだわり過ぎ。その上、サイドバックが上がった後のフォロー、戻りも遅くどんどんドリブルで切り裂かれている。改めてDF守りの再構築をしないと、また1旬目のようになってしまうだろう。

75分に山田に代えて、蓮見を入れたところで、ようやく早いドリブルと左右の展開が出てきて、得点チャンスもあったが決まらず。しかしとにかく今日のベガルタは諦めが早い。残り5分になると、やる気のない、いってこいパスまで出だし、サポーターの怒りを買った。スタミナ不足に連携の無さ。これまでの練習の成果はどこへ行ってしまったのか?悲しい。