天皇杯2回戦:対ザスパクサツ群馬4-0、野津田先制、西村ハットトリックで快勝

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第98回天皇杯 2回戦 6月6日(水)19:00 ベガルタ仙台4-0ザスパクサツ群馬 ユアスタ仙台

ジェーメイン 西村 
 
永戸   古林
  
梁 野津田
(奥埜)(中野)
富田
金 大岩 菅井
(蜂須賀) 
川浪

サブは、関、平岡、蜂須賀、奥埜、中野、石原、阿部。ザスパは、FW大久保、高橋峻、岡庭、MF船津、吉田、松下、中村、DF一柳、川岸、坪内、GK松原。小牟田、小林竜樹はベンチスタート。

今年のベガルタ仙台の天皇杯は、J3で現在9位のザスパクサツ群馬(群馬代表)と対戦。

中3日であるが、ルヴァン杯プレーオフ第1戦の完敗を受けて、ほぼガチメンで臨み、野津田先制弾と西村のハットで4-0と快勝した。

ベガルタの天皇杯は、2016年グルージャ盛岡、2017年筑波大と、2年連続で大量失点で初戦敗退を中継で晒すという、かっこ悪い戦いとなっているが、今年は、引き気味カウンター狙いの群馬に対し、サイド、中央、浮き球と、次々攻撃を繰り出し、終わってみれば4-0と快勝した。

群馬は、DFに元ベガルタの一柳夢吾、MF松下裕樹、190cmのFE大久保哲哉という懐かしい名前もある。3バックというより、5バックのカウンター狙いのようだったが、ベガルタの守備では、散発のシュートに抑え、相手のリズムを作らせなかった。

攻撃では、アンカーの富田にプレッシャーがあまり来ないので、サイドチェンジや縦のスルーパス、浮き球と、日ごろの鬱憤を晴らすパス回しで、攻撃の起点となり、チームにリズムを与え、野津田が走り回って自由自在のパス回しでつなぎ、攪乱した。

前半。
気温の割に蒸し暑いユアスタ。群馬は3バックというか5バック気味。一柳がCBで出ている。開始1分、金から西村、もう一歩。3分、ベガルタが回す。西村のシュートはヒットせず。しかし右コーナーを得る。キッカーは野津田。こぼれを再び放り込むがバーの上。ベガルタは野津田が動き回って、速いテンポでボールを回し、すぐにベガルタのペースに。

4分、パスカットされ、スピードアップした高橋?にそのままシュートされるが枠外。これは危ない。5分、古林が左足でのクロス。キーパー。7分、群馬が中盤でボールを回すがパスミス。ベガルタも厳しく寄せている。10分、中央から、古林がグラウンダーのシュート、キーパー正面。さらに富田が浮き球パスに、ジャーメイン走りこむがもう一歩。

11分には、西村から裏のジャーメインへ。角度無いながら左足でのシュート、サイドネット。12分、パスカット応酬も互いにつながらない。その後、ベガルタがカウンター、西村がドリブル前進、シュート。右コーナーを得る。ニアで大岩のヘッドも枠外。15分、西村から古林、クロスを入れるがクリアされる。まだ試合勘が戻らないか、古林。
さらに、永戸が裏に抜け出てエリア内侵入、左コーナーを得る。

左は梁が蹴る。決まらず。17分、ベガルタ回すが、5バックで両サイドまで締めブロックを組んだ群馬を、中々崩せない。ただパスカットされても、すぐに取り返すベガルタ。18分、西村がシュート、こぼれに西村、ヒットせず。20分、梁と西村がワンツー、さらに古林がクロス、これはブロックされる。

さらに左の梁から右の西村、そして古林のクロスに、ジャーメインのヘッド、やや遠目、キーパー。21分、群馬が回して、シュートするが川浪正面。22分、右の古林のクロスから、永戸が左から走りこんでのボレーシュート、バーの上。24分、群馬のパスは、梁がチャージして止める。27分、富田の縦パス、西村トラップできず。群馬が回してのクロス、クリア。

さらに群馬が回す。中村のロングスロー、エリア内もクリア。ベガルタやや古林に振って、クロスの攻撃が多い。29分、永戸のクロスから左コーナーを得る。キッカーは梁。ジャーメインのヘッドは枠外。31分、永戸が右サイドにいて、右からのクロスはブロックされる。左に戻って、スローインする永戸。

34分、古林が相手のパスをカットし、野津田へ。一瞬、右45度でフリーとなった野津田が、25mの左足シュートを、ファーサイド左上隅に、豪快に突き刺し、先制。自ら24歳の誕生日を祝う祝砲。これで攻め倦んでいたチームも、楽になった。耐えてきた群馬DFがうなだれている。群馬もカウンター、速攻で左からクロスを入れるが、キーパー。

35分、大岩からのロングボール、ジャーメインもう一歩。37分、富田のロングボールに、ジャーメインが走りこみ、エリア内で倒されるが、西村主審はノーファールの判定。39分、群馬のカウンター、金が止める。すかさず古林がパスを出すが、シュートは打てず。40分、ゴール前でジャーメインが粘って、強引シュート、右コーナーを得る。

野津田のコーナーキック、ニアの低いボールを、大岩ヘッド枠内も、キーパー弾く。またコーナー。決まらず。41分、群馬の速攻、古林が阻止して、相手のファール。43分、野津田が頭で落とし、梁がボレーシュート、決まらず。追加時間は1分間。ベガルタボールを回す。群馬のカウンター、裏へのパスはキーパー。結局前半は、1-0とリードして終了。

後半。
群馬は、MF吉田に代え、DFの藤原を入れる。1分、富田が裏への浮き球、ジャーメイン、もう一歩。2分、ベガルタ左サイドで回して、野津田のパスに裏に出た梁、もう一歩。3分、群馬の攻めるも、梁がうまくキープしてファール貰う。4分、スローインから、ジャーメインが、ゴールライン際をドリブルでえぐるが、自分では打たず、戻しのパス。合わず。

6分、永戸のパスがカットされ、群馬のカウンター。長身の大久保にパスが行くが、二人がかりで止めるベガルタ。8分、野津田から古林、スルーパス、中央の梁がシュートも、DFに絡まれヒットせず。12分、ベガルタが回して、右から古林がカットイン、左足でのシュートはヒットせず。13分、金が自陣で、前進中にハンド。左奥35mのフリーキックを与える。松下のキックはなんとかクリア。しかしセカンドボールを、ふたたび松下がロングシュート、川浪慌てて戻る、枠外。

15分、左サイドから群馬の攻め、こぼれ球をシュートされ、左コーナーを与える。これは守る。17分、ベガルタが回して、最後は富田が左足のミドルシュート、右コーナーを得る。こぼれを野津田がミドルシュート、ぶれ球か、キーパーはパンチング。18分、群馬は、MF船津に代えDF阿部巧を入れる。

20分、右サイドで西村と古林のワンツー、エリア内うまく裏に抜けた西村が、ダイクレトで、左足で強烈シュートを決め、2-0。キーパーの股間。その後、梁に代え中野を入れる。21分、群馬が、一気にゴール前まで持ち込み、シュート、バーの上。速攻は油断ならない。その後、ベガルタが攻め、左から西村がグラウンダーのパス、クリアされる。

22分、ベガルタが回して、中野のクロス、ジャーメインの頭上。これで左コーナーを得るが、クリアされる。24分、群馬がカウンター、ベガルタは体をぶつけ止める。25分、今度はベガルタがカウンター、古林がカットイン、ジャーメインへのパスはもう一歩。26分、中野がドリブル前進、左から西村のヘッドは枠外。ここで、群馬は大久保に代えFWの小牟田を入れる。彼も187cmと長身。

27分、中野からジャーメインへのスルーパス、強いボールでトラップできず。ここらが納められるようになれば。31分、今度は、後半出場の中野の浮き球に、中央抜けたジャーメインがフリー、DFが寄ってきたところで、左からフリーで侵入してきた西村にパス、西村がなだれこんでスラインディング・シュートを決め3-0。西村、今日2点目。これで試合はほぼ決まる。

32分、走り回った野津田は奥埜に代わる。33分、群馬がロングスローから、直接小牟田?がヘッド、キーパー正面。一瞬ひやり。34分、ベガルタカウンター、中野からのパスにジャーメイン、おさまらず。35分、富田の浮き球パス、フリーの西村が反転即シュート、アウトにかけて、キーパーの逆を狙ったが枠外。惜しい。(これが決まっていたら、今日は4得点だったかも)

37分、富田が相手パスをカット、中央でスルーパスを出すと、受けた西村がドリブル前進。ゴール前でフェイントでDFをかわすと、狙いすましたシュートを、右足でゴール隅に決め、4-0。西村は17分間でハットトリック達成。その後、群馬がロングボール放り込み、キーパー。38分、奥埜から中野へのクロスは流れる。39分、金に代え蜂須賀が入り、左のWB。永戸が右CBに入る。これは報道によると「お試し中」らしいが。

42分、ゴール前で回し、エリア内侵入するがラストパスが流れる。43分、左CBに入っていた永戸がファール受け、一時倒れる。追加時間は3分間。群馬が左右にボールを振って、最後はヘディングシュート、枠内も、川浪。その後、群馬とベガルタ、互いに反スローと、集中切れたか。最後は相手ボールをブロックして、古林がフリーでのシュート、キーパー。そのまま試合終了。


結局、富田や野津田からベガルタが小気味よくパスを回し、野津田の先制と、西村のハットトリック、失点もゼロに抑え、勝ち切った。群馬がリスペクトして、引き気味だったが、それを予想して、様々なつなぎで、トライしたのが奏功した。群馬がはげしく来なかったのはラッキー。またリスク管理でも、相手カウンターを、梁らが激しく止め、チームを引き締めた。

土曜の対湘南ルヴァンカップでは、少なくともPK戦までに行くのに3点以上、勝利には4点以上が必要なので、大量点の、はずみをつけるには、いい試合となった。もちろん相手のプレスは、段違いに激しくなるだろう。

ゴールを上げた二人以外にも、菅井、梁のベテランと、中野の好調さが収穫。ただ、古林は久々に出て、多数のクロスやシュートを披露したが、いい時よりは、精度がもうひとつ。永戸もまだキレは戻っていない。金はちょっと危ないミスもあった。これから天皇杯、夏場などで、出場機会が増えてくれば、試合勘も戻って来るだろうが、精進して頂きたい。

あとは、今日は出なかったが、庄司、ラファエルソン、金久保の復活が望まれる。
ザスパクサツ群馬の湯もみ娘が、4人+1人来ていたのを久しぶりに観た。

尚、3回戦は、7月11日(水)に、J2の大宮アルディージャと対戦予定。会場未定。

シュート数:19-7、CK:9-1、FK:16-8 得点:野津田岳人、西村拓真3  警告:なし  主審:西村雄一 入場:2,685人