20節:ベガルタ仙台 0‐0 甲府、甲府の堅守の前にリズム作れずドロー

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2025 J2 20節 6月22日(日)18時04分 ベガルタ仙台 0-0 ヴァンフォーレ甲府 ユアスタ仙台


荒木 エロン
(中田)(小林)

情滋     真瀬
(名願)      .
鎌田  武田
(松井)   .
石尾 井上 菅田 髙田
      .(郷家)

今期ユアスタ初戦、GK林ら守備奮闘で勝ち点1は死守

サブは、梅田、奥山、マテウスモラエス、石井、松井、郷家、名願、中田有(特指)、小林心。

甲府は、GK河田、DF土屋、孫、エドゥアルドマンシャ、MF佐藤恵介、林田、ヴアウソアレス、荒木翔、鳥海、田中雄大、FWネーミアス。三平、マテウスレイリア、宮崎、中山陸、小出は、ベンチスタート

J2前半戦、ホームゲームをQスタで戦ったベガルタ仙台は、芝整備他改修が終わったユアスタに戻っての、後半戦の最初の試合、甲府戦。

この日の仙台は、梅雨知らずの陽気で、日中は32度超え。

キックオフが18時のナイトゲームにも拘わらず、気温27.4度、湿度61%と蒸し暑い。

ユアスタ開催を待ちわびたベガサポや、450人の甲府サポも集まって15,000人超。


舞台が整い、勝てば自動昇格圏になる大事な一戦でもあった。

試合は、堅守で順位をあげてきた甲府を崩せず、前半はシュート0本と苦戦。

後半から郷家を投入して、勝利をめざしたベガルタだが、謎のミス連続や、ゴール前で時間がかかり過ぎて決定機があまり作れず。

逆に、甲府には、前半から決定機を何度か許したが、ユアスタの大声援を背に、GK林を中心としたシュートストップで、スコアレスドロー。

苦しい試合で、何とか勝ち点1を死守。2位千葉とは勝ち点差1に踏みとどまった。

"甲府山脈"を越えられず

堅守甲府の中心は、高さのある3CB、土屋180cm、孫187cm、マンシャ187cmの"甲府山脈"。

加えて、3バックから5バックへの素早い移行と、攻守の切り替えの速さは甲府に分があった。

甲府CB陣は、攻撃時も、前方への鋭いフィードや、セットプレーでの破壊得点力もあり、やっかいな存在だった。

加えて、甲府のボランチ、ソアレスのキープ力、展開力にもてこずった。


前半は、ベガルタが、CBにプレスをかけた瞬間を狙って、前方の選手に付けられ、ワンタッチやドリブルからの連係で裏を取られて、しばしば侵入を許した。

ベガルタは、後半小林心を投入。しかしパスが中々来ず。試合終盤には、189cmの中田を投入したが、ヘッドの好機に、土屋に当たられて、打ち切れず。


ただ、甲府の得点源のセットプレーには、ベガルタも、ラインを上げる工夫や集中を見せ、楽にシュートさせず、無失点に抑えたのが、勝ち点1につながった。


甲府の速い寄せ、キック際でひっかけられる

甲府のプレスに、パス出しを逡巡していると、いつの間にか詰められ、蹴り際に引っ掛けられ、パスがつながらない場面も目立った。

これは、2年前までのベガルタでは、シーズンで何試合があった悪いリズム。今年はほとんどなかったのだが。

気持ちが焦るのか、フリーでのパスやトラップまで、ミスが目立った。

相手のプレスを搔い潜り、動き出し、呼び込み、フェイント、ワンタッチパス、ドリブルでの持ち上りと、色々できていた事が、前半ではあまりうまくできず、ロングボールの精度も欠いた。ここは要修正。


とりわけ、後半5分からの5分間は、ベガルタのパスミス、キックミス、トラップミスと5回連続して、何か普通でない感じだった。

ユアスタの大声援で、気持ちが入り過ぎたのか、芝の重さに慣れていなかったのか?

次の磐田戦では、ちょっとしたミスも狙われるので、体も気持ちも仕上げていきたい。






GK林の美技他、ゴール前の守備で3点防ぐ

一方、裏を取られたり、ネーミアスのボールキープから、侵入を許したりしても、最後のシュートブロックのところは、GK林を中心に、良く集中して、守った。

甲府の決定機は3度。

前半24分、ベガルタ陣内で背後から鎌田がボールを奪われ、即つながれ、ネーミアスに枠内シュートを打たれるが、林が体を倒してセーブ。

後半開始1分には、大きく左右に振られて、右から佐藤にフリーでヘッドを打たれるが林がセーブ。

28分には、後半入ってきたマテウスにうまく背後に抜けられ、ペナ内フリー。シュートは林が足1本で弾き、こぼれを至近距離で打たれるのも、すぐ起きて体で止め、なんとかクリアできた。

この他にも枠内シュートを結構うたれたが、すべて守った。


後半17分からの3連続好機逃す

甲府の、パスを出して動き出し、裏を取る動きに、かなり翻弄されていたベガルタ。

前半、記録上シュート・ゼロに終わったベガルタ、後半頭から郷家を右MFで投入。

SBに下った真瀬のとのコンビで、郷家がワンタッチで背後に走り出す真瀬にボールを供給したり、クロスなど攻撃を活性化、後半はシュート8本と攻め立てた。

惜しかったのは、後半17分からの3連続チャンス。

17分、右SB真瀬の縦パスを受けて郷家が上がってクロス。中央でエロンがつぶれて、左からフリーで入った、情滋が右足ボレー、ふかす。

20分、今度はゴールやや左でフリーキックを得る。これを鎌田が右足で枠内に落とすシュートも、キーパーに掻き出される。惜しい。

23分には、左コーナーから武田のキックに、中央から菅田が強引なヘッド、うまく叩きつけるが、キーパー正面。

甲府の流れで来ていたこの試合を、ようやく盛り返していた時間帯だっただけに、ここで決め切りたかった。


郷家、後半から出場は?

心身の疲れを考慮、塩試合を予想して、後半勝負の郷家のベンチスタートだったらしい。

前節の山形戦で力を尽くし、守備にも手を抜かない郷家を、暑さの中、温存も、ありとは思う。

ただ、ベガルタの勝ちパターンとしては、前半で先制し、気持ちの余裕で守り勝つしか、今のところできないので、真瀬や他の選手の元気がある前半で、ラッシュをかけて勝ちに行く方が、勝ち点3を狙えたのではないか。

郷家が簡単に捌いたり、キープしてチャンスメークするので、後半は格段に攻めることができた。

素人考えではあるが、勝ちを目指すなら、リスクを負ってでも、前半勝負でもよかったような気もするが。

結果論と言われれば、それまでだが。


前半
甲府はコイントスで勝って、エンドを変えての試合開始。甲府も抜け目ない。

前半、ベガルタのシュートは無し(荒木のシュートはオフサイド)、甲府は3本。


後半
ベガルタ、髙田に代え郷家が入り右MF。真瀬は右SBに下る。

21分、ベガルタ、エロンに代わり小林心が入る。

27分、甲府、FWネーミアスに代わり、マテウス レイリアが入る。

29分、甲府、佐藤恵介にイエロー。

31分、甲府、ソアレスに代わり中山、田中雄大に代わり宮崎が入る。

35分、ベガルタ、情滋に代わり名願、鎌田に代わり松井が入る。

44分、ベガルタ、荒木に代わり、特別指定の中田が入る。

AT3分、甲府、荒木翔に代わり小林岩魚、鳥海に代わり三平が入る。

AT7分、甲府土屋に代わりイエロー。


ベガルタのシュートは8本、甲府は5本。



シュート数:9-8  CK: 7-3 FK:7-13   得点:なし  警告:(甲府) 佐藤恵介、土屋  主審:中川愛斗  入場:15,217人