2024 J2 38節 11月10日(日)14時03分 ベガルタ仙台 2-1 大分トリニータ ユアスタ仙台
中島 エロン
(マテウス)(中山)
相良 郷家
(情滋) (石尾)
鎌田 工藤蒼
(松井)
奥山 菅田 小出 真瀬
林
主将郷家が決勝ゴール
スタメン、前節同じ。サブは、小畑、マテウスモラエス、石尾、松井、名願、オナイウ情滋、中山。
大分は、GKムンキョンゴン、DFデルラン、安藤、ペレイラ、吉田、MF弓場、野村、池田、茂、保田、FW屋敷。長沢、渡邉新太、薩川は、ベンチスタート
満員のユアスタがチームを後押し
勝てば、プレーオフが決まる最終節、大分と対戦。
ビジター以外は、前売りで完売。18,361人の入場と、ほぼ満員のユアスタ。
選手入場での指定席も巻き込んでのオール・スタンディング、新・旧のビックフラッグで盛り上げ、選手を鼓舞。
試合前、いつも、胸のエンブレムを叩いて、気持ちを見せる菅田だが、一弾と強く叩いて、ゴール裏を見上げていた。
地鳴りのようなチャント、手拍子で苦しい時間帯も、後押し。
終わってみれば、2点先行、1点は返されたが、最後は鹿島って時間を使う余裕も見せ、注文通りの勝利。
自力でJ1昇格プレーオフ進出、1回戦は突破を決めた。
今年やってきた事が、勝利に結びつく
試合は、けっして楽な展開ではなく、連勝中の大分が、野村を中心に攻め上がってくるが、中央でのシュートブロック、中盤のパスカットで、相手のリズムを寸断し、押されてはいても一方的な感じにならなかった。
そして、16分、鎌田のサイドチェンジ、上がった真瀬のヘッドの折返しを、DFがクリアミスで御運ゴール。いい時間帯に先制できた。
先制後は、前からプレスせず、ミドルブロックで、コンパクトに守りながら、カウンター狙い。
ベガルタの3倍近い11本のシュートを許したものの、決定的なのは、FKからの失点の1点のみで、他はペナ内でのこぼれにも、しっかりと体を入れ、楽にシュートを打たせなかった。
サイド攻撃、ロングボールに、高さのある選手と、多彩な攻めを見せる相手にも、球際、シュートブロックで体を張ることが、勝利に近づく。
今年やってきた事が、この大事な試合で、チーム全体で、表現できた事が、最大の勝因だろう。
真瀬の厳しい寄せ、エロンのパスカット
チーム全体にタイトな守備、先制してからは、慌てずにミドルブロックと意思統一もできていたが、なかでも真瀬、エロンはキレキレ。
真瀬は、最初から全開で、野村や茂の右サイドからの攻撃に、しつこく対処していた。クロスを上げられたこともあったが、セットプレーでは、ペナ内で猛然と体を張る。
そして先制につながる怒涛の上がり。
エロンは、相手との間合いを掴んだのか、パスコースを読んで、再三のパスカット。
長い時間大分にボールを持たれても、流れを渡さなかった。
鎌田-真瀬、相良-郷家の連係で勝利
得点シーンも気持ちがいいものだった。
前半16分、左の相良から中央の鎌田に戻すと、ここで、猛然と真瀬が上りを見せる。タイミングを計っての鎌田のサイドチェンジのボールが、真瀬にどんぴしゃ。
キーパー前に真瀬が頭で折り返すと、デルランがクリアミスで、オウンゴール。
オウンゴールではあったが、中央で郷家、ファーにはエロンも張っていて、ボールがつながっても得点の可能性は高かった。
ベガルタの10番、鎌田、ここ一番で精度の高いクロスで本領発揮。
大分優勢の中で、この先制点は大きかった。
2点目の決勝点は、後半早々の5分、中盤で相手のクリアミスを郷家が捉え、相良に渡すと、相良がドリブルで右サイドを前進。
3人を引き付けたところで、DFの間からキーパー前へパス。郷家が素早く走り出て、倒れ込みながら、右足を回して流し込む。
スタンドで見ていると、コロコロシュートのようで、ゴールになるまで凄く長く感じたが、歓喜の追加点。
今期、全試合出場、黒子のように走りに走ったゲームキャプテン、郷家が、この大一番で、決め切る。
これも、ことし一年が集約されたようなゴール。
プレーオフに向けても、大きな弾みになる郷家ゴール。
今期開幕相手の大分と、最終戦でまた対戦
日程くんのいたずらか、今期開幕戦を戦った大分と最終節で当たり、それがプレーオフ進出を決める超大事な試合になるとは。
思えば、アウエーの開幕戦では、相良が技ありゴールを決めて先制。長沢に同点弾を決められたが、勝ち点1のスタートで、サポ・ファンの不安を払拭できた試合だった。
そして、最終節も、また大分と、ユアスタで対戦。
大分も苦境から立て直し連勝中。
ベガルタは、熊本戦の逆転負けを反省して、チームの行く・行かないを意思統一。
リスク回避のタイトな守備から、しっかりと決め切って2点先行で、余裕をもって終盤へ。
後半ATで、5バックで逃げ切りを図りながら、FKを直接決められた点は、今後に向けて修正点だが、最後は、情滋、中山、石尾がしっかりとコーナーで時間使いを決めて、鹿島り、勝ち切り。
ハードワークを怠らず、意思統一ができて、慌てなければ、勝利に近づく。
最後に今年の形が表現された。
ただ、プレーオフ出場は決まっても、何も決まっていない。
あと、2つ。ひとつずつ、粘り強く、勝ち抜くのみ。
尚、この試合が今期ホーム最終節とあって、セレモニーがあり、まず現役引退を表明た遠藤選手の引退セレモニー、板橋社長挨拶、森山監督挨拶、郷家主将の挨拶がありました。
監督挨拶は、エンタメと決意に富んでいて、歴代で一番沸いた挨拶ではないでしょうか。
サポが選ぶ年間MVPには中島元彦選手が選ばれ、スポンサーのSGCさんより、黄金の表彰状が授与され、中島選手もうれしそでした。
セレモニーの様子は、広報カメラの動画で見る事ができます。
前半
ベガルタは前節と同じスタメンで4-4-2。熊本は屋敷ワントップの3-4-2-1。
序盤は大分のペース。
野村、保田がベガルタの右サイドをえぐり、中盤でのベガルタの守備が、ことごとくファールに取られ、フリーキックを与え、ピンチ。
しかし、シュートブロックやペナ付近での寄せでしのぐ。
12分、ベガルタ、自陣から鎌田のロングボール、真瀬からエロン、最後は郷家が枠内シュート、キーパー。
⚽16分、ベガルタ仙台、鎌田のクロスを上がった真瀬がヘッドでゴール前へ、これを大分デルランがキックミスで、オウンゴール、ベガルタ先制1-0。
先制して落ち着いたベガルタは、ミドルブロックに移行。コンパクトにして相手のボールを奪う作戦。
以後、膠着状態。
27分、ベガルタ、ゴール左角でフリーキックを得る。中島が直接狙い、枠内もキーパー。
30分、大分、屋敷がゴール前を回りこんで、グランウンダーのミドルシュート、枠外。
34分、大分、エロンのパスカットを引っ張った弓場にイエロー。
AT1分、大分、縦パスからデルランがミドルシュート、ブロックする。
前半のシュートは、ベガルタ2本、大分6本。
後半。
大分は、野村に代え渡邉を入れる。
前半、野村にかき回されていただけに、この交代はベガルタにはラッキー。片野坂監督によると、足の怪我があってのプレーだったとのこと。
⚽5分、ベガルタ仙台、中盤で郷家がボールを奪い、相良がドリブルで右サイドを前進、前へのパスを、郷家うまく受けて、ゴール隅へ流し込みゴール。2-0。
いつになく雄たけびを上げる郷家。仲のいいコンビから、勝利につながる快心のゴール。
12分、大分、ボランチの弓場に代え、長身の長沢、DFデルランに代え薩川を入れる。4バックで、長沢はトップ下。
13分、大分、左奥からのロングボールを、長沢ヘッド、枠外。
17分、ベガルタ、真瀬、郷家とつなぎ、中島のスルーパスに、エロンがフリー。しかしオフサイド。
18分、大分、自陣からのロングボールに、渡邉が抜け出しシュート、枠外。
これは前節やられた形。危なかった。
25分、大分、郷家のロングボールに抜け出したエロンを引っ張り、ペレイラにイエロー。
27分、ベガルタ、郷家のパスを受けたエロンがフリックで、中島へ。
中島がためてパスで、裏のエロンフリーも、シュート打たず、ファーの相良に横パスだすが、クリアされる。
29分、ベガルタ、左サイドでボールを回し、最後は相良が上がってきて侵入した奥山にパスも、あと一歩。
31分、大分、屋敷に代え町田を入れる。
33分、ベガルタ仙台、鎌田に代え松井、相良に代えオナイウ情滋が入る。
情滋は右サイド、左には郷家が回る。
情滋は入るなり、キーパー、DFにしつこくチャージ。
37分、大分、保田に代わり小酒井が入る。
40分、ベガルタ仙台、エロンに代わり中山入る。
41分、ベガルタ、右奥25mでフリーキック。中島が直接狙うが、サイドネット。
42分、大分が左コーナー。長沢には郷家が付く。小出がヘッドクリア。ファールを貰う。
追加時間は4分間。
AT2分、郷家に代わり石尾、中島に代えマテウスマラエスを入れる。
ベガルタ5バックか。
⚽AT3分、大分が左奥からのフリーキック。薩川のキックが、そのままゴール、2-1。
マテウスの頭上を越えて、回転のかかったボールがそのまま吸い込まれた。
4分、ベガルタ、工藤蒼のロングボールを、情滋がドリブルキープ。
右サイド、大分陣でスローイン連続を得る。
最後はコーナー付近で、中山が四つん這い、左サイドから石尾も加勢して、情滋と3人でボールをキープ。
大分選手に当ててコーナーを取り、笛。
ベガルタが苦しみながらも2点先行で、勝ち切り、プレーオフ進出を決めた。
後半のシュートは、ベガルタ2本、大分5本。
ベガルタの勝利で、プレーオフ進出を決めた。
シュート数: 4-11 CK: 2-3 FK: 18-16 得点:オウンゴール、郷家友太 (大分) 薩川淳貴 警告:(大分)弓場、ペレイラ 主審:中村太 入場:18,361人