08節:ベガルタ仙台3-2甲府、皆川・富樫で全得点、鎌田が全起点、GKストイシッチも勝利に貢献

  • 投稿日:
  • カテゴリ:

2022 J2 8節 4月3日(日)14時03分 ベガルタ仙台3-2ヴァンフォーレ甲府 JIT リサイクルインクスタ(小瀬)



富樫 皆川
(若狭) 
氣田   加藤
(梁)  
鎌田 フォギーニョ 
(名倉)(大曽根)
石原 キム 平岡 真瀬

ストイシッチ

サブは、杉本、若狭、福森、内田、梁、大曽根、名倉。

甲府は、GK河田、DF須貝、レナトヴィスキ、浦上、北谷、関口、MF、鳥海、松本、山田陸、長谷川、FWウィリアンリラ。ブルーノパライバ、三平はベンチスタート。

雨の小瀬。

ベガルタは、FW中山の怪我、新型コロナでのスタッフ・選手の離脱に加え、赤﨑の突然の退団まで加わって、まさに総力戦状態。

この試合では、さらに遠藤が不在(休養?)。

皆川、富樫を2トップで2試合続けて起用、しかし、控えにはFWがいない。

そこで、前節途中出場ながら、いい動きを見せた、新加入のMF鎌田をボランチ、CBにはキムテヒョンを初スタメンで起用。

さらに、復帰してきた氣田や平岡を入れて、前節から5名を入れ替えて、連敗阻止に向かった。


試合は、共に、守備に難がある同士の戦いながら、攻撃では、ベガルタの方が連携で上回り、鎌田が全得点の起点、2トップの二人が、今季初ゴールを共に決め、全得点を上げた。

守備では、キムテヒョンが相手FWを抑え、GKストイシッチが、神セーブ連発で、相手の追い上げを振り切り、連敗を止めた。

特に、入りが悪かったここ2試合を踏まえて、前半早めに先制できたのが大きかった。

前半
ベガルタは、ボランチに鎌田が入りリズムを変え、甲府もあまり前からプレスに来ないので、ボールを回せた。

左サイドの氣田は、これまで遠藤が左に寄せたように、時折思い切り右に寄せて、攻めるスタイル。

⚽前半10分、自陣中央から鎌田が右サイドの真瀬にパスを通すと、真瀬が前方の富樫へ。富樫がドリブルから中央へのグラウンダーへのパス、インサイドにいた加藤がスルーすると、中央の皆川が腰を回しての、グランダーの右足シュート。これがDF、キーパーの手先をかすめゴール

練習通りか!と思わせるような、流れる連携。連敗の嫌なムード吹き飛ばす、皆川の今季初ゴール。リーグ戦では、移籍以来初。

しかし、先制されたホームの甲府も反撃に出る。

左右からチャンスを窺う。ベガルタは先制した後、受けに回って、パスのテンポが落ち攻撃がつながらず、クリアのみになる。

19分、ベガルタゴール前で、寄せきれないところを、つながれ、左から長谷川に、アウトにかけた強烈シュートを決められ、1-1と速くも同点。寄せの甘さは依然として課題。

甲府の長谷川には、終始ボールをキープされ、やっかいな選手だったが、後半下がり気味になってくれたのは助かった。

24分、ベガルタが相手ゴール前でボールを回し、中央から氣田、皆川がシュートを放つが、クリアされる。

26分、甲府の山田にイエロー。

29分には、甲府に、コーナー、中央のフリーキックと攻められるが、いずれもGKストイィッチがキャッチ。

40分、ベガルタ、左サイドでつなぐが倒され、甲府ペナ左角でフリーキックを得る。甲府、浦上にイエロー。FKは加藤が狙うが、壁。

前半は、そのまま1-1で終了。ベガルタシュート2本、甲府5本。

後半。
雨脚強まる小瀬。

開始30秒、甲府、山田からパスを受けた鳥海がミドルシュート、キーパー。

ベガルタも攻撃を再びスピードアップ。

2分、ベガルタ、鎌田からパスを受けた、氣田が中央をドリブル前進。すると甲府のFPが6人も密集して止めにかかる。キーパーも出てくるが、氣田はかまわずシュート、クリア?が左に流れ、どフリーの富樫が、ワンタッチで、キーパーの逆を突くシュート、決まって2-1

甲府のミスとは言え、氣田の仕掛けと粘りのドリブル、そして、こぼれを狙った富樫で決めたゴール。富樫にも初日。

甲府は前線のリラにボールを当ててくるが、ハイボールはことごとく、CBキムキムテヒョンが跳ね返す。

11分、ベガルタがボールを回し、最後は中央からフォギーニョが、強烈なミドルシュート。枠内も、キーパーに阻まれる。

13分、フォギーニョから鎌田、皆川と中央でつなぎ、皆川がスルーパス。これに富樫がうまく裏を取ってフリー、しかし、キーパーと交錯、こぼれはわずかに外。惜しかった。

14分、今度は甲府がコーナーキック。シュート打たれるが、GKストイィッチ弾きだす。

⚽そして17分、フォギーニョからパスを受けた鎌田が、ワンタッチ浮き球で、DFに頭越えのパスを皆川へ。皆川が裏を取るがキーパーが出てきたので、左へボールを横パス。詰めてきた富樫がダイレクトで押し込んで、3-1と追加点。富樫2点目、マルチ。

19分には、鎌田、フォギーニョの連続ミドル、20分には、甲府ペナ横から鎌田のフリーキックのチャンスがあったが、ここは決まらず。

後半開始から20分までは、連携が見事に嵌り、理想的な展開だった。

21分、甲府はたまらず、松本に代え林田、レナトヴィスキに代え小林を入れる。

26分、甲府の左コーナー。フリーでニアでリアのヘッド、GKストイシッチがセーブ。

28分、ベガルタ、鎌田に代え名倉を入れ右サイドへ。加藤がボランチに回る守備固め。

32分、甲府が、ベガルタペナ内でボールを拾い、至近距離から連続シュート。しかし、ここでもGKストシィッチが反応良く、連続セーブでピンチを救う

36分、甲府は鳥海に代え三平、リラ に代え、192cmのブルーノパライバ を入れて来る。
ベガルタも同時に、富樫に代え若狭、氣田に代え梁を入れる。
加藤再び、左サイドへ。3バックというか5バックにしてさらに、守備的に。

しかし、5バック気味になっても、プレスがいまいち。

38分、甲府に左右に振られ、最後は右からのクロスが、真瀬に当たってファーサイドにポスト付近に飛ぶと、フリーで三平に侵入され、頭で押し込まれ2-3と、また返される

やや不運な面もあるが、楽にボールを回され過ぎた。

40分、フォギーニョが足攣りでピッチ外へ。そこで大曽根が入る。加藤がボランチに戻る。加藤がマルチなおかげで、苦しい選手起用もなんとかやり繰り。

42分、甲府の左コーナー。こぼれをボレーシュートされるが枠外。

44分、甲府がカウンター、スルーパスに、パライバがバックヒールで流し込もうとするが、枠外。

追加時間は5分間。
石原のバックパスが拾われて、なんとかしのぐが、甲府の右コーナー。しのいで、ようやくベガルタがカウンター、時間使いに入る。

3分、キムテヒョンが、ロングキックでクリア、と見せて巻いたボールが甲府ゴールに向かうが、キーパー。

なんとか、そのまましのぎ切って、ベガルタが3-2で、3試合ぶりの勝利。


開幕以来、得点の無かったFW二人にゴールが生まれ、初ボランチの鎌田が全得点の起点。鎌田の才能は御覧の通り。

2トップはこれで、楽にシュートを打たれるようになるので、今後が楽しみ。

2試合目出場のGKストイシッチが神セーブ連発で、なんとか失点を2点で食い止め、CBキムテヒョンもレギュラー当確の安定感。
この二人は、他の選手との連携が高まれば、さらに、守備が強化されそうで楽しみ。

そして、復帰の氣田が、いい仕掛けでチャンスメーク。フォギーニョも、鎌田とのコンビが嵌り、キャノン砲を見せるなど、苦しい布陣の中で、甲府の弱点を突いて、勝ち点3を上げたのは、非常に大きい。

依然、守備での寄せ、取りどころの共通理解は、チェックポイントではあるが、遠藤、中山がいない中でも、3点取れることを証明し、若手もアピールできて、厳しいチーム状況の中にも、光がさしてきた。

次の山口は1週空くが、さらに復帰する選手はいるのか、デサバトは出るのか。厳しいチーム状況の中でも、楽しみな一週間となりそう。


シュート数: 13-14 CK: 1-6  FK: 10-8  得点:皆川祐介、富樫敬真2 (甲府)長谷川、三平  警告:  主審:吉田哲朗 入場:3,037人