5節対鹿島2-1、敵失ついて速攻炸裂。フェルナンジーニョ2発

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2010年 4月4日(日)13:00 ベガルタ仙台2-1鹿島アントラーズ 宮城スタジアム



中原 フェル
(中島)(太田)
梁    関口
(田村)         
千葉 富田
 
朴 渡辺 エリゼウ 菅井

サブは、桜井、鎌田、田村、永井、太田、中島、平瀬。鹿島は、マルキーニョス、興梠、遠藤、内田がスタメン。マルキーニョスが帰国だ、内田が出場しないかもなど、情報戦に振り回されるところだった。

試合開始19秒、キックオフから千葉が流して、菅井からのロングボール。中原が頭で、競り落とし、走りこんだ梁の左足弾丸ボレーシュート。バーに当たって弾かれるところ、鹿島DFがクリアミスしたボールを逃さずフェルナンジーニョが、きっちりグラウンダーで決めて、いきなりベガルタ先制。この間、曽ヶ端は首を回してるだけ。

これで緊張が取れたベガルタは、一進一退の攻防を続ける。すると15分、焦り気味のマルキーニョスの手が菅井の顔面に一発入り、一発退場。「ベガルタ対戦相手のエース1回休みwの法則」がまだ生きていた。

しかし、10人になってむしろサイトチェンジを効果的に使って、ボールを保持する鹿島。ただ、人数をかけたベガルタの守り、前線でのフェルと中原のしつこい守備が効いて、シュートが枠内に飛ぶことは少なかった。前半は1-0でリードして終了。

後半、攻めても慎重になりすぎて、シュートまでいけないベガルタであったが、後半15分、林のゴールキックから、梁が簡単に中央をドリブル前進、フェイントでDFひとりをかわすと、フリーになっていたフェルナンジーニョにエンジェル・パス、フェルがきっちり決めて2点目。さらに鹿島に焦りを誘う。以後はさすがの鹿島もパスミスが出始める。

しかし、鹿島もミスは逃さない。31分、中島のトラップミスを奪われて、興梠にカウンターから抜け出され、二人で挟みこんだ瞬間、林の脇にねじ込まれて2-1となる。その後も押しこまれる場面もあったが、リードしていることもあって、富田らが積極的に当たりにいって、危ないシュートは大迫の一発くらいに押さえ、勝ちきった。

快晴の仙台。11時40分と出遅れてユアスタ前のシャトルバス乗り場に行ったが、去年とは全く違う長蛇の列で、少し不安になったが、たいした渋滞もなく予定通り30分で宮スタ到着。しかし、さすがに弁当は売り切れていた。23,214人。

スアジアムは気温10度。気持ちのいい春の日差しはあるが、風は冷たい。
前半、ベガルタは風下でキックオフ。すると、戻されたボールを千葉が流して、菅井から、いきなりロングボール。中原が頭で、競り落とし、走りこんだ梁の、左足弾丸ボレー・シュート。バーに当たって弾かれるところ、鹿島DFがヘッドでクリアしようとして、ミス。(スタジアムではベガルタの選手がヘッドでパスしたように見えたw)このボールを逃さずフェルナンジーニョが、きっちりグラウンダーで決めて、いきなりベガルタ先制。開始わずか19秒。この間、曽ヶ端は首を回してるだけ。

ひとり黄色の手袋をしたフェルナンジーニョが今日も好調、宮スタの呪縛も解き放った。なんとも頼もしい。これで昨年の王者との対戦に緊張していたベガルタも、ふだん通りのサッカーができるようになる。3分、今度は関口がドリブルで前進、コーナーをゲット。しかし、こぼれを拾われて逆にカウンターを許す。マルキーニョスにミドル打たれるが、枠外。その後、10分までは、鹿島がボール保持、ベガルタはやや受け気味に回る。しかし、まだ試合は始まったばかり。

10分、鹿島にベガルタ右サイドをつかれ、詰めたエリゼウが喉打撲でピッチ外へ。ファールはエリゼウの方となり、鹿島がフリーキックからコーナーキックと攻め込んでくる。コーナーでニアに入られ、フリーでヘッド許すがバーの上。危ない。そして15分、右サイドで、マルキーニョスが菅井の画面にまともに手を入れて一発退場。故意ではないのだろうが、スローで見ると、菅井の顔面に手がモロに入っており、取られても仕方ないだろう。その前にも、主審のジャッジにいろいろ文句をつけていたが、どうだったか。これで1点リードで相手10人。普通のチームな楽な展開になっていくところだが、そうさせてくれないのが、3連覇。小笠原を中心に、慌てずにボールを回してくる。

17分、フェルナンジーニョが球際粘ってコーナーをゲット。今日もフェルは、相手のセンターバックやボランチにまとわりつき、相手の出所を遅らせる渋い守備。そして、20分には、富田が相手ボールをカット、そのまま中央をドリブル、DFの間に入ったが、シュートは打たず、左サイドのフェルに流す。ここは前が空いていたので、打ってほしかった。ただ、ボールカットへの執念は見た。

23分、鹿島がベガルタ左サイドにカウンターで内田が侵入してくる。林がエリア外まで飛び出て足でクリア。それも拾われて林の背後をループで狙われるが枠外。危ない。10人でも鹿島の展開は抜け目ない。25分、左ライン際から35mのフリーキックをゲット。29分にも右サイド奥からフリーキックゲットと、鹿島のファールにも助けられて、押し返していくベガルタ。29分には、フェルの粘ったボールから朴のシュート、バーの上。しかし、30分、今度は鹿島にスローインからコーナーを与える。数的有利でもセットプレーに持ち込まれると、危ない。

32分、ベガルタが攻勢。相手ゴール前で回すがシュート打てず。35分、久々に菅井が上がってエリア内侵入、シュートのタイミングで倒されるが、逆にシミュレーションで菅井にイエロー。審判がバランス取り始めると危険なので要注意。35分、鹿島のコーナーキック。林が飛び出し、パンチング。こぼれをシュートされるが、オフサイド。39分、関口がドリブルで持ち込みクロス、こぼれを中央から千葉がミドルシュート、バーの上。久々のシュート。その後、さらにベガルタが相手ゴール前でボールを回すが打ち切れない。

42分、鹿島が大きなサイドチェンジで裏をついてくる。ベガルタの両サイドは懸命に戻る。43分、菅井がワンツーで侵入、シュートするもブロックされる。その後は、ベガルタはキープ気味にボールを回し、1点リードして前半終了。

後半。
今度はベガルタが風上。そして太陽を背にするので、ハイボールやミドルシュートも欲しいところ。一進一退から5分、センタリングを受けた中原がワントラップから腰を回しての左足シュート、キーパー正面。だいぶシュートまでのスピードがついてきた。7分には、関口が鋭い切り返しで二人を抜いてシュート気味のパス、しかし、受け手がもう一歩。8分には、千葉からのクロスに中原がヘッドでコーナーをゲット。これは決まらなかったが、9分、今度は右コーナー付近でフリーキックをゲット。キッカーはフェルナンジーニョ。千葉がニアに飛び込むがヘッドは、枠外。

13分、鹿島の中田がトラップミス。すかさず拾ったフェルナンジーニョだったが、これはつなげず。14分、遠藤が強引なミドルシュート。こういうのはむしろ打ってもらった方がありがたい。そして15分、林のゴールキックから、中原がつないで、梁が中央を抜け出し、フェイントでひとりかわすと、並走していたフリーのフェルナンジーニョへエンジェルパス。これをフェルが軸足と逆向きにコースが分かり難いシュートで決めて2点目。黄色の手袋がまたも躍動。相手10人でも押され気味の感があったので、スキをついて2点目取れたのは大きい。

これで、ややプレーの精度が落ちてくる鹿島。疲労感もある。そこで、18分、遠藤、内田に代え大迫、ジウトンが2枚同時に入ってくる。このジウトンが、ちょいちょいファールしてくれるので助かる。20分、関口がドリブルで前進、中央へのクロスも、もう一歩。23分、中原に代え中島入る。25分、鹿島に裏を取られ、フリーでのセンタリングを許すが、ボールはエリアを横に通過。助かる。さらに26分、ゴール前で執拗に回され、最後は中央から大迫のシュート、バーの上。これは危なかった。

28分にも、サイドをえぐられるが、コースをふさいで、シュートは林が足で押さえる。29分、ベガルタが相手のパスをカット、梁からのパスに中島回りこんでのシュート、枠内も弱く、キーパー正面。すると、31分、ロングボールを中島がトラップしきれず、はじくと、逆に縦1本を興梠に通される。朴?が後追い気味になり、最後は守備陣二人で挟みかけたが、一瞬早く林の脇に押し込まれ1点返される。わずかなスキも逃さないのがらしいところか。これで勢いこむ鹿島。しかし、ベガルタも受け気味から、気持ちを立て直して、むしろ動きがよくなる。37分まではボールの奪い合い。

38分鹿島のコーナー。これは守る。40分、関口がドリブルで侵入、ファーサイドの中島へのクロス。中島ヘッドで折り返し、中央フリーのフェルのヘッド、キーパー正面。決定的。完全に崩してのシュート、決まればフェルのハットトリックだった。42分、鹿島のコーナーキック。しかしエリア内ファールで自滅。42分、ベガルタのコーナー。43分、最後まで守備でもがんばったフェルナンジーニョに代え、太田が入る。スピードで追い回す太田。早速、関口のパスを通し、関口のシュートもキーパー。

ベガルタはややキープ気味にボールを持つ。ロスタイムは3分間。ここでお約束の交代、梁から田村に代わる。そして敵失をゴールにつなげ、最後まで守りきり、3連覇の王者、今季無敗の鹿島にまとなシュートをほとんど打たせず、土をつけた。


フェルナンジーニョ絶好調。「点が欲しいときに、点が取れる場所にいて、決める」FWらしいポジション取り。そして前線からの守備でも、相手が辟易するような守りで、ほぼ90分プレーした。他のFW陣もこの動きの質を真似てほしい。
フェルがいることで、自分がフリーになるチャンスも増えるだろう。富田の攻撃的守備も良かった。関口、梁も持ち味発揮。フェルナンジーニョを生かすプレーがチームでてきている。
守備ではすこし慌てるシーンがあった。遠慮せず意見交換でさらなる連携を。

敵失を逃さず、ゴールに結びつけるのがJ1のサッカー。まずは第一歩を踏み出した。

☆尚、ベガルタサポーターには「仲間」のようだった、元仙台市長の藤井黎さんがこの日、79歳で逝去されました。。ベガルタが先制した後の午後1:30頃、息を引き取られたそうです。
謹んでお悔やみ申し上げます

シュート数:12-10、CK:4-6、FK:21-15  得点:フェルナンジーニョ2 (鹿島)興梠 警告:菅井 (相手)マルキーニョ=退場、ジウトン、大迫、イジョンス  主審:井上知大