49節対C大阪1-0、ロスタイム、パクの決勝ヘッドで首位浮上

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2009年 11月22日(日)13:00 ベガルタ仙台1-0セレッソ大阪 ユアスタ仙台



平瀬 中島
(永井)(ソアレス)
梁     関口
                
千葉  富田     
      
朴 渡辺 エリゼウ 菅井
          

サブは、 桜井、一柳、田村、永井、ソアレス。C大阪は登録上、小松のワントップ、乾、カイオの2シャドーか。香川、西澤がベンチスタート。

スタジアムからの帰り道。「ゴールシーンが気持ちよくて、思い出し笑い出るわ」「来て良かったな」「な、そうだろ!」若い人達が笑顔で歩いていく。

サポ自身や見知った仲間内だけで喜ぶだけでなく、たまに見に来たひと、初めて来た人にも喜びのカタルシスで帰ってもらい、自分は株を上げる。サポ冥利とは、多くの人と喜びを分かちあえることであるが、こんな日はめったにない。今日一日は祝杯でいいでしょう。いやー、気持ちいいゴールでした。


首位決戦にふさわしく、お互いに素早い寄せで相手のポイントゲッターを抑え、カウンターから好機を見出そうとするが、簡単にはシュートは打たせて貰えない緊迫したゲーム。ベガルタは千葉がカイオをボディアタックでプレスしてはボールを奪う活躍。ベガルタの方がカウンターから決定機を作るが決めきれず、スコアレスの前半。

後半、セレッソが香川を投入すると、セレッソの連動が見違えるように良くなり、ベガルタは守備に追われる。しかし、怪我上がりの香川にキレがなく、ボールを奪うことができるようになると、ベガルタがソアレスを投入。勝ち点3を取りにいく。最後まで、相手に決定的場面を作らせなかった。シュートもコースを限定していた。ただ、攻撃は不調の選手のところで、スピードダウンしてしまうのが、苦しかった。

最後は全員上がって、放りこみ。ロスタイム4分間の3分目。右サイドの千葉が慎重にファーサイドを狙うと、DFの間に入り込んだ左サイドバックのパクが、腹筋を効かしたヘッドを叩きこみ、勝ち越しゴール。49節にして、ついに首位に立った。

両チーム、昇格が決まったあとの首位攻防戦、19,063人と満員のスタジアム。舞台が揃って、まずは守りで乾やカイオ、小松を完封、そして粘ってロスタイム弾。パク選手はMVPで念願のコカコーラ一年分をゲット(カロリーZEROか~?)。チームは2位以内確定で、まずは賞金1千万を確定。オーヤマさんからは勝利賞100万ゲット。さらに、勝利を重ねて上を目指す。

最低気温が0度と今年一番の冷え込みの仙台。昼間でも10度を越えず、寒いスタジアムが予想されたが、日当たりのいいバックスタンドでは、意外に暖かく、落ち着いて試合が見られた。

試合前、スタジアムDJの、「セレッソ昇格おめでとう」のアナウンスに、C大阪サポも拍手で始まり、なんとも穏やかな雰囲気のスタジアム。後は、昇格を決めた同士、恐れることなく優勝争いにしのぎを削れる。そして来年に向けての前哨戦。ほとんど満員のベガルタ側はVボード(紙)を掲げて、カントリーロード。

さて、試合は、お互いに守備的に慎重な立ち上がり。まずはC大阪がボールを持って、展開にかかるが、ベガルタも受け渡し良くついて、攻撃を遅らせ、乾らを自由にさせない。それにしても、C大阪にはレフティーが多いような気がする。中島がマルチネスの左だけケアする省エネ守備。それでいいのか~。2分、ようやくベガルタがロングボール、中島が裏に抜けるが詰められる。C大阪はカイオが起点になろうとするが、千葉がしつこくマーク。いらついたカイオが必要以上にキープして助かる。ただ、依然、C大阪がボールをキープ。

7分、小松に裏を取られループ気味のシュートを打たれるが、バーの上。10分、千葉から梁へのスルーパス、もう一歩。12分、菅井とマルチネスが交錯、マルチネスにイエロー。15分、ようやくベガルタが相手陣でボールを回す。スローインからのこぼれ球を、中央に走りこんだ千葉が左足ダイレクトでミドルシュート、これは大きく外れる。ベガルタの初シュートか。17分、なかなかシュートチャンスを作れないC大阪、カイオが、じれたようにロングシュート、グラウンダー。ヒットせず。

21分、パクが左サイドから大きく巻くセンタリング、キーパーの出足が悪いところ、ファーサイド、フリーの菅井が、狙い済ましたスタンデイングでのヘッド。決まったか?しかしサイドネット。決まっていれば、サイドバック二人で点を取るところだった。
23分、千葉が自陣でカイオをふっ飛ばして、ボールを奪うと、カウンター、梁から関口へ。関口がキーパーを見て、ループ気味のシュート、ネット天井。惜しい。ベガルタが攻撃のリズムを掴み出す。26分にもカウンターで、関口が中央をドリブル前進、ファールで止められ、ゴール中央30mでフリーキックをゲット。キッカーは勿論、梁。得意のコースで、枠内に飛んだがやや中央よりで、キーパーが抑える。

29分には、相手陣奥で、中島と朴が厳しくプレス。焦ったキーパーがボールをハンブル、タッチに蹴りだす。30分、千葉から中央、梁へのスルーパス。もう一歩。ここまで、今日は梁があまりボールを触れていない。相手のマーク、守備重視もあるが、今日は体のキレもいまいちか。35分、相手のパスを富田がカット、すかさず関口がにつないで、関口がコントロールしたシュート。キーパー触って、ポストに弾かれる。惜しい。それを拾った梁が冷静にグラウンダーで枠内シュート。しかし、キーパーの守備範囲。

37分、C大阪が放りこみ、ベガルタ中央でクリア。39分にもボールを回され、コーナーを与える。しかし、シュートは打たせず。その後、ベガルタも中島が右サイドをえぐって、ゴールライン際からのセンタリング、しかし、キーパーがパンチング。さらに朴が左サイドから、ドリブルでエリア内侵入、シュートするかと思われたが、その前にボールをカットされる。
前半は、ベガルタが守備を固め、カウンターで決定機を作ったものの、決めきれずスコアレスで終了。

後半。
C大阪は小松に代え香川を投入。すると香川経由でC大阪の攻撃が活性化。連動した動きに悩まされながらも、ベガルタはなんとか3人目の出足を止めにかかる。7分、朴のサイドチェンジ、梁が攻めてコーナーをゲット。このコーナーで、ファーサイドの広大に合うがキーパーが抑える。9分、C大阪に中央のスルーパスを通され、カイオの侵入を許すが、なんとか挟み、シュートは林正面に。さらに11分、C大阪のコーナーキック。これは守る。13分、珍しく梁がパスミス、それをつながれて香川のシュート、コースを塞ぎ、バーの上。

15分にもC大阪のコーナー。こぼれ球がゴール前に来るが、空振りで助かる。19分には、C大阪のロングシュート、林の正面。香川の入ったC大阪がペースを掴む。ベガルタは平瀬が疲労。ボール離れが遅くなって、チャンスが広げられない。しかし、21分、関口から平瀬。平瀬がスルーパスを菅井に通し、コーナーをゲット。これはクリアされる。25分、中島に代わりソアレスが入る。

30分、関口がカウンターで突破、相手陣内奥まで入って、水戸戦のように、中央のソアレスがDFの裏で待っていたが、出すタイミングが遅れる。31分には、ソアレスがポストプレー、関口とのワンツーも、もう一歩。33分、平瀬に代わり永井が入る。35分、足をひきずっていた香川が交代で出る。これで、C大阪の攻撃も連動が薄れるか。37分、C大阪がベガルタゴール左30mのフリーキック。シュートは林正面。

38分、朴のロングボールに、走りこんだソアレスが、キーパー前で追いつくが、シュートはキーパに近すぎてブロックされる。コーナーをゲット。コーナー連続。40分、2本目の左コーナー、エリゼウが滞空時間の長いヘッドであわせるが、バーの上。セレッソも足が止まってきて攻撃が単発。ベガルタも、なかなか有効な攻撃が出ない。43分、ベガルタゴール右30mのフリーキックを与える。これを守り、カウンター、前方で関口が落とし、ドリブルで抜け出したソアレスがシュート、枠外。C大阪も反撃、ベガルタゴール前で、ボールを回され、ミドルシュート打たれるが枠外。

そしてロスタイム。ベガルタがボールを回して、攻め込むが、なかなかシュートレンジに持ち込めない。3分目。右サイドから千葉の放り込み、こぼれを今度は朴がセンタリング。これも弾かれるが、右サイドエリア角でフリーとなった千葉が、ファーサイドに狙いましたセンタリング。すると、左サイドからDFの間に走りこんだ朴がフリー、えびぞったヘッドを叩き込んで、ゴール。キーパー一歩も動けず。ボールの行き交いで、C大阪のDFが一瞬棒立ちになっていた。

そのまま試合終了。ロスタイムの劇的なゴールで、C大阪を勝ち点差1で上回り、首位浮上。残り2試合の勝利で自力優勝の権利を得た。

気持ちのいいゴールではあったが、まだ優勝が決まったわけではない。選手にはひと休みのあと、気分よく、しかし、きっちりと準備してもらい、アウエーでも勝利をもぎ取ってきてほしい。


シュート数:10-11、CK:5-3、FK:18-23 得点:朴 柱成 警告:ベガルタ無し (相手)マルチネス、前田 主審:松村和彦