入れ替え戦第2戦:対磐田1-2、惜敗。昇格の夢は来年へ

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2008年 12月13日(土)16時 ベガルタ仙台1-2ジュビロ磐田 ヤマハスタ



ナジソン 中島
(平瀬)(中原)
梁   関口

斉藤 富田
  
磯崎 渡辺 千葉 菅井
          (田村)

サブは、萩原、木谷、田村、佐藤、飛弾、中原、平瀬。磐田も第1戦と同じで、駒野、鈴木が先発している。

現地に行けないので、ユアスタのパブリックビューイングに出かけた。開場の頃には、西日があたっていて、かすかに暖かさがあったが、暮れるとしんしんと冷える。スクリーンに映し出されたヤマハスタジアムは14.4度。スタジアムの一角が、ベガルタゴールドに染まり、「絆」のフラッグに埋め尽くされているのがわかる。

とうとうここまで来た。四苦八苦しながら、J1を狙えるところまできたが、これで満足してはつまらない。結果を出したい。重圧の中でプレーし、結果を求められるからプロなのだ。そして、もがく選手を、わが事のように、家族のように、時に厳しく、ときにやさしく後押しできるのが、サポの喜び。

試合開始。
ベガルタは、今日も固くなることなく、出足はいいように見える。斉藤を中心に激しくプレス。しかし、取った後のパスは相手のプレッシャーもあってか、慌てたようなものが多かった。1分、ジウシーニョから前田にパスを通されるが、クリア。逆に、カウンターから関口が縦に突破するが、もう一歩。4分、関口のクロスにナジソンヘッド、枠外。5分、駒野に放り込まれ、ジウシーニョのシュート、枠外。7分、ベガルタがボールを回し、最後は千葉のロングフィードは、直接川口。8分には、ベガルタが左右に大きく展開、コーナーを取る。キックはキーパー抑える。

10分、中島が粘ってコーナーゲット。斉藤が頭であわせるが、バーの上。その後15分頃まで一進一退。ジウシーニョにもぐられるが、DFもねばってシュートコースを塞ぐ。しかし、攻撃では、相手の戻りも早く、つぶされる。15分、相手エリア右角でのフリーキック。磯崎が頭で合わせるが、枠外。20分、ベガルタのパスをカットされ、フリーにされかかるが、広大なんとかクリア。直後、松浦のロングシュート、枠外。21分、さらに、クロスから前田にフリーにヘッドされそうになるが、体を寄せて枠外へ。

23分、広大にイエロー。25分、関口のスルーパスに梁が走りこみ、低い弾道のクロス。中央中島の前を通過するが、ファーでナジソンがフリー。しかしノー・ステップの右足のシュートは、枠外へ。決定的。初めてのビッグチャンスを逃す。しかし、これでベガルタもリズムをつかみ、相手ゴール前でセカンドボールを次々拾い、猛攻を仕掛ける。しかし、引いた磐田の守りも固く、シュートが打てない。5分ほどベガルタの時間が続いたが、29分、駒野がカウンターからのクロス、しかしミス。29分、磐田がフリーキックをクィックスタート、あわやのクロスを入れられるが、なんとかコーナーに逃げる。

30分、磐田ゴール中央やや右でフリーキックのチャンス。梁のキックは壁。その後35分まで一進一退。35分、今度は磐田ゴールやや左でフリーキック30mのチャンス、ナジソンが蹴るが、当たりが弱く、キーパーキャッチ。39分、中島が縦に突進もDF。40分、縦に放り込まれるが、守る。そして、41分、松浦と前田のワンツーで、前田に折り返されフリーになった松浦に腕?で押し込まれ先制許す。先に点を取りたかったベガルタには、悪い時間帯での失点。ロスタイムにベガルタもフリーキックのチャンスがあったが、決めきれず。1点リードされて前半終了。

後半。
ナジソンに代え平瀬が入る。しかし、前半プレスに飛ばしてきたベガルタは、徐々に運動量が落ちて、間延び。なかなか連動した攻撃が出なくなってくる。2分、関口がキープして、コーナーゲット。さらに、ライン際までえぐって梁のクロス、中央で中島が頭で合わせるが、のけぞり気味でヒットせず。5分、今度は磐田のジウシーニョに切り返しからフリーとされ、シュート打たれるが林がファインセーブ。7分、菅井から縦方向のクロス、富田打てず。10分には、関口がえぐってクロス、しかし中央が間に合わず。ここで菅井がファールを受け、代わりに田村が入る。このフリーキックに広大がフリーでヘッドも、キーパー正面。

13分田村にイエロー。後半、ここまでチャンスを作りながら決めきれないでいると、次第に運動量が落ち、相手のパス回しに翻弄されるようになる。10分から15分まで、磐田にボールを回される。18分には、ベガルタゴール前で回され、最期は前田にヘッドを打たれるが、枠外。20分久々ベガルタ田村からのクロスに、中島頭で合わせるが、決まらず。22分、斉藤にイエロー。28分、ベガルタ、フリーキックから平瀬のヘッド、枠内も、触られてコーナーへ。このコーナーのこぼれを、一気に松浦につながれ、富田がかわされると、フリーでのシュートを許し、2点目を献上

時間帯的にも苦しくなったベガルタ。逆に余裕が出た磐田がボールをうまく回し、コーナーを取っては時間を使った攻撃を行う。焦るベガルタはマイボールもパスの精度がなく、相手にボールを渡してしまう。前半の鬼プレスが仇となった時間帯。それでも、31分、関口が縦に抜けて、ニアに放りこみ、中島がなだれこむが、DFに阻まれる。34分、中島に代え中原入る。しかし、時間が少なくなっても、平瀬、中原へなかなかボールを当てられない。磐田が逆にプレスを強めて、あわてたパスが相手に渡ってしまう。

マイボールでも、シュートチャンスが作れず、そのまま時間がどんどん経過し、ロスタイムは4分。2分目で、相手エリアすぐ外中央で絶好のフリーキックのチャンス。これを大きく肩で呼吸する梁が、見事に左上にねじ込み1点返す。この状況で決める梁はさすが。さらに、時間はないが、押し込み、続けてコーナーゲット。ゴール前にボールがこぼれる。何度もシュートに行くが、川口にかわされ、入らない。そのまま試合終了。第2戦は敗戦、来年もJ2に残留と決まった。


シュート数:11-9、CK:5-7、FK:23-15  得点:梁勇基 (磐田)松浦2 (警告)渡辺、田村、斉藤  (相手)村井、岡田、松浦 (主審)岡田正義 


球際での1対1の厳しさの差が出た。判断、フォローを早めてボールをつながないと、たちまち囲まれて、慌てたパスしか出せなくなる。その差が積み重ねられ、ゴールをこじあけられなかった。そして守備でのスピード。これは今後の課題。力の差は確かにあった。しかし、それを埋めるべく、選手は良く戦ったと思う。

入れ替え戦の2試合は、ベガルタの選手の持てるポテンシャルが、かなりのところにあることを証明した。ただ、まだまだ不十分。

それをさらに磨くには、キャンプの時から、浮かれずに、自分に厳しく行く姿勢が必要であることを、若手の選手は痛切に感じてくれたと思う。もう一段上に行くために何をすべきかを常に考え、日々自分に厳しくいく。
キャンプテン梁が今年、見せてくれた姿勢を、他の選手も、この敗戦の悔しさと共に学んでくれば、負けにも意味がある。来年、一段と成長した選手達に会えることを楽しみしたい。そして、来年の冬こそは、一緒に笑顔で終わろうではないか。