第84回天皇杯全日本サッカー選手権大会


99-04 

2004 節 期日 キックオフ 対戦相手 会 場
3回戦 10/10(日)13:00 佐川印刷SC(JFL京都) 2-0 仙台スタジアム 

寿人 萬代
(菅井) (西)
大柴(関口)
村上     梁
熊谷 シルビ

小原 根引 森川

高桑
 台風22号は仙台を避け、太平洋上に去ったものの、まる一日降った相当量の雨で、ピッチはひょっとして水溜りかと思いきや、見た目にはふだんと変わりなく、意外にもスリッピーな感じはしない。ただ風や強い雨は夕べのうちに収まったが、霧雨に気温も上がらず、肌寒い仙台スタジアム。観客は5511人。

 対戦相手の京都府代表、佐川印刷SCはJ2京都などからの5人程度Jリーガーを補強している。現在JFL11位。ベガルタは、代表戦で帰国中のゴッツエを除くとベストの布陣。サブは小針、石井、菅井、西、関口。

 試合は、カウンター狙いのFW二人を残して、完全にべた引きの相手に攻めあぐむ。印刷は守りを固め、深追いせず、ずぐ引いてしまう。ベガルタは、ラインをあげてDFからのフィードを起点に攻めあがろうとするが、時間がかかりすぎ。無理な中央突破やシルビーニョ頼みで、アイデア不足。ピッチのせいなのか、トラップミスやパスミスも目だって、有効な攻撃、シュートが少ない。右サイドのりゃんはサイド攻撃を警戒して、下がり過ぎ。左サイドの村上は比較的積極的に上がろうとするのだが、きっちり人数をかけられて守られ、苦し紛れのパスとなってしまう。大柴にもいいときのキレがなく、持ちすぎてボールを奪われてしまう。印刷はボランチまでさげて、忠実に寄せてくる。

 13分ようやくコーナーのチャンス。ファーの小原の頭にヒットするが、こぼれを押し込めず。14分、逆に左サイドをカウンターから、一気に上がられエリア内侵入を許し、フリーでシュート打たれるが外してくれる。前半の印刷のシュートはこれだけだったが、決定的だった。

 18分、相手DFのクリアミスをひろって寿人、どフリーになるも、キーパーに一瞬早く詰められ、ゴールならず。25分にも中央のスルーパスが寿人に通るが、追いつけず、シュートできない。逆に28分、印刷に裏とられ、あわやのシーン。しかし31分、コーナーのチャンス、小原が頭でたたきつけるが、おしくもバーの上。その後は膠着状態。40分、村上がドリブルから強引にミドル。41分、村上のクロスにゴール前で混戦、うまく大柴ゴール正面でフリーになるが、ヘッドは枠をはずれる。何か妙な緊張感のまま、後半へ。

後半。開始早々連続、コーナーのチャンスもシュートまで至らず。印刷もカウンターをしかけるが、疲れからか次第にミスが出て自らチャンスを放棄してくれる。15分、大柴に代え、関口入り、左サイドへ。リヤンがトップ下。関口が左サイドから粘ってのの抉りも出るようになる。17分、ゴール左50度、絶好の位置のフリーキックを得るがシルビのキックはバーの上。23分、クロスを受けた萬代が、胸トラップからボレーシュートのミドル。ようやく出た今日の初シュートは惜しくもキーパー正面。29分、その萬代に代え西が入る。

 そして、30分、左サイドをドリブルで上がった寿人から、回り込んだ関口にパスが通り、関口そのままえぐってクロス。中央に攻撃参加していたシルビーニョがジャンプ一番、頭で決めてようやく先制。印刷もビハインドとなり、ようやく前がかり、中央にスペースが出来始める。攻守の切り替え早くなり、ベガルタのパスが通るスペースができてた。村上が中央に寄せて、寿人が右に左にサイドからチャンスを作る。35分には、右サイドから寿人のクロスに西が頭であわせシュート。しかし直後、印刷カウンター速攻でピンチも、相手のパスミスに救われる。

そして42分、左サイドで得たほぼコーナーのシルビーニョのフリーキックに、今度は、根引がフリーで頭で合わせ、2点目。その後印刷も反撃してくるが、シュート態勢の前にベガルタにカットされる。43分には、寿人に代え久々登場の菅井が右に入り、関口が前へ。最後はやや時間使い気味にそのまま逃げきった。

 苦戦といえば苦戦だが、形はともかく、勝ちが欲しい時期。流れからとセットプレーでの得点があり、今、一番元気を出してほしいシルビーニョが得点とアシスト両方にからんだのは目出度い。。それと、中央に攻撃参加する選手がいれば、関口、寿人のスピードを生かしたサイドアタックが面白い。萬代には中央で踏ん張り、点を取りに行く動きをもっと期待したい。

シュート数:15-3、FK:25-20、CK:6-0 得点:シルビーニョ、根引謙介 警告:シルビーニョ (印刷)東、大槻、葛野 主審:扇屋健司
4回戦 11月13日(土)13:00 FC東京 0-1 仙台スタジアム

寿人 大柴
シルビ
梁     中田

熊谷  菅井
   (関口)

小原 根引 ゴッツェ

高桑
プラン通りの戦いも、一瞬のミスに泣く

久々に晴天の仙台スタジアム。しかし風が冷たい。日なたではちょうど良いが日陰では寒さを感じる。観客10586人。サブは小針、千葉、石井、関口、萬代。試合前の花束贈呈では、東北高校出身のFC東京今野選手に東北高主将から花束が渡される。サッカー協会主催ですから。

 試合は、各種報道にあったように、根引がリベロ、右にゴッツエの初布陣でルーカスを押さえ、戸田は中田が密着、石川は小原と菅井、リヤンで見る格好。完全に守備的なベガルタ。

 試合開始早々、ルーカス、今野に打たれるが、枠外。10分、カウンターから大柴がえぐり、うまくゴール中央の寿人にグランダーのパスが合ったが、ダイレクトシュートはキーパがセーブ。前半では、もっともチャンスだったシュート。15分、今度は大柴がこぼれをボレーでミドルシュートするも枠外。この後は、左サイドから石川や加地にえぐられて、小原が追い切れず、執拗に放り込まれる。が、逆サイドのフリーのシュートは高桑が美技連発で止め、なんとか抑える。これで守りのリズムが復活。25分頃までは、次第に相手を中盤に押し返せるようになる。

 27分、カウンターから寿人が抜け出すも、囲まれキープできず。引き気味のため、前二人だけの攻撃では苦しい。それでも29分、菅井が攻撃参加、ワンツーで上がるも、もう一歩球離れが遅くシュートできず。しかし今日の菅井は、水戸戦とは見違える動き、あとはボール貰った後の正確さ。ベガルタが、しのいでいる内に、次第にFC東京のシュートやパスにミスが目立ち始める。

35分には、右サイド危険な位置でフリーキックを与えてしまうも、相手シュートはバーの上。39分、速攻を許し、ルーカスどフリーも高桑止める。なんとか守りきって、無失点で前半終了。

 後半、前半抜かれ気味の小原・菅井がコンビを修正して守り、石川をとめにかかる。ベガルタもプレスを早め、やや前に出たシルビーニョがこぼれ球をひろい、菅井、熊谷も時折攻撃参加。10分過ぎから徐々にベガルタの時間に。中央シルビからサイドに振って、リヤン・中田が走り、囲まれたら、簡単に中央フリーの大柴に戻すなど、スペースをうまく使った攻撃が出だし、相手DF陣をかき回す。

 苦し紛れの相手のクリアから、コーナーやフリーキックの連続で取り、チャンスを作る。しかし中央での守りは固くゴッツエ、根引もなかなかヒットできない。それでも15分、競り勝った根引のヘディングシュート。惜しくも、もうひとつ勢いなく相手キーパー。

20分、逆にカウンターくらい、ルーカス、フリーのピンチも高桑、足一本で止める。次第に押し返される展開も、27分、ベガルタカウンターから中央の大柴が遠めからのシュート。互いにカウンターの応酬で中盤が空いてくる。

 30分、菅井に代え関口投入。シルビがボランチに下がり、大柴トップ下へ。関口入るなり、エリア内にドリブルで侵入、コーナーをゲット。続いてリヤンが右サイドに周りこみ、放り込んで攻め立てるが、シュートをなかなか打たせてもらえない。そんな中どフリーの大柴に菅井からのパスが通り、キーパー頭越しループシュートは、枠内を目指飛んでいたが、惜しくも相手DFのヘッドでクリアされてしまう。

その後、互いに疲れもでて、中盤でも競り合いだけになって90分引き分けも見えてきたく43分、痛恨のバックパスミスを阿部に奪われて失点。

残り時間、ゴッツエを前に上げて、ロングボール攻撃も、うまく体を入れられ連続攻撃ができないまま、サイドで時間を使われ試合終了。惜敗。


 引いていたために、押し込まれてはいたが、クマや菅井のカバーリングができていて、相手を押さえ、要所では、早い展開でボールをつないで攻撃の形も何回かできた。オフサイドもいつになく多く取った。根引のリベロは正解だった。菅井やシルビーニョも復調の兆し。次につながる内容。それだけに悔しい結果ではある。来週の山形戦では、結果を出す。


シュート数:6-15、CK:5-4、FK:23-29  得点:阿部(FC東京) 警告:中田、佐藤寿人、菅井 (相手)なし 主審:松尾 一
例年12月からですが、2004年は10月から始まってます

規定が変わってないなら、3回戦から1勝ごとに百万円、準決進出で2千万、準優勝5千万、優勝1億の賞金が出るはず。
ちばりよーって、1勝で終了。 金獲得額 1,000,000円