02節対鹿島2-3惜敗、攻撃改善も得点後に緩み

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J1 2013年3月9日(土)14:00 ベガルタ仙台2-3鹿島アントラーズ カシマ



ウイルソン  赤嶺

梁   太田
    (武藤)
松下 鎌田
(ヘベルチ)      
田村 石川 広大 菅井
       (蜂須賀)  

サブは、桜井、蜂須賀、和田、佐々木、ヘベルチ、武藤、中原。

怪我人を受けて、菅井が右サイドバックに今季初出場。左サイドに田村が回り、鎌田はボランチで今季初出場。控えを見てもメンバー様変わり。鹿島は、大迫、ダヴィの2トップ。ジュニーニョ、柴崎、野沢が先発。本田拓はベンチスタート。

怪我人多数の中でも、攻撃的な姿勢を保ち、攻撃では改善が見られるベガルタも、マイボールになった瞬間の動き出しと判断、ボール際での粘り、守備での集中がまだイマイチで、勝ち越せず。

それでも、待望の太田、ウイルソンの今季初得点やヘベルチの攻撃力に一定の収穫が見られた。

前半、DFやボランチ陣に怪我人多数のベガルタは、実績あるメンバーを揃えた鹿島の左右の揺さぶりにピンチの連続も、なんとかしのいでいたが、29分、シュートのこぼれ球をダヴィに押し込まれ先制許す。

先制して持たせてくれるようになった鹿島のおかげで、徐々にペースをつかみ始めたベガルタは、後半開始30秒、ウイルソンのクロスに赤嶺シュート、弾かれるところを、太田がすかさずシュートで、電光石火の同点劇。

しかし、直後、いずれもベガルタ左サイドからのクロス・パスに、大迫の反転シュート、ダヴィのDF振り切りシュートで、あっと言う間に2点追加され1-3と突き離される。

膠着状態の後、松下に代わって入ったヘベルチが、24分、さっそく絶妙のスルーパスを、裏のウイルソンに通すと、ウイルソンがフリーでしっかり決めて2-3。

その後も、サイド攻撃から再三チャンスを作るベガルタも、中央でしっかり跳ね返されて、フリーでのシュートを打たせてもらえず、そのまま試合終了。中央で落としてシュート、ばかりでなく、反転シュートや、角度なくてもエリア内では自分で打つ姿勢が欲しかった。

前半。
立ち上がりから鹿島がボールを回す。3分、大迫がエリア内に侵入し、シュート、跳ね返るところをジュニーニョのシュートも林セーブ。これで鹿島のコーナー。守ったベガルタがカウンター、ウイルソンのクロスに中央に上がっていた松下のヘッドはDF。その後、鹿島にカウンター受ける。

5分、こぼれ球を拾った太田がドリブル前進、ミドルシュートも、キーパー。6分にもカウンターから、攻めあがるが、鹿島の戻りも早く、シュート打てず。9分、菅井のクロスに赤嶺のヘッド、枠外。10分、鹿島柴崎の無回転ミドルに林が逆を突かれるが、なんとか抑える。11分、裏に出た梁の戻しに、左サイドを上がっていた田村がクロス、これにファーサイドの菅井がヘッドであわせるという、ワイドな展開も枠外。惜しい。

13分には、逆に、菅井からのパスを田村が受けるが、クロスは上げられない。14分、鹿島が危険なボールをエリア内に入れ、クリアしきれないところを押し込まれそうになるが、広大が間一髪クリア。その後、菅井とダヴィが交錯、菅井が足を痛めた感じだが、プレー続行。

その後も、ベガルタの右サイドからジュニーニョが再三いいパスを出してくる。20分、ウイルソンが中央でボールカット、ドリブルを止められ、フリーキックをゲット。中央25m絶好の位置。キッカーは梁。直接シュートは、ゴール右上隅枠内をとらえたが、曽我端のファインセーブに合い、決まらず。惜しい。さらにこぼれ球を松下がミドルシュート、枠外。

23分、鹿島のコーナーキック。こぼれ球を大迫にフリーでシュートされるが、枠外。25分には、ジュニーニョのミドルシュートが飛んでくるが、林が抑える。27分、赤嶺が中央で落として、梁のミドルシュート、枠内も、キーパー。28分には、ウイルソンの浮球パスに、裏に梁が走りこむがシュートは打てず。

そして29分、ベガルタの右サイドをジュニーニョが突破、菅井が振り切られ、シュートを打たれる。これはバーに救われるが、この跳ね返りを野沢がシュート、DFに当ってコースが変わったこぼれに、ダヴィが反応、低いボールを頭で押し込まれ、先制許す。ボールへの反応では鹿島が上。

しかし、これで鹿島がスローダウン。ボールを持たせてくれるようになる。ベガルタは今季、取り組んでいる引かれた相手への攻めを見せる時がきた。しかし、鹿島のブロックは容易には崩せない。33分、カウンターから太田のシュートはDF。シュート態勢の時に足元に入られている。36分、田村のサイドチェンジのボールに菅井がなんとか上がって追いつき足を出すが、ヒットせず。

40分、野沢のミドルシュートを弾き、コーナーを与える。ここでダビィにヘッドを許すが枠外。石川ついていたが、強引に打たれた。油断ならない。42分にも、鹿島のカウンターでダヴィに抜かれかかるが、石川がなんとか寄せ、クリア。44分、太田のクロスに赤嶺のヘッド、キーパー。

一点ビハインドだが、得点の匂いはさせつつ、前半終了。

後半。
頭から菅井に代え蜂須賀を入れ、右サイドバック。開始30秒、右サイドにいたウイルソンのパスを受けた赤嶺が即シュート、こぼれを中央にいた太田が回りこんで、シュートをコロコロとファーサイドの押し込み、同点。いきなりの同点弾に、沸き立つベガサポ。ヨッシーがメッシーになるかと思われた。

しかし、好事魔多し。その後すぐ、鹿島がベガルタの左サイドからロングパスを中央の大迫に通す。大迫が反転即左足シュート、決められる。さらに、1分後、またも左サイド、グラウンダーのパスにダヴィに一歩先に出られ、決められ3点目を許す。あっという間の速攻に、広大なす術無し。1-3。敵味方のキックオフ直後の試合の運び方に問題あり。

同点で喜んだのも束の間、2点差をつけられる展開で、さすがにベガルタもスピードダウン。5分、梁がエリア内侵入も後ろから小笠原にチェックされ、シュート打てず。逆に野沢から裏でフリーのダヴィにつながれ、ヘッド、ゴールか?これはオフサイドで助かる。

9分、ベガルタ、ようやくこの試合初のコーナーチャンス。赤嶺が遠目で当てるが、枠外。10分、鹿島のカウンター、ダヴィのシュートは大きくはずれる。12分、田村のクロスに赤嶺のヘッド、枠外。14分、鹿島のコーナーキック。こぼれ球を中田にシュートされるが、林が押さえる。

固い鹿島の守りの前に攻め手がなくなってきたベガルタは、18分松下に代え、ヘベルチを入れる。直後、左奥35mフリーキックのチャンス。これは決まらず。20分、ジュニーニョに裏を取られかかるが、蜂須賀が何とかクリア。コーナーを与えるが守る。そして24分、中央からヘベルチの絶妙のスルーパスが相手DFの裏を抜け、ウイルソンがタイミングよく受けると、フリー。これを確実に左足で流し込んで1点返し、2-3。

ウイルソンの今季初ゴールは、今年もフリーを逃さない、「らしいゴール」で、チームに再び活力が戻る。27分、太田が左に回りこんでのシュート、バーの上。コーナーをゲット、こぼれをヘベルチシュートでまたコーナー。このこぼれを太田がクロス、ウイルソンが狙い済ましたヘッドも弱く、キーパー。

28分には、梁からのパスに裏の赤嶺、もう一歩。ここで鹿島は大迫をさげ、中村を入れる。31分、ベガルタのカウンター、太田のドリブルからパス、最後はウイルソンのシュート、枠外。惜しい。32分、鹿島は岩政に代え昌子を入れる。ベガルタも34分、太田に代え武藤を入れ、同点を狙う。しかし、スペースがなく、スピードをいかせない。味方とかぶったりして、チェンス作れず。

鹿島はジュニーニョに代え、遠藤入れる。41分、ベガルタがカウンター、梁が持ち込むが、囲まれなかなか出せない、時間がかかった後、戻して田村のミドルシュート、枠外。42分、武藤が侵入、裏に入る。コーナーをゲットも打ち切れず。その後、ウイルソンのドリブル前進からクロス、中央赤嶺がヘッド、ファー狙うが枠外。

追加時間は4分間。相手ゴール前のルーズボールにボレーで当てた鎌田だったが、シュートは枠外。最後は、左コーナーをヘベルチが蹴るが決まらず、試合終了。結局2-3で今季初の敗戦。

怪我でボランチ不在、DF陣も病み上がり状態で、鎌田をアンカー、4-3-3も途中入れるなど、攻撃的に行って、一定の成果は出た。前2試合に比べると固い守りの鹿島に対して、結構チャンスは作っていたと思う。

しかし、まだ、ボールへの寄せ、球際での渋とさが出てきていない。ミドルシュートの意識は上がっていたが、反転シュートへの試み、エリア内角度なくても自分で打つということが少なく、パス指向に拘り過ぎの感がある。
守備では、得点後のゲーム運びに、この3試合全てに課題があるようだ。こちらが点を上げたあとのペース作りに工夫が必要か。

ヘベルチの鮮やかなスルーパス、太田の粘りシュート、ウイルソンの初日、蜂須賀の粘りなど、収穫もあった。攻撃の積極性と守備での集中を再検証して、ホームの柏戦では勝利を上げたい。


シュート数:20-16、CK:5-5、FK:16-9 得点:太田吉彰、ウイルソン  (鹿島)ダヴィ2、大迫 警告:なし 主審:西村雄一


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