ルヴァン杯03節:対FC東京、3-0。若手躍動、ジャーメイン今季初、蜂須賀2ゴールで快勝

2018ルヴァン杯 Aグループステージ 03節 2018年4月4日(水)19:00 ベガルタ仙台3-0FC東京 ユアスタ仙台

ジャーメイン 阿部
中野

茂木  蜂須賀
    (古林)
富田 庄司
(大岩)(梁)
椎橋 常田 菅井

川浪

サブは、シュミットダニエル、大岩、野津田、梁、古林、西村、菅原龍之介(2種)。FC東京は、FW前田、富樫、MF内田、高萩、米本、久保、DF太田、丸山、吉本、室谷、林。サブは永井、橋本、東など。

桜の満開の仙台が、散り始めた東京から、乗り込んできたFC東京を、随所で圧倒して快勝。

ほぼガチメンバーで臨んだFC東京に対し、阿部以外の10人を入れ替えたベガルタ。怪我上がりの蜂須賀、中野、梁が復活の動き。ジャーメイン、常田、椎橋の若手も躍動し、球際とカバーリングを徹底して、3-0完封。

寒い夜だったが、勝利に熱くなる試合。天皇杯、カップ戦などターノーバー組の試合で、ここまでやったのは、観戦歴20有余年でも、なかったこと。

もちろん細かい反省点もあるが、全般に、球際の強さ、連携、ワイドな展開、高さとスピードがあって、レギュラー組と遜色ない出来だった。

前半。
初夏並みの陽気から一転、冷たい泉おろしが吹くスタジアム。ニット帽にダウンでも寒い。もち豚うどんで暖を取る。
開始早々、FC東京が、ベガルタエリア左奥45mでフリーキック。太田のキックを折り返され、ヘディング・シュートを打たれるが枠外。3分、常田のロングフィードを受けた茂木が、そのままドリブル前進、カットイン、左45度からのシュートは、サイドネット。若手二人が見せる。

ベガルタ、相手に持たれても、球際で強く当たり、カバーリングもあって、相手にリズムを与えない守備。
5分、相手の攻撃をしのいで、椎橋のロングボール、ジャーメインはもう一歩。さらにFC東京エリア左横でフリーキックを得る。キッカーは茂木。これはキーパー。6分、ここからFC東京のカウンター、左コーナーを与える。2本連続も相手のファールで終了。

8分、FC東京の室屋が前進も、茂木を倒しファールで終了。この二人は、この試合最後までマッチアップ。9分、椎橋が裏へのロングボール、左コーナーを得るが、決まらず。FC東京がカウンター、これは押さえる。11分、蜂須賀のクロスから左コーナーを得る。決まらず、FC東京のカウンターはクリア。

12分、右からFC東京のクロス、クリア。ここまでベガルタの圧のせいか、パスミスも散見のFC東京。14分、FC東京にスローインでつながれるが、ゲインはさせず。寄せが厳しいベガルタ。阿部も前線から守備。16分、庄司が、選手を追いかけているときに自傷、担架で退場するアクシデント。ベガルタ一時10人。19分、右ライン際45mのフリーキックから阿部がヘッド、バーの上。

20分、侵入されるが、クリア。21分、ようやく梁が庄司に交代して11人。梁はそのままボランチに入る。22分、FC東京の縦のボール、常田がクリア。落ち着いた動き。24分、ベガルタエリア中央35mで、FC東京のフリーキック。太田のキックは、FC東京のファールで終了。26分、椎橋のサイドチェンジから、蜂須賀のクロス、中央もう一歩。

そして28分、エリア中央で、中野が意表をつく左足のミドルシュート、GKのこぼれに反応、阿部がシュートもキーパー正面。弾かれた球を、さらにジャーメインが詰めて押し込み、先制!しつこい攻撃陣の3連発に、相手のGK林もたまらず。ジャーメインの公式戦プロ初ゴールに、盛り上がるスタジアム。

29分、FC東京の縦のボールに、コーナーを与えるが、クリア。川浪がキーパーだと、ハイボールで決められる気がしない。30分、ベガルタのカウンター、決まらず。32分、ベガルタが回すもクリアされる。33分、室屋を倒し、常田にイエロー。ベガルタエリア左奥30mでフリーキックを与える。結局ゴールキックへ。36分、ファールの繰り返しで内田にイエロー。

37分、阿部のパスから、蜂須賀が上がり、右コーナーを得る。梁が蹴るが決まらず。このあたり、ベガルタがテンポのいいワンタッチパスでボールを展開。39分、中野からパスをうけた富田が右に流れ、ミドルシュート、バーの上。40分、阿部が、相手のパスを背後からカット、そのまま高速ドリブルで左に流れ、速い振りでシュートも、ポスト!しかし、味方を鼓舞するスピードある攻守。

そして42分、相手ゴール前で細かくつなぎ、中野からジャーメイン、これをスルーすると、フリーの蜂須賀が、ダイレクトのグラウンダーで、ゴールをぶち抜き、2点目。蜂須賀も今季初ゴール。ひとりで、揺りかごダンス始めるw今季7試合で、マルチ得点が無かったベガルタに、いい時間帯の追加点。しかも怪我上がりの蜂の、いい流れからのシュートで、またまたスタジアム盛り上がる。

43分、FC東京に、ゴール前で左右に揺さぶられ、最後はヘッド打たれるが、川浪。油断はできない。44分、またも常田のピンポイントのフィード、ジャーメイン、シュートまでは行けず。追加時間は2分間。左からシュートを打たれ、左コーナーを与える。これは守る。さらに、左45度、35mのフリーキックを与えてしまうが、クリア。

ロングボールも織り混ぜながら、テンポのいい攻撃と、厳しいチェックでの守備で、FC東京をリズムに乗せず、2-0とリードして、前半終了。

後半。
風下のベガルタ。FC東京は、吉本に代え岡崎、高萩に代え橋本の、2枚代えを断行。
45秒、ベガルタのカウンター、梁から阿部、最後は蜂須賀も決まらず。2分、クロスからジャーメイン、もう一歩。4分、ジャーメインが粘ってキープ、阿部がシュート。左コーナーを得る。こぼれを再び茂木がクロス、これはキーパー。

5分、阿部から中野、最後はジャーメインのシュートで右コーナーを得る。いつもはドリブラーの中野が、ワンタッチでボールを捌いてチャンスを作る。さらに、ジャーメインから阿部、中野、蜂須賀とつなぎ、最後は梁のシュート、枠外。7分、FC東京が右奥40mフリーキック。9分、FC東京がつなぐが、パスミス。ベガルタの寄せの効果か。10分、富樫にエリア内侵入され、折り返しのクロス、常田が体を伸ばして、ぎりぎりヘッドでクリア。大岩に似てきた。

FC東京はショートコーナー、久保のクロスは流れる。11分、FC東京のカウンター、クロスから中央前田のヘッド、枠外。13分、富田に代え大岩入れ、中央へ。常田は左へ。椎橋がボランチに上がる。ポジション馴らしの余裕の采配?
15分、FC東京のクロスはキーパー。16分、FC東京は内田に代え、東をいれる。その後、茂木の裏を取られるが、常田がクリア。

17分、FC東京の左コーナー。これはクリア。19分、久保がフリーキックから直接ゴールを狙うが、枠外。22分、ベガルタ、ワンタッチでボール回すが、シュートは打てず。その後、ベガルタがカウンター、蜂須賀から中野、DFがクリアしたボールが浮き球となり、落ち際のハーフバウンドを、フリーになっていた蜂須賀が、左足ダイレクトで豪快に蹴ると、ホップするシュートとなって、ゴールの上に突き刺す3点目。蜂須賀は今日2点目で、3-0と、トドメを差した。

25分、FC東京にゴール前で回され、シュート打たれるが、枠外。27分、蜂須賀に代わり古林が入る。28分、左からのクロスに、中央からシュートを打たれるが、なんとか寄せて枠外。しかし、危ないシュートを2本続けられる。31分、久保が中央でドリブルで粘ってからのシュート、枠外。囲んでいるのに振り切ってくる。

31分、梁がパスカット、茂木が上がっていくが、時間がかかる。32分、阿部がスピードでパスカット、ファールを貰い、左奥40mのフリーキックを得る。キッカーは梁。さらに33分、相手エリア左横でフリーキックを得る。こぼれ球を中野がミドルシュート、バーの上。

36分、カウンター、中野から梁、最後はジャーメイン、ドリブルでゴールに向かうが、カットされる。さすがに疲れてきたか。39分、古林からジャーメイン、シュートは決まらず。42分、FC東京が回すが、最後はパスミス。ファールも多くなる。44分、フリーキックから、FC東京に攻められるが、常田が蹴り出す。追加時間は4分間。

ベガルタエリア内、クリアミスをシュートされ、川浪が出ても抑えられなかったが、なんとかクリア。コーナーを与える。ここは守り、ベガルタが最後のカウンター、ジャーメインから古林も、シュート打てず。しかし、そのまま試合終了。


どうやら3-5-2だったようだが、椎橋、常田、菅井の3バックが落ち着ていており、さらに常田、椎橋がロングボールで正確にフィードするので、相手の出足を鈍らせた。中央は富田が相手の出足を止めた。さらに、前線では阿部とジャーメインがスピード、高さでボールをキープ、トップ下の中野が、ワンタッチでボールを捌いて、相手の的を絞らせず、再三チャンスを作った。

中央に引き付けられたFC東京は、右の蜂須賀をフリーにして、失敗。ただ、左サイドでは、逆に室屋が何度か崩しに来て、茂木は苦労したが、中央ではしのいで、無失点。ここはもう少し粘ってほしいところ。

3点取った後の時間使いは、別のやり方もあったかもしれないが、総じて、若手が自信を持って力を発揮し、怪我から中堅・ベテランが復活して、喜ばしい限り。ほぼガチメンバーのFC東京に対して、勝ち切ったのは次につながる。

いままで、ベガルタに欠けていて、外人頼みだった「スピード」の要素が加わったのは、こころ強い。

ただ、前半怪我で、担架で退場した庄司の状態だけが気になるが。

まだまだ、これで満足する事なく、よりキープ力のある相手から、逆にプレスを受けた時に、慌てずにボールを動かせるように、さらなる精進をお願いしたい。今日は、ナイスゲーム。

シュート数:16-8、CK:6-7、FK:19-17 得点: ジャーメイン良、蜂須賀孝治2 警告:常田 (FC東京)内田、米本、久保 主審:山本雄大 入場:7,068人