ナビスコ2節対鳥栖2-0。松下、角田のゴールで圧勝。まだまだ取れた。

ナビスコ杯2012 第2節 4月4日(水)19:00 ベガルタ仙台2-0サガン鳥栖 ユアスタ仙台



ウイルソン 柳沢
(奥埜) (赤嶺)  
松下   武藤

角田 富田

内山 鎌田 広大 原田
         (菅井)

両チーム、ターンノーバー。サブは、桜井、上本、菅井、サッコーニ、越後、奥埜、赤嶺。鳥栖は黒木ツインズとトジン、野田の先発。豊田、水沼はベンチスタート。磯崎はベンチ入りしていない。2年目原田の初スタメンと、高卒ルーキーの越後が初のベンチ入り。

爆弾低気圧の通過の影響で強風から時ならぬ冷たい吹き返しの風が強く、雪がちらつくなど、体感が一層寒く感じるユアスタ。7236人と寂しい。鳥栖サポは10人か。よく来たね。鳥栖の選手も当日到着でお疲れだったろう。

鳥栖は、リーグ戦を考えたのか、引分け狙いのか、豊田、水沼を温存する嘗めた布陣。しかし、ハードワークで旋風を巻き起こしかけてる鳥栖を上回る運動量のベガルタが、長旅の影響以上に攻守に圧倒。特に武藤はひとりで10本くらいはシュートを打ったが、ゴールを割れず、お疲れ試合。ウイルソンも反転即の豪快ミドルがバーとツキがない。

しかし、後半5分にエリア横ライン際からのフリーキックを、松下がニアから直接入れて先制すると、ベガルタのパス回しが早くなり、鳥栖を翻弄、シュートの雨。しかし、シュートが正直すぎてゴールにならない。しかし、16分、相手陣中央でボール受けた角田が思い切りよくシュート、これがブレ球?なのか異様な曲線でキーパーの逆をつき、2点目。

さらにチャンスを作り、相手のカウンターもほとんどシュートに至らせない試合で、まだまだ点が入るかと思われたが、後半、赤嶺、菅井を投入しても、追加点は奪えず、結局2-0で試合終了。

この試合は、圧勝でいいのだが、上を狙うには、シュートまでの時間がかかりすぎているのと、ワンツーで崩すとか、フィニッシュのアイデア不足でいまいちな点もある。

前半。
前夜からの雪、雨でピッチはスリッピー。まだ小雨が降っており、寒い。鳥栖のキーパーだけ半袖。開始28秒、いきなり、ベガルタにフリーキックのチャンス。相手陣、右奥30m。松下のキックに内山がフリーでヘッドも、枠外。その後、3分まで一進一退。中3日の試合でも、メンバーを入れ替えているせいか、互いに動きはいい。次第にベガルタがパス回しで上回っていく。

3分には柳沢、ウイルソン、松下とワンタッチでつなぎ、最後は原田のクロスも、精度がいまいち。6分、雨でスリップしたか、角田がトラップミス、そのボールをかっさわれて鳥栖が一気の攻め、最後はミドルシュートを打たれるが林の正面。7分、今度はベガルタが松下のサイドチェンジにウイルソンがクロス、最後は武藤のミドルシュートもふかす。

9分には、左サイドから内山のクロスも、シュートに至らず。そして、11分、中央でパスを受けたウイルソンが振り向き様からの豪快ミドルシュート、決まったかに見えたが、惜しくもバーをたたく。ウイルソンはボールを受けてからシュートまでが速い。いずれ、タイミングのいいパスを貰えるようになれば、ゴールも増えるだろう。その後、鳥栖のカウンターは内山がカット。ヘッドでつないで、最後は右からウイルソンのクロス。打ち切れず。15分にも、ウイルソンがドリブルで持ち込んで、そのままミドルシュート、枠外。

20分、内山がライン裏へのスルーパス、これに抜け出た武藤が合わせにいくが、角度なく、シュートも空振り。さらに、その後、ボールをカットされそうな武藤が、体をうまく入れてボールをキープ、反撃も、シュートまで至らず。23分、鳥栖に右サイドをえぐられ、コーナーを与える。キッカーは國吉。これは守る。26分にもカウンターで攻められるが、オフサイドにかける。その後は中盤で蹴り合いの時間。互いにシュート無し。30分、中央をドリブルで上がった武藤が、そのまま、ミドルシュート、キーパーに弾かれる。

直後にも、相手エリア内でボールをつなぎ、最後は左角にいた柳沢がフリー、ボレーの態勢からシュートかと思われたが、意表をつくパス出し。これには味方も意表をつかれ、だれも反応できまず。ここは自分で打ってほしかった。34分、鳥栖のトジンにイエロー。38分、松下からのパスを受けた武藤が中央からミドルシュート、枠外。39分、相手のパスミスをついて、柳沢から武藤とつなぎ、シュート、コーナーを得る。こぼれ球を頭でつなぎ、結局コーナー2本目。これもエリア内でのシュートはこぼれ、中央でフリーでいた武藤がシュートを狙うが、枠外。

さらに42分、右ライン際30mのフリーキックのチャンス。このこぼれ球がフリーで鎌田の足元。しかしシュートは枠外。43分、武藤がひとりでDFをかわし、ライン際をドリブル突破、コーナーを得る。これは決まらず、逆に鳥栖にカウンターを許し、クロスからヘッドで合わせられるが、枠外。結局、前半はスコアレスで終了。

ハーフタイムにベガルタ仙台レディースのお披露目。キャプテン下小鶴選手と千葉監督の挨拶。1年で、なでしこ昇格を目指すと宣言。

後半。
後半もベガルタペース。開始30秒、右サイドのウイルソンから絶好のパスが、中央でフリーの武藤へ。ヘッドあわせるが、キーパー正面。どうにも今日は入らない武藤。5分、鳥栖エリア左横、ライン際でのフリーキックのチャンス。松下の巻いたキックは、ニアで柳沢?ヘッド空振り、そのままゴールに吸い込まれ先制。ようやくゴールが決まった。7分には、武藤が左サイドをドリブルで上がり、最後は左サイドで、どフリーの松下が、インサイドキックで慎重なシュート、バー。惜しい。これはキーパーが触っていたのか、コーナーを得る。このコーナーでも内山がフリーでシュートもふかす。

押し込んではいるが、チャンスを決めきれない。9分、またまた武藤がドリブルから自分でシュート、バーの上。ワンツーでも使って崩してからのシュートが欲しいところ。10分、富田が相手DFへ厳しいチャージ。11分、ウイルソンがマークに合いながらボールをキープ、コーナーにつなげる。ここでも、裏に出た鎌田が、どフリーでのシュート、枠外。13分には、カウンターから内山のクロス、しかし、シュートまで至らず。

16分、ウイルソンがドリブル突破、相手DFに当って得たボールを中央やや左から角田の30mのミドルシュート、ブレ球で変化して、逆をつかれたキーパー取れず、2点目。押し込みながら追加点がなかなか取れなかったが、これで落ち着いた。この後、何があったのか(ペットボトルを蹴ったかららしい)、鳥栖の監督が退席処分。これは、この試合より、次のリーグ戦で監督不在になるの方が痛いところだろう。23分、ベガルタが、さらなる得点狙いか、原田に代え菅井、柳沢に代え赤嶺を入れる2枚代え。

すると、武藤からのクロスに、ウイルソンが素早くシュート、枠内もキーパーに弾かれる。25分、鳥栖のカウンター、クロスが直接林へ。危ない。29分鳥栖のコーナーと、押し込まれる時間。30分、相手のパスをカットした武藤から、最後はまたウイルソンのシュート、枠外。31分、鳥栖のライン裏へのパス、広大が止める。32分、鳥栖も2枚代え。水沼が入るが豊田は温存。しかし、鳥栖も疲れからかパスミスが多くなる。

35分、ウイルソンに代わり奥埜が入る。入るなり、DFを切り返しでかわして、中央からのシュート、枠外。さらに、赤嶺、武藤とつぎ、最後は松下が突っ込んだが、決まらず。コーナーを得る。そのこぼれに、また武藤。シュートは枠外。その後、なかなかチャンスが作れない鳥栖は、超ロングシュート、林が難なく抑える。その後、ベガルタはカウンターから赤嶺がドリブルで上がり、最後は、武藤。しかしこれも決まらず。試合はそのまま2-0で終了、ベガルタがナビスコ予選で1勝目を上げた。


内容的には圧勝といえるが、やはり、数多かった決定機を決めていれば、5点は取れたところ。チーム内競争、そしてチームとして上を目指すには、「次につながる」勝利にしていく必要がある。ただ、武藤のようにチャンスに、パスを安易に選択するのではなく、ゴールへ向かう姿勢は悪くない。

そしてウイルソンと奥埜がテクニックを披露。ウイルソンは、たとえば梁が戻って、いいパスを貰えればもっと点が取れる。アシスト役としては、武藤でも赤嶺でも点を取らせて貰えるだろう。奥埜はキープ力のあるところを見せたが、回りとの呼吸はまだこれから。

シュート数:15-3、CK:6-2、FK:20-6  得点:松下年宏、角田誠  警告;赤嶺 (相手)トジン 主審:吉田哲朗