37節:ベガルタ仙台1-0熊本、激しいプレスで機先を制し、氣田のPKで、5試合ぶり勝利

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2023 J2 37節 9月30日(土)13時01分 ベガルタ仙台 1-0 ロアッソ熊本 ユアスタ仙台


山田
(ホヨンジュン)
氣田 中島 松崎
(齋藤)(郷家)(情滋)
   鎌田  
 長澤    
 (エヴェルトン)    
秋山 福森 小出 蜂須賀
       

前半激しくプレスで圧倒、PKの1点を守り切る

サブは松澤、エヴェルトン、松下、郷家、オナイウ情滋、齋藤学、ホヨンジュン。

熊本は、GK田代、DF黒木、江﨑、大西、MF豊田、植村、平川、竹本、FW東山、栗飯原、松岡。土信田、大崎はベンチスタート。

3連敗中の、ベガルタ仙台は、CBの菅田が出場停止で、若狭もコンディション不良なのかベンチ外、キムテヒョンはアジア大会出張中と、CB控えがいない状態。かつ、福森・小出のコンビは今季初。

一方、ロアッソ熊本も、3連勝中ながらも、天皇杯の準々決勝を控え、一試合早め消化で、中2日で3連戦の3戦目と厳しい日程。


試合は、ベガルタが、立ち上がりから、今季初めてとも言える、前からの激しいプレス、ラインの押上げ、予測しての連動した守備で、やや動きの遅い熊本を圧倒。

前半34分、氣田がPKを決め先制。その後は、徐々に熊本に持たれる時間も多くなるが、集中した守備で、シュートを3本に抑え、逃げ切った。


前半は、中島・山田が中心となって、長澤、鎌田まで上がり、松崎、氣田と共に、相手両サイド奥で、しつこくプレスをかけて追い込む。

熊本の苦し紛れのパスのコースを読んで、秋山、蜂須賀もボールをひっかけ、カウンターを阻止。

早めの回収で、2次、3次攻撃で押し込んだ。

また、ラインを上げた、福森、小出がこぼれを素早く回収、時折、福森がロングボールで、小出は縦パスで、裏を狙うという、好循環で攻め続けた。

ただ、次々とチャンスを作り、前半15分までに5本のシュートで攻め立てるが、飛ばしに飛ばして、やや急ぎ過ぎのミドルシュートが多く、ブロックされる。

前半中頃から、さすがに疲れて、熊本につながれる時間も多くなったが、チーム全体で動き出しの速さで、何とか熊本の攻撃を分断。カ五分五分の展開に。

すると、34分、右から松崎のクロスを、ペナ内で山田がバックヘッド、背後にいた氣田が競り合いで、引っ張られ、体を預けてPKゲット。

これを、氣田が自ら、GK田代の駆け引きをもろともせず、決め切って1-0と先制。
久しぶりに、勝機が見える展開となった。

その後は、プレスの強度も落ち、選手の代わった後半も、熊本のサイドチェンジや裏へのボールで、攻め込まれるが、球際へのプレスを愚直に繰り返し、後半も、シュートは2本に抑え、クリーンシートで逃げ切った。


内容云々より、とにかく勝ち点3が必要なところで、ようやく全員が共通理解のもと、初めから連動して、激しくボールを奪いに行って、流れを引き寄せる先制攻撃ができた。

勿論、まだまだ、緩急とかペース配分、キープ力、FW陣へのパスの精度と、改善点は多々あるが(それは選手自身が分かっている:VEGALTA CHANNEL☆RADIO vol.3参照)、基本となる球際で、やればできる所を見せたのは、今後につながる。


特に、今季、運動量でいまいちだった中島が、中心となってチームを引っ張り、プレスを継続。

守備での迷いがあった小出も、福森との連携で、思い切ったプレーで、攻守にいいところを見せてくれたのは、朗報である。

また、氣田の仕掛け、松崎のクロスに加え、秋山の積極的な上がりで、何度か押し込み、長澤、鎌田のボランチ陣も機を見て、ペナ付近まで上がるようになった。

鎌田は、相手に体を一度当てスピードダウンさせる、守備を披露。

後は、チーム全体に精度の高いパスで、FW陣にラストパスを供給できれば、得点力もあがるだろう。

今後も、当たりが激しい、走ってくるチームと対戦がある。

恐れずに体を張り、ボールを奪い取るゲームに向けて、きっかけとなる試合であったと願いたい。


前半
ベガルタは、中島、山田スタメン。山田ワントップの4-2-3-1。
熊本は例によって3-3-1-3で、トップ下に平川が入っている。

ベガルタは立ち上がりから、中島を中心に激しいプレス。ラインも高く上げている。

CBの福森、小出も熊本エリアまで入って、セカンドを回収したり、ロングボール、縦パスを時々放つ。

セカンドを悉く拾い、
6分、氣田のカットインシュート、
8分、右から左へのサイドチェンジ、氣田のクロスを、蜂須賀がミドルシュート、
8分、山田が右から反転ミドルシュート、
11分、蜂須賀のクロス、中島から最後は氣田がシュート、
17分、秋山が上がってミドルシュート
と畳みかける。

しかし、25分過ぎると、プレスも緩んできて、熊本もパスをつなぎだす。

ただ、構えての寄せも、この試合では速く、熊本の攻撃を前に進ませない。

⚽34分、松崎が右からのクロス、山田のバックヘッド、ポスト脇の氣田が引っ張られ、PKゲット。これを氣田が決めて1-0、先制。氣田は今季5点目。

その後、右から松崎が、山田や鎌田とパス交換から、クロス、キープでチャンス狙うがシュートまで至らず。

40分、熊本、右サイドを抜けた松岡から横パスを出されるが、林が押さえる。

結局前半は、ベガルタがシュート6本、熊本が1本で、1-0とリードして終了。

後半
ベガルタ、山田に代わり、ホヨンジュンが入る。
熊本も、東山に代わり、伊東が入る。

ベガルタも後半も前からプレスを続行するが、熊本が速いパス回しとサイドチェンジで、キープするようになる。

ただ、自陣の球際ではベガルタも体を張り、ぎりぎりシュートは打たせない。

一方、ベガルタの攻撃も、途中でカットされ、前線までに時間がかかり、シュートまで行けない。

互いにトップの選手まで、パスが中々つながらない、膠着した時間が続く。


6分、ベガルタが右から左にボールをつなぎ、最後は秋山が走り込んでの左足シュート、枠外。

10分、熊本、松岡にイエロー。

11分、右ライン際からホヨンジュンが反転ミドルシュート、惜しくもゴールネットの上。


この後、熊本にボールを回される時間が続く。ベガルタ、徐々に間延び。

16分、ベガルタ長澤にイエロー。

19分、熊本が右から左へ展開。折り返しのパスを、中央からシュート、コース変えられるが、林押さえる。

22分、ベガルタ、松崎に代わりオナイウ情滋、氣田に代わり齋藤学が入る。

23分、ベガルタもボールをつなぎ、最後は情滋が縦に抜けてのクロス、しかし低い。


25分、熊本、松岡に代わり、長身の大崎が入る。

さらに、熊本が中盤でボールを回し、セカンドも回収する時間が続く。

29分、ベガルタ、長澤に代わりエヴェルトンが入る。

31分、熊本の黒木が上り、繰り返しからのクロス、しかし、流れる。

32分、熊本、豊田に代わり田辺が入る。

33分、右から中島のパスを受けた情滋がクロス、クリアされ右コーナーを得る。中島のキックにファーで蜂須賀がヘッド、枠外。

38分、熊本の左コーナー。江﨑にヘッド打たれるが、林。

41分、熊本、右からのクロスに、平川が、ベガルタペナ内で、スルーした後、背後に抜け出し、シュート。しかしヒットせず、林正面。熊本、この試合唯一の決定機。

43分、ベガルタ、足攣りの中島に代わり、郷家が入る。

追加時間は4分間。
左コーナーを得たベガルタは、キープに入り、鎌田、郷家でコーナー付近で時間を作る。

その後も、焦る熊本の攻撃をクリア、スペースに振る、ラインに蹴り出すなど時間を使い、逃げ切り成功。

1-0で、5試合ぶりの勝利。



シュート数:8-3 CK:3-5 FK: 12-16  得点:氣田亮真(PK)   警告:長澤 (熊本)松岡  主審:野堀桂佑  入場:8,740人