16節:対C大阪2-4、守備で後手に回る。攻撃には光。

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2017J1 16節 2017年6月25日(日)18:00 ベガルタ仙台2-4セレッソ大阪 ユアスタ仙台

石原

西村 奥埜
(梁)(クリスラン)
永戸  中野

三田 富田

増嶋 平岡 大岩
(蜂須賀)  
シュミット

サブは、関、石川直樹、蜂須賀、梁、佐々木匠、クリスラン、野沢。C大阪は、杉本、柿谷がFW、清武、山村、山口、ソウザがスタメン。澤上、関口、水沼がベンチスタート。

戦う姿勢を前半から見せた。しかし、わずかなスキを逃さず突かれ、追いかける展開。守備の課題は多い。それでも攻撃では、リーグ最少失点のセレッソから、完全に崩し切っての2得点を挙げて、次につなげた。

試合前に雨が降り出し、スリッピーなピッチ、気温の割に、動くと蒸し暑いユアスタ。

水曜の天皇杯初戦敗退を受けて、立ち上がりからハイプレスのベガルタ。しかし、リーグ最少失点で、ユン監督の堅いシフトはなかなか破れない。


前半。
開始早々、石原がキーパーのパント・キックにチャージ、ボールが真上に上がり、相手を驚かす。2分、永戸のクロスから三田のミドルシュート、枠外。前3人が、相手のボールに素早くチャージして、この時間はセカンドを拾い、細かくつなぐ。石原、西村が体を捻りながら、つななぐベガルタのリズムで場内も沸く。しかし、なかなかシュートまで行けない。5分、石原から永戸、右足でのクロスは、流れる。

この試合では、ベガルタは永戸にボールを集め、それに応えて、永戸も様々なクロスを入れるが、2人かがりでスペースを埋められ、いい形では、上げさせてくれない。しかも、C大阪の中央は堅い。7分、C大阪がようやくボールをキープするが、ベガルタの出足の前に、出しどころがない。・・・というか、虎視眈々と裏を狙っていたと、後でわかる。

9分、C大阪のカウンター、中央から杉本のシュート、枠外。その後、石原がパスカット、パスを受けた奥埜がフリー、しかしシュートはふかす。10分、C大阪のカウンター、ミドルシュートはバーの上。11分、石原から永戸、スローインを得る。永戸のロングスロー、こぼれ球を西村が左足でシュート、枠外。

14分、中野がパスカットからクロス、コーナーを得る。15分、その後のC大阪のカウンター、中央清武が狙いすまして裏への縦のロングボール、ベガルタ右サイドから裏に抜き出た柿谷が、左足ダイレクトでシュート、決められ、先制許す。角度無くても豪快に決められた。シュミットは前に出る選択もあったか。ここまで、攻撃でいい感じ来ていただけに、ワンチャンスを決められたのが惜しい。

17分にも永戸のクロス。クリアされる。20分、右サイドでのパスミスを拾われ、中央で杉本がタメ、タイミング図って裏に出た山村へのパス、流し込まれ、2点目を失う。ベガルタもエリア内に人はいるのだが、中央がぽっかり空いてしまう。22分、石原と中野が右サイドで鮮やかなつなぎ。しかしシュートまではいけない。その後もベガルタがボールを回すが、C大阪は守備を固めのカウンター狙い。

26分、永戸のクロスからコーナーを得る。こぼれを中野が再び、クロス、キーパー。28分、C大阪に裏を取られるがオフサイド。31分、右奥35mのフリーキックを得るが、三田のキックはキーパー。34分、カウンター、一気にゴール前まで持っていかれるが、オフサイド。

35分、左サイドで細かくつなぎ、最後は中央奥埜からのスルーパスに、エリア内斜めに走り込んだ中野がどフリー。キーパーをひきつけて、中央の石原へ。石原、足を振り抜かず流し込むシュートを決めて1-2。石原、今季4点目。堅いC大阪の守りを崩し切った、見事なゴール。前半で1点返したので、いける感に、スタジアムも大興奮。

38分、C大阪のカウンター、清武に走られた永戸が引っ張ったとして、イエロー。しかし映像で見ると、ほとんど触っておらず微妙。清武は転倒する際、足を痛め、ピッチ外へ。41分、清武に代わり水沼に入る。なんたる選手層。その後、中野が自陣から猛ダッシュで相手ボールを奪い、石原につなぐが、ブロックされる。

44分、西村がキープから石原へのスルーパス、もう一歩。追加時間2分。杉本イエロー。その後副審に延々と抗議していたが、2枚目は無し。2分目、増嶋が倒され、40mと遠いが、ベガルタが中央でフリーキックを得る。三田が、豪快なロングシュートを放つがバーの上。
前半は2点の不覚を取ったものの、攻撃での連動に、逆転の期待感を持ちつつ、1-2で終了。

後半。
開始46秒、早くもフリーキックを与える。ベガルタエリア左横。しかし、これはしのぐ。C大阪の中央は堅く、なかなかシュートが打てない。5分、C大阪の松田がベガルタ左サイドを再三上がってクロス。山村のオーバーヘッドはバーの上。6分、C大阪のカウンター、シュートを打たれ、コーナーを与える。これは守る。

7分にもコーナーを与えるが、シュミットがパンチングで防ぐ。10分、西村が反転からのシュート、枠外。ベガルタ、サイドチェンジでワイドな攻めを見せるが、縦にはゲインができない。11分、C大阪のカウンターでフリーになられそうなところ、平岡が戻ってクリア。さらにソウザに侵入されシュートを打たれて、コーナーを与える。これはしのぐ。

13分、ベガルタ右サイドで、しつこくボールをつながれ、裏に出た丸橋?のクロスに、大外でフリーの山下に、高い打点のヘッドを決められ1-3。後半、先に点を許し、この点が勝負の分かれ目か?14分、奥埜に代え、クリスランを入れる。石原はシャドウに。15分、三田のパスを受けたクリスランが、中央で戻りながらダイレクトで、背後への絶妙スルーパス。西村走り込んでフリー、右足インサイドでキーパーの股間を抜くシュート、決まって2-3。まだ諦めない!またも鮮やかにC大阪の守りを崩し、すぐに1点返した。西村はリーグ戦今季初、ユアスタでも初ゴール。

17分永戸のロングスロー、決まらず。18分、C大阪のカウンター、フリーになられかかるが、なんとクリスランが、前線からの全力疾走で自陣までカバーに走りチャージ。フリーキックは与えるが、スダジアムは大きな拍手。今、ベガルタで最もスピードがあるのは、彼かもしれない。22分、ソウザに侵入許す。なかなかボールを奪えない。シュートはシュミットが一旦弾くが、中央にころがったところを、ダイレクト弾丸シュートで、山口に決められ2-4。これは効いた。

24分、増嶋に代え蜂須賀を入れ、3バック右へ。平岡が左、中央大岩。25分、こぼれ球が浮いたところ、遠目から大岩がダイレクトシュート、枠内もキーパー正面。その後、ベガルタのカウンター、西村からクリスラン、クリアを永戸がシュート、コーナーを得る。決まらず。27分、ベガルタがボールを回すが、C大阪は6人が壁を作り、横パスを回すだけになる。

30分、C大阪は丸橋に代わり田中が入る。31分、ゴールライン際25mのフリーキック。決まらず。36分、西村に代え梁が入る。永戸のロングスローはサイドネット。さすがにベガルタの選手にも疲れが見え、精度を欠いてくる。37分、三田がエリア内侵入、倒されたかに見えたが、ノーファール。38分、永戸のロングスロー、浮き球でつないで、最後は石原がジャンピング・ボレー、わずかにバーの上。

40分、蜂須賀が上がってクロス。石原のヘッドはキーパー。42分、ソウザに代わり石本が入る。ベガルタボールを回すが、がっちり固められ、クロスも出せない。中央縦パスは、カウンターが怖くて出せない感じ。ミドルが打てれば・・・追加時間4分。左からのクロスをクリスラン落とすが、決めらず。結局、終盤は持たされる展開で、両ワイドも疲れ、クリスランにもボールが行かず、試合終了。

C大阪に、ユアスタで久しぶりに勝利を与えたが、現時点でのチーム力の差は歴然。ベガルタとしては、攻撃で形を作って、場内を沸かせたものの、カウンターへの対策、中央でフリーを作る癖など、課題が残り、勝ち点も奪えなかった。
次もまた、大阪勢、ガンバをユアスタに迎える。攻撃は今のリズムを継続するとしても、ボール回しのうまい相手に対抗するには、しっかりとした守備の再構築が必要となるだろう。

ただ、攻撃面では、かなり期待のできる状況になってきた。石原の影響か、西村もうまく体を捻ったり、自分の背後にボールを隠すなど、体幹の強化だけでなく、キープする形を見につけており、自信を持って攻撃できている。また、中野と石原は、波長が合うようで、小刻みなパス交換もリズムが良くなっている。

ここに、さらに、永戸と中野間のサイド・チェンジやシュートなどが加わっていけば、もっと勝ちにつながる、スリリングなサッカーになりそう。一方、富田にはパス配球だけでなく、一試合に1本は、ミドルでを狙って、相手に考えさせる攻撃としてほしいところ。

クリスランの体調も、そんなに悪くないように見えるし、スタメンでもいいような気がするが、攻撃の枚数があることは今後につながる。今後、これに平山が加わってほしいところだ。

この試合、結果は、到底満足できるものではないが、今後に向けて、ひとつの転換点になる試合を見れた、という気がする。


シュート数:13-10、CK:3-3、FK:17-7 得点:石川直樹、西村拓真 (C大阪)柿谷、山村、山下、山口 警告:永戸 (C大阪大)杉本 主審:今村義朗 入場:15,530人

(余談)
さて、この試合の復興ライブは、おなじみ大阪池田市出身で仙台在住のティーナ・カリーナさん。
今回、早くユアスタに着いたので、小雨が降り出す中、かぶり付きで見ていたところ、まだグッズを身に着けていなかったので、「そちらのお兄さんは、大阪からですか?」と大阪のおっさんと思われて、えらく感激されてしまいました。

"みちのくのインザーギ"をつかまえて、おっさん扱いとは、と思ったがw、とにかく声質が、ここち良いので、癒されました。
ベガルタカラーの向日葵の浴衣と、ベガッ太くんのパペット、髪飾りと、こころえたスタイルで、雨の中、熱唱です。
試合前、大阪から仙台に移り住んだ歌手の曲を、ピンクのユニ着たセレッソ・サポと並んで、しみじみ聴く。なんとも不思議な光景です。

ティーナさんは、昭和の終わりの生まれで、リアルタイムで、昭和歌謡を聞いたわけでもないと思うが、ジュディ・オングにしても、テレサ・テンにしても、よくハートを掴んでいて、昭和人としては嬉しいかぎり。ただし、オリジナル曲(これもとてもいい)の曲名が「あかん」。これ、予言?w

ピッチ内で歌われていた、レディースの応援歌も、フレーズが耳に残り、はまる曲ですので、レディースの試合に行かれたら、聞いてみて下さい。

尚、試合前の花束贈呈とキックインは女子プロレス、センダイガールズの皆さんでした。