17節対横浜FM0-1、守備で集中切れ、攻撃連携不足で12戦勝ち無し

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2010年 8月7日(土)19:00 ベガルタ仙台0-1横浜F・マリノス ユアスタ仙台



ソンホ フェル

梁  関口

田村 富田
(太田)(高橋) 
朴 鎌田 広大 菅井
(一柳)
      
サブは、桜井、一柳、エリゼウ、斉藤、高橋、太田、平瀬。横浜FMは、渡邉千真と17歳小野裕二の2トップ。中沢ほかの4バックでベテラン松田、中村俊輔がMF登録で先発。 坂田、山瀬はベンチ。

千葉の警告累積欠場もあって、田村をボランチに起用したほか、エリゼウに代え渡辺広大をスタメン起用するなど守備陣に手をいれた。首痛が完治していない菅井も強行出場。

しかし、今日も連携がいまいちのベガルタ。キープ力で上回る横浜FMが、ゆったりと回してからの、裏へのロングボールで、守備で走らされ、疲れさせられた。前半12分相手のコーナーで、ヘッドの折り返しを、ボールウォッチャーになって先制を許すと、相手のキープに動かされる。それでも、富田の攻撃参加からのシュート、田村のミドルなど、試みは良かった。が結果につながっていない。

前半のさせられ守備が後半効いて、1点リードの横浜FMが守備的になって、ベガルタがボールを回せるようになっても、スペースへ素早く動き出せない。フェルナンジーニョひとり、相手3人ぐらいをものともせず、キープしてくれるのだが、周りのサポートも遅く、そこから展開できない。

後半、カウンター応酬となって、横浜FMの凡プレーから、いくつかチャンスがありながら、中盤の受け手が後ろ向きのファーストタッチで、ワイドな展開どころか、相手のプレスもないのに、バックパスとか、スルーパスやセンタリングも精度を欠いて、打ってはいても、決定的なシュートが少なかった。


試合開始前には、暑く射していた西日もキックオフの頃には暮れかかり、照明が入るユアスタ。
しかし、19時でも依然として気温29度、湿度70%と蒸し風呂状態。キャンプからの疲れを解消できないまま、心身ともに夏バテ気味のベガルタには、きつい条件。

今日は仙台七夕、代表選手も擁する横浜FMとの対戦とあって、暑い中、今季初の当日券無しのほぼ満席状態18,894人が入った。前座試合では、恒例の延岡市サッカー少年を招待し、ベガルタスクールの選手との対戦があった模様。自分が着いた時には終わっていた。

前半。
暑さを考えたのか、両チームともゆったりとして立ち上がり。やはりボールをキープしているのは、横浜FMの方。ワンタッチをおりまぜながら、左右に走らされる。3分、フェルナンジーニョが相手3人に囲まれながら、うまく体を回転させて、キープ、左サイドを走りこんだ梁につなぎ、最後はチュソンがクロス、中央のソンホには、届かなかったが、ひとつ形を見せた。

横浜FMは、ゆったりとしたつなぎから、時折背後にロングボールを入れて、若い2トップを潜らせる。5分、ベガルタの右サイドをつかれ、エリア角からシュートされるが、角度なく、林正面。7分、ベガルタも相手陣にボールを持ち込むが、中々トップでつなげないでいる。そこではと、意表をつく田村が35mのロングシュート、やや落ちて枠内も、キーパー正面。その後、ようやく中盤が動いてきて、パスカット応酬。、横浜FMも時々パスミスが出るなど、つけこむ余地のありそうな雰囲気だった。横浜FMは、ベガルタの右サイドを執拗に縦にドリブルでついてくる。10分コーナーを与える。

12分、そのコーナーをショートコーナーされ、中村俊輔の浮球をファーサイドから頭で折り返されると、なぜか中央でフリーの松田直樹に右足で決められ、先制許す。一瞬ボールウォッチャーになった。集中きれか。勝ち無しが続く試合で先制を許す、いやな展開。点を取って、さらにパス回しで、キープを図り、ベガルタを疲れさせ、カウンターを狙うという動きになる、横浜FM。

16分、右サイド25mでフリーキックを得る。こぼれをつなぐが、決定機を作れず。横パスが多い。20分、逆にボールを回され、シュートされるが、枠外。その後、ベガルタもソンホのキープから、裏にフェルが抜け出すが、ドリブルが大きくなった。さらに、左サイドライン際で35mフリーキックのチャンス。梁のキックは、飛び出したキーパーを越え、大外の菅井へ合う。ヘッド、無人のゴールへ!
決まったか?天井ネットの上。惜しい。決定的。いいボールが首痛で、ヘッドもままならない菅井のところに来るというツキの無さ。

23分、横浜FMにべガルタ右サイドから攻められ、最後は中央で頭で合わされるが、バーの上。助かる。24分、ベガルタもフェルがキープから、右サイド上がった富田に出すが、もう一歩。さらに25分、カウンターから、うしろから上がってきた富田にボールが出て、右サイド脇からのシュート、サイドネット。ダイレクトで打てれば。しかし、今日の田村、富田の攻撃の試みは良かった。ただ、守備が。どうしてもプレスを受けると、慌てたパスになったり、恐れて最初のトラップが後ろ向きから始まり、展開っできない。

30分、相手陣で回すがFWにはつながらず、最後は中央から富田が左足シュート。枠外。31分、ここでアクシデント。自陣でボールを持っていたパクチュソンが突然、膝を押さえて倒れこむ。長くピッチで寝ていたが、起きれず。そのまま担架で出され、急遽一柳が入る。(熱中症とのこと)心臓系の急病かと心配した。36分、関口が左から浮き球を入れるが、届かず。前節、素晴らしいドリブルからシュートを決めた関口だが、今日はあまりゴールに近づけず、パスも味方を呼吸がいまいち。梁が中村俊輔の守備などに追われている影響か。

38分、横浜FMに速攻を許し、林が飛び出た後ろに枠内シュートされるが、DFが戻って蹴り出す。危ない。今のベガルタでは2点取られると、決定的なので、ここはしのいでいくしかない。その後、ベガルタが細かくつないで、シュートも、弱い。40分、横浜FMもアクシデントで小野が出て、山瀬が入る。いやなタイプだ。43分、右サイドで関口が倒され、さらに松田に突き倒される。異議もあってこれはレッドもありかと思われたが、家本主審はイエローのみ。すっかりいい審判になられた。

チュソンの治療の時間もあって、ロスタイムは4分。ここで左サイドの一柳がゴールライン際までえぐってのクロス。ラインを割ったが、彼らしくない、いいプレーが出たと思ったら、自陣で中央に戻す危険な横パス。ボールを奪われ、エリア角で慌てて削ってフリーキック献上。イエロー。どうにも守備での集中が切れる選手が多いベガルタ。中村に絶好の位置でフリーキックを蹴られるが、これはクリア。
前半は1点リードされて終了。

後半。
横浜FMが引き気味となり、カウンターでのミスもあって、ベガルタが攻撃できるようになる。
2分、富田、菅井とつないで最後は関口が中央を切れ込み、ラストパス、しかし流れる。5分、カウンターされ、ワンツーで簡単にフリーとされると、シュート打たれるが枠外で助かる。10分、広大がベガルタエリアすぐ外でファールでイエロー。

この後珍事。何を思ったか、家元主審がレッドカードを握り締め、広大にさっきと今で、2回目だからレッドだよと言ってる感じ。「俺じゃネー」と必死に抗議の広大。一柳と広大を同一視されたのか。無名の選手は、つらいのう。ただ、間違いでも赤紙を出されると、退場が成立してしまう。必死の抗議が実り、主審も、かつてのように熱くなって、強引にカードを出すことなく、助かった。

さて、ベガルタエリアラインすぐ外、左隅にいやな位置でフリーキックを蹴るのは、俊輔。ファーを狙われたが、林が横に飛んで抑えた。12分、田村に代わり、太田が入る。梁がボランチに。苦肉の布陣だが、ワイドな展開と前のスピードをいかそうということだろう。しかし、今日の梁は前半の守備で消耗しており、いい時の動きではない。プレスを受けてパスミスもあった。15分、山瀬に中央に切れ込まれてシュートされるが、ふかしてくれる。

18分、梁からのスルーパスにフェル、もう一歩。その後、中央から梁の左足ミドル、グラウンダー、キーパー正面。お互いにパスカットからのカウンター応酬の模様に。横浜FMも要所でパスミスしてくれ、ベガルタの流れ。太田が右からのクロス、コーナーをゲット。きまらず。さらに20分、ボールを回して、太田がクロスも精度なく。その後、自陣で相手のカウンターをカットして、逆に攻めるが、決まらず。25分、フェルが左サイドをドリブルで侵入、中央ソンホにようやくつながる。ソンホ落とすと見せて、反転左足シュート、しかしヒットせずキーパー正面。彼のシュートはこれ1本か。

その後、フェルが自分で強引にドリブルからのシュート、DFに弾かれる。回りを使わなくなってきた。横浜FMもカウンターで、千真がフリーとなるが、トラップミスでシュートが遅れ、助かる。34分にもミドルシュート打たれるが触り、コーナーを与える。これは守る。35分、ベガルタのカウンター、太田のクロスはクリアされコーナーをゲット。キッカーは太田。広大が頭で合わせるが、枠外。39分、富田に代わり高橋義希が入る。林のゴールキックからソンホが頭ですらし、後ろのフェルに。今日初めてつながったプレー。しかし、フェルもう一歩。

42分、フェルが中央に切れ込んで、左足シュート、枠外。ロスタイム。ベガルタが相手陣内でボールを回し、連続シュートも弾かれる。こぼれを最後は義希がボレーで狙うが枠外。さらに、相手陣で攻め、中央でフリーの太田にチャンスが来るが、慎重に狙ったシュートは弾かれ、決まらず。そのまま試合終了。


ボールがキープでき、元気なのはフェルナンジーニョだけという状態では厳しい。ドローで進行しているような交代の遅さ。残り時間少ないところで、林のフィードの遅さも気になっている。相手のプレスに脅えてか、依然として不用意なパスでピンチで招く守備陣も、改善はまだまだ途半ばである。

これで12戦勝ち無し。今節下位3チーム揃って負けて16位は同じ。
ただ、13位の大宮までの差は1ゲーム。とにたかく、ひとつ勝つことできっかけをつかみたい。来週ガンバ相手にジャイアントキリング、勝ち点3クリアファイル。それしかありません。

前半に、突然しゃがみこんで交代した、パクチュソンの状態が気になっていたが、熱中症とのこと。急性でも、中枢神経をやられると死に至る病、あなどってはいけない。


シュート数:18-13、CK:2-3、FK:19-13  得点:(横浜FM)松田  警告:一柳、渡辺広大 (相手)松田  主審:家本政明