39節対甲府1-1、梁、魂の同点ヘッド、林、鬼セーブ

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2008年 10月 4日(土)18:30 ベガルタ仙台1-1ヴァンフォーレ甲府 小瀬



平瀬 ナジソン
(中原)(永井)
梁    関口
  
斉藤  千葉
   
田村 岡山 木谷 菅井
(富田)

サブは、萩原、富田、永井、佐藤、中原。甲府は、大西の代わりに久野がマラニョン、サーレスと共に3トップに入っている他、林健太郎、藤田が先発。12000人を超えるスタンド。ベガサポのワンブロックを埋めている。

今、ほとんどの人が感じているいるように、梁の表情が、日に日に引き締まって、戦う男の顔になっている。試合前から、やってやる、という声が聞こえそうだ。

痛みに耐えて、後半はすべてのコーナーも蹴った。今日も劣勢を跳ね返す、貴重な同点ヘッド。おそらく頭での得点は初めて。今、ベガルタ史上、最高の10番の素晴らしいプレーを見れている。この選手を、ベガルタの選手として、J1で戦わせたい。


今季最後のナイター。試合は開始早々、岡山が裏を取られて危ない場面も、何とかコーナーに逃げる。斉藤クリア。甲府の寄せが早く、セカンドボールをことごとく拾われる。5分、甲府、久野のベガルタ左サイドからのクロスに、中央で、マラニョンに裏取られ、ダイレクトであわせられるが、シュートミスで助かる。いきなり決定的ピンチ。甲府はプレスを強めてボールを奪うと、ロングボールでサイドのマラニョンらを走らせる攻め。しかし、甲府のラストパスの精度もいまいち。10分ごろは、お互いに蹴り合い。シュートまで行けない。12分、サイドに流れた平瀬が、反転シュートのようなパスのようなキックも弱く、キーパー正面。

甲府の選手は、ベガルタの選手がトラップする瞬間をとらえてプレスしてくるので、ボールをなかなか運べない。14分、ようやくベガルタにチャンス。斉藤のスルーパスに、上がっていた田村がエリア内侵入フリーとなるが、トラップを入れた瞬間にブロックされ、チャンスを逃す。これが前半唯一の決定機。その後、19分にかけて、こぼれ球をベガルタがつなぎ、攻め込むもシュートは打てず。

17分、甲府がマラニョンを走らせロングボールで、ベガルタ守備を揺さぶる。20分、マラニョンが中央に切れ込んでの左足シュート、バーの上。21分、ベガルタのクリアが小さく、ベガルタエリア角で甲府がフリーキックを得る。このフリーキックに、中央でフリーとなっていた久野に、頭でどんぴしゃあわせられるが、林正面。危ない。今日も、なぜかラインの中央に穴が開く。

24分、田村が甲府の選手と交錯して外に出る。この間、甲府にコーナーを取られ10人で守る。こぼれをつないでカウンター、関口からナジソンにつなぎ、えぐって、逆にコーナーゲット。ここで内転筋痛の梁に代わり、今日は関口が蹴る。しかし、こぼれを千葉がパスミス、相手のカウンターとなってしまうが、なんとかしのぐ。

27分、いったんピッチに入った田村だが、自ら担架を要求。ピッチをたたいて悔しがる。膝をやった感じで、重症でなければいいのだが。田村に代わり富田が入り、そのまま左サイドバック。入るなりコーナーを取られるが、クリア。今日の富田、守備では、体を入れてしのぐ場面もがあり良かったが、パス出しは、遅れて囲まれてしまう場面も。32分、甲府がベガルタの右サイドからのクロス、石原に中央で合わされて、ヘッドは林も見送るが、バーに当たり、助かる。

35分、エリア近くでのクリアミスをつかれ、マラニョン、完全どフリー、いったん林が捨て身のブロックも、詰められて、入れられた!しかしオフサイド。またも救われる。今日はついているのか?40分、ベガルタ右サイドを、どんどん攻めあがる甲府。早いパス回しに、ベガルタはクリアが精一杯。42分、梁からエリア内のナジソンにパスが通るが、もう一歩。前半は完全に甲府ペースも、ベガルタがなんとかしのいで、スコアレスで終了。

後半。
飛ばした甲府にやや疲れ。開始早々、関口が侵入してコーナーゲット。キッカーは梁。ニアに飛び込んだ千葉のヘッドに、平瀬が頭で詰めて、先制か!惜しくもオフサイド。

直後、今度は甲府がベガルタエリア右でのフリーキック。しかし、これは流れる。そして、甲府の攻勢が続き、7分、たたみかける攻撃に、ベガルタエリア内で、クリアしきれないでいると、木谷がファール?で、PK献上。。このPKをサーレスに決められて先制許す。先制ゴールのはずが幻となり、逆にPKで先制を許し、押されている展開だけに、嫌なムードが漂う。

しかし、2分後、関口が縦に突破、ノー・トラップで右サイドから、今季最高のクロスを上げると、ナジソンに引き付けられたDFの背後から、中央フリーで上がってきた梁が、高い打点のヘッドで、ゴールを突き刺す。4試合連続ゴール。今季13点目。今日の梁は、確かに相手の早いプレスと内転筋の痛みがあってか、いつもの動きはできなかった。しかし、ここ一番の集中力。凄まじい気迫。ゴールへの嗅覚。泣けてくる。

12分、ベガルタがライン際のフリーキックのチャンスもシュート打てず。14分、逆に甲府に右からいいクロスを入れられるが、ここは林がキャッチ。次第に中盤が空いてきて、攻守の入替えが激しくなる。ベガルタの選手にも疲れが見える。16分、足を痛めたか平瀬がアウト。中原が入る。ややベガルタに押し込まれたいた甲府が、セカンドボールを拾い始め、ベガルタのパスがつながらなくなる。18分、コーナーからシュートされるが、林の正面。ベガルタもスローインから、梁がクロスを入れ、こぼれをナジソンが狙うが、シュートはキーパー。

25分、ベガルタが相手ゴール右35mのフリーキック、決まらず。28分にも、エリア左横でのフリーキックのチャンス。こぼれ球を梁が角度ないところから狙うがきまらず。その後、ナジソンが抜け出したところで、オフサイド。ボールをはたいてしまい、ナジソンにイエロー。無駄。32分には、林のゴールキックを関口にうまくつないで、関口が一人かわし、キーパーと1対1。しかしシュートはバーの上。決定的。関口が決める時は、思い切りシュートした時なので、しょうがないが、ここはインサイドでコースを狙う手もあった。ついで、ベガルタがボールを回し、サイドに流れた中原が自分では行かず、富田に出して、富田のシュートはバーの上。

35分、ナジソンに代わり永井が入る。37分、甲府に回されて、シュート打たれるが林がセーブ。ベガルタも反撃、中央で折り返して、梁がシュートもバーの上。さすがにばててきている。40分、審判がこのあたりからファールをどんどん流し始める。一瞬足がとまった隙を甲府に繋がれ、クロス、コーナーを与える。なんとかしのぐが、さらに拾われて、ファーサイドへのロングボール、ベガルタ守備陣全員の頭上を超えてファーサイド、フリーの選手にパスが通り、至近距離からヘッドでたたきつけられた!林は逆を取られる絶体絶命。が、素早く反応、辛うじてセーブ。ベガルタのピンチを救った。このコーナーからベガルタがカウンター、関口が上がってクロス、中原に合わせようとするが、頭上を通過。ロスタイムは3分。甲府も勝ち点3を取りに前がかりとなるが、パスの精度悪く、チャンスを逃す。そのままドロー。


前半は、甲府の早いプレスになす術なかった。後半はチャンスを作ったが、甲府の厳しいプレスと、ベガルタの疲れもあって連動はあまり多くだせなかった。シュートはわずかに6本。相手の決定力不足に助けられた面もある。
それでも、梁と林らの気迫で、完敗の内容の試合で勝ち点1は拾った。
広島に敗れた湘南と勝ち点59で並んだが、残り試合、対広島戦も含め、ひとつも落とせないことに変わりはないl。勝ち点は取れたが、負傷退場の田村と平瀬の様子が気になる。

それにしても、動けず、キープできず、プレスもできない、永井選手は、明らかにコンディション不良。ボールに寄らないからミスがないように見える。気持ちで動きをカバーできない状態。もう3試合目だ。田中選手を切ったように、今は使ってはいけない。調子を整えて最終盤で経験を生かしてもらうことはあるだろう。今、出られない選手全員が、このレベル以下だというのなら仕方ないが。監督も、ベテランに頼らない、勇気を持ってほしい。

2位奪取には失敗したが、まだチャンスは残っている。次週は天皇杯があるが、怪我人はケアして、残りの6試合で誰が戦えるか、選抜の場にしてほしい。戦う気迫、それが動きに現れる選手には、チャンスを与えて欲しい。

シュート数:6-12、CK:3-8、FK:25-16 得点:梁勇基  (甲府)サーレスPK  警告:ナジソン (相手)久野、山本英臣  主審:牧野明久