2007年 12月 1日(土)12:00 ベガルタ仙台2-0徳島ヴォルティス ユアスタ仙台
中島 萬代
(田村)
ロペス 梁
ジョニウソン 永井
(富田)
磯崎 岡山 木谷 菅井
(田ノ上)
林
しかし、これでよくやったと満足してしまうのか、悔しさ一杯でもっと鍛えようと思うのかで、来年のポジションが決まる。今日は最終節であると同時に、来季に向けての第一歩ということを、感じてるひとたちがどれだけいるか。
この時期にしては、日差しがあって、暖かい日の試合。16,716人。前半はぽかぽか陽気のせいか、両チームとも、精彩を欠いたプレーが多く、今季の集大成のゲームとは、とてもいえない内容。徳島はかなり重症だ。ベガルタに押され気味なので、ロングボールを放り込むのだが、これがほとんど精度を欠くキック。おかげで、ベガルタも動き出しが遅くてパスがつながらず、相手と合わせたような展開でも、危なげはない。5分ようやく、徳島がグランダーのミドルシュート、林。これで両チームとも目が少し覚めてきた。
6分、梁からロペスへのスルーパス、しかしロペスがトラップミス。8分、相手のミスをついてのカウンターで、中島一人で持ち込むも、DFに阻まれシュート打てず。これがコーナーとなり、磯崎のヘッド、枠外。10分、永井、ロペス、萬代とつなぎ、上がった磯崎のシュートチャンスも、もう一歩。ベガルタが攻勢だったが、12分、徳島がゴール前でまわしてのロングシュート。15分には、カウンターから梁から中島へのスルーパスも、キーパーに阻まれコーナー。20分、ロペスのサイドチェンジから、ファーサイドの梁につながるが、打ち切れず。全体にシュートに行くまでが遅い。22分、徳島に回され、こぼれ球をシュートされるが、枠外。
24分、セットプレーで残っていた岡山が倒されゴール横でフリーキックのチャンス。決まらず。27分、中島のパスに反応した萬代がフリーも、キーパーをかわしきれず。コーナー。ロペスのヘッドがこぼれるが、木谷押し込めず。27分、今度は徳島ゴール正面やや左25mのフリーキックのチャンス。ロペスのキックは巻いて落ちるが、惜しくもバー。30分、ルーズボールを拾ったジョニウソンがサイドからのクロス、萬代詰めるがキーパー。35分、徳島に攻め込まれ、岡山がバックヘッドで林、これが高く、あわや。その後、ベガルタがコーナーのチャンス。上がっていた岡山と菅井がつないでチャンス作るがシュートまでいけず。38分、左サイドを上がって、粘ってボールを奪った磯崎が、ラインぎりぎりからのクロス、DFひとりがいたがロペスが合わせるも、バーの上。決めきれず。前半の終盤は、チャンスはできるのだが、ミスも多く決めきれず、スコアレスで前半終了。
しかし、後半開始早々に連続コーナー。ロペスが低いボールに、ダイビングヘッドをゴール隅に決めて先制。すると、気落ちしたか、徳島の動きが遅くなり、逆にベガルタはボールを簡単に散らすようになって、ようやく連動が見られるようになると、サイドのスペースをついて、次々と、どフリーのチャンスを作る。8分には、梁のクロスにゴール前まで上がったジョニウソンのダイレクトシュートまで飛び出す。キーパー正面。13分、ロペスのクロスに中島がゴール中央フリーでのヘッド、しかしキーパー正面。15分サイドを上がった中島がそのままシュート、枠外。18分、ロペスのスルーパスに裏を狙う菅井、もう一歩。19分には、ファーサイドでフリーとなった萬代が、至近距離でキーパーかわせず、はずす。と、決定機を作りながら相手キーパーの好守もあり、はずしまくり。4、5点は損したような展開。
しかし、22分、ロペスが左サイドからのきなサイドチェンジ、上がっていた菅井がダイレクトでヘッドで折り返すと、中央で萬代がDFひとりを背負ながら、ダイレクトのジャンピングボレーで、ゴールを決め2点目。これで、ロペスと萬代、ポイントゲッター揃い踏み。
これで勝負を決定づけると、気落ちした徳島を翻弄するパス回しを展開。相手のプレスが弱くなれば、今年のサッカーは威力を発揮する。30分には、岡山がひとりでドリブルで持ちあがる。しかし、球離れが悪く、ボールを失いそうになる。祭りはまだ早い。31分、中島が田ノ上に交代。中島無念。ロペスが前目FW気味。直後、梁のスルーパス に裏に抜けたロペスがシュートも、キーパに詰められる。逆にロペスが裏の梁に出す、縦のコンビネーションが面白かったが、いかんせん点にならない。徳島も開き直って、カウンターからの速攻を見せ始めるが、こちらは、クロスの精度がいまいちで、岡山らの網にかかる。
38分、永井に代わり富田入る。40分には磯崎に代わり、田村が入り、ボランチへ。田ノ上がサイドに回っての、3ボランチ気味。43分、徳島に回され、クロスをヘッドで合わせられるが、林の正面。2本ほどシュートまで行かれたが、体を寄せていて、ヒットはさせなかった。終了間際には、ロペスから田村、最後はフリーで菅井が左足であわせるが、枠外。 後半は、徳島のプレーに覇気がなく、勝負としては、危なげなく勝った。
シュート数:19-7、CK:8-0、FK:10-10 得点:ロペス、萬代宏樹 警告: (相手)片岡 主審:片山義継
試合後、ベガルタ選手と握手を交わす徳島の熊林選手を応援歌とともに送った。インタビューによると、引退をも考えているようだが、まだ、できる。気持ちがあるなら、どこかでサッカーを続けてもらいたい。 その後、セレモニー。社長、監督、選手会長磯崎の挨拶のあと、全選手が場内一周。千葉直樹の「現役続行宣言」ともとれる挨拶も出たり、最後は、選手たちが、チーム去る選手たちを次々に胴上げして、暖かいムードで今季を終えた。
プレスの弱い相手には、相手に合わせてしまい、前半が緩くなる傾向がある。が、後半パスサッカーが機能し、ロペスのサイドチェンジ、梁の切れ込みなどもうまくまわって来ると、チャンスができる。上位相手では、先に主導権を握られまいとするがあまり、前半の守備で体力を使い果たし、後半の反撃で動くことが少なくなって、ロペスや梁が囲まれて、攻め手を失う。
積極的に、ダイレクトや早いタイミングでシュートできるときは、得点を重ねられるが、シュートチャンス自体が少なくなって、慎重になり過ぎ、切り替えしやトラップが余分に増えると、決まりにくくなる。今日の試合は、今季の成果と課題が凝縮されたような試合だった。
来季はどのようなメンバー構成になるか分からないが、1対1での勝負に勝つ。連動するときのスピードある動き。クロスの精度アップ。ミドルを含む思い切ったシュートなど個人の力のアップの上に、戦術を深めていってほしい。