42節対横浜1-3、覇気なし。3ヘッドに沈む。

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2006年9月27日(水) 19:00 ベガルタ仙台1-3横浜FC  国立



中島

大柴 ロペス 梁
(関口)   (菅井)
熊林  千葉
(富田)   
磯崎 池田 木谷 中田

小針

サブは高桑、渡辺、菅井、富田、関口。横浜FCは小村、三浦が先発。

雨上がりの国立。画面上からは、ベガサポの懸命の声援が聞こえてくる。
試合は、今日こそは、勝ち点3を取るために、立ち上がりからプレスで追い込んでボールを奪いにいくかと思われたが、体が動かないのか、相手カウンターが怖いのか、ボールに寄せられない展開が続く。そして精度のない縦ポン、ロングボールがむなしく相手DFに弾き返され、こぼれも出足よく拾われてしまう。ドリブルで突っ込む動きがないので、遠目から大柴や梁がロングシュートを打つがバーの上。ベガルタが単発の攻撃に終始していると、横浜FCは、マイボールになると、すかさず他の選手が走りこんできて、サイドから揺さぶってくる。

20分、ベガルタ左サイドを突かれ、二人がかりのDFながら、プレスが甘いところを、アーリークロスを放り込まれる。城が木谷の背後を取り、頭で押し込まれ、先制許す。勝たなければならない試合で、早い時間のビハインド。しかし、相変わらず動き出しの悪いベガルタはピッチが重いのにもかかわらず、弱いパスで次々とボールを失い、押し込まれる。25分にも、ボールを回され、コーナーを与える。ゴール中央でフリーを作ってしまい、滝澤にどフリーで頭でたたきつけられる。2点目を失う。ボールウォッチャーの守備。前半で2失点。余裕の横浜FCに、ボール回され、後追いで疲労、ベガルタの動きはますます冴えなくなる。

35分過ぎ、ようやく大柴がミドルシュート、しかし大きくバーの上。38分、横浜FCにベガルタゴール中央25メートルでフリーキックを与えてしまう。山口のキックは小針の前でバウンドし、あわやも、なんとかクリア。前半終了間際、中田から梁と回してシュートするも枠外。決定機が作れないまま前半終了。

後半。ようやくプレスをかけはじめたベガルタ。相手陣内でボールを回すものの、守りを固めた横浜FCエリア内には、なかなか入れない。サイド攻撃から大柴のシュート、枠外。熊林のクロスからロペスのヘッドもキーパー正面。シュートの数はあるのだが、遠目が多い。15分、中田のパスから梁が中央に切れ込んでのグラウンダーのシュート、枠内もキーパー。水でスリップしてくれない。20分、熊林に代え、富田入る。富田がフリーでボールをもっても、回りは突っ立っているだけ。全体が早めにボールを動かせず、横パス、バックパスに終始する。ボールは持たされるが、がっちりとゴール前を固められ、出しどころなし。

30分、大柴、梁に代え、関口、菅井がそのまま前目のMFに入る。サイドからつないでの攻撃が出始めるが、シュートコースを封じられる。クロスの精度を欠き、無理にロペスに集めては、かこまれてボールをカットされる。35分、ようやく菅井がボールキープから中央にきれこんでのシュート、バーの上。しかし、38分、ベガルタ陣内の右フリーキックから、またも中央に走りこんでのヘッドを大学生にたたきつけられ、3点目。とどめをさされた。ベガルタのセットプレーでも、ロペスをおとりにして、ファーサイドやニアに飛びこんだり、中央から助走をつけて飛び込んでいく工夫が欲しい。

残り時間わずかとなって、ようやく吹っ切れたのか、前へ前と押し込んでボールをつなぎ、40分に中田から菅井が裏に走りこみ中央へ折り返し、中島がなだれこんでインサイドで押しこみ、1点返す。しかし遅すぎた。ロスタイムは4分もありながら、相手は、3点目で余裕をもたれてしまい、いいようにボールを回される。前半から横浜FCのスペースをとったボール回しに、追い疲れたベガルタには、激しくボールを取りに行く力はもう無く、完敗。


昇格争いに生き残れるか、天王山の試合にしては、ベガルタ選手に靄がかかったような試合。勝ちたい気持ちが動きとなって表現されず、ただ、びくびくとプレーするだけ。悲し過ぎる。采配にも勝ちに行く姿勢が感じられなかった。いったい何を恐れているのか。ボールに行かない、動き出さない、ロペスをおとりに使わない。白井のように、泥臭く粘り強く、自分のプレーで味方を鼓舞できるプレーヤーがいない。怪我を恐れているのか。ロペス、大柴も不調。攻守とも1対1での勝負に負けないでほしい。結局パサーばかりで、味方のボール奪ってでも自分でシュートする、いわゆるストライカーはボルジェスしかいない、ということなのか。

このままではいけない。わずかな昇格の望みにかけるというよりも、サッカー選手としての誇りにかけて、気持ちの入ったプレーで3日後の草津戦に勝利を目ざすべし。そうでなければ、レギュラー陣を総とっかえで、出場の機会さえ与えらぬ選手たちに、チャンスを与えてもいいくらいだ。こういうプレーしかできないなら、戦う気持ちが強い選手の方を使うべき。最後まで、戦う。それがプロ。もし何事か幸運が起きるとしたら、戦う勇士のもとにのみ起こるはずだ。


シュート数:15-11、CK:3-3、FK:23-23  得点:中島裕希 (横浜FC)城、滝澤、難波  警告:(相手)富永 主審:田辺宏司