2002 ヤマザキナビスコカップ

最終勝ち点:磐田12、柏7、仙台6、札幌4
惜しくも予選通過ならず

節 期日 キックオフ 対戦相手 会 場
1 04/27(土)14:00 ジュビロ磐田 1-5 鴨池

藤吉 財前
(光岡)  
岩本  山田
   (村上)
シルビーニョ 森保
     (千葉)

村田 小村 リカルド 森
        
小針
[留守番モード]

モチベーションの差、完敗。村上、初得点

 サブGK高橋、DF片野坂、MF村上、MF千葉、FW光岡。FC東京戦終盤と同じだが、マルコス・山下がいないので、藤吉のワントップと思ったら財前FW登録での先発らしい。GKは小針が先発でノリオがサブに回る。磐田は川口、中山のツートップで名波、藤田も先発。MLによると応援は小人数ながら地元の子供が加わってくれている模様。観客10,487人。

 前半3分、7分とたてづづけにジヴコビィッチからみで2失点。厳しい立ちあがり。切れずに踏んばってほしい。26分川口から藤田で3失点目。2列目からの攻撃に翻弄されているのか?27分、森に警告。FWまでボールがつながらないらしい。早いつぶしに会っているのだろう。
 慌ててもしょうがない。順位戦だ。得失も重要。1点ずつ返せ。そのまま前半終了。こういう展開でどう立て直すか。きついだろうが、諦めないサッカーを!後半、山田に代え村上。

 後半。50分、いきなり岩本のコーナーキックから村上の意地のヘッドでJ1初得点の反撃。しかし、すぐに藤田、中山に追加点を許す。名波のクロスににやられている。55分、藤吉から光岡。60分森保から千葉。80分、磐田は藤田と川口を代えてきた。なんとかもう1点詰めたい。・・・そのまま終了。

 立ちあがり10分の2失点、30分で3失点と守備を初めて崩された試合と言えるだろう。DF陣は振り回されて足が動いていないような映像を見た。上位チームとの対戦では、中盤で守りに動ける選手が是非とも必要。こういう状況下でも得点した村上を使ってみたい。次節、ホームので柏戦、マルコスの復帰を待って、勝ちに行く。


シュート数6-17、FK18-22、CK5-1 主審:上川 徹 警告:森、(磐田)西
2 04/30(火)19:00 柏レイソル 1-1 仙台

光岡 財前
(藤吉)  
岩本  村上
   (森保)
千葉 シルビーニョ
      
片野坂 小村 リカルド 森
        
高橋
1-1引分け、消化不良。

 霧雨の仙台スタジアム。入場者12,109人。確かにピッチはスリッピーだが。。。
山下、マルコス抜きで厳しい状態には変わりないが、柏明神に韓国代表2人組がいない。村上、片野坂、千葉、光岡と控え組みが一気に先発。サブは小針、渡邉、山田、森保、藤吉。

前半は互いにコンパクトな布陣で、互いに裏を狙うがオフサイドにかかり形作れず。中盤でキープできても相手を崩す動きがない。仕方なく互いにロングシュートを時折放つが、枠に行かない。ベガルタは村上とシルビーニョでワンツーなど繰り出すが、最終ラインで止められる。

 後半開始3分、柏ががぜんサイドに振り出す。押し込まれ一瞬、集中がきれたところを左サイドから素早くクロスを放り込まれ、森の裏に走りこんだ大野にヘッドで押し込まれ失点。これで意気消沈、足が重くなる。柏が勢いづいて、中盤からの早い押し上げとサイド攻撃をしかけられ、防戦一方。

 しかし、68分岩本のドリブルに足をかけた相手の反則が2枚目で退場、10人となり、そのシルビーニョのフリーキックが鋭くカーブして、相手のクリアミスを誘い御運ゴールで同点。場内ようやく盛り上がる。しかし、その後は、時折岩本やシルビーニョが切れ込むが、シュートまで行かない。中盤でもっと簡単にプレーして欲しいところなのだが、手数をかけすぎている。78分光岡に代わって藤吉。82分、村上に代わって森保。セットプレーも相手DF高さもあって、ものにできずドロー。

 岩本がだるそうなJ2レベルのプレー。期待の村上は前半はよく動いていたが、後半息切れでボールを奪われる機会が多くなる。片野坂はトラップ、パスに精彩なく、いつもより悪い。というより岩本との呼吸が合わない(どっちもどっち)。光岡も動きにキレがない。財前の動きは、まあまあなのだが、キックが緩い。千葉はまずまず。藤吉はよく動いていたが持ち過ぎてチャンスメークできず。控え組がスピードに対応しきれず、レギュラーとの差が浮き彫りになった試合。

 30分間の相手10人に、もったいないと言うべきか、この状態でドローなら御の字というべきか。シュートの少ない、FWが活躍しない試合。代表の試合じゃないんだから(^^;
いずれにせよ消化不良の試合だった。疲れもピークなのだろうが、中2日で札幌戦。もう少し覇気を見せて欲しい。

シュート数6-8、CK7-6、FK26-24 主審:岡田正義 警告:(ベガルタ)森、村上、財前(柏)薩川、渡邉2=退場、荻村
3 05/03(金・祝)13:00 コンサドーレ札幌 1-0 仙台

光岡  財前
(藤吉)   
岩本 シルビーニョ
   
 森保 村上(千葉)

片野坂小村リカルド飯尾

 小針
藤吉の久々の得点で1-0。守り勝つ。

 気温20度。五月晴れに薫風の仙台スタジアム。16000人。昨日までのもやもやを振り払う勝利が欲しい。そう思っていると、試合前の月間MVPの表彰に山下本人がベガルタのユニフォームを着て登場、場内を驚かせた。とんぼ帰りしたんだね。賞金で肉でも食って、精つけろや。焦ることは何もないさ。

 森が警告累積で出場停止(ナビスコは2枚)で右サイドは飯尾が初先発。財前FW登録で連続先発。村上も。サブはGK高橋、DF渡邉、MF千葉、MF山田、FW藤吉。チャンスを掴め!札幌は純和風。

 さて、試合の立ちあがりは、札幌がサイドからの攻めでベガルタのゴールを襲う。開始早々のフリーの場面をGK小針が止めて、守りのリズムを掴む。小針は磐田戦の影響も吹き飛ぶ動きで、終始安定したプレーを見せた。札幌もセカンドボールを支配して、さかんに裏を狙ってくるが、爆発的なスピードはない。ベガルタ守備陣も次第に慣れてくる。飯尾、片野坂の動きもいい。小倉は小針がいじめる。そして相変わらず運動量豊富な森保。危険な場面では必ず出てくる。

 20分過ぎると互いにペースダウン、中盤付近での「まったり」としたプレーが続く。35分、シルビーニョが相手DF裏を取ってフリー、惜しくも相手キーパーに阻まれる。先発のワントップ光岡や財前が、ターゲットになる動きが取れるほど調子を上げていないので、シルビが飛び込んでチャンスを作る場面が何回かあった。

 後半になると散発的に札幌がサイド攻撃をかけてくるのだが、際どく小針や片野坂が防ぐ。相手には畳み掛けるスピードがないのが幸いした。逆に、60分過ぎると、スペースのできた相手DF裏に岩本が、右からは飯尾、中央からはシルビーニョがドリブルでチャンスを作りコーナーやフリーキックを得るが、いかんせんターゲットが。。。
 68分、光岡に代わった藤吉が、早速、相手DFの隙をついてペナルティエリア内に侵入、落ち着いてチョップキックで決めて先制。「ど根性カエル」?の若干危ないパフォーマンス(大笑)も出てモヤモヤを晴らした。藤吉は2001年9月14日の横浜FC戦(次ぎの試合で足指亀裂骨折)以来8ヶ月ぶりの得点。

 その後は互いに疲れが出て散発的な攻撃、時間を使いたいベガルタには思う壷となり、そのまま逃げ切り1-0。ナビスコ杯の通算でも初勝利。待望の勝ち点3。

 試合内容としては「疲れ」の見える辛勝ものではあったが、藤吉が復活。片野坂も調子を取り戻し、前節少し休んだ森保が元気。飯尾もまずまずで、収穫があった。財前は、まだまだ本調子とはいえないが、監督が辛抱強く90分使い続けているのがうれしい。


シュート数11-9、CK7-3、FK22-23 主審:吉田寿光 警告:(ベガルタ)シルビーニョ、片野坂、千葉。(札幌)吉川、吉瀬、中尾
4 05/06(月・祝)13:00 コンサドーレ札幌 1-1 函館

藤吉    財前
(大友) (渡邉)
岩本 シルビーニョ
   
村上 森保

村田 小村 リカルド森
(千葉)      
    
 高橋
10人、森保の一発で引分けに

(テレビ観戦記)
気温17度に7mの風。快晴なれどピッチはなぜかスリッピー。
出場停止明けの森と、村田が両サイドに戻り、財前も連続先発で藤吉のワントップ。サブは小針、渡邉、千葉、山田、大友。

 前節のホームゲーム同様、何かまったりとした立ち上がり。互いに相手DFの裏をとろうとする展開。ベガルタがパス回しで財前が裏に出てチャンスを作れば、札幌は縦一発のロングボールで俊足の堀井を走らせる。15分くらいまでほぼ互角の展開で、互いになかなか決定機が作れない。
 20分、カウンターからシルビーニョが抜け出し、フリーのチャンスも、シュートは惜しくも外れる。25分、今度は札幌がフリーキックからゴール前どフリーでヘディングするがポストに当たりゴールならず。互いに決定的チャンスを逃す。

 28分、再三札幌がしかけていた、縦ポンのロングボールからの堀井が抜け出しがついに決まり、リカルドが抜かれ、小村がバックチャージで、一発退場を取られ、PK.。これを小倉に決められ先制許す。この分かり切ったパターンでやられたのは残念。

 嫌なムードになりかけた直後の32分、岩本のセンタリングから、ゴール正面にいた森保がDF3人をかわしながらの左足でのロングシュート。これがシュート回転でポストをまくようにゴール左下隅に決まり、同点。10人になってすぐの同点劇で、その後の展開に慌てずに済んだ。33分、スクランブル体制でやむなく財前を引っ込め、センターバックに渡邉を入れる。札幌も数的優位にもかかわらずさほど押してこない。逆に前半終了間際には、ゴール正面で岩本のFKのチャンス。しかしこれは惜しくも外れる。

 後半。札幌はさかんにサイドから攻撃をしかけようとするが、中盤でベガルタの方がボールを奪い、村上が左右にボールを散らすなどして、反撃する。シルビーニョから藤吉へのスルーパスでフリーになるなどなど60分頃まではむしろベガルタペース。札幌は、小倉を起点にパスを出し、裏へ走らせようとする。チャンスとみてルーキー3人を投入するが、連携はいまいち。
 70分、藤吉に代え大友投入。来週ブラジルへ短期留学する彼だが、どれだけ動けるか。札幌は右サイドに酒井を入れ、さかんにオーバーラップしてくる。これへの対応か、75分には村田に代え、千葉直樹を左サイドバックとして入れる。フィニッシュが決まらない札幌に対して、ベガルタは中盤から大友へのスルーパス、時折の岩本のクロスでチャンスを伺うが、流石に一人では囲まれて得点できず。シルビーニョも疲れてきてシュートが弱い。

 80分頃からは札幌が最後の攻勢。しかし、ベガルタはリカルド、渡邉が体を入れて完全にフリーにはしない。試合終了直前ロスタイム、ついに札幌がサイドからどフリーになるが、中央の詰めを防いで試合終了。小村の退場は、次の試合を考える痛いが、森保の一発のおかげで、10人引き分け勝ち点1は、やむを得ないところか。

シュート数:13-6、CK:4-2、FK:22-21 主審:砂川恵一 警告:(ベガルタ)小村=退場、森 (札幌)なし。
5  05/09(木)19:00 柏レイソル 0-0 柏の葉

藤吉 マルコス 
(財前)       
岩本  シルビーニョ
   
村上 森保
(千葉) 
村田 渡邉 リカルド
(片野坂)       
小針
[留守番モード]

決めて欠きまたも0-0ドロー

 小村出場停止なら相手も大野がいない。マルコス復帰!サブは高橋、片野坂、千葉、山田、財前。

 25分まで動きなしか...。27分、柏平山にイエロー。35分サンパイオにも警告。押してるか?...全然だめだそう。37分、村田に警告。両チーム無得点のまま前半終了。

 後半も立ちあがりメンバー交代なし。54分森に警告。なんか荒れ気味?ドローは負けと同じ。なんとかマルコス!71分藤吉から財前。72分、リカルドに警告。77分村田から片野坂。78分リカルド2枚目で退場。83分村上に代え千葉。また10人で..他力本願しかないのか!後半は少しボールがつながり出したそうなのだが。

 各種報道によると、前半は柏がボールを支配していたものの決定力なく、後半はベガルタが盛り返したものの、こちらも決め手を欠き、散発的なロングシュートが多かった、というところらしい。確かにシュート数は互いに少ない。尚、警告枚数が多いからとって荒れてたわけではなく、審判が厳しめだったとのこと。

 首の皮1枚とは言えばそうなのだが。次節リカルド、森抜きで、磐田に勝って、
「コンサドーレさん、柏に負けたくないでしょう?何とか引分け...、もとい、勝利することを祈念致しまして、はなはだ簡単ではございますが、ご挨拶に代えさせていただきます。」


シュート数7-11、CK2-9、FK18-33 主審:柏原丈二 警告:(ベガルタ)村田、森、リカルド2=退場(柏)平山、サンパイオ
6 05/12(日)13:00 ジュビロ磐田 0-1 仙台

藤吉 マルコス

岩本  財前
   (山田)
森保 シルビーニョ
      (村上)
片野坂 渡邉 小村 飯尾
(村田)      
高橋
0-1惜敗。守備健闘、マルコスもう一つ

 5月とは思えない肌寒さの朝から、試合開始近くになって、ようやく陽が差し始め、予報通りに暑くなるかと思われた仙台スタジアム。しかし、次第に曇り空に冷たい風が吹き始め、後半には照明が入るほどの薄暗さ。それでも入場者19118人の超満員。

 サブは小針、村田、村上、千葉、山田。FWの控えなく、先発メンバーで点を取り、小差で逃げ切ろうという意図なのか。
磐田は報道の通り名波がベンチにも入らず。

 試合は、飯尾、片野坂の先発両サイドバックをはじめ、全員が早目のプレスをかける積極的な守りでリズムをつかみ、藤田、中山らも森保、小村、渡邉がしつこく止める。
 攻撃ではサイドチェンジを多用し、フリーになった財前にボール集めてしばしばチャンスメークするが、マルコスのキレはもうひとつで、磐田DFのスピードを振り切れず、ゴール前で素早い動きができない。10分、岩本のコーナーキックからのこぼれ球がボールライン上まで達するがクリアされ、30分にはゴール正面でのフリーキックなど、幾つか得点のチャンスを得るが、もう一歩のところで決まらず。磐田は時折カウンターからの早い攻撃をしかけてくる。緊張感のある展開。ハーフタイム、札幌が柏を1-0でリードの報に場内湧き上がるが。。。

 後半、やや疲れの見えたベガルタのサイドをスピードで攻めてくる磐田。左右からの早い球回しで、次々にベガルタゴール前に侵入、シュートを放つ。一方、前半で体力を消耗したのか、徐々に動きの重くなるベガルタは防戦一方に。それでも、ゴール前ではなんとかしのいで流れからの得点はぎりぎり防ぐ。
 58分マルコスのポストプレーから藤吉フリーのチャンスは惜しくもはずれる。60分、財前から山田(ケガ?)。66分、飯尾に代え村田を入れ、片野坂が右サイドに回る。75分、シルビーニョに代え村上。次々に選手を投入するが、攻撃の核2枚を欠いては、局面を打開するような攻撃的な動きは出てこない。焦りが出てくる。

 ついに、80分にセットプレーから河村に押し込まれリードを許し、力尽きた。札幌が柏に勝ったが、予選通過前提の勝利をもぎとれず、予選敗退。

 パス・スピード、飛び出しのタイミングなど個々の力では差があるものの、組織でカバーし、中山や藤田を押さえ込んだDFなど、前半は内容的には五分に渡りあっていただけに残念。
 互いにフルメンバーになったW杯以後どうなるか。どんなに素晴らしい選手であってもモチベーションが低下すると「並」の動きしかできない。どちらがそれを維持して戦えるか、夏以降の勝負。

 ナビスコ杯はメンバーが揃わない中、いきなり磐田に大敗して流れにのれなくなった。攻撃陣とDF陣の出来がかみ合わない試合もあった。しかし、財前がかなり復調し、藤吉も復活。飯尾、片野坂、渡邉などDF陣の控え組みの活躍などの収穫もあった。カップ戦で上位を狙えなくなるのは残念だが、リーグ戦終盤の状況や選手層を考えると、秋口じっくり戦えるというのは不幸中の幸いかもしれない。

シュート数:8-16、CK3-11、FK21-31 主審:大田潔 警告:(ベガルタ)マルコス、小村、シルビーニョ(磐田)シヴコヴィッチ
2002ナビスコ杯はJ1全16チームが参加するホーム&アウエイで戦うカップ戦です。 予選が4チームによるリーグ戦となりました。ベガルタはAグループ、磐田、札幌、柏と対戦。
  • 予選リーグ
    4月27日(土)~5月12日(日)
    4チームずつ4グループに分け、各グループでホーム&アウェイ方式の総当たりリーグ戦を行う。
    90分間(前後半各45分)の試合を行い、勝敗が決しない場合は引き分けとする。つまり延長なし。
    <勝 点> 90分での勝利:3点、引き分け:1点、敗戦:0点

  • 決勝トーナメント
    準々決勝:9月4日(水)/準決勝:10月2日(水)/決勝:11月4日(月振替休)14時国立
    各グループ上位2チームにより、ノックアウト方式のトーナメント戦を行う。
    90分間(前後半各45分)の試合を行い、勝敗が決しない場合はVゴール方式の延長戦(前後半各15分)を行う。それでも勝敗が決しない場合はPK方式によって決定する。