皇后杯5回戦:マイナビ仙台L2-1愛媛FCL、廣澤先制、田畑PKで勝ち切る

第45回皇后杯5回戦 2023年12月17日(日)11:00 マイナビ仙台レディース 2-1 愛媛FCレディース カンセキスタジアムとちぎ


廣澤

遠藤 中島 田畑

西野 太田

高平 楓 國武 松永
   
松本

交代無しでチーム一丸、90分乗り切って、久々の勝利

サブは、齋藤、原、猪瀬、ジャニスタの4人のみ。

愛媛FCLは、GK小松、DF前田、村上、筬島、上村、MF桜井、平塚、榎谷、小島、FW、松本、今歳。田子、横山はベンチは7人。

リーグ戦4連敗のマイナビ仙台レディースは、皇后杯初戦(5回戦)で、なでしこリーグ1部(今季9位)の愛媛FCレディースと、栃木のカンセキスタジアムで対戦。

怪我で佐々木里緒が欠場のほか、怪我人多数の模様で、本来なら慣らし運転で出場させたい外国人勢は、ベンチにジャニスタが入っているだけ。オケケは登録間に合わず。

いろいろな選手を試したい皇后杯初戦で、ベンチ入りが4名という事態の中、スタメンの選手だけで90分を戦い、先制して追い付かれたものの、慌てずにPKで勝ち越し、ベスト8に駒を進めた。

人手不足と連携練度がもう一つの中、まずは、連敗ムードを断ち切り、ポジティブな形で練習に臨める勝利。


✅特に、リーグ戦から、点に絡めるようになった廣澤が、前半左、後半右サイドに流れて攻撃をつなぎ、先制点と、田畑のPKゲットをアシストと、好調を維持。

✅また、後半23分には、遠藤ゆめが得意の仕掛けから、ゴールライン際までえぐってのマイナスの折返し、これを左45度から廣澤がダイレクトでシュートと、点にはならなかったが、やりたかった形が出せた。

✅また、この試合では久々に出場のボランチの太田が、予測のプレーで攻守に活躍。西野はパス&ゴーで、ペナ内まで入り、廣澤の先制点の起点となった。


✅落ち着いたプレーができたのは、序盤は別として、次第に、球際勝負で違いを見せられたこと。

裏への抜け出しなどスピードはある愛媛だが、徐々に、球際勝負でマイナビ仙台Lのボールを奪われるようになり、思うようにシュートにつなげられくなった。

マイナビ仙台Lの方は、球際で勝てるという余裕で、リーグ戦のような焦りもなく、落ち着いた攻守ができていた。

後は、パスの精度をもっと上げたい。


前半
前半15分までは、愛媛が3-4-3で、ワイドな展開、前からは果敢にプレスしてくる攻撃に、気圧された感もあったが、相手のボランチ平塚を、廣澤がマークし、パス回しをワンパターン化させると、パスカットも可能になり、オフサイド・トラップも決まってきた。

10分、14分と相手3バックの脇を狙って、高平、松永が上ってのクロスに、中央の中島のヘッドが2本。

19分には、廣澤が左サイドをフリーで上がり、侵入、フリーの田畑にラストパス。ワントラップからのシュートはDFに阻まれたが、決定機を作る。

29分には、遠藤のキープから右へ展開。松永のクロスに、太田が飛び込んでのヘッド、ポスト!とまた決定機。


34分、愛媛の今蔵に右サイドで裏を取られ、フリーで侵入され、シュート打たれるが、高平が戻ってクリア。
前半で危なかったのは、この時位。

35分には、高平、太田とづなぎ、スルーパスに廣澤が突っ込むが、キーパー。

44分には、右コーナーから佐藤楓がヘッドも枠外。

前半だけでシュート8本を打ったが、決め切れなかった。愛媛のシュートは3本。


後半
愛媛はFW今蔵に代え、高2ながら、なでしこリーグ1部で6点取っている、田子を入れてくる。

それでも、序盤は、マイナビ仙台Lの流れ。左右からポケット狙いで、遠藤、田畑がが仕掛けて、攻める。

⚽7分、相手陣スローインからつないで、中央の西野が右の田畑に出して、ペナ内に走り込む。田畑のクロスに廣澤がヘッドもバー。跳ね返るところ、西野の横にいた廣澤が、右足で押し込んでゴール。

これも、ボランチが絡んでの得点と、これまでやりたくてもできなかった形。

その後も、マイナビ仙台Lはチャンスを作るのだが、決め切れない。

12分、愛媛はMF、小島、桜井に代え、阪本、大宮を入れる。

14分、松永のアーリークロスを、フリーの遠藤ゆめがヘッド、枠外。23分には、前述の遠藤から廣澤のシュート、これもブロックされる。

ただ、時間が経つにつれて、徐々に疲れも出て、パスがずれ始める。カウンターでも足を取られる。それでも、交代させられないチーム状況か。


一方、愛媛は田子にボールを集め、起点を作ってくる。

25分、愛媛は、DF上村に代え、MF久保田を入れる。

29分、左サイドをつながれ、愛媛の左コーナー。フリーでヘッド打たれるが、GK松本正面。

37分、ゴール前で田子にキープされ、最後はFW松本にフリーでシュート打たれるが、バーの上。

⚽39分、GK松本のゴールキックを跳ね返し、愛媛のFW松本がドリブルでキープからスルーパス、ペナ内で、DFの間を抜けた田子がシュート、決められ1-1。恐るべし17歳。


40分、同点とした愛媛はMF榎谷に代え、FW横山を入れる。

しかし、この試合のマイナビ仙台Lは、同点とされても、あわてなかった。

⚽3分後、右サイド松永のスルーパスを受けた廣澤がドリブル侵入、中島が中央に流れDFを引き付けると、田畑が廣澤のパスを受けて侵入、倒されPKゲット

これを田畑がしっかりと決めて2-1と勝ち越し。

ここらからマイナビ仙台Lは、時間を使い始める。コーナ付近にボールを運び、フィジカルのある廣澤や田畑がキープ。

遠藤のドリブルや西野の割り切ったクリアで、時計を進め、AT3分も乗り切り、リーグ開幕戦以来、一か月ぶりの勝利。

後半のシュートは、マイナビ仙台L8本、愛媛が5本。

次は、準々決勝、年明けの1月14日(日)13時から、サンフレッチェ広島レジーナと広島で対戦。JFATVで中継配信あり。


シュート数:17-8  CK:3-3  FK: 14-9  得点:廣澤真穂、田畑晴菜(PK) (愛媛FCL)田子夏海  警告:なし  主審:小野田伊佐子  入場:284人


◎さて、敵ながら、特筆したいのは、愛媛のユース(愛媛FCレディースMIKAN)在籍の高2ながら、去年なでしこリーグ1部でデビュー、今年は21試合6得点と、エースの働きをしている、FW田子夏海

がっつり同点弾を決められた。

高さはないが、どっしりした下半身で、スピードもあり、ドリブルの切り返しなどテクニックを持つ。

何より、経験を積んでいるので、年上の選手と絡んでも、まったく動じることなく、球際では負けん気の強さが、全面に出ていて頼もしい。

プロ向き。

卒業したら、牛タン食べにこないかw