2016なでしこリーグ 01節 3月26日（土）13:00 ベガルタ仙台レディース3-2AC長野パルセイロ・レディース ユアスタ仙台
小野 有町
（浜田）（井上）
中野 嘉数
（安本）
岸川 川村
高良 千葉 北原 坂井
ブリトニー
サブは、齋藤彩佳、市瀬、田原、安本、佐々木繭、浜田、井上。AC長野は、横山、齋藤あかね、泊の3トップ。
昨年チーム史上最高の2位となり、今季初優勝を目指すベガルタ仙台レディースは、ユアスタでのリーグ開幕戦を、今季昇格してきたAC長野と対戦。ベガルタ仙台レディースは、北原、岸川の新戦力をスタメン起用。ベンチにはルーキー市瀬も入った。
しかしながら試合は、動きの固いベガルタが、試合開始から、AC長野の激しいプレスに全くボールが収まらず、パスカットされては再三ピンチを招く。 攻撃でもロングボール一辺倒の前半は、チャンスがほとんど作れず、逆に17分、ゴール中央で崩され先制を許す。
前半AT1分、有町のヘッドで同点に追いつくが、直後、横山にフリーで決められ1-2と再びリードされる。 後半、井上を入れると、前線からチェーシング、裏への飛び出しと、得意のスピードで相手のDFをかく乱し、ようやくベガルタにもリズムが出て来る。
11分、その井上のシュートがDFに当たって、相手のオウンゴールとなり2-2同点。さらに、直後小野が狙いすましたループを決め、3-2と一挙に逆転。
しかし、30分横山に抜け出されPKを与える。が、コースを読んだブリトニーが、しっかり止め、リードを死守。ブリちゃんは、他にも1対1で、横山のループを、ワンハドクリアしており、勝ち点3に貢献した。
10度前後の気温ながら、冷たい北よりの風が吹くユアスタ。日陰のメイン側は結構冷える。関東まで桜前線はやって来ているが、仙台はもう少し先。AC長野サポも50人くらいいただろうか。初の１部参戦で意気軒高。
試合前に、先日逝去されたベガルタ仙台レディース後援会長松良さんに黙祷。後援会はこの試合でも、エコバックを配布。
前半。
開始20秒いきなり攻め込まれるが、AC長野のクロスはブリトニー。2分、動き出しのいいAC長野に押され気味、ベガルタは蹴り返すのみで、セカンドは拾われる。3分、ようやく相手陣まで持ち込んだベガルタ。スローインから強引に有町がシュート、キーパー。ここまで動けているのは、有町くらい。ベガルタは緊張しているのか、動き出しが遅い。球際で敗れ、簡単にボールを失う。
5分、川村が攻撃参加でひとり上がっていくが、ボールはキーパー。6分、AC長野の横山の飛び出しは、もう一歩。セカンドボール拾われる。7分、AC長野のコーナー。横山が蹴る。これはしのぎ、その後のゴール前の混戦は川村がブロック、しかし、そこからカウンターには、つなげない。9分、ようやくベガルタが相手ゴール中央25ｍで、フリーキックのチャンス。中野が直接狙うが、シュートはネット天井。
10分、中野から有町とつなぎ、左足シュート、枠外。11分、北原の裏にロングボールを入れられるが、嘉数が戻ってクリア。12分、AC長野がカウンターからのクロス、これはGK。ベガルタ、前線で小野、有町が張っているが、全体に間延びで、孤立。ボールを受けてDF背負ってのプレーも、背後から足を伸ばして、ボールを奪いに来るDFのために、キープできない。
13分、ブリトニーからのゴールキックを小野が受けて、反転シュート狙うが、打てず。16分、中野からパスをつないでいくが、タメを作れず、クリアされる。15分、坂井の攻撃参加、上がってのクロス、キーパー。ようやくベガルタも温まってきたか。しかし、16分、ベガルタゴール中央で、横山の落とし、フリーで抜け出した齊藤あかねに、シュートを決められ、先制許す。ゴール前のワンタッチプレーについて行けなかった。
立ち上がりから、相手のプレスに、思うようにプレーできていなかったベガルタは、失点で、選手同士がかぶるなど、やや慌てる。17分、AC長野のコーナー。これはしのぐ、こぼれをつながれて、シュートされる。これはブリトニー。19分、パスカットされ、そのまま持ち込まれてフリーのシュートを許すが、バーの上。危なかった。ラインを簡単に破られている。
20分、ベガルタの反撃。中央やや右25ｍのフリーキックを得る。中野の浮き球に、飛び出した川村のシュート、枠内もオフサイド。
22分、坂井が上がって、グラウンダーのセンタリング、蹴り出されスローイン。その後シュートまで至らず。23分、ベガルタ中央で裏を取った横山がどフリー、ブリトニーと1対1、ループシュートを狙うが、ブリトニーがワンハンドで鋭く反応、掻き出す。ファインセーブ！
29分、ベガルタがボール回すが、テンポがいまいち。北原がシュート性のクロス、だれか触ればというところだったが、そのまま枠外。その後は中盤でのボールのせめぎあい。ベガルタは、攻撃が中央と左サイドに偏り、ラストパスを出す前につぶされる場面が多い。有町ひとり動き回ってプレス、ボールをためるが、出しどころがない。ようやく34分、嘉数のパスを受けて、坂井が上がって行きクロス、攻撃参加の岸川がヘッド、キーパー。
36分、AC長野のエリア右角奥、35ｍのフリーキックを得る。これはクリアされる。38分、川村からパスを受けた高良が、上がってクロス。コーナーを得る。シュートに至らず。40分、右奥35ｍのフリーキックを得る。飛び出した岸川がうまく合わせてゴール！かと思ったがオフサイド。42分、坂井のクロスに川村のヘッド、枠外。43分、ロングボールに走り込んだ坂井がシュート、角度無く、枠外。ようやく攻撃のリズムが出てきた。
そしてアディショナル・タイム。小野がパスを受けて左サイドに流れながら持ち込み、左足のシュート、いったん弾かれるが、ゴール前に飛び込んだ有町が、ダイビングヘッドで押し込みゴール、1-1同点。気迫でねじ込んだようなゴールだった。有町はこのプレーで交錯し、倒れ、ピッチ外。
しかし、キックオフ直後に、またゴール中央で、横山に寄せ切れず、裏を取られ1対1、フリーで難なく決められ、1-2、あっとういう間に取り返されてしまった。前半は1点リードされて終了。
後半。
前半終了間際の交錯プレーの影響もあるのか、有町に代え、アルカベカップで活躍した井上が入る。開始直後、AC長野にカウンターからシュート打たれるが、キーパー。2分、井上が球際強くボールを持ち込み、クロス。3分、川村が裏に走り出て、コーナーを得る。これは決まらず。ベガルタ、井上が、スピードと球際の強さでボールを持ち始めるが、なかなかシュートまで行けない。9分、寄せ切れず、またもシュートされるが、枠外。
11分、右サイド裏に走り出た井上にパスが通り、そのままドリブル前進、右角からの強烈シュート、DFが足に当たてのがそのままゴール！2-2。相手のオウン・ゴールではあるが、「シュート打たなきゃ点は取れない」の典型。これでベガルタが勢いづく。さすがに飛ばしたきたAC長野にも疲れが見える。直後、ベガルタのカウンター、右サイド嘉数からのロングパスが、DFの間の小野にどんぴしゃ、1歩抜け出し、時間をかけずループシュート、小柄なキーパーの頭上を越え、ゴール、3-2、ついに逆転。前半、ポストプレーを封じられていた小野の意地の一発。
16分、嘉数のクロスに中央でヘッド、これは小野と坂井がかぶる。17分、AC長野のカウンター、持ち込まれるが、これは千葉がクリア。18分、中野が左サイドからドリブルでエリア内侵入、折り返し、中央もう一歩。20分、ベガルタエリア右奥35ｍのフリーキックを与えるが、シュートは枠外。22分、高良がクリアミス、プレスを受けてつながれ、クロスを入れられるが、キーパー。
25分、AC長野のカウンター、また横山にフリーで抜け出されシュート打たれるが、枠外。決定的。危なかった。ベガルタここで、足を痛めた（攣った？）風の小野に代え、浜田を入れる。27分、川村がキックミス、すかさず拾われて、クロスを入れられるが、キーパー。ベガルタの選手も疲れてきている。28分、AC長野のコーナー、こぼれをシュートされるが枠外。
30分、北原が横山に寄せ切れず、かわされて、どフリー許す。GKブリドニーたまらず飛び出し、足元へのセーブ。これがPKの判定。ブリトニーにイエロー。PKで駆け引き。キッカー横山が、ブリトニーの逆をついたつもりで、コロコロシュートを打つが、ブリトニーが、鋭い反応でがっちり押さえる。ファインセーブ！今日、何度チームを救っただろう。この後、AC長野は、泊に代え藤村を入れる。
33分、ベガルタのカウンター決まらず。37分、井上がドリブルで持ち込み、えぐってのクロス、浜田には合わず。39分、AC長野のカウンター、シュートまでもっていかれるが、キーパー。40分、中野に代え安本入る。ボール追い回し、安本がプレス。42分には、自陣まで戻って安本の守備。44分、カウンターから嘉数のクロス、井上、シュートは打てず。ATは3分間。
AT2分、裏を取った浜田のカウンター、パスを受けた嘉数が、ダイレクトのループでゴールを狙うが、これは枠外。そのまま試合終了。3-2と逆転勝利も、ブリトニーのセーブ、相手のシュートミスにも救われた辛勝だった。
初戦で逆転初勝利、めでたいのだから、ご祝儀記事を書きたいところだったが、ちょっと今日は、自滅の展開だった。
長野が強い気持ち、激しいプレスで来たとはいえ、前半は、ほぼ全員が1対1で勝てず、距離感悪く、カバーもうまくいかなかった。最後までライン破られまくりの守備など、課題山積の辛勝と言わざるを得ない試合だった。体調が本調子でないのかもしれないが、気持ちで負けている選手は、大きく修正が必要にな るだろう。
これが、今季、最初で最後のグッチーとなると思いたい。
シュート数:11-13、CK:3-3、FK:10-10 得点:有町紗央里、オウンゴール、小野瞳 （AC長野）齋藤、横山 警告：ブリトニー 主審：井脇真理子 入場：1,816人
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