ナビスコ杯第4節対FC東京1-0、フェルと関口で得点、林が守る

2010ナビスコ杯 2010年5月26日(水)19:00 ベガルタ仙台1-0FC東京 ユアスタ仙台



平瀬(中原)
フェルナンジーニョ
関口    太田
      (ヨシキ) 
千葉 永井
    (富田)   
朴 鎌田 エリゼウ 田村
           

サブは、桜井、渡辺広大、一柳、富田、高橋、中原、中島。FC東京は、重松、平山の2トップに、石川、徳永、梶山、羽生がスタメン。

試合前から雨が降り続き、重たくスリッピーなピッチ。気温も12度と冷え込むユアスタ。ゴール裏やや寂しいが9,157人。FC東京サポも平日にもかかわらず、100人程度はいたか。

試合は、FC東京がベガルタゴール前で細かくつなぎ、最後は個人技でドリブル侵入し、ループなどでゴールを狙えば、ベガルタは、フェルナンジーニョが、トップ下でタメを作り、絶妙のタイミングで左右にパスを繰り出す。それを関口や太田がスピードでスペースに走りこんでチャンスメーク。スコアは最小で、大味なところもあったが、シュート数は14-19。お互いに攻め合う、見て面白い試合となった。

得点は前半5分ロングフィードを、中央に走りこんだ関口とフェルとで、ワンツーを決め、関口がキーパーと1対1、インサイドでキーパーの右脇を抜いてゴール。気持ちいい流れからのゴールとなった。
久しぶりの先制で、ベガルタは落ち着いた。

しかし前半のリード後、FC東京のサイド攻撃に対する守備に追われ、フェルがボールに触れない。後半は、FC東京が前がかりとなり、裏にスペースができたところを、フェルの散らしから、カウンターで、何度か決定機があったが決めきれず。だが守備では、再三のFC東京のドリブル侵入からのピンチは、林がファインセーブを連発して完封。

休養十分のベガルタに対し、中3日次第に疲れで焦りが出てきたFC東京に対して、最後はキープに入って逃げ切った。

今日の試合は、何といってもフェルナンジーニョ。役割を心得て無理にシュートに行くことなく、中央でタメをつくり、左右への展開、絶妙のスルーパス。極めつけは、飛び出た相手キーパーを、もて遊ぶリフティング。見せてくれた。そして、おまけに直樹の"七北田ルーレット"。

前半。
梁が不在のベガルタは、ワントップに平瀬、フェンナンジーニョがトップ下で、左右に関口、太田のドリブラーを配する4-2-3-1。平瀬が開いて動き回るため、ゴールからは遠くなるが、その分、フェルのマークが分散し、立ち上がりは面白いように展開できた。

1分、パスミスをカットされ、一瞬1対1を作られそうになるが、林が出る。FC東京は、最初石川がベガルタの左サイドにいて、ドリブルを仕掛けてくるが、切り返しには対応。3分、フェルナンジーニョが倒され、フリーキックをゲット。すかさず上がった田村が上がって裏に抜け、クロス上げるも通過。4分、平瀬が左サイドに流れ、ボールを戻し、朴のセンタリング。中央に関口が飛び込んでヘッド、ヒットせずキーパー。FC東京のドリブル攻撃に対し、いつになくボール回しが早いベガルタ。

5分、自陣奥からエリゼウがロングフィード。これを中央に走りこんだ関口が頭で落とす。トップ下のフェルが、ダイレクトで折り返すと、関口がワントラップでDFをかわせる絶妙のラストパスとなり、出足でDFを置き去りにした関口が1対1、インサイドでキーパーの右脇を抜く落ち着いたシュート、決まってゴール、先制!関口はリーグ戦含めJ1初ゴール。CL決勝のミリートのよう、と言ったら誉めすぎだろうが、コンビが決まって、きれいに流れから決めた得点。久しぶり。

一月ぶりの先制弾で落ち着いたベガルタ。しかしFC東京も圧を強めて、サイドからぐんぐん上がってくる。7分、FC東京にコーナーを連続で2本与えるが、ここは守る。8分、FC東京がサイドをついて、さらに大きなサイドチェンジ、ベガルタは振り回される。10分、平山に侵入を許し、反転シュートもエリゼウクリア。
11分、押し込まれていたベガルタが久々にカウンター、太田の左足クロスに平瀬が頭で合わせるが、ヒットせずシュートは弱くなりキーパー。

12分、中央でフェルがスルー、これが関口に通り、関口がスピードに乗ったドリブル、センタリングをDFされるが、コーナーをゲット。左コーナーはフェルが蹴る。これはクリアされる。14分、相手エリア右奥でフリーキックをゲット。これをエリゼウが、フリーでヘッドを叩きつけるが、枠外。15分、相手陣内のスローインからフェルがボールキープ、最後はコーナーをゲット。右コーナーは太田が蹴る。競り合いで鎌田?がヘッドを当てるが、キーパー。

17分、ベガルタが、ワイドな展開でボールを回すが、ブロックを作られる。そこで、関口がロングシュート、キーパーのパンチング。20分、ベガルタのカウンター、一気に平瀬までボールがつながり、シュートも、DFのクリア。しかし、このボールが追走してきたフェルの足元へ。打ち返すようなシュートするも、枠外、惜しい。この攻撃の後は、次第にフェルにボールが渡らなくなる。

FC東京もカウンター、ベガルタの右サイドをドリブルで抜かれ、クロス。コーナーを与える。このコーナーは、フリーで平山にヘッドされるが、枠外。危ない。この後、フェルが中央から左右にスルーパスを出していくが、受け手との呼吸いまいちで、球際でボールをカットされ、フィニッシュできない。次第に中盤でボールをキープされ始める。

26分、ベガルタがカウンター、中央フリーの永井がスルーパス出すが、強すぎてつながらず。逆にFC東京もカウンター、石川が切れ込んでの左足ミドルシュート、林の正面。さらに平山がDFをかわして、左足の強烈なミドルシュート、サイドネット。このあたりから、FC東京がワンタッチでボールをつなぎ始める。ベガルタは我慢の時間。フェルは暇。しかし、FC東京のシュートは精度を欠き、枠外が多い。

35分、ベガルタエリア内でボールを細かく繋がれる。最後は平山の左足ループ気味のシュート、しかしこれも枠外。36分、今度はエリア外でボールを回され、林が飛び出るがパスを通され、ゴールが空くが太田が戻ってクリア。40分、林のフィードから太田が縦にドリブル突破。最後は永井がフリーでセンタリングも中央で合わず。42分、FC東京に朴の裏を狙われ、センタリングを通されてシュート打たれるが、枠外。43分、永井がフリーでセンタリングもボールカットされ、カウンター受ける。

さらに、相手コーナー付近でフリーキックをゲット。フェルのキックでコーナー。しかし、こぼれ球をつながれカウンターとされる。今度はFC東京にフリーキックを与え、つながれてシュートまで持っていかれるが、林の正面。ロスタイムは1分間。いやな時間にコーナー2本を与えるが、ここは守って、1-0とリードして前半終了。

後半。
FC東京は重松に代わり、リカルジーニョが入る。しかし、あまりスピードなく助かる。後半開始早々、平山にドリブルで侵入され、コーナーを与える。これは守るが、すぐ後、ゴールやや左でフリーキックを献上。これをFC東京がクイックスタートでつなぎ、シュート、DFに当たってコーナーへ。危ない時間が続く。7分、中央裏にスルーパスを通されかかるが、鎌田がクリア。8分、平山のグラウンダーのシュート、林が反応、ゴールは許さない。

10分、今度はベガルタが攻め上がる。朴がえぐってのセンタリング、キーパーを振り回し、右サイドを上げっていた田村が、高いジャンプでヘディングシュートの態勢、がら空きのゴールだ。どフリーで決まったか?一瞬早くDFに当てられコーナー。残念。

さらにベガルタが相手エリアでボールをつなぎ、フェルが左サイドで飛び出たキーパーをあざ笑うようなリフティングでキープ。角度ないので、戻して平瀬のミドルシュート、DFされコーナー。シュートが決まっていれば、相手キーパーは、立ち直れないところだった。フェルナンジーニョ、うま過ぎる。

13分、FC東京がガス欠か、スペースが出来始める。ベガルタもワンタッチでボールを一気に前線に運び、最後はフェルが走りこむが、クリアされ、コーナーをゲット。しかしシュートに至らず。17分、今度はFC東京にボールをつながれ、平山の反転シュートされるが、林がなんとか指先にあて、田村が蹴りだす。すると、カウンターで左サイドでフェルがキープ、上がっていた永井がフリーとなり、ダイレクトでシュートもDFにぶちあてコーナー。19分、FC東京にフリーでサイドをえぐられ、センタリングを許す。もう一歩で、合わなかったが、際どい。

20分、関口が中央をドリブル突破、しかしラストパスが通らない。21分、FC東京に反転シュートされるが、またも林が弾く。コーナーを与える。これは守り、こぼれ球を、エリゼウが自分で持ち上がり、相手陣内への攻撃参加。いったんフェルに預けて裏へ出てのシュート、枠外。オフサイド。その後、逆にひとりにドリブルで持ち込まれ、なんとかクリア。カウンターで素早くつなぎ、フェルがスペースへのスルーパス。しかし、これは平瀬には厳し過ぎます。

その後、FC東京に細かいつなぎとドリブルで度々侵入を許す。しかし、疲れもあるのか、パスミスも多くなってきて助かる。26分、永井に代え富田が入る。また、FC東京がドリブルで入ってくるが、最後はフェルのクリア。30分、守る時間が続いていたが、左サイド奥で、フェルから前方右の田村への大きなサイドチェンジ。これはシュートまで至らず。31分、平瀬に代わり中原入る。33分、FC東京がカウンターで裏に抜けかかるが、太田が戻ってなんとか防ぐ。32分、太田にイエロー。

35分、遠目から田村が左足ロングシュート、弾かれコーナー。37分、太田-関口-太田と早いパスがつながるも、最後の太田のクロスにもう一歩。コーナーをゲット。このこぼれをワンツーでつなぎ、またコーナー。ここでフェルから上がっていたフリーの鎌田へのパス。決まらず。40分、FC東京が回してコーナー。しかしこれは、ベガルタがカウンターでつなぎ、速攻。フェルから右サイドへの太田へパス通り、太田がえぐって、中央フリーの中原へ。中原得意の遠目からのヘッド。バーの上。これは決めたい。

43分、太田に代わり、高橋義希が入る。中央に張ってゴールを狙っていたが、ボールが来ず。相手陣内のこぼれ球、中原がミドルシュート、枠外。ロスタイムは4分間。集中が切れかかってミスが多い相手に対し、うまくボールをぶつけスローインで時間を使う。最後は関口や中原が、コーナーでキープ態勢に入り、そのまま試合終了。1-0完封勝利。


4月4日のリーグ戦第5節の鹿島戦以来、ほぼ2ヶ月、9試合ぶりの勝利を、攻める形で取った。攻撃ではコーナを生かせなかったり、守備でのドリブル進入を許したりと、荒い面は多々あるが、速攻で形ができ、まずは出直しのはずみがついた。

この試合の場合、平瀬は前からプレスに忙しく、それでフェルがフリーになれた面はあるが、もう一段、ワントップがゴール前で、点に絡んでいけるようになれば、関口-フェル-太田の揃いぶみも面白い。っ梁が戻ったら主に攻撃担当のボランチでもいいのでは。

余談:千葉直樹の"七北田ルーレット" 時間帯はメモし忘れたが、直樹が相手ボールをカットした時、重いピッチにボールが止まって残り、飛び越えてしまって取られそうになるが、うまく回転して、あたかもジダンのように、ボールをキープしたシーンがあった。えっ、意図的?それはおみそれ致しましたw


シュート数:14-19、CK10-8、FK:12-17 得点:関口訓充  警告:太田 (相手)なし 主審:吉田寿光