J2・J3百年構想リーグ プレーオフラウンド第1戦 5月30日 (土)14:03 ベガルタ仙台 1-0 ヴァンフォーレ甲府 ユアテックスタジアム仙台
岩渕 中田
(古屋)(安野)
石井 荒木 武田 五十嵐
(南)(松井) .
鎌田
井上 菅田 奥山
(マテウス) .
林
菅田が武田FKのこぼれを決め切る
サブは、堀田、マテウスモラエス、韓浩康、松井、南、横山、杉山、古屋、安野。
甲府は、GK山内、DF遠藤、井上樹、小林、MF佐藤恵介、佐藤和弘、武井、安田、荒木翔、FW藤井、太田。大島、内藤、熊倉、小出は、ベンチスタート。

真夏並み、強風のユアスタで準決勝
プレーオフ・ラウンド第1戦は、EAST-Bで1位の甲府と「準決勝」。
ユアスタは気温29.4度と、真夏の暑さに加え、乾いた西風が強く吹いている。ピッチレベルで旗はあまり揺れていないが、ハイボールは影響がありそう。
試合は暑さを考慮してか、両チームとも、あまり前からプレスはせず、中盤でのせめぎ合いの時間が多かった。
ベガルタは、地域リーグラウンド最終戦で、横浜FCに0-3と完敗した試合から、守備の修正を図り、間延びを押さえてコンパクトな布陣。
アンカー脇のスペースもカバーして、甲府の攻撃のスピードを鈍らせた。
攻撃では、出足良く、守備の堅い甲府の5バックの前に、前半は、中々サイドからの攻撃を出せなかったが、奥山が一気にBOX付近まで上がる攻撃は見せた。
後半10分、武田のFKからこぼれを菅田が決めて先制。
以後は、守備重視で松井を投入して守備時Wボランチ、走り捲った中田、岩渕に代え安野、古屋のコンビで前で時間を作り、最後は、マテウス、南を入れて、五十嵐を左WBに回し、左サイドの守備を固め、逃げ切りを図るという、手堅い交代策で勝ち切った。
CB奥山、巧みな守備に、髙田ばりの上がり
この試合、評価が高かった奥山。先週は前日練習での脳震盪疑い?で休んだそうだが、この試合ではCB右でスタメン。
相手の太田に寄せて仕事をさせず、例によって巧みな体の使い方で、ボールをキープ。
さらには、時折、ハーフスペースを上がって相手BOX付近まで上がる、髙田並みの攻撃参加を見せた上、すぐに自陣まで戻っての守備の上下動。相手のクロスを減じた。
試合終了前の後半44分には、ドリブルで持ち上り、寄られても倒れずにキープ、時間を使うなど、暑さの中フルタイムで健闘。
連敗阻止、勝利必が命題のこのゲームで、経験値を活かし、攻守にチームを活性化。
頼りになるベテランである。
球際の強さが復活
ベガルタは、横浜FC戦の反省を踏まえて、チーム全体に球際の強度が復活。
序盤こそ、緊張からか菅田がクリアミスでのピンチがあったが、林がすぐ寄せてフリーは好セーブ。15分過ぎからはCB陣の連係も嵌ってきた。
アンカーで出た鎌田も激しくチャージ、倒されてもすぐ起き二度追い。
中田はしっかりと落とし、岩渕はいつも通り、えげつないプレースバックや、うまい反転でファールを貰うなど、前からも相手に圧をかけ、左サイドでは、石井はマイボール時、うまく背後にボールを出すかわしで、一気に上がること2回など、甲府の寄せに対抗。
五分五分の時間が長く続き、菅田のゴールで先制すると、松井を投入。守備時Wボランチでアンカー脇を埋め、5-2-3に。
残り10分から、2TOPにヤングの安野、古屋が入ると、裏抜けカウンターを匂わせながら、古屋のキープ、安野の2度追いなどで、それぞれが役割を果たし、甲府の攻撃を遅らせ、逃げ切った。
岩渕がFKゲット、武田が蹴って、最後は菅田が決める
決勝点を決めたのは菅田だが、それまでの流れに、ベガルタのストロング・ポイントが出た。
まず、岩渕が右サイドに流れて、後ろ向きでパスを受けると、すかさず反転。それを阻止しようとする甲府の選手が引っ掛け、ファールを貰い。右サイド奥30mでフリーキックをゲット。
ファールを誘うというより、来なければそのままBOXに向かってシュート態勢、最悪でもいい位置でファールは貰う、素早い反転。
キッカーは武田。
すでに後半早々3分、右ライン際からのFKを鋭く落とし、甲府のキーパーが辛うじてワンハンドで弾くなど、感触を掴んでいたが、10分でのFKは、それよりゴール寄りの位置。
武田は速く、キーパー前でワンバンする直接狙いのキック。これはキーパーも届かず、惜しくもポストで弾かれるが、こぼれを左サイド側で張っていた菅田が、インサイドでしっかリ狙った強いキックで合わせ、ゴール。
キーパーの後ろにいた中田が、キーパー山内に背中で触り関与したとの、甲府の抗議は認められずゴール。
様々な選手のプレーがつながって、主将菅田の貴重な先制点。これが決勝点になった。
拮抗した緊迫のゲーム、勝利は決定力のわずかの差
共に守備力を誇り、基本のフォーメーションも、3-1-4-2と同じ。互いに大きく崩される事もなく、相手のわずかな隙を狙うゲーム。
それでも、一発勝負の勝利を狙う試合でもあるので、ベガルタがシュート13本、甲府も9本と、攻撃も互いに積極的に行った。
勝敗を分けたのは、攻撃の多彩さとFKの精度の差。
前半は、甲府が3分、11分と、クリアミスをついてフリーになりかかるが、いずれも林が前に出て抑える。あとは、44分にコーナーから、遠藤がヘッドを前に飛ばし、バーの上、がチャンスらしいチャンスだった。
一方、ベガルタは、23分、右ライン際のFKのこぼれを鎌田が中央にスルーパス、前の岩渕が足を伸ばしてて止めて枠内シュートも、キーパーのファインセーブ。
この後のコーナー。武田のキックを、ファーで菅田がヘッドで叩き付け、ゴールライン際を超えたかに見えたが、うまくキーパーがボールの位置が分からないように抑え、ノーゴールの判定。
決まらなかったが、得点の匂いがしてきた。
後半は、前述のように、直接ゴールに飛んでくる、武田の鋭いFK2本で相手を脅かすなど、シュート8本と攻め立てた。
菅田のゴール以外にも、15分には、武田の浮き球クロスに、キーパー前で岩渕がジャンプ一番、高い打点のヘッド、これはキーパーに阻まれる。
31分には、左石井のロングスローから、中田がすらし、中央で井上がドンピシャヘッド、キーパー正面。
残り10分となったところで、甲府がボールを握る時間が増えたが、焦りもあるのか、甲府のミドルシュートは大きく枠外が多く、AT2分、ベガルタ右サイドからの折返しに、太田のシュートも枠外。
ただ、甲府の守備時の5バックと中盤の寄せは中々厳しく、前半はあまりリズムを作らせて貰えなかった。
先に失点しまうと、崩すのは大変そう。
ベガルタも、ちょっとだけ中盤で見せた、ワンタッチでの速いパス交換を、ラストパスまでつなげるなど、さらにブラッシュアップしていきたい。
甲府も横浜FC同様、2026/27J2リーグでは、強敵になりそうである。
余談:菅田の「徳」、アウトしても"サポ"岩渕、甲府選手の挨拶
拮抗した緊迫のゲームの中、試合内容とは関係なく、なごむ場面があった。
前半6分には、強風で、ピッチ内にやや大きめのビニールのゴミが飛んできたが、どうするかと思ったら、菅田が拾い、山下良美主審に手渡し。ゲーム始めの緊迫感の中で、二人とも妙なテレ感があって面白かった。
この「徳」が、菅田のゴールにつながった節もw
また後半、交代でベンチに下がった岩渕だが、ベンチ前にころがってきた甲府のボールを、投げ返すフリをして、タッチライン際にドスンと置いたのみ。
ピッチ内で下がって、受けようとしていた甲府の選手は、えっと驚いて、またボールを取りにライン際まで渋々戻る。
時間稼ぎというより、リードされて焦る甲府に対し、ちょっとしたイジワルみたいなものだが、まさに、どこにいても"ベガサポ"マインドの27番である。
スタッツ以上に、タフなゲームだったが、試合終了後、甲府の選手がセンターライン付近まで来て、ベガサポに一礼して帰って行った。
J3のチームではたまに見かけるが、甲府は昔からやっていたかな?
ベガサポも拍手で応えていた。
好ゲームだったし、激しいぶつかりあいの中でも、共に、倒れた相手選手に手を課したり、すぐに仲間が間に入ったりと、変なヒートアップにはならなかったのが良かった。
山下主審のジャッジも基準は統一されていて、ゲームの流れを乱さなかったと思う。
前半
ベガルタ、甲府、共に3-1-4-2。
9分、甲府、武井にイエロー。
前半のシュートはベガルタ5本、甲府4本。
後半
⚽10分、ベガルタ、武田のFKがポスト直撃、跳ね返りと菅田が右足で決めて1-0。
14分、甲府、FW藤井に代わり内藤、MF佐藤和弘に代わり大島を入れる。
26分、ベガルタ、荒木に代わり松井が入る。松井は攻撃時シャドウ、守備時は鎌田とWボランチ。
34分、岩渕にイエロー。
35分、ベガルタ、中田に代え安野、岩渕に代え古屋が入る。
甲府、武井に代わり黒川入る。
41分、甲府、佐藤恵介に代わり黒川、CB小林に代わり小出が入る。
43分、ベガルタ、井上に代わりマテウスモラエス、石井に代わり南が入り、右WB。五十嵐が左WBに回る。
後半のシュートはベガルタ8本、甲府5本。
シュート数: 13-9 CK: 4-6 FK:16-10 得点:菅田真啓 警告:岩渕 (甲府)武井 主審:山下良美 入場:12,720人
タグ:菅田真啓