01節対山形2-0、全員一丸、終盤10人からのウイルソン2発で勝利

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J1 2015年3月7日(土)14時 ベガルタ仙台2-0モンテディオ山形 ユアスタ仙台



ハモン 奥埜
(ウイルソン)(蜂須賀)  
野沢  茂木
    (杉浦)
梁  富田
  
石川 渡部 鎌田 菅井

サブは六反、蜂須賀、多々良、杉浦、武井、ウイルソン、金園。高校ルーキー、ユース出身の茂木がいきなりスタメン。期待のハモン、奥埜の2トップ。ベンチにはウイルソン、金園、杉浦もスタンバイ。
山形は、ディエゴ、伊東、山崎の3トップ。アルセウ、宮阪、広大スタメン。林、萬代、中島はベンチスタート。


なんとか、雨は降らないものの、どんよりとした寒空に、時折冷たい風の吹くユアスタ。しかし、4年ぶりのみちのくダービーを、開幕ホームで見られるとあって、19,375人と満員のスタジアム。

ベガルタは、10年ぶりに高卒ルーキーで、ユース出身の茂木が右MFでスタメン。キャンプで好調を維持していた、ハモンロペスと奥埜の2トップ、CBには新加入の渡部がスタメンと予想通りの布陣。

ベガルタは今年からアディダス製となった、ぴっちり系の新ユニ、山形はアウエーながら鮮やかな赤の新ユニを披露。ネットでは「デルモンテ」などとうまい事をいう人がいた。

試合はベガルタが、奥埜が動きまわり、早いパス回しで、ボールキープするも、人数をかけて守る山形のラインをなかなか崩せず、少ない決定機は、決めきれないという展開。ただ、守備では全員がよく動いて、山形を簡単にはスピードアップさせず、中央でのシュート、ヘッドには体を張って、どフリーは作らせなかった。

そして野沢退場で10人となった後半、FWひとりを残しての守備になったが、ハモンに代わって入ったウイルソンが、味方がボール奪ってお膳立てしてくれた決定機を、確実に決めて2ゴール、金園温存で、勝ちきった。

前半
立ち上がりから、積極的にボールに行くのはベガルタ。特に奥埜は豊富な運動量で、相手にしつこく絡む。開始早々、茂木がキープで倒され、40mのフリーキックを得る。梁のキックは、弾かれるが、後ろで張っていた奥埜がボレーシュート、バーの上。今季のベガルタ初シュートは奥埜。

3分、野沢の浮き球に走りこんだハモンが走りこむが、もう一歩。4分過ぎに山形がカウンターから侵入してくるがファール。ベガルタ守備陣が付いているということ。6分、梁の攻撃参加、左サイドからの浮き球に、ハモンがヘッドですらすが、枠外。
今日一番緊張していたのはハモンだと思う。動きが固い。ひとりだけ半袖だったのが良くなかったかw

7分過ぎは山形の攻勢。10分ディエゴがドリブル前進。コーナーを与えるが、キックは関がキャッチ。11分、今度はベガルタが攻め込み、左エリア角でフリーキックのチャンス。こぼれ球を石川がシュートもバーの上。13分には、ハモンがドリブルで上がっていき、コーナーをゲット。野沢のキックにハモンが合わせるが、バーの上。

その後、ベガルタがボールを回すのだが、なかなかシュートまでいけない時間が続く。18分ハモンが追い込んでコーナーを得る。しかし、守られ、カウンターを受ける。ディエゴに、中央をドリブルで上がられるが、シュートは打たせず。23分、野沢のクロスに菅井がヘッド、ヒットせず。その後、一進一退。

32分、ハモンがドリブル侵入、最後は右足でのシュート、バーの上。34分、野沢のイエロー。35分、カウンターから奥埜、菅井とつなぎ、最後は中央のハモン、左足に持ち替えてインサイドで慎重にゴールを狙ったが、枠外。37分には、ハモンから梁。最後は野沢が左足でのシュート、枠外。

40分を過ぎると山形に攻め込まれ、立て続けにコーナーを与える。3本連続のコーナーをしのぐ。その後、山形のカウンターから、ディエゴにヘッドを打たれるが、バーの上。結局、前半はベガルタ優勢ながらも、シュートチャンスを逃して0-0で終了。

後半。
メンバー変わらず。
4分、センターサークル近くのフリーキックから、石川のヘッドの折り返しも、中央合わず。その後、ボールを持っても、なかなか前進できない時間が続く。6分、山形がワンタッチでボールをテンポ良くつないできたところを、奥埜がカット。

10分、ベガルタが辛抱強く回して、最後はハモンが裏に出て、左からのクロスもキーパー。ここで山形は山崎に代え、林を入れる。12分、茂木が削られ、40mのフリーキック。茂木が強気な態度w山形キム ボムヨンにイエロー。14分、左コーナーキックのチャンス、鎌田がヘッドを合わせるが枠外。どうも、シュートが枠に行かない試合。

15分ハモンから奥埜に絶妙なパスが出るが、オフサイド。16分、ベガルタのクリアが小さくなったところをディエゴに拾われ、シュートされるが、関押さえる。この試合、一番危なかった場面。そして17分、野沢がこの日2枚目のイエローで退場。10人となってしまう。

しかし、ベガルタは慌てない。ハモンをワントップにして、引き気味に。18分、奥埜がカウンターで前進、左からクロスを入れるが、キーパー。19分、山形に回され、最後はアリセウのミドルシュート、バーの上。21分、茂木に代え、杉浦が入り、左サイドへ。奥埜が右へ。

今日の茂木は、プロデビュー戦とは思えない落ち着いたプレーで、キープやパス出し、そして、上がったちゃった菅井のカバーと、上々のプレー。キャンプで主力組みでやっていたので、コンビも悪くない。とにかく、トラップや体の入れ方、スルーパスなど、レベルに達しているので、経験値だけ。次に期待。

しかし、さすがに10人だと山形が持つ時間が長くなる。ディエゴが下がって、パス出し役なってくるが、ベガルタも研究済みのようで、開かせられたり、中央のパスを狙われたりしても、執拗について、どフリーは作らせなかった。23分、ミドルシュート打たれるが関。その後も山形に攻め続けられるが、辛抱の守り。時折カウンターを狙う。

すると、30分、山形の山田拓巳にイエロー。31分、山形のコーナーキック。中央でハモンが頭でクリア。今日は、シュートではいまいちなハモンも、守備では結構がんばっていた。32分、そのハモンに代えウイルソンを投入。前でひとりで張る。34分、山形も伊東に代え中島裕希を投入。

そして35分、菅井のクリアボールを富田がヘッドで裏へ、相手エリア内まで、攻撃参加していた梁が折り返すと、DFを背中でブロックしながらの倒れこみシュートでウイルソンが先制。辛抱の守りから、機を見ての鮮やかな攻撃。体調いまちのウイルソンもゴール前では見せる。

数的不利からの先制で沸騰するユアスタ。山形も必死で反撃してくる。ベガルタはプレーに余裕が出て、時間を使い流れのプレー。38分山形のコーナーとなったところで、山形は宮阪に代え萬代投入。こぼれ球を打たれそうになるが、体を張っての守り。

43分また山形のコーナー、こぼれ球をミドルシュートされるが枠外。山形は今季も決定力不足に悩みそうだ。41分、山形がボール回しから、石川が左足の強烈シュート、関正面。これは敵ながら鮮やかなシュートだった。

そして43分、またまた山形のコーナーとなったところ、「J2のヒーロー」、GK山岸が攻撃参加してくる。山形ゴールはがら空き。しかしキャンブルは失敗。
こぼれに詰めたのは菅井、相手DFに鋭く詰めてボールを奪い前進、ウイルソンが併走。山岸は戻るがやや緩慢な戻り。バックステップのタイミングがうまく取れないところ、ウイルソンのフェイントで寝かされ、2点目を献上してくれた。

追加時間は4分あったが、奥埜に代え、蜂須賀を入れて、菅井を前に上げる守備固めと、この日の采配は磐石。菅井は、ウイルソンの得点をお膳立てしたように、上がりを繰り返していたが、最後はトップ下w時間をかけながらの守りで、危なげなく勝ちきった。


10人の戦いで、ドロー御の字の状態から、チャンスをものにするベテランの攻撃が出て2点をつけての勝利。勝ち点3以上の勝ちがありそうだ。

ハモンが緊張からか、いいときの50%くらいの出来のようだったが、ゴールキックのターゲットとして、ボール納め役をやろうとする意識は窺え、球際の強さもあり、錬度が上がれば相手の脅威となるはず。

玄人筋に受けのいい奥埜は、長崎時代の最後の方を見てて、いまひとつ確信できていなかったが、今日のプレーぶりを見て安心して前を任せられると確信した。上半身も強くなって、簡単にはボールを奪われない。

茂木も前述の通り、社会人としてのスタートを切れた。そして、ウイルソン、要所で確実に2点きめたことで、体調だけでなく、精神的にも調子に乗ってくるだろう。

攻撃、守備での、もう一歩の点は多々あるかと思うが、今季初戦としては、今後に大きくつながる希望の一歩となったと思う。

次は野沢無しで臨む試合になるが、梁も調子はいいようなので、前に上がり、ボランチの武井などが入って、それほど戦力を落とすことなく戦えると思う。それに、金園もいる。

シュート数:8-11、CK:4-8、FK:20-17 得点:ウイルソン2 警告:野沢2=退場 (山形)キムボギョン、山田 主審:村上伸次


開幕戦とあって、仙台市長、宮城県知事の挨拶、震災への黙祷もあった。
試合前には今季から始まったミニミニライブがスタジアム内外で。自分が着いたときは終わっていたが。

また、試合後、高校の卒業式を欠席して練習を継続、この試合に臨んだ茂木選手に、サポから「卒業証書」が渡された。

それしにても、再びJ1で、中島、萬代が見られるとは。あんまり見ていなかったがw「まさに、サッカーを続けていれば、またいつか会える」