29節対浦和3-2、粘りの守備、FWの決定力で激闘制す

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2012年J1 10月20日(土)13:00 ベガルタ仙台3-2浦和レッズ ユアスタ仙台



ウイルソン  赤嶺
       (中原)
梁   太田
    (関口)
角田 富田

朴 上本 鎌田 田村
(内山)    

サブは桜井、内山、松下、関口、武藤、中原、柳沢。浦和はポポのワントップ、マルシオ、柏木、梅崎、阿部、槙野先発。3バック。原口、八島、山田がベンチスタート。

久しぶりのチケット販売の試合。緩衝地帯と招待のため17,711人。

「ウイルソンはベガルタ仙台のイ大な選手である」、と思わず拝みたくなるような、ウイルソンの落ち着いた1アシスト2ゴールの活躍。

開始1分の赤嶺の今季2桁得点となるヘッドもお膳立て。また二人の得点までには、太田、梁、田村とそれぞれに役割を果たし、総合力でレッズを上回った。

守備ではミスもあったが、相手のロングボール攻撃やカウンターの上がりに粘り強く対応、2点にからまれたマルシオを1対1で阻止した林の美技もあって、常に先行、ライバルを蹴落とした。


小春日和というより、暑い位のバックスタンド。ザック日本代表監督、山岸キャスター、都並。藤川さんまで観戦。緩衝地帯が実にもったいない満員札止めのユアスタ。

前半。
最近の浦和の傾向通り、今季の前半のようにがっちり引くのではなく、ロングボール、サイド攻撃で前に出て来る。立ち上がりから浦和の方がボールを回し、べがルタはじっくり守る形。開始1分、自陣スローインから太田がドリブルで前に出て、ウイルソンにパスを振ると、右サイドからウイルソンの絶妙クロス、坪井の頭上を越えて、どフリーの赤嶺が、狙い済ましたヘッドを決めてあっさり先制!赤嶺は今季10点目。2連続二桁。

しかし、その後は浦和がボールを持つ展開。ベガルタもブロック形成、前からプレスで相手のボールを奪うなど、つっかける。しかし、反攻からシュートまではいけない。8分、浦和にクロスを入れられるが流れる。平川の上がりが多い。浦和、ロングボールでのサイトチェンジや走り込みを狙うが、ベガルタも付いている。14分、浦和のシュート、クリア。その後、両チーム中盤での蹴りあいで、パスがつながらなくなる。両チーム、ピッチ状態だけでなく、呼吸が合っていない感じ。

浦和は左右にボールを展開するが、ベガルタもブロックを作って対抗。浦和の鈴木がボールを持つと、プレッシャーをかけにいき、簡単にはパスを出せない。17分、再三上がって来る平川のクロスが入ってきたが、林が押さえる。18分、ベガルタゴール右角35mで浦和のフリーキック。キッカーはマルシオ。ワンバンで鋭いシュートも林が押さえる。21分にも、ベガルタゴール前で、ワンツーからマルシオに強烈なシュートを打たれるが、林正面。その後、カウンター、決まらず。

24分、太田がドリブルでエリア内に持ち込み、相手にあててコーナーかと思われたが、ゴールキック。さらに富田のパスカットからウイルソンが裏に抜けかかるが、キープできず。26分、ベガルタがボールを回し、チュソンのクロスに中央で高い打点の赤嶺ヘッド、しかしバーの上。28分には、富田のスルーパスからウイルソンがドリブルで上がって、コーナーをゲット。と、ベガルタの流れがつづく。しかしクリアされる。

32分、ベガルタ陣内での粘りの守備からボールを奪い、カウンター。中央でウイルソン倒され、マルシオにイエロー。ゴール中央やや左20mの絶好位置でフリーキックをゲット。梁のシュートはキーパー前でバウンドさせる狙い通りだったが、正面。34分、角田にイエロー。ついに角田貰ってしまって次節から2試合出場停止。38分、ポポが累積ファールでイエロー。異議しっぱなしだったので、もう少し早く出してもよかったが。細かい笛が多い今日の審判。

39分相手のクリアミスをついて、角田がフリーでロングヘッド。しかし誰にも合わずもったいない。41分、梁が左サイドをえぐり、エリア内でDFを背負った太田にパス。バックヒールのシュートくらいしか選択肢がなかったが、弾いてしまいチャンスを逃す。43分、ウイルソンがうまくはたいて、梁がドリブルで追い越していくが、シュートまで至らず。44分にも、阿部のパスをウイルソンがカット、しかしその後の太田へのパスは流れる。

結局、前半は1点リードして、ベガルタの流れで終了。ラインを高く保ち、ポポをオフサイドにかけ、連続攻撃を最小限にとどめ、相手のボランチにプレッシャーをかけたのが良かったが、攻撃でのパスミスもあり、追加点は取れなかた。

後半。
ベガルタややラインを下げられ、間延びしたどころを自由に持たれる。1分、田村がオフサイドをセルフジャッジして、抜けかかる選手を引っ張り、イエロー。これはもったいない。右奥35mのフリーキックを与えるが、しのぐ。5分、マルシオがベガルタエリア内でハンドしたが流され、逆にコーナーを与える。こぼれを回されるが、最後は林。

10分、柏木から中央裏のポポにパスを通されるが、オフサイド。12分、カウンターからウイルソン上がってのシュートもDF。13分、浦和のカウンター、ポポのシュートはヒットせず、林。16分、ベガルタのカウンター、赤嶺から梁。梁がタイミングを図って、左エリア角のウイルソンにパスを通すと、フリーとなって、左足でニアをぶち抜くシュート、決まって2点目。何気ないようだが、ゴール前での落ち着きとシュートの正確性に惚れ惚れする。

しかし、好事魔多し。直後の18分、上がってきた阿部から、ベガルタエリア前のマルシオにパスを通され、素早いヒールパスで裏に飛び出た槙野に押し込まれ、あっという間の失点。2-1。これでまた分からなくなった。19分、ベガルタもボールを回して最後は戻して田村のシュート、枠外。20分、柏木のミドルシュート、枠外。23分、サイドを攻めてコーナーを得るがクリアされる。このあたりから浦和に連続攻撃を浴びる。

25分、回されて、中央から柏木のシュート、枠外。危ない。ここで浦和は梅崎に代え宇賀神、坪井に代え原口と立て続けに交代。阿部がセンターバックか。ベガルタの得点にからんだ坪井にはもう少しいてほしかったが、さすがに浦和ベンチも対処してきた。28分には、浦和のカウンターからクロス、ポポのヘディングシュート、バーの上。これも危ない。ベガルタが押され気味のところで、31分、赤嶺に代わり中原投入。すると33分、田村のクロスが中原の頭上を通過、フリーでボールを受けたウイルソンが、キーパーの逆を左足でつく、叩きつけるシュート、決まって3点目。頼りになるゴール前。

しかし、浦和も諦めない。再びボールを支配して回すとベガルタを押し込む。ベガルタはFW以外は戻って守備をするが、宇賀神らに攻め込まれる。そして36分、コーナーを与える。柏木のコーナーキックは中原の頭上を通過、ルーズになったところをマルシオに押し込まれ2点目許す。一瞬お見合いがあった。これでまた、緊迫度を増すユアスタ。浦和サポは、後半連続ロングコールを続ける。ベガサポも負けじとスタジアム全体がコールで、興奮の坩堝。

38分、ベガルタがライン際でフリーキック、さらにコーナーを得るが決められず。浦和のカウンター、一気の攻めにマルシオがフリーで抜け出し、林と1対1。絶体絶命か!止めた!林のワンハンド・ファインセーブ!これで一気にベガルタに流れがきた。このコーナーはクリア。しかしまた回されて、林が飛び出る、がら空きのゴールは田村?がクリア。42分、ウイルソンが脇を締めてのチャージにもかかわらず、イエロー貰う。この後、太田に代え関口入る。関口、宇賀神のドリブルにスピードで追いつき、ボールを奪うこと2回。短い時間に仕事した。

42分、浦和がベガルタエリア左角20mのフリーキック。なんとかクリア。その後は、焦る浦和にファールを取らせながら、ベガルタがボールを前に進め、ロスタイム3分も乗り切って勝利、大きな勝ち点3を上げた。

ところどころめくれたピッチに足を取られたり、パスの呼吸が合わない時もあったが、飛び込まずにじっくりとした守備からマイボールとし、最後は赤嶺、ウイルソンのFW陣がしっかり決めて勝ちきった。チーム全体の勝利。角田の2試合出場停止は痛いし、最近多いセットプレーでの失点を修正する必要があるが、好調の攻撃陣と全員の守備で勝ち続けたい。残り5試合、チャレンジあるのみ。


シュート数:7-12、CK:3-3、FK:14-15 得点:赤嶺真吾、ウイルソン2 (浦和)槙野、マルシオ  警告:角田、田村、ウイルソン (相手)マルシオ、ポポ 主審:山本雄大