30節対磐田3-0快勝、赤嶺、太田、斉藤のお膳立て奏功

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2010年 11月14日(日)17:00 ベガルタ仙台3-0ジュビロ磐田 ユアスタ仙台



赤嶺 中原
(千葉)(中島)    
梁    太田

斉藤 永井
(田村)   
チュソン鎌田広大菅井
    

サブは、桜井、エリゼウ、千葉、田村、高橋、フェルナンジーニョ、中島。磐田は、前田、ジウシーニョの2トップ。西、那須が先発。荒田、松浦、菅沼がベンチ。

ベガルタは、前節の反省を踏まえて、球際への鋭い寄りと、早い球回しに、太田のドリブルも絡まって磐田に快勝。得点を決めた、中原、鎌田、中島ももちろん仕事したが、そのお膳立てが良かった。

特に赤嶺は何度も、粘ってタメては、相手にぶつけコーナーをゲット。J1屈指の決定率を誇る梁のキックにつなげ、また前田や西らに守備させる時間を増やすことに成功。さらに、ただパス出しするだけでなく、中央でDFの間から反転シュートや、超ロングループシューとも狙うなどFWらしい動きもあった。また、相手の裏スペースには太田、梁がドリブルで走りこんだ。

前半の先制も、コーナーが弾かれるところ、腰をいれた太田のセンタリング、それを広大のヘッド、こぼれを中原が押し込む。さらに2点目もコーナーから大外鎌田のヘッド。後半には、疲れた磐田の裏を斉藤が、中島に復帰弾をプレゼントするラッセルドリブルでセンタリングして3点目につなげた。

守備でははっきりとしたプレー、広大らの寄せで中央からのシュートを減らして林のファインセーブもあり、完封。

ユアスタ仙台近くに在住という男子フィギュアスケートのホープ、東北高校の羽生選手のキックインで試合開始。13,675人。この時期にしては、割りと暖かい14.7度スタジアムで、ナイターもなんとかしのげる。ピッチはやや荒れ気味。磐田の那須は鼻ガードの白いマスクでアイマスクのよう。

ベガルタは、前節、神戸に走り負けの完敗をふまえ、4人を入れ替え。FW中原、前にMF太田、ボランチ永井、CB渡辺広大が先発。

前半。
立ち上がりは、磐田がボールをつないで攻め込んでくる。2分、磐田のコーナー。これは辛うじてクリア。さらにワンタッチパスでベガルタの裏を取るなど、危険な香り。しかし、今日のベガルタは球際への寄せの厳しさと、こねずに速い球回しで、リズムを掴む。5分には、カウンターから、上がった左サイド朴から梁、そしてサイドチェンジ。最後の太田はもう一歩だったが。両サイド裏のスペースを相手に意識させる攻撃が早速出た。

7分には、カウンターから左サイドに流れた赤嶺が深く抉って、DFとキーパーの間に絶妙のセンタリング、やや遅れて飛び込んだ中原、フリーとなるが、はずず。決定的。しかし、これで、今日はやれそう感がスタジアム内に満ちる。その後、磐田に攻められるが、鎌田が狙ったパスカットがはまり、そのままドリブルで持ち上がる。太田のセンタリングはもう一歩。13分、ベガルタが、ややボールを待って受けようとするところを、インターセプト連発を受ける。しかし、磐田のセンタリングも外。

15分、スローインからキープした赤嶺がうまくライン際で当てて、コーナーをゲット。こぼれ球を斉藤が抑えてミドルシュート、枠内に飛ぶが、川口のセーブに阻まれる。またコーナー。これは決まらず。18分、林のゴールキックを相手DFがトラップミスしたところを、赤嶺がうまく奪い、前に出ていた川口を見て、早めのロングループ。しかし、大きくバーの上。もう少し持ち込んでも良かったか。

20分には、梁の裏へのパスに反応した赤嶺?が右サイドからのセンタリグ、ファーサイドの中原が低いボールながら頭でたたきつける枠内シュートも、川口の正面。その後、朴が上がってのセンタリング、DFとキーパーの間に飛ぶが、詰めきれず。21分、今度は磐田の速攻、サイドから高速のセンタリグがくるが、シュートには寄せて枠外。しかしひやりとする。

23分にも左サイドからの高速センタリングに合わせられ、フリーのシュートを許すが枠外で助かる。26分、右サイドをえぐった太田からのセンタリング、ファーにフリーで走りこんだ梁が狙い済ましたヘッドだったが川口に反応され、こぼれる。詰めた中原も決めきれず。今日の梁は長い距離を縦横に走り、太田とのポジションチェンジもあって、フリーでいる時間が多かった。直後、磐田のコーナー。ヘッドをあわせられるが、林が腕1本で反応、枠外に出す。さらに速攻を受け、コーナーに逃れる。

33分、フローインから赤嶺がまたしてもコーナーをゲット。このコーナーをいったん弾かれるが、エリア右角から再び太田が、腰を入れたセンタリング、ファーで広大が頭を振ってシュート。川口が弾くところに、中原が詰めて先制!何度かベガルタが決定機を逃してきたが、ようやく点にでてきた。中原も久々の先発で結果が出せた。今季4点目。広大にお歳暮でも贈っておきなさい。

36分、磐田にフリーキックから攻められるが、クリアでコーナー与える。その後も、磐田の那須がドリブルからのフェイントでベガルタ陣に侵入、シュートされるが枠外。磐田は疲れからか、ナビスコ優勝後の燃え尽き感なのか、要所でミスが出る。すると、40分、相手陣でのスローインのボールを赤嶺がためて、相手にぶつけまたまたコーナーに。右コーナーはファーサイドの鎌田がフリーで頭を振って、逆サイドにたたき、そのままゴール、2点目。ユアスタで前半だけで2点は、いつ以来か思い出せないほど久しぶりである。ベガルタは選手もサポも最高潮。

43分、裏に抜けた赤嶺センタリングは通らなかったが、コーナーをゲット。今度は中央で中原が頭で合わせたが、バーの上。さらに、赤嶺キープから、サイドの太田へ。シュートは壁。その後、左サイドでつながれ、コーナーを与える。しかし守りきって、2点リードのまま前半終了。

後半。
リードしてもドン引きではなく、積極的にプレスをかけるベガルタ。磐田はだんだん厚みのある攻撃が影を潜めてくる。3分、菅井の上がりからベガルタがボールを回す。梁が倒され、左サイド角35mでフリーキックを得る。これは決まらず、その後もフリーキックを左サイドライン際で得るが、決まらず。さらにスローインから、太田がドリブルで侵入、最後は中原のヘッドも枠外。8分、磐田前田が個人技で抜きにくるところを、広大がスライディング一発でカット。場内拍手。

10分、林の位置を見て磐田がループ気味のロングシュート、枠外。中々中央にもぐりこめない磐田はアーリー攻撃。12分に中央に入れられるが、体を寄せて守る。その後、永井のパスから前へ攻めるが、シュートは打てず。13分、磐田のカウンター、コーナーを与える。これも守る。15分、赤嶺の左足センタリングに、中央中原が足でシュート、こぼれるところ再びシュートするが、弾かれる。

さらにベガルタは大きなサイドチェンジから、フリーの梁がロングシュートを狙うが、川口。17分、動けなくなってきた永井に代わり田村が入る。19分、磐田ジウシーニョのドリブル突破、コーナーを与える。21分、前田の縦のドリブルからシュート、林が腕1本で反応、コーナーにする。これは守る。28分、右サイド中原からいいパスが出て中央赤嶺、DFに挟まれながらも反転シュートするが川口の守備範囲。

24分、磐田の攻撃の後のカウンター、広大から太田、サイドの梁へ。裏へのパスはもう一歩。25分、ベガルタゴール中央やや左25mのフリーキックを磐田に与える。シュートは林が前に出てワンハンドでクリア。こぼれをコーナーキックにするが、守る。その後は、しばし一進一退が続く。

32分、ベガルタゴール右角で磐田のフリーキック。ここで中原に代わり中島入る。35分、カウンターから赤嶺のパスに中島シュートも枠外。そして、39分、右サイドを果敢にドリブルで前進する斉藤。DFのカットも、もろともせず、ラッセルドリブルでコーナー付近までフリーで上がる。素早いセンタリング、キーパー前に抜け出た中島が川口より先に触ってゴール。とどめの3点目。この時間帯に走りでチャンスを作った斉藤から、「中島、ゴールしろよ」センタリングが決まった。中島はうれしい、J1リーグ初ゴール(ナビスコで1点あり)。

その後は、磐田の攻めも雑になり、ファール連発で、ベガルタは労せずしてマイボールが増える。43分、赤嶺に代え千葉が入る。場内余裕の盛り上がり。ロスタイムは3分間。疲れた磐田に攻め込まれても、中央はがっちり固めてそのまま試合終了。久々の3-0快勝となった。


球際に厳しく行き、マイボールで躊躇なくパス。一方で、太田と梁、たまに朴や菅井もあがってきて、相手のサイド裏のスペースをついた。前では赤嶺がキープからのコーナー・ゲット連発で、それが2点につながった。最後は斉藤のドリブルからのチャンスメークでタメ押し。

中原、鎌田、中島と、お久しぶりの面々にゴールが記録され、言うことなし。守備では広大が厳しく中央を攻め、鎌田とともに相手の速いセンタリングに対処して完封。残留争いの他チームがFC東京以外伸び悩む中、大きな前進。あとは勝ち点40、得失点差-3をプラスにして、残留を確定させたい。

シュート数:21-12 CK:8-9 FK:13-15  得点:中原貴之、鎌田次郎、中島裕希  警告:鎌田 (相手)那須  (主審)柏原丈二