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今更NHKの朝ドラなんて、という人も多いと思います。

実際のこの「ゲゲゲの女房」が始まった時も、歴代の最低視聴率でのスタートだったそうです。確かに、昭和初期の田舎の頑固オヤジ、おとなしいヒロインの子供時代、力み気味の役者のセリフ使いに、「また同じか」と自分も思ってしまいました。

しかし、いよいよヒロインの「女房」大人時代になり、松下奈緒が登場、戦争で片腕を失いながら妖怪漫画を描いている水木しげる(向井理)に嫁いで、島根から上京し、世間が高度成長に向かおうとする昭和30年代、それとは関係なしに「貧乏神」に取り付かれたような、米びつの底が見えるような、夫婦生活を始めたあたりから、山田むつみの脚本が乗ってくるのです。

けなげとか、誠実とか、他人をも思いやる気持ちなど、もう死語になってしまったような場面が自然に描かれています。「人はパンのみにあらず」が、ちりばめられているのです。勿論、パンも必要なので、いろいろ知恵を絞って生き抜いていく。おどろおどろしいけれど、人のこころを捕らえる漫画を精魂込めて書く姿。そして厳しいクリエーター魂。全部今に通じる話です。

水木しげるさんの漫画