皇后杯:準決勝、ベガルタ仙台レディース1-3INAC神戸、川村同点弾も、延長で力尽く

第38回皇后杯 準決勝 12月23日(金・祝)14時 ベガルタ仙台レディース1-3INAC神戸 味の素フィールド西が丘



有町  浜田 

中野   嘉数 
   (小野)
岸川 川村
  
繭 市瀬 北原 坂井
 (高良(美和)
ブリトニー

サブは、齋藤、高良、佐々木美和、安本、小野。INAC神戸は、大野、高瀬、道上がFW、中島、杉田、鮫島がスタメン。武仲、京川、増矢、川澄がベンチ入り。

準々決勝は、去年も準決勝で対戦、0-2と苦杯を嘗めたINAC神戸。立ち上がりはコンパクトに、ペースを掴んだベガルタであったが、12分に一瞬の隙を突かれ、道上に先制を許すと、神戸ペースへ。さらにCB市瀬負傷で、川村をCBに下げるスクランブル。

しかし、後半8分、佐々木繭の強烈ミドルが、バーを叩いたあたりから盛り返し、ついには38分、エリアすぐ外のフリーキックから、川村が頭で同点弾。延長へ。

延長に入って、神戸途中出場の増矢に、エリア内にドリブルで再三侵入を許すと、京川にフリーで2得点を許し、力尽きた。90分間は互角にできていただけに、残念。


前半。
ベガルタ高いラインでコンパクト。前半は風上。開始早々、自陣からのフリーキック。回すがシュート無し。以降、一進一退。ベガルタがスペースを消しているので、神戸も簡単には展開できない。4分、浜田が中央から反転シュート、枠外。しかし触っていて、コーナーを得る。キーパー。

6分、中野から縦のスルーパス、浜田走り込むがもう一歩。7分、左サイドでつなぎ、コーナーを得る。川村のヘッドは、バーをかすめて枠外。惜しい。9分、有町が左足のシュート、キーパー。10分、神戸がベガルタエリア右奥35mのフリーキック。ブリトニー押さえる。12分、神戸のコーナー。シュートは防ぐ。

そして、14分、神戸陣から簡単につながれ、守屋のロングボールに抜け出した道上が、北原、さらにはブリトニーもかわして、無人のゴールに蹴り込み、先制許す。一瞬の隙を突かれ、裏を取られた。ここまで、ベガルタペースで来ていたが、これで神戸が余裕を持って、ボールを回し始める。

18分、市瀬が高瀬にチャージされ、一瞬フリーを許すが、なんとか足を出し、ブリトニー押さえる。危ない。19分、鮫島のスルーパスに中島が走り込んでシュート、枠外。20分、市瀬内転筋?か、負傷でアウト。そこで、交代で高良が入って左SBへ、繭がボランチへ、ボランチの川村がCBという、スクランブル布陣。いずれも経験あるポジションではあるが、ゲームプランは変わる。

中盤でバランスが取れなくなったベガルタは、なかなかボールを前に送れない。やむなくロングボールも風に流される。23分、ブリトニーのゴールキックから、浜田が走り出るが、追いつけず。25分、神戸のコーナー。こぼれを高瀬にシュートされるが枠外。準々決勝を120分戦った神戸は、キレがいいわけではない。

27分、左サイド、高良が持ちこんで侵入、倒されるがノーファールの判定。その後、坂井にイエロー。29分、右奥40mのフリーキック。中野の放り込みから坂井のヘッド、つながらず。31分、有町から裏の浜田へパス、オフサイド。32分、中野のシュート、枠外。35分、道上にまたフリーを許すが、なんとか囲んで守る。37分、左奥30m45度のフリーキック。クリアされる。

42分、ベガルタがカウンターで抜け出すが、オフサイド。結局前半は、1点リードされて終了。

後半。
風下。神戸は守りを固めて、カウンター狙い。ベガルタ、川村が後ろに下がったので、中盤でタメが作れず、攻撃は単調に。4分、高良がボールウォッチャーしているところを、高瀬に突かれ、川村も抜かれてフリーでのシュート打たれる。しかし、ブリトニー正面で抑え、事無きを得る。

6分、中野、有町のコンビでキーパーもかわすが、有町反転できず、シュート打てない。7分、神戸のカウンターはオフサイドにかける。8分、神戸のパスミスのこぼれ、佐々木繭が、30mの弾丸シュート、伸びるボールの豪快シュートだったが、惜しくもバーをたたく。しかし、これで、ベガルタに元気が出る。

12分、ゴール前でベガルタ陣が殺到、こぼれ球を再三押し込もうとするが、決められず。この辺りから、両チーム間延びしてくる。14分、神戸は杉田に代え、京川が入る。19分、ベガルタがボールを回して、最後は浮き球を嘉数がシュート、キーパー。22分、シュートが無かった神戸で、京川がロングシュート、流れを作られる。

23分、繭のクロスは合わず。25分、神戸が大野に代え増矢を入れる、26分、有町がクロスに飛び込み、アウトサイドでシュート狙うが、キーパーに詰められる。27分には、浜田のシュート、ヒットせず。28分、ハーフ付近からのフリーキック。こぼれ球を嘉数がシュートするが、ブロックされる。ここでNHKBSのカメラは、高倉女子代表監督のあくびを抜くwお疲れなんだから。

32分、嘉数のパスを受けた坂井が上がりクロス、有町ヘッドも枠外。その後、嘉数に代え小野が入り、そのまま右サイド。35分、右奥35mのフリーキック。こぼれ球を坂井がシュートして、コーナーを得る。37分さらに、神戸エリア左すぐ外で、フリーキックを得る。中野のキックに中央に走り込んだ川村が、高い打点のヘッドを叩き付け、ゴール!1-1同点

チャンスで、なかなか決め切れなかったベガルタが、終盤で追いついた。39分、神戸のコーナーはクリア。40分、坂井のクロスに有町がヘッドでつなぎ、最後は浜田、もう一歩。42分、神戸の右コーナー。これはブリトニーがパンチング。43分、浮き球を増矢にボレーシュートされるが、枠外。44分、道上にドリブルで侵入され、クロスもブリトニー。

45分、増矢にかわされフリー許すが、神戸がシュートミス。追加時間2分。結局互いに決められず、延長戦へ。

延長前半。
開始早々、神戸のコーナー。ヘッドでつながれ、最後はゴール脇から道上のヘッド枠内、これをブリトニーが、ワンハンドで掻き出す、ファインセーブ。さらにコーナーで攻められるが、守る。4分、左サイドフリーで高良がシュートもキーパー。8分、神戸のクロスに、フリーとなった道上、シュートは打てず助かる。

ベガルタ、疲れからかボールを前に運べず、パスコースを読まれてカットされる。9分、こぼれ球を小野がミドルシュート、枠外。12分、増矢にドリブルで侵入許し、折り返され、中央どフリーの京川に、ヘッドで決められ、1-2。勝ち越し許す。ベガルタ守備陣が付いていけなくなっている。14分、坂井に代え佐々木美和が入る。美和は左MF、中野がボランチに回り、左の高良が右に回り、繭は左SBに戻る。しかし、なかなか中盤でのタメは作れない。

延長後半。
開始早々の守屋のシュートは川村がクリア。3分、またも増谷にドリブルで侵入され、中島につながれて最後は、中央フリーの京川に決められ1-3。これはさすがに効く。がっくり肩を落とすベガルタ。5分、美和のクロスに、浜田の中央での落とし、しかしシュートは打てず。

7分、神戸のキーパー、福元が自傷で足負傷でアウト。急遽武仲が入る。2点リードの神戸は、ワンタッチパスで、ベガルタをいなし始める。ベガルタなかなかボールを奪えない。チャンスでのロングボールも精度なく、シュートにいけない。12分、神戸のカウンター、中島のシュートは枠外。13分、岸川のロングシュートは、バーの上。

結局、延長での大きなチャンスは作れず、1-3で敗戦。今年も準決勝で涙を呑んだ。

千葉監督、正木コーチの退任に、花を添えることが出来なかったが、来年は、越後監督・村上コーチの元、今季の悔しさを晴らし、タイトルを狙っていきたい。現地応援の方、お疲れでした。

(追記)ベスト4だったので、強化費百万円ゲット。また、2連続フェアプレー賞受賞。

シュート数:17-15、CK:3-6、FK:23-16 得点:川村優理 (神戸)道上、京川2 警告:坂井 主審:山下良美 入場:3,149人