皇后杯準々決勝、ベガルタ仙台レディース2-0ノジマステラ、押し切る

第38回皇后杯 準々決勝 12月17日(土)19時 ベガルタ仙台レディース2-0ノジマステラ神奈川相模原 ユアスタ仙台



浜田  小野
   (有町)
中野   嘉数 
(美和) (安本)
岸川 川村
  
繭 市瀬 北原 坂井

ブリトニー

サブは、齋藤、高良、佐々木美和、安本、有町。ノジマステラは、南野、川島はるなの2トップ。田中陽子スタメン。パオ・ミッシェルはベンチスタート。

しばらくぶりの試合。ノジマステラは、今季なでしこ2部で無敗優勝。来季から1部参戦、皇后杯でも3回戦で岡山湯郷を破り、モチベ高く挑んで来ることが予想された。

しかし、立ち上がり10分こそ、ボールを回されたベガルタ仙台レディースであったが、次第に相手の攻撃を読み切ると、川村、岸川がボールを激しく奪い、主導権を握る。

さらに両サイドからのえぐり、中央での岸川の攻撃参加などで、決定機を作り始めるが、なかなかゴールが割れない。
ようやく、23分、左からの中野のミドルシュートの跳ね返りを、浜田が、反応よく決めて先制。その後は完全にベガルタペース。

時折、ベガルタのミスからカウンターを受けるが、ノジマステラのスピードはいまひとつで、DFが追いつきクリア。
その後もベガルタが、再三チャンスを作るが、シュートが相手キーパーの正面を突くなど、決めきれず。

両チーム、疲れが見える後半の中盤から終盤へ。後半38分、中野のコーナーから、キーパーを数人でブロックして、フリーとなった北原が、ヘッドで2点目を決め、勝ち切った。


冬至近く、陽が落ちたユアスタは深々と冷える。しかし、幸い、風はあまりない。完全真冬装備のサポ。ピッチ上では、浜田と坂井が、半袖ウエアと、危ない気合いw。全員女性の審判団も、手袋無しではきつそうだ。

前半:
開始30秒、左奥30mでいきなりのフリーキックのチャンス。決まらず。以後、ノジマステラが、出足良くボールをカットして、展開してくる。1分、川島のクロス、クリア。2分には、押されてノジマにコーナーを与えるが、シュートは打たせない。

その後は、ノジマキープするものの、ベガルタもシュートは打たせず。次第に一進一退に。ここまでは、ベガルタ、様子見なのか動きが重く見える。6分、ブリトニーのゴールキックから、一気に前線の浜田へ。もう一歩。まだベガルタはロングボール主体。8分も市瀬がロングフィード、キーパー直。9分、岸川がゴール前に飛び込むが、もう一歩。直後、パスカットされ、川島にシュートされるが、枠外。

10分、川村の厳しいチェックから、浜田がキーパーの位置を見て、ロングシュート、枠外。11分、ベガルタが攻め込み、ゴール前の混戦、攻撃参加の岸川が、こぼれを至近距離のシュートも、キーパー正面。この長身キーパーは、ハイボールと正面のボールに強いが、よくこぼす。このあたりから、ベガルタが落ち着いて来る。

12分、中央からパスを受けた浜田が左からのクロス、キーパー。14分、パスミスをカットされ、カウンターを受けるが、クリア。15分、嘉数が裏を取っての右からのクロス、もう一歩。17分、ノジマステラのカウンター、川島のシュート、コーナーを与えるが、ブリトニー押さえる。

21分、嘉数がゴールライン付近まで、えぐってのクロス、左サイドから中野が突っ込みヘッドも、枠外。直後、またも左から中野のミドルシュート、DF弾いたボールを、すかさずも右でフリーの浜田がシュート、決まって先制。自分達のペースになってきたところで、すぐゴール。これで完全にベガルタペース。ノジマステラは人数をかけて守るので、カウンター狙いになる。

24分、ベガルタのカウンター、小野から坂井が上がってのクロス、キーパー。25分、川村がパスカット、中野につないで、クロスも、小野にはもう一歩。28分、ノジマステラのカウンター、クロスを入れられるが、ブリトニー。31分、川村の左からのクロス、右から坂井も届かず。34分、中央で小野が反転からのロングループ、枠外。

35分、川村が、ノジマエリアすぐ外で相手ボールをカット、パスを受けた浜田がフリーでシュートも、キーパーに触られる。コーナーを得る。右コーナー連続2本。最後は坂井がヘッドに当てたが、枠外。36分にも右コーナーを得る。こぼれを岸川がシュートも枠外。今日は岸川のところにチャンボがやってくるが、決めきれない。

41分、パスカットした中野が、そのままドリブルで持ち込み、シュートまで行くがキーパー正面。ベガルタ、チャンスは多いが、シュートが正面を突く。42分カウンター、岸川からパスを受けた坂井がフリー、しかしシュートは枠外。43分、中央35mでフリーキックを得る。浮き球でボールが落ちず、ヘッドで押し込もうとするが、最後はキーパーに抑えられる。

44分、中野のスルーパスは流れる。結局前半は、10分過ぎからチャンスが多かったが、1点のみで終了。

後半:
ピッチ上も相当冷え込んでいるはず。沖縄出身の嘉数が、腕をかかえながら、寒そうにして登場。しかし、前半途中から右サイドをしっかりえぐって、プレーは好調。

1分、裏に出た岸川がシュートチャンスも打てず。2分、左ライン際30mのフリーキック、決まらず。4分、ベガルタのカウンター、岸川からパスを受けた小野が、ドリブルから、ひとりかわしてのループ気味のシュート、バーの上。どうも前に出ているキーパーの頭越えを狙いたいようだ。

6分、南野が、遠目からカーブをかけた、意表をつくミドルシュートもブリトニー正面。8分、浜田の左からのクロス、流れる。9分、中野がドリブル前進、中央小野がヒールで合わせるが、枠外。10分、佐々木繭が上がってのクロス、右から嘉数が中央に飛び込みヘッド、キーパー。

中野が粘って11分、左コーナーを得る。坂井の折り返しはもう一歩。14分、小野から浜田と縦につないでのカウンター、流れる。16分には、中央での嘉数の落としから、中野のシュート、キーパー。17分、ノジマステラは、川島に代え、2部得点王タイのパオを入れる。18分、早速、抜け出されて左隅からシュートされるが、バーの上。

20分、ベガルタのカウンターからコーナーを得る。川村がヘッドを放つが枠外。21分、ノジマステラDF和田のロングシュート、バーの上。この和田は、後半になっても疲れを見せず、何度も攻撃参加。25分、ベガルタエリア左奥35mのフリーlキックを与える。ヘッドはブリトニー押さえる。ベガルタの選手に疲れか、出だしが遅くなっている。

26分、ベガルタのカウンター、浜田の左からのクロスは流れる。27分、今度は、ノジマステラのカウンター、シュート打たれるが枠外。ノジマステラもパオが入って活性化している。28分、ベガルタは小野に代え有町を入れる。31分、岸川のパスカットからパスをつなぐが、シュートは打てず。

32分、ノジマステラは、南野に代えFW工藤を入れる。35分、ベガルタエリア中央40mでフリーキックを与える。これはしのぐが、途中、相手そばでのバックパスを狙われそうになる。38分、右コーナーのチャンス、相手キーパーをベガルタ選手らが囲む形で、離れた北原がどフリー、ヘッドを決めて2点目。いい時間帯。北原はバースデー・ゴールで、自ら祝う。

39分、嘉数に代え安本を入れる。40分、えぐられてのクロスもブリトニー押さえる。その後、ベガルタのカウンター、中央浜田からフリーの安本へ、しかしシュートはブロックに会う。41分、浜田が中央から反転ロングシュート、枠外。この後、ノジマステラが、DF長澤に代えDF寺田を入れる。

44分、自陣からのフリーキック、市瀬のキックが裏に出た浜田に通り、フリー。決まらないが、コーナーを得る。これも決まらず。追加時間は2分。ここでベガルタは、お約束の中野から佐々木美和への交代。美和がセットプレーのキッカーを担当。有町がうまくキープしてファールを誘い、ベガルタのフリーキックが続く。結局、そのまま試合終了2-0で勝利。


自らのミスでパスカットされ、危ない場面が、1-2度あったが、それ以外は相手の攻撃パターンを読んで、楽にシュートさせず、散発5本に抑えた。ただ攻撃では、20本以上のシュートを放ち、決定機もかなりあったが、相手キーパーの守備もあって決めきれなかった。

次の相手は神戸。少ないチャンスでも、しっかり決め切らないと、上には行けない。今日のサイドからの積極的な仕掛けを、さらに磨いて、まずは決勝まで進んで欲しい。

それにしても、気温4度以下と寒いスタジアムであったが、今年最後のホームゲームを勝利で飾り、2000人入ったスタンドも、最後は笑顔溢れる試合となった。

次の準決勝は、12月23日フクアリで対INAC神戸戦、そして決勝は、中1日で25日(日)、日テレ-新潟の勝者とフクアリで行われる。

シュート数:21-5、CK:7-3、FK:8-11 得点:浜田 遥、北原佳奈 警告:(ノジマ)高木 主審:井脇真理子 入場:2,124人