なでしこ09節:ベガルタ仙台レディース2-1伊賀FC、安本の2ゴールで勝ち越し、3連勝

2017なでしこリーグ1部 9節 2017年5月21日(日)13:00 マイナビベガルタ仙台レディ2-1伊賀FCくノ一 弘進ゴム アスリートパーク仙台(仙台市陸上競技場)



ケイトリン 西川
   (浜田)
田原  安本
(岸川) 
ゴリー 繭
(三橋)     
万屋 市瀬 北原 坂井
   
ブリトニー

サブは、斎藤、千葉、三橋、岸川、入江、佐々木美和、浜田。伊賀FCは杉田、櫨がスタメン。2試合連続ゴールの西川がスタメン起用される。

スピードスター、安本の得点嗅覚で2得点。一度は追いつかれ、連携が崩れかけたが、終盤までターボが切れない、安本が走り回り、勝ち切った。

ベガルタ仙台レディースは、荒れたピッチに、強い風を考えてか、ロングボール多用の戦い。何度も右サイドを駆け上がる安本。8分、安本が意表をつくミドルシュートで、先制。その後も、サイド攻撃から、何度もチャンスを作るが、決めきれない。

すると23分、今度は、風上の伊賀福丸のロングシュートが、ゴール右上隅に決まり、同点。これで、ベガルタはリズムを崩し、荒れたピッチもあるが、パスミスや、連携不足を露呈する。

後半23分、浜田が、ポストプレーで相手DFを抑え込み、フリーでミニーがクロス。これに、右サイドから走り込んだ安本が、右足で合わせ、勝ち越し。なんとか勝ち切った。

この時期で27度の仙台、試合の公式記録は31度。スタンドは容赦なく首筋を焦がす日差し。
ピッチは、ところどころ芝に穴が開いており、ゴロパスは激しくバウンドする。引っかかって怪我の心配もあり、スポンサーさんの協力を得て、改善が望まれる。他会場の事が言えたぎりではない。風も強く、ベガルタは前半風下。


前半。
開始早々から出足のいいベガルタ。右コーナーを得て、レフティー万屋が蹴る。坂井のシュートは、枠外。2分、西川がボールに詰めたが、ゴールキック。3分、西川のキープから、安本が右サイドを上がり、キーパーとDFの間への好センタリング、ケイトはもう一歩。

5分、伊賀に裏に走り込まれ、北原がかわされ、キープからシュートされるが、ブリトニーがクリア。6分、万屋からのパスを受けた西川がミドルシュート、バーの上。8分、北原のロングボールをケイトを落とし、すかさず安本が、強烈なミドルシュート、キーパ逆を突かれたか、グラウンダーでそのままゴール、早くも先制。これで楽になったかベガルタ。

10分、伊賀のフリーキックをしのぎ、カウンター、安本が右サイドを加速して走る。決まらず。12分、ベガルタがゴール前で回し、最後は繭がシュートもキーパー。13分、左サイドから伊賀のフリーキック、ブリトニーキャッチ。14分、ベガルタ、相手陣のスローインからケイトがキープ、からのクロス、流れる。

16分、伊賀の左コーナー。これはしのぐが、引き続き、伊賀がベガルタの左サイドを突いてくる。しかし、最後は櫨のトラップミスで助かる。19分、安本のクロスから、ミニーが攻撃参加、フリーでシュートチャンスも、トラップミス。22分、ベガルタ陣30m位から、福丸が意表を突くロングシュート、風にも乗って伸び、ゴール右上隅に決まり、1-1同点される。これはどうしようもない。

同点とされ、ボールを支配していたベガルタの連係が、ギクシャクし始める。23分、ミニーから繭のシュートはバーの上。その後は、中盤で一進一退、有効な攻撃が出なくなる。30分、西川と安本のワンツー、しかし、西川のパスは、誰もいないところへ。

31分、伊賀がセカンドを拾い、放り込みから、裏に抜けかかり、ワンタッチでシュート、枠外。危ない。35分、ミニーから西川、スルーパスもキーパー。37分、暑さでベガルタ集中切れか、自陣でのパスミス、バックパスミスを突かれ、あわや。40分、ベガルタは、好調の安本にボールを集めるが、なかなか収まらない。さらには、北原のパスミス。

43分、またもバックパスの連係の悪さを突かれ、エリア外で詰められたブリトニー、ボール・キープもかわし切れず。中央フリーの選手に戻され、そこからリターンのラストパス出されるが、オフサイドで救われる。シュートされたら、厳しかった。

前半は1-1、次第にベガルタの連係が悪くなったところで、終了。

後半。
ベガルタが風上。ブリトニーのキックも伸びる。開始早々、ベガルタ自陣からのフリーキックから、安本がドリブルで駆け上がり、クロス、しかし流れる。5分、安本から繭、シュートチャンスはキックミス。7分、伊賀35mのフリーキック。すらしヘッドは枠外。

8分、左コーナーを得る。繭のキック、中央合わず。10分、安本のクロスにファーサイド、フリーで田原のヘッド、ヒットせず、キーパー。12分、ベガルタ回して、ミニーのスルーパスは、キーパー。13分、ベガルタのパスミスを突かれ、シュートされるが、ブリトニー。

15分、やや走れなくなってきた田原に代わり、岸川が入り、ボランチ。ミニーが左サイド前に上がる。その後、再び膠着状態。ベガルタ、パスがなかなかつながらず、伊賀も有効な攻撃が無い。21分、疲れてきた西川に代わり、浜田が入る。

すると、22分、左サイドで、ミニーが浜田に当て、浜田が溜めてDFを背中でブロック、再びミニーがフリーでクロス、右サイドから走り込んできた安本が、DFをかわしながら右足で押し込み、ゴール。安本、今日2点目。役割分担とプレイの精度が合致した、いい得点。

これで調子に乗った安本、暑さで、バテている選手が多い中、27分にも、速いドリブルで右サイドを上がり、ラストパス、中央走り込んだケイトがフリー、しかしシュートはブロックされ、こぼれをミニーが詰めるが、これもふかす。惜しい。

その後も、ベガルタが攻勢を強めるが、ラストパスの精度を欠く。30分、伊賀エリア左奥40mのフリーキック、ヘッドでつなぐが、もう一歩。32分、伊賀は、ゴールを決めた福丸に代え、小川を入れる。直後、安本から浜田へのパス、もう一歩。

35分、浜田がブロックして相手のボールを奪い、パスを受けたフリーの繭のクロス、キーパー。36分、ケイトがドリブルでエリア内侵入、コーナーを得る。ケイトにはこういうプレーを期待したい。浜田がポスト役をするので、楽になったか。ここで、ミニーに代わり、長身の三橋をいれ、セットプレーで狙いに行く。決まらず。

37分、ベガルタのカウンター、中央ケイトがミドルシュート、バーの上。ここで、伊賀は作間に代え下條を入れる。その後、伊賀がクロスからのシュート、コーナーを与える。いったん浜田がクリアも、こぼれをクロスで入れられるが、守る。39分、浜田がキープして侵入、最後はケイトのシュート、決まらず。

これでコーナーを得る。右コーナーは安本が蹴る。これは決まらず。追加時間。次第に時間を使い始めるベガルタ。しかし、時々、中央での蹴り返しになって、あわや。それでも最後は、左コーナー付近で繭が粘り、シュートまで持っていくが、枠外。

結局、そのまま、逃げ切り2-1で3連勝。

ここ2戦で、決勝ゴールを上げた西川に代わり、この試合では、安本が自慢の快速と、ゴールへの執念を誰よりも見せて、2ゴールでヒロインとなった。
この試合、ベガルタは、追いつかれて、とりわけ、守備陣が消極的なプレーから、かえってピンチを招く、悪い癖も見受けられたが、りードしてからは落ち着き、ケイト、ミニーも思い切ったプレーができるようになり、ペースを引き戻すことができた。


内容はともかく、日テレが敗れたので、勝ち点差3の2位グループに、長野、神戸、ベガルタが並び、まだまだタイトル争いに参戦中。勝ち点3は大きい。怪我人もいるが、直接対決までは、ついて行けば、チャンスがある。粘って、粘って行こう。勝利に拘り、攻守ともに積極的なプレーを。

暑い中、選手も、サポもお疲れさんの試合だったが、勝利が、すべてを吹き飛ばした。

シュート数:10-5、CK:4-2、FK:8-12 得点:安本紗和子2 (伊賀)福丸 警告:なし 主審:朝倉みな子 入場:1,125人