なでしこ06節:ベガルタ仙台レディース0-3日テレベレーザ

2017なでしこリーグ1部 6節 2017年5月3日(水祝)13:00 マイナビベガルタ仙台レディース-日テレベレーザ ユアスタ仙台



ケイトリン 三橋
    (西川)
田原  安本
(中野)  
繭 ゴリー
(岸川)    
万屋 市瀬 北原 坂井
   
ブリトニー

サブは、齋藤、千葉、岸川、佐々木美和、入江、中野、西川。日テレは、田中美南ワントップ、籾木、長谷川唯、阪口、上辻、岩清水、山下スタメン。

日テレがベガルタのミスをそつなく突いて、3ゴール。ホームでいいところなく完敗。アウエー戦までに力をつけたい。

ゴールデンウィーク初日で、2000人越えの入場だったが。。。勝敗はともかく、もっと元気あるプレーが見たかった。暗中模索の状況。怪我人が出ているのかもしれないが、連携がばらばら。何をしたいか意思統一できていない状態は、戦う以前の問題のような気がするが。。。

前半。
開始早々、日テレがベガルタエリアすぐ外でフリーキック。早いリスタートは、しのぐ。1分、今度はベガルタ三橋から、右サイドの安本にはたいて、安本のクロス、キーパー。さらにもう一歩、安本のクロス、これもキーパー。4分、三橋がシュート、キーパー正面。5分、ベガルタが左右に振る攻撃、しかしミニーことゴリーのファールで終了。

7分、日テレのロングボールはブリトニー。8分、ケイトリンからのパスを三橋がシュート、キーパー弾く。その後、日テレがキープ、ベガルタの守備を横にずらして攻めてくる。ベガルタはコンパクトな布陣でそれについていくが、なかなか奪えない。12分、日テレに放り込まれ、ブリトニー出るが触れず、ガラ空きのゴールは、DFがカバー。

15分、ミニーからケイトへのスルーパス、オフサイド。16分、ミニーが出足良くパスカットし、ドリブル前進も奪い返される。日テレが左右への展開。ベガルタここまでは付いていっている。19分、スローインから安本がすかさずシュート、キーパー。20分、安本からミニー、ミドルシュートは枠外。23分、三橋がサイドからシュート性のクロス、しかし中央流れる。その後、日テレのクロス、オフサイド。

26分、田原の中央左からのクロス、キーパー。28分、市瀬がパスカットされ、ベガルタがブロックに行くが、エリアすぐ外でフリーキックを与える。これを籾木がゴール右隅に決め、先制される。ここまではしのいで、ベガルタのペースで来ていたが、先制され、最近点が取れていないベガルタには厳しい展開。32分、佐々木繭のサイドチェンジ、万屋もう一歩。34分、日テレの左からのクロス、市瀬のクリアは、あわやオウン。その後、坂井が上がりクロス、キーパー。

41分、安本が空振りしたボールを田中に取られ、ドリブルからシュートまで持っていかれるが、ブリトニー。43分、安本のクロスにケイト、合わず。なんどかあるフリーのクロスの精度が、上がらない。44分、ミニーとケイトがワンツー、シュート性のクロスはキーパー。結局前半は0-1で終了。

後半。
開始50秒、日テレ上辻の意表を突くループシュート、枠内もぎりぎりでブリトニーが掻き出す。これで日テレが左コーナー。これはしのぐ。ベガルタは、攻撃の意図がかみ合わず、パスが中々つながらない。4分、ケイトがドリブルからのクロス、三橋、もう一歩。9分、日テレがカウンター、えぐられるがしのぐ。8分、ケイトがようやく左からのえぐり、三橋が戻して、折り返しはクリアされる。

さらに、ミニーがドリブルでの強引な上がり、しかし途中で奪われシュート打てず。10分、前半動きまわった三橋がバテ気味で西川に交代。12分、ケイトのパスはクリアされるが、コーナーを得る。左コーナー、キッカーはミニー。さらに右コーナー、今度は万屋が蹴る。キーパー触れなかったが、押し込めず。

14分、日テレは、上辻に代え植木が入る。16分、左ラインぎわ40mのフリーキック。ミニーのキックに西川のヘッド、ヒットせず。20分、ケイトからパスを受け、右から安本のクロスに、西川が飛び蹴りシュートも、もう一歩。その後、田原が相手陣でキープもシュートは打てず。24分、ケイトがフリーで左サイドを上がる。しかし、仕掛けることなく、ロングパスを出すが、中央合わず。

25分、中央から西川がロングシュート、バーの上。27分、ベガルタゴール前で、セカンドボールを何度か拾われ、ブリトニーが前に出たところを、籾木にループで狙われ、2点目を失う。クリアが中途半端なところを、前後に揺さぶられた。30分ミニーから右の安本へ、クロスはライン割る。焦りなのか、精度が上がらない。31分、田原に代わり岸川が入る。岸川がボランチ、ミニーが前目へ。

32分、そのミニーにイエロー。34分、北原がプレッシャーを受け、籾木にシュートされるが、ブリトニーが防ぐ。35分、繭と西川でワンツー、繭のシュートが弾かれて、コーナーを得る。しかし決まらず、36分、日テレのカウンター、田中がいいタイミングで裏に出て、ひとりでドリブル前進、DF追いつけず、フリーとなってシュート、3点目を失う。ダメ押し。前掛りになっていたので、この3点目は仕方ないとも言えるが。

38分、ゴール前ベガルタが詰めていくが、決めきれず。39分、繭のシュート性のクロス?伸びて、バーに当たる。40分にも、万屋からパスを受けた西川が左足のシュート、またバーに阻まれる。44分、ミニーに代わり中野が入る。追加時間2分、ベガルタなかなか攻められず。日テレは田中に代わり三浦を入れる時間使い。

結局0-3で敗戦。敗戦、得点差というより、自滅の感がある、この試合。前半、安本が右サイドにスピード良く上がっていくのだが、フリーにもかかわらず、エリアに近づく前にクロスを上げてしまう。しかも精度はいまいち。中央にも人数が足らず左サイドの田原に至っては、マークで忙しいのか、ほとんど攻撃に参加せず、低いポジションのまま。

連携がないので、日テレの守備陣は余裕を持って対処。ケイト、ミニーには人数かけて抑えれば、フォローのベガルタの選手が、いない事が分かってしまっている。

また、ワンツーや連携で崩して、キーパーの目線を動かすような、シュートが打てない。というか、中野もいないので、精度の高いパスがゴール前に無く、攻撃陣が、おのおのミドルシュートを、単発で打っているだけのような時間が多かった。マイボールになった時に誰に出すのか、ゴール前には誰が上がっていくのか、はっきりしないまま、ケイトとミニー頼りというか、ひとり相撲のような攻撃になってしまっている。

守備では、前半こそ、日テレの横ズレの動きにブロックを作って対処していたが、先制されて、ばらばらになり、相手のプレスにびくびくしながらのプレーになっていた。

ただ、安本は、パスの精度はいまいちだが、走りまくりで孤軍奮闘。初スタメンの三橋も、体力がつけば、面白い存在になりそうではある。

中3日で、すぐINAC神戸戦。今の神戸なら勝つチャンスもあると思うが、この試合のような、お互いの考えが通じていないプレーの連続では、厳しくなる。怪我人のせいもあるかもしれないが、中野などを戻し、ボランチは岸川で安定させ、迷いの少ないプレーを導き出してほしいものである。

シュート数:9-7、CK:2-3、FK:13-10 得点:(日テレ)籾木2、田中美南 警告:ゴリー 主審:井脇 真理子 入場:2006人。


いろいろ選手を試すとはいっても、キャンプからすでに3か月。チーム全体が、形が見えず、お互いにやって欲しいことを言い合えず、不安の中でプレーしているように見える。下位チームとでなら、個人技で点も取れたのだろうが、上位チーム相手では、単発ミドルシュートだけで勝つのは難しい。

早めに形を作って、マチルダ二人に頼るのではなく、「使う」ような動きで、攻撃すべきではないか。ケイト、ミニーとも、足の状態も良くなさそうだし、一人で打開し、点を取るというより、サイドを上がって、チャンスメイクするタイプと思われるのだが。

レディースの選手は、基本アマチュアということで、組織的にはアカデミーに入っているが、女子選手のトップリーグで戦っている。
これから育成という若い選手も多いが、短く厳しい女子のサッカー選手人生で、一年一年でタイトルを目指し、成果を上げてから引退したいと思っている選手もいるだろう。

今季、たしかに大黒柱の川村は抜けたが、力をつけてきた選手も増えた。これまで、2位、3位の結果を出しているチームが、それ以上の成果を求めて、今年プレーするのは、早過ぎるのだろうか。勝敗以前に、選手が自分の力を、不安無く出せる指示が、まず必要と思うのだが。

このような事を書くと、すわ監督交代の要求かと、短絡する人がいるが、誰がではなく、何をするかが重要で、結果につながる試合を見せてほしいだけである。全肯定は全否定と同じで、合理的ではない。

先々の構想も、当然あるだろう。しかし、これまで5年のレディースの力を、削がない形でのプレーを見たい。選手は一年一年が勝負である。