見所2006

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これからベガルタを見る人のための注目選手の紹介です。名前の前の数字は背番号。2006.4.14現在。

まずは、今年新加入したブラジルトリオ。何といっても、めちゃ寿司が好きなFW9ボルジェス、25歳。抜群の身体能力で両足、頭でゴールを狙うストライカー。日本では彼のように、1対1、1対2でも勝負し、強引に前を向いてシュートを打つ選手がほとんどいないので泥臭く見えますが、どんな角度からも枠をとらえに行く姿勢は、パス回しに頼るサッカー以外にも、サッカーの姿があることを教えてくれます。これまで、いずれも勝利につながる3得点。

ついでMF8ロペス。ワントップ気味のボルジェスよりは下がり目に位置していますが、正確なスルーパスを通すだけでなく、みずからドリブルで切れ込んで、強烈な左足や186cm長身を生かしてのヘッドで、厳しいマークに合いながらも、既に4得点。まだ本調子でないため、動きにキレがもうひとつですが、前を向いてトップスピードに乗った時は、止めるのは困難です。MF11チアゴ・ネーヴィス。試合前の練習でのハイキックを見ると分かりますが、ひとりだけ頭のあたりまで上がる、柔軟性を持っています。180cmの長身ながら、柔らかいタッチの左足から繰り出されるパスやフリーキックは、今後相手にとって脅威となるでしょう。

また、今は怪我で出場していないFW24大柴の鋭い動きも、日本人離れしています。ほんとはブラジル人かもしれません(笑)。鋭い切り返しからのエリア内侵入、相手キーパーの前に勇気をもって突っ込む姿勢、トリッキーなダイレクトプレーなど、はやくボルジェスらと絡むシーンが見てみたいものです。33歳のベテランながらチーム一、二を争う運動量の持ち主です。

日本人選手でも若手の成長株が中心選手となってきました。特に当初はボランチで、今は右サイドバックにいる25菅井。去年あたりから粘っこい守備を覚え、さらにタイミングのいい上がりが出始めて、ボルジェスにパスを出させて初ゴールを決めています。また現在は怪我で休んでいますが、キャプテン26村上。元々思い切った上がりと強烈な左足、正確な右足のキックを持っていますが、プレーに落ち着きが出て、菅井と共に監督の信頼も厚く、攻守の要となっています。早い復帰が望まれます。
その村上に代わり、今左サイドバックにいるのが、17磯崎。本来は強いフィジカルと、村上のキャノン砲に劣らない左足が武器なのですが、思い切りの良さにかけていました。しかし、先日の試合でセットプレーでの初得点を上げてから、プレー全体に勢いが出てきました。いずれ流れからの得点も上げることでしょう。また脅威の運動量で開幕から右サイドバックにいた14中田も、特徴であるドリブルからのクロスに磨きをかけて、菅井を脅かしてほしいものです。また、スピードで圧倒し、キレのいいドリブルの復活が待たれる20関口。怪我でしばらく戦線離脱となりますが、思い切りのいい攻撃、精度の高いクロスを見たいところです。

決定力のあるブラジルトリオを活かせるかどうかは、中盤の3ボランチ次第。精度のあるキックとボール扱いのうまい10梁6熊林が、やや前目。真ん中の7千葉がリベロ的というか守備的に役割分担しています。特に熊林は、運動量豊富に攻守に汗かき役を果たし、地味ながら勝利に貢献しています。今年10番を背負った梁も一時の迷いが消え、積極的にミドルを打って相手を脅かしています。千葉は相手FWのマークと危険察知のボールカットで力を発揮し、タイミングのいいヘッドも武器です。さらにボランチでは今年新加入、18歳ながらベンチ入りしている29金子がいます。人に強い守備と正確なパスワークで今後が楽しみです。どんどん技術を盗んでもらいたいもの。

そして不動のセンターバック、2木谷4白井。180cmの長身をいかした、ごりごりマークだけでなく、サイドや千葉との連係も深まって組織的な守備で、開幕から8試合で3失点と押さえ込んでします。経験豊富な白井の存在で木谷も迷いなくプレーができているようです。GKは、32歳とベテランながら、どんどんうまくなっている守護神22高桑。ハイボールへの反応も良く、抜群の安定感を誇ります。手堅い守備が攻撃陣の決定力と相俟って、苦しい試合でも1-0で勝つ潜在力をチームにもたらしています。

さて、いまは控えにいる選手でも、ブレーク間近の選手がたくさん控えています。FWでは13中島(なかしま)。裏を取る技術とドリブルは、見ものです。あとは勇気を持ってどんどんシュートを打って欲しい。そして3年目の18萬代。もともと相手DFの裏を取るスピードに定評がありましたが、今年はだいぶゴール前での落ち着きが出てきました。さらに今年はゴール前に頭で突っ込むプレーなどもサテライト戦などで見せています。そしてユースからの生え抜きの15大久保。シュート態勢に入っていく嗅覚に見るべきものがあります。なんとかワンチャンスをものしてもらいたい。 MFでは、去年新加入の二人。黒ヒョウこと23清水は、軽快なドリブルとスピード、27富田も見た目以上に人に強く、スピードがあり、タイミングのいい上がりからのシュートなど、彼らも前目で使ってみたい選手。19村松は、テクニックのあるレフティーで、高速クロスが魅力。萬代と息が合っているみたいなので、セットで使ってみるのも面白い。

DFではセンターバックの5池田。人に強いだけでなく、セットプレーでの頭も魅力。夏場には出てくるでしょう。もうひとり3渡辺広大も守備固めで短い時間の出場にとどまっていますが、きっちりと3バックでも試合を勝ちに導く仕事をしつつ、経験を重ねて欲しい。新加入のサイドバック二人、18才30左山も左からの強くて正確なフィードを持っています。22歳右の28大橋は仙台大出身、ボランチも出来、人に強くしつこい守備が売り。 最後、キーパーの控えは1小針21萩原。高桑が元気なだけに、なかなかチャンスは少ないかもしれませんが、交互にベンチ入りして、いつ出てもいいように緊張感を与えられています。共にボールへの反応がいい選手です。