ナビスコ7節対磐田4-0、球際厳しく磐田を一蹴。ウイルソン、赤嶺揃い踏み

ナビスコ杯2012 第7節 6月27日(水)19:00 ベガルタ仙台4-0ジュビロ磐田 ユアスタ仙台



ウイルソン  赤嶺

梁    太田
(松下)(武藤)
角田  富田
  
朴 渡辺 鎌田 田村 
(菅井)      
サブは、桜井、内山、菅井、松下、武藤、柳沢、中原。磐田は前田、山崎の2トップ。山田、菅沼、駒野先発。キーパーは竹重。

梅雨なのに快晴の仙台。薄暮に半月が輝き放つ空の下、思いのほか明るい今宵も、目指すは、光満つる真円の時。

さて、中3日の両チームとは思えない、スピーディーな展開。ボール保持率はむしろ磐田の方が高いと思われ、恐らく差はない、いつか勝てる、と磐田イレブンが思っているうちに、球際の厳しいチャージから、ボールを奪い、チャンスを確実のモノにしたベガルタが快勝。

サイドチェンジやカウンターの速攻など、磐田に度々侵入されるも、シュートは簡単にさせず、前田、山田、駒野といった代表クラスの選手にも仕事をさせなかった。

一方、ベガルタの攻撃では、前半コーナーのこぼれを太田がボレーでたたきこみ先制すると、後半は速攻からウイルソン、赤嶺が確実に決め、最後は松下のコーナーを広大がヘッドで決めて、3点を追加。磐田を予選1位から、敗退へと引き摺り下ろした。

尚、準々決勝の相手はFC東京で、7/25ホーム、8/8アウエーとなる。

前半。
開始早々、磐田がアーリークロスからの山崎?のヘッド、これは枠外。以後、磐田がボールをキープ、サイド、中央と速いパスでピッチをワイドに使い、ベガルタを振り回しにかかる。しかし、ベガルタも守備のスピード、読みで対抗、簡単にはシュートさせない。前田は完封。5分にも、磐田の速攻から山本シュートがロングシュート、林が抑える。6分、ベガルタも攻め込み、スローインからクロス入れるが、シュートは打てず。8分、磐田がベガルタ左サイドをドリブル前進、しかし最後はチュソンが止める。

9分、太田の左からのクロス、キーパー直。10分、磐田のカウンター速攻からコーナーを与えるが、磐田のファールで終わる。11分にも、磐田にエリア内侵入を許すが、チュソンが粘り強い守備。磐田のワイドで速い展開にも粘り強く守備。そして今日も、角田、富田が要所で効いている。14分、また磐田のコーナー。クリア。

17分、ベガルタがようやく攻勢、ウイルソンがキープして右からのクロス、しかしキーパー直。その後、富田が相手ボールを奪って、ベガルタが攻撃に転じるが、奪い返されカウンターを受ける。あっという間にゴール前まで持ち込まれ、山本?にフリーでシュートされるが、林がうまくコースに入りセーブ、コーナーに逃れる。これがこの試合、唯一最大のピンチだった。

コーナーのこぼれをカウンターにつなげると、ウイルソンが持ち込んでクロス。こぼれをチュソンがミドルシュート、相手が触ってコーナーを得る。21分、左コーナーの梁のキックを、広大が折り返すと、中央やや後ろでフリーだった太田が、左足ボレーで、ゴールの天井に突き刺す先制ゴール。待望の先手。これで辛抱強く守っていたベガルタに流れがきた。

23分、磐田にコーナー与えるが守る。24分にも、太田がドリブルで持ち込み、自分で中央に切れこんでの左足グラウンダー、枠内シュート、キーパー正面。シュート前には、ウイルソンと赤嶺がDFを左右に引きつけて、シュートコースを作っていた。27分には、中央で赤嶺が踏ん張って落とし、走りこんできた富田のミドルシュート、枠外。28分には、右サイド奥40mのフリーキック。太田のキック、こぼれた浮球を左から梁がボレーシュート、枠外と、怒涛の攻撃。

さらに、富田が激しくボールに寄せて相手ボールを奪い取ると、赤嶺が中央からのシュート、これはキーパー正面。30分、ようやく磐田にボールを回されるが、ベガルタエリア付近でがっちりと守り、シュートを打たせない。その後、攻守が激しく入れ替わる時間。36分、磐田ゴール前でのこぼれ球を角田がブレ球?ミドルシュート、キーパーがハンブルして、コーナーをゲット。しかし、これは決まらず、カウンターで走られるが、鎌田が追いつき、なんとかクリア。

37分、右サイドライン際30mでフリーキックをゲット。相手の高いラインの裏を狙うが、弾かれる。ここで相手のカウンターを阻止した角田がイエロー。40分、磐田の速攻、梁が自陣まで戻り守備。その後、ベガルタが磐田ゴール右角でフリーキックを得る。太田のキックはつながらず。42分、ウイルソンがなんとかキープしながら抜けようとしたところ、後ろからチャージ受け倒されるが、ノーファールの判定。

その後、梁、ウイルソン、富田と教科書通りの三角のパスから、富田が左サイド裏に抜けてクロスを上げるがクリアされ、コーナーを得る。しかし、これは守られ、前半は1点リードで終了。

後半。
前半から飛ばした磐田。しかし相変わらず速いパス回しで攻めてくる。いきなりベガルタゴール前でボールを回されるが、ここも厳しく体を寄せ守る。5分、中央で赤嶺が落とし、角田のミドルシュート、わずかに枠外。赤嶺とウイルソンが前にいると、攻撃が点から面になる。7分、磐田の山本康にイエロー。そして10分、相手のクリアミスを太田がヘッドで中央の赤嶺へ、赤嶺がヒールで流すと、左サイドにいたウイルソンが、うまいトラップからキーパーをかわすシュートでゴール。きょうもフリーは逃さないウイルソン。ゴールまでの流れが良かった2-0。

12分、磐田が山本シュートに代え千代反田を入れる。磐田もさすがに運動量が落ちてくる。ベガルタも激しいプレス、相手のパスを下げさせ、クロスは悉く中央でクリア。15分、カウンター、右からの梁のクロスに角田のシュート、枠外。16分、今度は磐田の小林のクロスをクリアするが、コーナーを与える。17分、磐田、山田のシュート、枠外。18分、梁からのパスを受けた太田がドリブル前進、コーナーを得る。キッカーは太田。決まらず。20分、チュソンがロングシュート、DF触ってコーナー、きまらず。21分、磐田のコーナーキックに前田のヘッド、体を寄せてヒットさせず。

23分、チュソンに代え、菅井を入れる。右サイドへ。右の田村が左サイドへ回る。24分、カウンターからウイルソンから太田へのパスが通る。太田のクロスに、中央でウイルソンがすらしヘッド、こぼれたところに赤嶺がうまく胸トラップ、キーパーと1対1を、流し込んで3点目。これも気持ちいい流れからの得点。トドメを差した。その後、磐田が前がかり。ベガルタゴール左角でフリーキック。しかし、ベガルタはこぼれ球に集中して詰め、シュートを打たせない。すると26分、ベガルタがゴール中央30mのフリーキック。梁が小さく出して、角田のシュート、壁。

29分、太田がキープしつつ、相手に当てコーナーを得る。右コーナー、太田が蹴る。これはきまらず。その後、梁はお役御免で松下が入る。30分、磐田が危険なアフターチャージ。焦っているのか、プレーが荒れている。32分、ベガルタが左コーナーのチャンス。キッカー松下。キックはニアの渡辺広大に頭にどんぴしゃ、決まって4点目。さらにダメ押し。入ったばかりの松下も仕事。その後、磐田は山本康に代え、金沢入れる。35分、ベガルタは太田も休ませ、武藤を入れる余裕の交代。

36分、磐田がベガルタゴール左角30mのフリーキック、クリアするがコーナーを与える。これは守る。磐田、山田に代え、押谷入れる。38分、ベガルタがカウンター、ウイルソン、赤嶺、戻してウイルソンのシュート、枠外。40分を過ぎて、ベガルタもややスローダウン。43分、磐田のコーナーこれも守る。ロスタイム4分間。ロスタイムに入って、カウンターからフリーの武藤にパスが通る。ドリブルで相手イエリア近くまでいくが、シュート前にクリアされる。残念。

さらに松下がドリブル前進からフリーキックをゲット。直接狙うが、キーパーがキャッチ。したところで、試合終了。相手にボールを持たれても、シュートはわずか3本に抑え、攻撃では、速い展開やセットプレーでのチャンスをきっちり決める堂々のプレーで快勝した。


ゲームMVPが、得点をあげた選手達ではなく、ボランチの富田になったが、納得の結果。激しくチャージ、またパスコースを読んでのボールカット、そして押し込まれても、うまく体を捻ってのパスのつなぎなど、小さな巨人の大きな進歩に、目を見張る思い。ほんの2、3年前まで自信なさげにプレーしたいたのが、嘘のようである。


シュート数:16-3、CK:6-8、FK:26-11  得点:太田吉彰、ウイルソン、赤嶺真吾、渡辺広大 警告:角田 (相手)山本康、藤田 主審:木村博之