誰のための秋春制

秋春制に強引に突き進もうとする流れがあるようです。意見を聞くのではなく、結論ありきで、「改革者」に従え、雪国や寒い地域のチームは、観客もチームも我慢しろというやり方では納得できません。
少なくとも、冬場に、仙台や山形に来て、ガラス張りの特別室ではなく、実際に日陰のスタンドで、試合を最後まで見る「現場主義」が求められると思います。

実は、欧米でも、国ごとの気象条件に合わせ、秋春制でない国もある ということです。大物選手の移籍が、し難くくなるからといって、地域の実情も無視して、北国のチームは我慢我慢というのは、いかにも日本風。


一方で、地域密着とか、Jリーグのチームを増やすとしておきながら、一部の「ビッククラブ」の経済価値上昇のためだけと思える制度改革は、矛盾しているように思えます。

国内の全てのチームと選手の質を高め、観客を増やして地域のチームを維持するには、フィジカル向上と怪我防止のために、ジュニアの頃からの(食事)指導とか、Jリーグでの判定基準を「体育」から、「プロスポーツとしての国際基準」に変更し、試合を笛で止めることを極力減らす、改革の方が、効果があると思いますが。

代表強化についても、ワールドカップ、五輪予選とも、本大会は、たまたま涼しい国でやるときはあっても、予選は必ず、酷暑の中東や東南アジアのチームと戦い続けるわけです。暑さに慣れていない選手ばかりになっては、予選敗退もありえるのでは。