連係はリズム

ブラジルトリオと日本人選手の連係がもうひとつなのは誰もが分かっている。しかし、それをどうやって向上させていくか。試合をそれなりの数、見ていれば問題点を指摘するのは、子供でもできる。しかし、それを実際に改善する方策を考え実践できるのは、プロだけ。(これは武藤さんの受け売りだが)。

それを踏まえた上で、素人談義なんだが。自分達だけプレーするなら、ちょこちょこっと練習すれば、すぐ連係できるだろう。しかし、相手のプレスが激しい時に、渡したボールがしっかりキープされ、ワンツーが確実に帰ってくると確信できなければ、怖くてパスなど出せない。「しょうがない、自分で行くか」となる。精神論で信じる信じないではなく、「おれに寄こせ」と呼び込んで、尚且つ、確実にキープするなり、リターンするところを実戦のプレーで見せることが必要。

実は、ここに来て少しずつ、そういう連係もできてきた。愛媛戦で菅井がDFを背にしたロペスに一度渡し、それをロペスがダイレクトのバックヒールでパスして、それを受けた菅井がペナ付近まで上がったシーン。そして神戸戦で、チアゴから梁へのアシストなど。しかし、まだまだではある。

連係が合わない原因は、自分が見るところ、リズムの違いではないかと思う
ステレオタイプかもしれないが、ブラジル人選手の頭の中には、いつもサンバの小刻みなリズムが流れていて、ボールを触った後もその流れでプレーする。ドリブルからパス、受けてからのパスは、「ズンジャカ・ジャカ・ジャカ」ときて、「ワン・ツー」、もしくは「ワン」、のタイミング。
しかし、多くの日本人選手はボール受けてから、パスするまでのタイミングは、「イチ、ニ、サン、ハイ!」が多い。フリーで受けても、その間に囲まれてしまうし、うまくパスできそうでも、動き出しが合わなくなる。オフサイドになってしまう。練習の時うまくてきても、本番の相手プレスと、勢いに違いがあるので、染み付いたリズムが顔を出して、その差を埋められないのだと思う。

去年までは、その差をシルビーニョが我慢しながら自分が長く持つことで、埋めていた。チームの調子いいときは、彼の球離れが良く、その早いリズムに周りの選手が合ってきたときである。今年も、あの早いテンポのパス回しを思い起こすべきである。勿論、お互いに信頼感を高めることも必要。
日本人選手は、試合前日にはJ-POPのバラードは避けて、サンバの曲を聴いて寝るべし。何、眠れない?じゃ、ボサノバでもいいや。

追記:確かにロナウジーニョも自宅でサンバを大音量で聴いてるそうな(朝日)。しかしサンバなんてというブラジリアンもいるから、色々。