バロンのシュート

 新加入の選手のプレーについては、五輪予選の時の三田ぐらいしか注目して見ていなかったので、キャンプが終わった仕上がりの頃に、実際に見てみたい。しかし、バロンについては、昨年のホームゲームで、いいプレーを見られた。まさか今年ベガルタに来てくれるとは思っていなかったが、「欲しい」選手のひとりだった。

 対甲府戦。ペナルティエリアより、かなり前だったと思うが、距離があるところでも、目の前に居るDFを半身で押さえ込み、盾代わりにしながら、足を回しこむようにシュートしたのだ。明らかなシュートコースは無いのだが、完全に囲まれる前に、決断よくシュートした。

 キーパー側から見ると、味方DFの背後から突然、シュートがころがってくる感じ。コースもタイミングも計れないので、強烈なものでなくても、逆を取られたら、即、得点になるところだった。

 マルコスがいなくなってから、ポストプレーヤー不在の時期が続いていて、ポスト候補一番の中原もがっちりボールをため、自分の間合いでシュートするまでには至っていない。バロンもかつてのスピードは望めないかもしれないが、自分の体を生かす事と、相手が嫌がるプレーは知っている。是非、若手FWはその技術を盗んで貰いたいものだ。

(2005.2)