おコラむ2003

Good luck ! Teru.
 思えば去年から、岩本は「最後は優勝できるチームでやりたい」と言っていた。30歳を過ぎ、残り少ないサッカー人生を考えたら、声がかかれば、誰でもチャンレンジしたいと思うだろう。

 伝説のフリーキック、マルコスへの絶妙アシストの数々、サッカーの素晴らしさを教えてくれた色々な思い出はあるが、岩本は現役、ベガルタは発展途上。思い出で未来は開けない。これから何が最善であるかを考え、前へ進む。それがサッカー。

 ユニホームに袖を通したら、そこが「地元」。その選手は「地元選手」。名古屋でも子供に夢に与える選手であってくれ。お互い新しい目標に向かってがんばろう。健闘を祈る。


”サッカー小僧”たちへ 
応援する側としては、今年の悔しさを知っている選手には残って貰いたい。悔しさは、このチームで復帰することでしか拭えないだろう。しかし、選手には自分のサッカー人生ほか、いろいろ考えることがある。じっくり考えて貰っていい。
 きっと一番の決め手は、ズテンコが使ってくれて、試合に出られるかどうか、という点なんだろう。残留争いで時間がない中では、余裕がなく、すぐには対応しきれなくて、その時は不満があったかもしれない。
 しかし、少し落ち着いた今なら、これまで固定観念で自分で自分に枠をはめていたものが、ひょっとしたら別の形で、さらに能力を引き出してくれるかもしれない。練習はきつくなりそうだ。でも、うまくなりたい。違うサッカーもやってみたい。元サッカー小僧なら、そんな期待を持たせるものが、今の監督にはあると感じてるんじゃないのか?
 自分のために、われわれのために、一緒に戦ってくれたらうれしい。


新たな芽
 怪我人多数で、ロクなことがなかった今季だが、ご教訓以外で収穫となることが、たったひとつあった。
 それは、トップチームでメンバーが組めなかったサテライトの試合や練習に、ユースの選手が加わる機会が多かったこと。特に、今の高校2年生にセンスを感じる楽しみな選手が多い。フィジカルでは、これからという面はあるが、サテライトで試合に数多く出ることで、自信をつけたのではないか。来年、何が何でも昇格し、2005年春には彼らをJ1で迎い入れたい。


J2は甘くない
 J2がどれほど厳しいか知ってるはずなのに、「J2で数年かけて、一から鍛え直して、それから上がればいい」という意見が散見されるが、この「数年かけて」の部分は誤りだと思う。そんなにJ2は甘くない。

 応援する側は、どんな結果も受け入れて、当然、応援し続ける。しかしそれは「結果として」であって、始まる前から、結果が出ない時のいい訳を用意するようでは、選手に力を与えることなどできるのだろうか?
絶対に1年でJ1復帰を果たすという強い信念、それに向けての体制で臨まないと、いけいない。
今年は負けてもいいさ、J2で何年かけたら復帰できるように強くなる。そんなに話は、単純じゃない。いつまでもJ2に居座っていると、J1で戦える戦力作りどころか、次第にチームの存続もあやしくなる。余裕のあるチームには理解できない重荷を背負っている。

 強くするには、有望な選手が来てくれるような、戦い続けてもらえるような基盤を維持しておく必要がある。すぐにほかのチームに売る(いやな言い方だが)ために、選手を育てるのではなく、自前の戦力のために育ててるはずだ。成長した暁にJ1で安定した力を発揮できる選手であれば、それなりに待遇するが当然。
 こう言うと金で選手を引き止めるのか、とすぐ短絡する人がいるのが、そうではない。いい選手にはい待遇をしてあげて、いつまでも、自分のチームでプレーしてもらいたいではないか。その待遇の基準が、余裕のあるチームにはわかってもらえないほど、低い水準になってしまわないように、基盤を整える必要がある、ということ。J1にいることが、新人を引き付ける大きな要素となり、効果的な育成に結びつくのは論を待たないと思う。
 
 入場料だけで成績を維持できるメンバー揃え、育成そのほかの、やりたいことが全部できるならいい。しかし、そうでないのが現状だ。スポンサーは重要だ。J2に居座っていると、マスコミへの露出度が極端に低くなるから、大手スポンサーが着きにくくなる。経営的に苦しくなる。ベガルタには重荷がある。2、3年もすると予算規模を3分の1にしなければいけなくなる。補強も育成も不十分になる。成績が伸び悩む。マスコミの露出が少なくなる、スポンサーがつかなくなる。また苦しくなる。どんどん悪循環になる。

 J2で何年いようが、いつまでもチームが、選手にとって目標となる形で存在するというのは楽観的過ぎる。われわれはアマチュアチームを応援しているわけではない。今の土台と分配金がある来年に、一気にたたみかける必要がある。そういうチーム作りを望む。もちろん、いろんな手段で選手層を厚くするのは常に必須科目だ。

 われわれにできることは限られている。が、少なくとも、目標に届かない時の言い訳を、あらかじめ用意しながら戦うのではなく、脇目もふらず一年で絶対に復帰する、そういう気持ちが必要ではないか。

(一部比喩の不穏当だった点を改め、ひとつの要素を言うと、それ以外の要素を、全部否定していると解釈される方が多いので、書き改めた 2003.12.1) 


We can do it !

 神が最後のチャンスをくれた。チャンスは、みずから完成せよ。
入れ込みも諦念も必要ない。ここまで来たら、特別なことはする必要はなく、持てる力を出すだけ。これまでになく練習も積んできた。自分のために、でいい。もう一度勇気を出せ。敵地で地元で、思いはひとつ。チャレンジすることが勝ちにつながる。
 
 ハートは熱く、頭はクールに。恐れずに前を向き、勝負をかけろ!


信じてよし!
 チームの調子は上がってきている。ズテンコも色々試して、今は、分かり易い形となっている。意識も統一されてきた。選手自身が手応えをつかんできているはず。自分を信じてプレーすれば、自分の体はスムーズに動き、相手の動きは止まって見える。単なる精神論じゃない。あとは、ほんのちょっと、勇気と運が足りないだけだ。足りないものは、ファン・サポーターも一緒になって、呼び込んでやる。できる。信じろ。


驚異のフリーキック
 これはやはりきちんと、記録にとどめておきたい。2003年10月18日、対市原戦。後半10分、相手ゴールほぼ正面でのフリーキック。ただし、距離は35m。背番号14岩本輝雄が助走をつけて左足を振り抜く。その足から放たれたボールが、「沈まない」。野球のホップするボールのように、放物線を描くのではなく直線的に伸びて行く。

 蹴ってからゴールにまっすぐに進む間で、もう仙台スタジアムは総立ちだ。入る入らない以前に、その凄さにただ唸るだけだ。この距離だから、市原GK櫛野も十分警戒する時間はあったのに、その予想を超える軌道を描いて、ボールがゴール右隅に突き刺さる。入った!
 スタジアム全体に、ウォーという感嘆のうなり声のようなものが渦巻く。自分はただ 「凄い」「凄い」と言って立ち尽くしていた。

 残留争いの中、決勝点とならなかったのは残念だが、その残像は消えない。守備だとか運動量だとかいろいろ言われていたが、あの1本は全てを沈黙させるシュートだった。やる時はやるんだよ。FC東京戦でのループ、そしてこのシュート。クロスやラストパスも、新加入の選手ともフィットするようになってきた。当たってきた。サッカー小僧はノリ出すと止まらない。残り試合でもドラマを演出するのは岩本輝雄だ。


Night and Day
選手の皆さーん、リフレッシュしてますか~って、口で言うほど簡単ではないと思うが、とにかくオン・オフ切り替えてみて。そういってる本人は、市原戦の後、寒さに震えながらもユースの勝利に少し温まり、翌日は、サテライトの西日と逆転勝利になごんで、サッカー漬けの逆療法にて切り替えました。体調が悪くなっていたのも、なんか吹っ切れてきた。トップチームもいい面の芽が出始めている。自分を信じて、自分を出す。恐れることはない。


サッカーは”格闘技”だ
別にラフプレーを推奨するつもりはない。しかし、欧州選手権予選イングランド-トルコ戦、いやそこまで行かなくとも、仙台カップのブラジル、イタリア各ユース代表レベルのプレーですら、その激しさ見るにつけ、学校体育の延長戦上にプロを見ている日本と、興行として見せている海外のサッカーとでは、土俵があまりにも違う事を痛感させられる。

 ワールドクラスの技術、フィジカル面に対抗するのも容易ではないが、まず、メンタル面で、日本のサッカーは、ひ弱過ぎるのではないか?凄まじいまでの勝利への意欲、ゴールへのこだわり、それ無しに上へのレベルなんて行けやしない。

 ここは日本。まさに格闘技そのもののような、かの国と同じである必要はないかもしれない。カードコレクターになるのも愚かだ。しかし同時に、弱い気持を晒していては、どんなレベルの試合でも自分の力を発揮できず、勝利が遠ざかる事も確かである。可能性が十分用意されているのに、気持で負けてはいけない。。


頑張れ中原、ファイトだ貴之
 長期間の怪我でそりゃあ少しは凹むだろう。しかし、ここは落ち着いて考えて見よう。いっぺん外から自分のプレーを見つめ直し、サッカーをいろんな面から考え直す機会だ。若いから無駄なことなんてありゃしない。転んでもタダ起きないこと。折れたところは直ると強くなるし、精神も必ず成長する。この際、リハビリをしっかりして、専門家にどこをどう鍛えていくか学ぼう。フロントもサポートをして欲しいものだ。
 来春、爆発する姿をみんな待ってるよ!


プレッシャーはプロの醍醐味
 緊張感の中で試合ができる、ええじゃないか。プロだからこその特権だ。どうでもいい試合で、流しているなんてつまらない。がちがちになる自分を楽しめ。毎回シビアな場面でプレーでき、多くの人の感情を動かせるなんて、なんて素敵な商売なんだ!

 できる、できないじゃなくて、やるか、やらないかだけ。思い切ってやる。下向かない。ゲームは流れている。前を向き、スペースを狙え。


シルビーニョ。鋼の精神、鋼のプレー
 敗色濃厚の試合後半でも、ひとり運動量豊富に動き回り、前へ前へと進む選手、それがシルビーニョ。昨シーズン、チームMVPとして表彰されたのは、18得点のマルコスではなく、彼だった。しかし、試合を見続けた誰もが納得したと思う。ベガルタにとって、攻守の要として彼の存在は欠かせない。今年も、苦境の中にあって、どの試合も最後まで諦めず動き回っている。

 ファンクラブ誌ベガルタ仙台10月号に、シルビーニョのインタビューがあって、最後に彼の3つの夢が語られている。「一つはJ1でベガルタを優勝させること。もう一つはサッカーで母親に楽をさせること。そして結婚すること。」一つはかわいいフィアンセを得て実現した。二人が来日していた9月に、さぞや勝利をプレゼントしたかった事だろう。

 シルビーニョは単なる夢想家ではない。一月ほど前、NHKのインタビューで、自分の役割について、「本当は攻撃が好きだが、今は、ボールをキープして、岩本サンと望月サンをフリーにするのが自分の役割」と答え、また、「どうして勝てないのか?」という質問には、「春先に自分を含め怪我人が多いこともあって、練習が不足していること」と、即座に答えていた。

 シルビーニョだけでなく、他の選手も、残留争いをするためにサッカーやっている訳ではないはずだ。もっと上の目標があるはず。今は、それに向けての試練のひとつに過ぎない。試合中に苦しい場面があったら、「こんなところで、負けるわけにはいかねえんだよ!」と自分に言い聞かせ、冷静さを取り戻してほしい。慌てずに対処していればチャンスは巡ってくるはずだ。

 確かに残りの時間は多くはないが、今は、自分の中にある技術を、ひとつひとつ練習で呼び出し、求められるものにフィットさせる、それしかないだろう。そして、常により良い結果を求める強い意志を持ち続けること。

 応援する者としても、シルビーニョの残る2つの夢を、このチームでかなえてあげたい。それは自分の夢でもある。彼を中心とした鋼のようなチームができれば、実現するのは、そんな遠い先のことではないと思っている。だから、我々も強い意志を持たねばならない。
 だから、今は、「こんなところで、負けるわけにはいかねえんだよ!」


サバイバル
 本当の戦いはこれから。何度、倒されても、起き上がり、勝ちに行く。諦めない奴だけが生き残る。次に向けてやるべきことをやれ。勝ちにつながらないところに、無駄にエネルギーを使うな。言いたい奴には言わせておけ。


宮城スタジアムもホームなんだな。

 正直に言うと、今まで宮城スタジアムに行くたびに「何でこんなとこなんだよ!」と思ってしまっていた。何せ、W杯のチケットは外れるわ、日本は負けるわ、ベガルタも勝てないわ...帰りのシャトルバスで立ちんぼうしていると気が遠くなって、呪いの言葉ばかり。

 しかし何であれ、ここは我ホームなんだな。下らないジンクスは破って行かなきゃならない。それに村松さん他地元ボランティアの人達の努力を見よ。なかなか動かない当事者を尻目に、批判だけでなく、提案し、自らボランティアとして観客のために動き、検証し、どんどんアクセスを改善されている。単なる郷土愛を超えた情熱を感じる。おかげで徐々にアクセスは改善し、心理的な距離はもの凄く縮まった。

 そろそろ宮城スタジアムにも、ベガルタのホームとして成果を残さねば、陰で努力されている人たちに申し訳ない。そして勿論、今の流れを断ち切って勝ちたい。連敗ストッパーは、こういう時に名を惜しまない浦和レッズだ(笑)。
 批判と呪ってばかりいても何も生まれない。勝ちたいなら、勝ちにつながる前向きな事をしよう。ホーム、宮城スタジアムに行こう。勝って、帰りのバスで、クソ生意気なガキにでも余裕で席を譲れるように、私はなりたい。


プレーで語れ
 プロサッカー選手の選手寿命は長くない。プレーするチャンスがあればまだしも、戦力外、構想外のひと言で黙って去っていった選手も数多い。自分の実力を多くの観衆の前で披露することもなく、しばらく生活を維持する報酬を得る機会もなく、競争に敗れたからと忘れ去られる。感傷にひたってくれる人もいない。

 それを思えばサッカーに専念でき、それなりの報酬を得、大観衆の前でプレーできるチャンスのある選手はより高い質のプレー、高い結果を求められるのは当然である。何があろうと、相手がどこであろうと、他人事のように済ましてはいられない。

 選手自身の存在証明と評価を得るためにも、チームを若いプロ志望の選手にとって魅力あるものにするためにも、弱くていい、負けてもいいなどということは絶対にない。答えはピッチの中で出せ。プレーで語れ。


結果責任は上に行くほど重い
 清水監督には成績不振の責任はある。なぜなら彼は現場責任者で結果責任があるからだ。監督たる人は「俺がプレーしてる訳ではない。選手が下手だから」とか「コーチのトレーニング方法のせいで怪我人が増えた」などと、他人のせいには絶対にできないのである。自分自身だけでなく、自分の監督下にある「他人」の結果の責任を負わなければいけないのが責任者というものである。結果責任を負わなくてもいい、過去の業績だけでいい、人気があるからというだけで続投してくださいというなら、それはむしろプロの監督に対する侮辱である。

 しかし、責任を取るには二つの方法がある。辞めて後任に託すか、自ら問題の解決を図るか。後者の選択を最高責任者が認めたのは、立て直しギリギリの時期。この間の5節はいったい何だったのだろう?認めた選択が誤りであったという「結果責任」と、新監督が出す成績、という二つのより重い結果責任は当然、最高責任者が負うことになる。

 新監督も大変だ。短時間で結果を出さないといけない。今、断ち切らなければいけないのは、甘えと浪花節。日本人監督で清水監督を上回り、合理主義に徹することできる人がいるとは思えない。そうなると実績のある外国人監督という選択になる。そこまではいい。しかし、コミュニケーションをとる時間が少ないというリスクもある。この選択の結果責任は当然、最高責任者が負うことになる。

 言うまでもないことだが、今季の結果責任をとらされたからと言って、ベガルタの立て直し、昇格、そしてサポータ急増に果たした清水監督の功績が色褪せることはまったくない。それらの功績は、監督と当時の選手達だけのものである。2001年を知っている人は監督のことを絶対に忘れることはないだろう。

 清水監督、ありがとうございました。監督が築いて下さったものを、見守り、応援し続けます。
(2003.9.16)


神輿は肩に食い込ませて運ぶもの
 連敗がこうも続くとさすがに、応援がいやになるという人も出てくるだろう。それはしかたのないことだ。しかし、応援するとか贔屓になるというのは、自分で決めたことではないのか?自分が担ぐと決めた神輿を、他人に担いで貰ったり、ただぶら下がって、道が険しくなったからと言ってすぐ逃げ出すのでは、最初からやらない方がましだ。それこそばちが当たる。

 神輿を担ぐということは、その重みを肩に感じ、自分がその重みの幾らかでも担う(になう)ことである。祭りの達成感はその重みを肩に食いこませた人だけが味わえる。
 今、選手は心身共に疲労している。ほんのちょっとその重みを一緒に分け合ってもいいのではないか?なぜなら、担いでいる神輿は、選手やチームだけはでない。あなた自身でもあるから。


顔を上げろ
 勝負事は、思い通りにはならないようにできている。totoも3回連続1等なしだ。
それなのに、以前とは、メンバーも、相手の状態も異なるものを比較して、自虐的な計算をして何になる。まだ3節。これから何がおきるか分からない。相手にもだ。2ndだけの順位表を見てみるがいい。

 問題なのは、選手が下を向いて自滅している点である。奇跡なんて必要ない。選手が普段の自分を取り戻せば、どのチームに対しても互角以上にはやれる。
 どうやれば選手の弱気の虫を追っ払って、平常心を戻し、さらに戦闘意欲を引き出せるか。チーム内での競争も必要だろう。監督には鬼になって貰う。勝利につながらない過去のしがらみはすべて切って貰う。
 応援する側も一日二日は嘆いていてもいいが、それで何かが良くなる訳ではない。厳しくも、どっしり構えて、力を引き出す。これは戦い。ひるんだ方が敗れる。過去の順位表が勝敗を決めるわけではない。


ローから2ndへ、そして...
 出足よくスタートしたのだが、故障もあってスピードに乗れない時期もあった。スピードアップするどころか、しばしばエンスト。乗客は、運転手が悪い、整備士だ、いやメーカーだといろいろ言うが、全てを前に向かって走ることに集中させることが先決だ。しかもオートマチック車ではない。ひとつひとつ確かめながら、シフトしていくしかないのである。

 遅ればせながらエンジンも補強し、走りの態勢はできた。あとは、みんなが喜びを分かちあうために、目的地まで、多少道が悪くとも、乗客も一緒、人馬一体、呉越同舟、大同団結、ん?とにかく、みんなでバランスを取り加速、最後は差し切る。ゴールを目指すのみである。真っ先に。


今やること
 バランスとリズムが崩れている。個々の連携がきちんとできれば、もっと違う結果が出せるはずである。ばらばらになって互いにオレ流ばかりだと、どんなチームであろうと結果はない。
 結果を他人のせいにしないことだ。言い訳ばかりしていてもしょうがない。自分・他人の足りないところを見極めるべきた。他人の要求に耳を傾け、また自分が活きるようになるには、回りにどうしてほしいかも求めていくべきだ。バランスの再確認。

 さて、チームを勝たせるにはどうしたらいいのか。リズムを呼び戻すのはどうしたらいいのか。必要なのはメリハリだと思う。展開を考えず、同じことに固執していると単調になる。単調は脆い。


未央選手の可能性
 7月22日、日韓豪三カ国対抗女子サッカー大会の日韓戦を仙台スタジアムで見た。日本女子代表は、先日プレーオフで今年9月のW杯出場を決めたばかり。しかし何せ女子サッカーなるものを初めて見るので、どういうレベルなのか興味津々だった。
 観客は1300人ばかり。しかし、試合内容は中々のものだった。いやしくも代表に対して失礼な話しだが、「基本がしっかりしている」。ボールへの寄せ方、カバーリング、首筋を固定しての遠くへ飛ばすヘッド、速い攻守の切り替え...などなど。涼しかったせいか、互いに、イエローもない素早い展開で運動量もさほど落ちない。

 試合はセンターバック大部(YKK)、ボランチ宮本、そしてFW大谷のセンターラインがしっかりしている日本が、韓国の攻めを寄せ付けず、カウンターから次々大谷が裏を取り、1ゴール3アシストの大活躍で、5-0で圧勝した。特に、この11番FW大谷未央はいわば「女・寿人」というか、160cm49kgと小柄ながら、動き出しのスピードの速さ、相手をかわすタイミング、正確なクロスと、サッカーセンスの高さを感じさせる、小気味いいプレーを見せてくれた。補強したくなった(笑)。
 こと高校女子サッカーに関しては宮城県は全国のトップクラス。今の経済状況のままでは、難しいだろうが、いつの日か女子プロもできるかもしれない。今現在でも、少なくとも代表クラスは見せるに足るプレーをしている。日曜16時には、対オーストラリア戦がある。入場料も1000円だし、時間のある方は、是非、見てみることをオススメする。


挑戦する人
 山田隆裕選手の引退が発表された。何かとピッチ外での言動が話題になっていたが、そんなものには興味がない。プレーに関して、もっとできるのではないかと期待していただけに、他の人とは違い、手厳しく書いてきた。勿論、要所でのプレーでは「違い」を感じさせるものがあったが、もっと、もっとと要求は果てしなかった。
 考えてみれば、一度引退して、長期間ブランクがありながら、またプロとしてカムバックしてきた訳である。それが精神的に肉体的にどんなに大変であるか、勝手な想像ならできるが、本当のところは、本人でしか分からないだろう。そしてJ2のベガルタに来てくれた。

 結局のところ、本人の思っていたイメージにどれほど戻ったかは分からない。しかし、その挑戦する気持、行動こそ尊敬に値する。今後の新しい仕事でもその時の気持を思い出して、挑戦していって貰いたい。山田選手、お疲れ様。そして、夢を現実にしてくれて、ありがとう。


シュートもダイレクトで
 Jリーグの公式サイトにチーム別の集計データがある。常日頃、ゲームを見て感覚的に感じているところとデータを比べて見ると面白い。
 やはり、どうもシュートまでに手数がかかってるな、という感じは数字でも出ていて、10試合で101本、得点は10点。シュート数は下から3番目。上位チームは150本は打ってる。いくら華麗にゴール前までつないでいても、シュートしなきゃ始まりません。

 ペナルティエリア付近で枠が見えたら、取りあえず、まず自分で打っとけ!パスするのはその次に考えること。ダイレクトパスばかりでなく、ダイレクトのシュートを。ゴール間近ではトーキックでも、膝でも腹でも、腕以外は何でもいい。押し込め。当てろ。他の選手は、キーパーがこぼすことを想定して詰めよ。コーナーキックではファーサイドに、誰かひとり立て。チャンボが2回に1回はあるはず。...といろいろ思いつきを言ってみる。


ベガルタの月、7月攻勢へ
 対名古屋戦、原辰徳!常にメンバーが揃わない状態で、まあ踏ん張ってはいる方だが、自滅はイケマセン。たしかに、いやな負け方だ。が、終わったことはどうにもならない。
 それでも、連敗中ながら、少ない失点でいってるのは、戦力が上がっているということ。簡単には決まらないから、相手も勝手にふかしてくれる。幸い、6月の中断でケガ人もかなり戻ってこれるようになるだろう。再開11節は七夕前夜祭。ここから逆襲!夏場に向けて6月もしっかり持久力アップ。


戦いながら育てる
 度重なる怪我人の増加で、慣れないシステムを取らざるを得なくなっている。控えの層が薄いとかいっても、レギュラーとまったく遜色ない控え陣ばかりが揃っているチームなんて、どれほどあろうか。常勝でチーム全体がキラ星のごとく、というのをお望みならレアルマドリッドでも応援していれば良い。
 今、大切なのは、苦しい台所、すなわち控え陣の出番の中で、そのレベルアップを図っていくことだ。敗戦から学びつつ個人個人が足りないところを強化していく。以前できなかったことが、できるようになる。成長の姿こそ、われわれの喜びではないだろうか。


怪我人、徐々に復帰。U-22との練習試合
 4月16日仙台でキャンプを張っているU-22日本代表と、ベガルタのサテライト、ユース選抜の練習試合が行なわれた。現地報告によると、結果は2-1でU-22が勝ったものの、いまいち攻め切れていないようだった。U-22がどうだったかはマスコミに任せるとして、ベガルタ側の出場メンバーに久々の朗報。

 45分とはいえ、渡邉晋、シルビーニョ、菅井、マルケン(後半)などの怪我明けの選手が出場。(その他のメンバーは、萩原、鈴木健仁、数馬、中田、山内、エデー、中原、ユースで4-3-3。後半は矢畑、中原、中田、森田、マルケン先発後ユースとかなり入れ替え)特に、シルビーニョは、次節スタメンは無理でもベンチ入りできそうなほど動きが良く、ちょうどU-22のAチームの根本とマッチアップしていて、互いに譲らず、なかなかいい動き。

 エデーは相変わらずの猪突猛進で、PKをゲットしてシルビに頼んで蹴らして貰って得点。派手なガッツポーズで、場内大笑い。やれやれ。その、抑えた左足のグラウンダーのシュートのように、いつもクールにやってくれ。でもU-22のおかげで練習とは言え、対外試合に出られたのはラッキー。
マルケン:初めてみるプレーは、流石に柔らかいタッチなんだが、DFとしてはもう少し太った方がいいかも。怪我防止の意味でも。さて、コマ不足の現在、ユースで光る選手はいないかと思ったが、残念ながら、いきなりトップというまでの選手はいなかった。しかし12番のFW選手はなかなかダッシュが早くて面白そう(ごめんね名前が分からなくて)。ところで、高桑の怪我ですぐにベンチ入りしそうなGK萩原のプレーに緊張感がないのが気がかり。いつ出場するともわからない。ピッチの上では、常に集中していないと、イケマセン。森田はまだ修行中の感じ。以上現地報告より。


過去で占う愚
 なぜtotoで1億が出るのか?多くの人が予想する結果を、裏切る結末になるからである。過去の対戦成績?互いにメンバーも戦術も変化して、ほとんど違うチームになっている場合もあるのに、ねえ。参考程度。
 ところで、経験が足りないと相手チームの名前に負けて、必要以上に焦り、墓穴を掘ることがある。過去のデータが物をいうとしたらこの辺だ。相手がどこだろうと、ミスを減らし対応策を徹底できればイーブン以上には行ける。チャンスは自分で招き寄せるもの。予想はよそう。(2003.4)


ころんでもタダ起きない
 回復が遅れているDF渡邉晋、MF福永、靭帯をやっているMF村上、MF菅井、DFマルケン、骨折のMF西と財前、軽傷とはいえ軸足痛めたFWマルコスと、なんと8人も怪我人が出ている。さらに直樹の両膝テーピングも気になるところ。
 16日のサテライト戦も員数かつかつで、サブにユースと思しき選手を控えに入れざるを得ないほど。このままでは紅白戦もできやしない。
 特に右のMFの控え陣が次々傷んで人出不足。トップチームは、シルビーニョがいるとはいえ、財前が長期離脱である以上、石井を上げてボランチに阿部や千葉を最初から入れる手もあるだろうけど、綱渡り的。ここはかのベテランに90分動ける現実主義的なトレーニングをお願いするしかない。
 怪我人は、春先のアクシデントで焦りもあるだろうけど、この際開き直って、徹底的に「研究」をしてもらいたい。怪我しにくい体作りや食事メニューもあるけど、ここはひとつ各チームの全試合のビデオを擦切れるくらい徹底的に見て、相手選手の癖、特に体の入れ方、布陣の動き、審判の癖などを研究して欲しい。えっ、そんなこと、いつも、やっている?そうすね、プロだもんね。


エデー、出え~!
 ナビスコ杯もリーグ戦も外国人選手は3人しか出場できない。マルコス、シルビーニョ、ファビアーノと3人のブラジル人選手が中心的存在であるが故に、仮に調子が良くても、FWエデーの出番はなかなかやってこない。おまけにFWには佐藤や中原も控えている。
 ところで、山下、シルビーニョがまだ怪我上がりで完璧ではない、というのであれば、ナビスコ杯では、この際、是非エデーを使って貰いたいものだ。実際J1でプレーしておくことで、終盤の勝負どころでもバリエーションが増える。山下、シルビーニョにはリーグ開幕を睨んで、完璧に仕上げて臨んでもらいたい。
 ※3月23日エデー、ベンチ入り。出場15分だけどシュートもした。運のいいやつよのう。


競争なくして成長なし
  ちまたでは、「改革なくて、成長もなし」とおぼしき状態になりつつあるが、今年のベガルタは意欲ある若手の加入で、大いに期待できそう。
 各年代の代表合宿や強化試合があったりして、すでに高い状態にある選手もいる。佐藤寿人選手は初っ端のナビスコからスタメン取りを狙っているとのこと。ええね~。
 焦ってケガをしてもらっては困るが、ベテラン・中堅選手も、気持の面で、安穏としていられない状態。計画的に体作りをして、「違い」を見せつけられるようにもっていかないと、ベンチ・ウォーマーになっちゃうぜ。


フロンティア
2003年2月1日スペースシャトルの事故はショッキングなものだった。7人全員死亡。あらためて宇宙開発は命懸けであることを思いおこさせた。将来、人間が他の惑星に行くような時代がきた時、未来人は、この「歴史」に思いをいたしてくれるだろうか?

 新しいことをやろうとするとリスクがつきものだ。それを知りつつ挑戦するひとたちは、とりあえず認めてあげたい。次元が違うことをあえて言うなら、プロサッカーも同じだ。ほんの数年前まで、東北にJ1チームができるなど、関係者ですら「夢」のレベルだったのではないか。できあがった枠に収まるならたやすい。しかし、未知の領域にわずかな報酬で、飛び込んできてくれた人たちの「歴史」の上に、今がある。

 エラそうなことは言えない。こっちも現サッカースクール校長や某JFLチーム監督に汚いヤジを浴びせた口だ。今、思うと彼らが様々な批判に耐えながらチームを続けてくれたからこそ、現在がある。あの時点でチームを引き受けてくれる人が他にいたのかと考えると、感謝の言葉のひとつもいわなければ、と思う。
 それでも、今年も、期待している選手の、ふがいないプレーには、思い切り、やじらせて貰う。やる気のない選手にはノーコメだ。チャレンジに意味があるのだから。


スシ・ボンバー!
 ドイツに行った高原が『スシ・ボンバー』とか名づけられたみたいである。サインをねだられる場面をテレビで見たが、「スシ!」「スシ!」と声をかけられて、何ともいえない表情をしていた。
 かつてブランメルにもなかなか爆発してくれないボンバーがいたが...。それはともかく、海外ではその国のことを良く知らない外国人選手に、とりあえず知ってるだけの言葉をぶつけてみるのが、お決まりのようだ。それに比べ、日本人は生真面目なので、意味有る言葉じゃなきゃと、押し黙ってしまったり、せいぜい名前だ。ま、それが無難ではあるが。

 今年のベガルタには5人もブラジル人が在籍する。若い選手もいる。ここはひとつポルトガル語でありながら、日本人にも馴染みのある言葉を、あてがってみたいのだが。「アミーゴ、アミーゴ」では元アイドルを連想していやだし、「コンペイトー!」では力が入りそうもない。「サンバ!サンバ!」かな?これで無骨なシルビが踊り出したりしたら、ちょっとな~。誰かいいアイディアはないだろうか?


優勝を狙う~取りあえず言っとけ
  何、寝言言ってる、と言ってるひとは、「もう、すでに負けている」。
『プロでやる以上、優勝を目指して戦う。』新入団の森川選手の、なかなかいいコメント。最初から低い目標では、良くてそこどまり。プロである以上、可能性がある以上、上を目指して貰いたい。言質をとらされる監督とは、立場が違う。あとは有言実行。
 それにつけても、楽しみな若手を多数獲得できたのもJ1効果。J2に落ちて有能な選手を集めようとしても難しかったろう。金もないしぃ。来年の90分ドロー有りが、どんな戦いになるか。ジンクス破壊王チームを目指し、こころだけはゴールドでいたい。(2002.12)