03節:対鹿島1-0、球際緩めず、関の好セーブ連発で勝ち切る

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2016J1 1st3節 2016年3月12日(土)14:00 ベガルタ仙台1-0鹿島アントラーズ ユアスタ仙台



ウイルソン 奥埜
(ハモン)(金園)
梁  金久保
(藤村)    
三田  富田

石川 渡部 平岡 大岩

サブは、石川慧、小島、藤村、水野、野沢、金園、ハモンロペス。GK石川慧は間に合った模様。鹿島は、金崎、赤崎がFW、遠藤康、小笠原、柴崎スタメン。ジネイ、鈴木、土居、永木はベンチスタート。

GKは、六反の怪我もあり、関が久々の先発。その関が、日ごろの準備良く、鹿島の猛攻をファインセーブで挫き、守備陣も、球際厳しく、しつこい守備で、前半8分の金久保の先制ゴールを守り抜き、1-0の快勝。

 3月12日の今日、「震災復興マッチ」と名付けられた試合で、被災地のチーム同士が戦う組み合わせには、疑問がないわけではないが、ホームで、去年の8月以来、勝利の無いベガルタは、相手がどこであろうと、しっかりと、勝ちに向かっての試合をしなければならない。
試合前には、2011年3月11日以来のベガルタの歩みのビデオが流れた。

前半。
開始からベガルタの出足がよかった、奥埜のプレスで、15秒でコーナーをゲット。左コーナー、梁のキックは弾かれたが、こぼれを再びウイルソンが、グラウンダーで折り返し、三田が右足のシュート、攻撃の姿勢を見せる。

2分、自陣からのフリーキックにウイルソン走り込むが、もう一歩。今日の動きはいいようだ。3分、ウイルソンがミドルシュート、グラウンダー、キーパー正面。5分、鹿島に攻め込まれるが、オフサイドにかける。そして、8分、左コーナー付近でボールを受けたウイルソンがキープ、エリア内に持ち込んで、DF二人の間を通す、絶妙クロス。中央で奥埜?がDFをひきつけて、ファーでフリーの金久保が、落ち着いてダイレクトで叩き付け、ゴール!早々に先制点を奪った。ウイルソンのラストパスが、良く見える位置で見ていたが、しっかりと狙った、ピンポイントの絶妙パスだった。

これまで、点を取った後に相手の猛攻をいなせず、苦労しているベガルタ。その後は、鹿島にボールを持たれるが慎重に抑える。それでも11分、鹿島のコーナーキック、こぼれを遠藤にシュートされるが、枠外。13分にも遠藤に持ち込まれ、コーナーを与える。こぼれを金崎にシュートされるが、枠外。さらに、15分にも、一瞬フリーとなった金崎に打たれるが、これも枠外で助かる。18分にも鹿島のコーナー。守る。

19分、こぼれ球を裏に浮き球で入れられ、跳ね返したところを、金崎にシュートされるが、クリア。20分、ようやくベガルタのカウンター、三田から石川、最後はウイルソンのシュート、枠外。この間、中央では、レフティーの遠藤に対して、同じレフティーの三田が、徹底して左を押させるデフェンスで自由にさせない。

22分、左サイドをウイルソンがドリブル前進、エリア内まで侵入するが、チャージされて、最後トラップが流れる。23分、左から梁の大きなサイドチェンジ、金久保へはもう一歩だったが、リードもあって、多彩な攻め。27分、ベガルタ左サイドから、遠藤康が意表をつくループ気味のシュート、クロス・バー!危なかった。

29分、ベガルタも中央40mのフリーキック。三田のキックに、渡部のヘッド、枠外。30分には、今日初めてか、大岩が長い距離を猛然と上がってのえぐり、クロスを入れるが、流れる。さらに、ウイルソン、奥埜、金久保と細かくつないで、シュートも、枠外。32分、富田が相手エリア内まで猛然と走ってプレス、激しいチャージでボールを奪うが、取り返される。しかし、今日のチームの気迫を象徴するプレー。

33分、大岩上がって、コーナーを得る。梁のキックに回り込んだ石川、中央からヘッド、しかしマークもついてきた。34分、ウイルソンがキープして、コーナーを得る。こぼれに奥埜が左足のミドルシュート、枠外。その後、中盤での激しいボールの奪い合い。39分、ベガルタがカウンター、しかしシュートまでは至らず。41分、ウイルソンが相手のパスカット、コーナー付近で倒され、フリーキックを得る。キッカーは三田。これは合わず。42分には、富田が攻撃参加、クロスをいれるが、合わず。

前半の追加時間は3分。終了直前に、金崎にゴール前で裏を抜けられるが、オフサイドにかける。結局、1-0とリードして前半終了。

後半。
前半、激しいプレスをしかけたベガルタにやや疲れ。鹿島の猛攻を浴びる。

開始早々、金崎の攻撃はファールで終了。2分、赤崎のシュート、関正面。4分、鹿島にエリア内でつながれ、シュートされそうになるが、関が果敢に飛び出し、セーブ。5分のコーナー。遠藤のキックはクリア。6分、また遠藤がキープしてのエリア内侵入、コーナーを与える。7分にも鹿島のコーナー。これはシュートされるが、またしても、"フルバック"の外国人選手、クロス・バーに救われる。関も触ったとの判定で、コーナーを与え、エリア内でキープされるが、なんとかカバーし合ってクリア。

10分、ようやくベガルタの攻め。ウイルソンが右サイドをドリブル前進、折り返しに、三田のヘッド、枠内もキーパー。12分、鹿島がベガルタ陣内左奥35mのフリーキック。これは守る。14分、ベガルタのカウンター、ウイルソンから梁、コーナーを得る。右コーナーから、平岡がヘッド、うまくヒットしなかったが、さらに、オーバーヘッドで狙う。枠外。その後も鹿島の猛攻をしのいで、カウンターを狙う展開。

17分、鹿島は中村に代え土居を入れる。ベガルタはひさしぶりに大岩が上がっていくが、外に出される。18分、鹿島のコーナー、頭で合わせられるが、枠外。19分、奥埜と三田が、中央で厳しいプレスを何度も仕掛けて、ボールを奪う。コーナーを得る。こぼれを三田がシュート、枠外。20分、鹿島は赤崎に代えカイオを入れる。21分、ベガルタが左ライン際35mでフリーキックを得る。梁のキックは直接枠内?、クリアされ、コーナーを得る。23分、こぼれ球を富田がエリア内持ち込み、フリーのウイルソンへ。カットインからシュート狙うが、ボールを奪われる。

26分、ベガルタエリア内でボールをつながれ、最後はカイオにシュート許すが、GK関が腕1本でファインセーブ。29分、カイオにイエロー。ここでベガルタは奥埜に代え金園投入。30分、鹿島に左右に揺さぶられ、クロスを入れられるが、関がパンチングで防ぐ。31分、また回されて、シュートを打たれる。DF戻りながらのクリアで、あわやオウン。コーナーを与える。しかし、ベガルタの中央も高い。33分、スローインで時間をかけた石川にイエロー。

34分、ウイルソンに代えハモンが入る。今季初出場。36分、ゴール前で執拗に回されピンチ。なんとかコーナーに逃げる。37分には、ハモンがベガルタエリア左で引っ張ってしまい、イエロー。嫌な位置でフリーキックを与える。しかし、キックは流れる。やや試合の流れに入れなかったハモンだが、後ろからのキックを、うまく頭で金園につなぐ。金園スピードアップで、フリーでカウンター、相手ゴール付近まで行くが、DFのプレッシャーでトラップ乱れ、シュートはヒットせず枠外。これは決めてほしいところ。

41分、鹿島は金崎に代え、鈴木優磨を入れる。42分、鹿島の放り込み。関は密集で確実にキャッチ。43分鹿島のコーナーこれも守る。追加時間。鹿島はどんどんほうり込んでくる。中央からヘッドを合わせられるが、挟んで関正面。AT2分、梁に代え藤村を入れる時間使い。さらに放り込まれるが、なんとかしのぐ。

結局、後半の鹿島の猛攻を、粘り強い守備と、集中で乗り切り、金久保の得点を守り切って、2試合連続完封勝利の鹿島から勝利。去年の8月以来のホーム勝利を全員で勝ち取った。


ウイルソンのキレがよくなり、奥埜と共に前からプレス。中盤やDFなど他の選手も、球際への厳しい寄せで、たとえ奪われても、すぐフォローするシツコイ守備で、相手を楽にはシュートさせず、猛攻をしのいだ。そして、関の体を張ったファインセーブ連発が、チームに勇気を与えた。
攻撃では、ウイルソンのクロス、大岩の上がり、三田や梁のサイドチェンジと、今後につながりそうな片鱗は見えたまた、カウンターでの攻撃の質の向上は、今後の課題だが、ベガルタらしさが戻ってきたと感じる試合だった。

シュート数:11-13、CK:6-11、FK:118-13 得点:金久保順 警告:石川、ハモン (鹿島)カイオ 主審:西村雄一 入場:15,826人


尚、この試合の復興ライブは、エントランスでは書道家後藤美希さん、ピッチ内では、去年に引き続き松崎しげるさん。ちなみ去年ご登場の松本戦も逆転勝利と、「勝ち点3のメモリー」も引き出して頂き、またも勝利。さらに、ベガッ太くん"攻撃"をかわした佐藤美希さんも、ベガルタにはゲンがいいということでw