01節対鹿島1-0、上本のヘッドで白星発進

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2012J1 3月10日(土)14時 ベガルタ仙台1-0鹿島アントラーズ ユアスタ仙台



赤嶺 ウイルソン
(中原)(柳沢)

関口 太田
   (松下)
角田 富田

田村 上本 鎌田 菅井

サブは、桜井、渡辺広大、内山、松下、武藤、中原、柳沢。鹿島は大迫、ジュニーニョの2トップ。本山、小笠原、青木先発。岡本、興梠、柴崎、山村はサブ。

前日夜からの雪は雨に変わり、キックオフの頃には空も少しは明るくなってきたユアスタ。ただ、細かくて冷たい雨粒が降り止む事はなく、冷え込むスタジアム。それでも18250人と満員。鹿島サポは1000人くらいだろうか。

試合前には、チェアマンのリーグ開会宣言が初めてユアスタで行われ、東日本大震災から明日で一年ということもあり、スタジアム全員で黙祷。

試合は後半17分、今季から加入したセンターバックの上本が、太田のコーナーキックに、ファーサイドの赤嶺が折り返してきたボールを頭で押し込んで先制。守っては連係も良く完封。早速結果を出した。

ベガルタは梁不在の中、ラインを高く保ち、リスクを取って、今季のテーマである、守備から素早い攻撃への転換を実践。サイドの攻防では、鹿島に押し込まれあわやのシーンも2,3度あったが、林やCB二人の反応が良く、完封。特にジュニーニョにはスペースを与えず、ほとんど仕事させなかった。

攻撃では、角田、富田のボランチ二人が積極的に攻撃参加。前二人の赤嶺、ウイルソンが起点となって、太田と関口がドリブルを仕掛けてチャンスを作ったが、完全に崩せたのは少なかった。

それでも、梁不在でもゲームが作れ、上本、ウイルソンの堅実なプレーがフィットしており、計算できると証明した。

鹿島の方はまだ全体がフィットしていないようで、ミスが目立ち、決定機を作られていたものの、いつものような攻撃の恐さがあまり無かった。また、小笠原のミドルのフカシも2、3本あって助かった。

キックオフ開始後も細かく冷たい雨が降り続くユアスタ。ピッチはスリッピー。気温3.8度とまだ冬。

前半。
立ち上がりは鹿島がキープして、前線を伺うが、しのいだベガルタが2分、太田がドリブル前進、ウイルソン、赤嶺つとつないだが、上げられず。4分、角田が攻撃参加、倒され、サークル付近でのフリーキックゲット。その後、左サイドに流れた関口のクロスに、ファーサイドを上がっていた菅井がフリーでヘッド。たたきつけるが、キーパー正面。最初のシュート。6分、鹿島がベガルタの左サイドを攻め、最後は中央から小笠原のミドルシュート、ふかす。

ベガルタも速攻、関口と赤嶺がワンツーで侵入も収まらず。7分、赤嶺とウイルソンが、ペナ付近でボールをキープ、しかし、シュートは打てず。9分、大迫にライン際からシュートされるが、林押さえる。11分、鹿島が今度はベガルタの右サイドを攻めてくる。12分、鎌田ファールでイエロー。ライン際35mの鹿島のフリーキック。クリア。その後、互いにコンパクトにし、中盤で一進一退、シュートも打てない展開。

21分、鹿島がアレックス、ジュニーニョとつないで、最後は大迫のシュート、バーの上。22分、今度はベガルタが前でウイルソンがキープ、折り返して、中央から富田のミドルシュート、枠の横。惜しい。24分、鹿島がコーナー。小笠原のキック。これは守る。24分、鎌田が持ち上がって、カウンター、ボールを回していくが、シュートは打てず。26分、パスを中央で受けた赤嶺が素早くグラウンダーのシュート、ヒットせず。

32分、角田とアレックスがもみあいになり、両者にイエロー。角田、審判へのクレームのポーズが多いのが気になる。34分、大迫に左サイドをえぐられ、クリアもコーナーを与える。これは守る。35分、今度はベガルタが関口から太田へのパスが通り、太田が左45度からの狙い済ましたシュート、しかしバーの上。37分には、ベガルタがボールを回し、最後は中央から富田がヘッド、枠外。39分鹿島、新井場のクロスに、フリーの小笠原シュート、バーの上。

40分、鹿島のカウンター、最後はジュニーニョのロングシュート、林が抑える。42分、菅井のサイドチェンジのボールをエリア左角で受けたウイルソンが、胸トラップから即左足のグラウンダーのシュート、わずかに枠外。43分、相手ボールをカットした太田が上がってクロス、うまくDFの間に入りこんだ赤嶺が、フリーでヘッド、しかしバーの上。惜しい。45分、鹿島の遠めのフリーキックから、中央からフリーで大迫のヘッド、林が横っ飛びでファインセーブ。前半は0-0で終了。

後半。
やや空は明るくなったが、霧雨は降り続く。立ち上がりからベガルタが攻め込む。5分、鹿島陣内、左角30mのフリーキック。キッカーは太田。これは決まらず。6分、今度はやや中央より30mのフリーキックをゲットするが、決まらず。10分、鹿島が本山を下げ柴崎を入れる。運動量の少ない柴崎。12分、鹿島、増田がイエロー。

15分、ウイルソンのパスを受けた関口がクロス、コーナーをゲット。17分、太田の左コーナーキック、ファーサイドの赤嶺がするすると下がって頭で折り返し、ニアで待ち構えていた上本がアレックスに競り勝って、のけぞりながらヘッドを決め、先制。太田の正確なキックに、赤嶺、上本はヘッドの強さを見せて決めた。リードして、ベガルタのパススピードが上がる。関口もドリブルで持ち上がり、そのままシュート、角度無し。

しかし、23分、鹿島のカウンターから大迫のクロス、中央でジュニーニョがどフリーでヘッド、しかし、林が足1本で反応、コーナーに逃れる。決定的。コーナーもしのぐ。23分、鹿島は大迫に代わり、興梠が入る。25分、ベガルタも太田に代わり松下が入る。その後一進一退、互いに疲れからパスミスが増える。30分、鹿島の青木に代わっていた遠藤に攻められるが、林。34分、ベガルタのカウンター、松下から関口とつなぐが、シュートは打てず。ここでウイルソンに代わり、柳沢が入る。

37分、鹿島に細かくつながれ、侵入を許し、コーナーを与える。これを守り、関口がカウンターで上がっていくが、シュートまでいけず。逆に鹿島にカウンターを許し、なんとか中央でクリア。45分、赤嶺に代わり中原が入る。ロスタイムは4分。しかし、そのまましのぎ、今季初勝利をホーム開幕で飾った。


今季のコンセプト通り、ラインを高く保ち、ボランチが積極的に攻撃参加。オフサイドも7本取った。梁不在でも太田のプレースキックは精度があった。前では赤嶺、ウイルソンが献身的に守備。崩してチャンスも作った。

ただ、サイドの攻防では、先手をとられ攻撃は少なく、逆に決定機を作られた。中央で反応良くクリアや林の美技でしのいだが、サイドで自由に蹴らせない守備は求められるだろう。

そういう課題はあったが、開幕で勝ち点3を取るという最大のミッションはコンプリート。新加入の上本が完封、いきなり得点と、チームに勢いがつき、次に期待を抱かせる出来だった。

シュート数:9-7、CK:2-5、FK :16-18 得点:上本大海 警告:鎌田、角田 (相手)アレックス、新井場、増田 主審:木村博之