26節対FC東京3-2、苦戦も終了直前の逆転勝利で勝ち点3

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2010年 10月16日(土)14:00 ベガルタ仙台3-2FC東京 ユアスタ仙台



中原  赤嶺
(フェル)   
梁    関口

斉藤 富田
    (平瀬)
チュソン鎌田エリゼウ菅井
(田村)      
サブは、桜井、千葉、田村、永井、高橋、フェルナンジーニョ、平瀬。FC東京は平山、大黒の2トップ。森重、徳永がボランチか。今野、石川スタメン。梶山、羽生はベンチスタート。

ここ数日のはっきりしない天気から、強い日差しが照りつけるユアスタ。FC東京サポもアウエー側を赤い風船を手に埋め尽くし、約2000人か。ベガサポも久々にかけつけ入場者は17,182人。

試合前には、雀踊りからFC東京にもエールを送り、仙台出身の日本代表今野と関口に花束を贈り、なごやかムード。FC東京からは関口にエールを貰った。赤嶺選手にはFC東京サポから拍手。赤嶺も試合前後には挨拶に行っていた。

そして、いまやベガルタに欠かせない存在になったフェルンジーニョにはメキシカン・ロック(藤吉や大柴用/橋幸男)、赤嶺には1000のバイオリン(ボルジェス用/ブルーハーツ最近は宮崎あおい)が応援歌として披露された。

試合は、FC東京が早い球回しと、前の平山、大黒、石川が縦横に動いて攻め込み、ベガルタは守備に追われる苦しい展開。時折、赤嶺のポストや関口のドリブルからのカウンターも、素早く詰めるFC東京の前に、その後の連携が悪く、相手にボールを渡してしまう。

前半10分で大黒に先制許すが、30分に梁が同点弾。後半早々にもミスをつかれて平山にゴールを許すが、フェルナンジーニョを投入。41分の相手のミスをエリゼウが決めて同点。そしてロスタイムにはフェルが決めて劇的な逆転勝利を飾った。

前半
キックオフ直後、関口のロングシュートがバーの上を大きく越えたところで試合が始まる。FC東京は、早い出足から石川らがフェイント多用でボールキープ。ベガルタも2分、ゴールキックから梁が中央の中原へ。中原粘って右サイドに走りこんできた関口に落とすが、関口の左足シュートはヒットせずキーパー。3分、ベガルタは相手左サイド奥45mのフリーキック。梁のキックはゴロでキーパー。すかさずFC東京がカウンター、平山から石川へのセンタリング、シュートはクリア。しかし、さらに中村のミドルシュート、枠外。

5分、斉藤が横パスでミス、カットされカウンターを受け、ファールで止める。斉藤にイエロー。ベガルタゴール中央35mでFC東京のフリーキックを与える。キッカーは中村。落ちるボールは枠外。その後もFC東京は前3人を中心に激しく攻めてくる。ベガルタは後追い気味。10分、FC東京のコーナー。中央の平山が高い打点でヘッドを枠内に入れてくるが、林がセーブ。しかし、こぼれ球を、再びリカルジーニョに放り込まれると、ゴールを背にした大黒が、技ありのすらしヘッド。林動けず。先制許す。

その後も、FC東京の早い展開と詰めに反撃がつながらないベガルタだったが、徐々にチャンスも作れるようになる。15分、スローインからつないで、中央赤嶺の左足反転シュート、キーパー正面。17分、FC東京の速攻、高速センタリングに大黒のダイレクト弾丸シュート、枠外。危ない。大黒がいつの間にかフリーになっている。19分、菅井のロングシュート、キーパー。22分、ベガルタが相手ゴール前でボールを回し、最後はチュソンの高いセンタリングから中原のヘッドは枠外。

25分、回されコーナーを与えるがクリア。29分、ベガルタのカウンター、いったん戻して斉藤のミドルシュート。キーパーの手先をかすめてポスト直撃。跳ね返るところを、中央にスライディグしながら走りこんだ梁が、右足ボレーでゴールを突き刺し、1-1同点。体を倒し、ふかしを抑えた素晴らしいシュート。斉藤にも0.4点あげたい。ここまで、連携いまいちでパスがつながらず、嫌なムードだっただけに、前半のうちに追いつけたのは良かった。

点を取って勢いの出たベガルタは、さらに関口のドリブル突破から左コーナー、さらに赤嶺のキープで右コーナーとチャンスを得るが、決まらず。35分、エリゼウのクリアミスを押し込まれてシュートされるが、なんとかブロック。しかし、FC東京もややスピードが落ちてきてベガルタも対処できるようになる。41分、富田が攻撃参加、浮球パスで裏に梁を走らせるが、もう一歩。そのまま、前半は1-1の同点で終了。

後半。
依然日差しはきつく、日向のスタンドは暑い。ただピッチには影が大きくなってくる。開始早々、チュソンのロングフィード、中原を狙うがもう一歩。5分、ベガルタエリア左奥でFC東京のフリーキック。7分、左サイド中村のセンタリング、中央でなんなくクリアかと思われたが、林と鎌田かぶって、取り損ねるところを、フリーで平山に頭で突っ込まれ、1-2と再びリード許す。後半早々、ミスからの失点で、ま嫌なムードに。

FC東京はリードして引き気味に。ベガルタはボールがもてるが、シュートまでいけないベガルタ。12分にはフリーキック、コーナーのチャンスを作り、左右にボールを振るが、なかなかラストパスが出せない。14分、赤嶺の落としに、関口が走りこんで1対1のチャンスも、シュートはキーパに阻まれる。15分、中原に代わりフェルナンジーニョが入る。早速ボールキープするフェルも、キレがいまいちで、さらに周りが疲れたか、連携が取れず、なかなかシュートチャンスが作れない。

16分、カウンターから平山に持ち込まれ、侵入許すが林が抑える。17分、ベガルタがボール回すが、なかなか出しどころが見出せない。前の動きもない。19分、ようやくサイドからチャンスを作り、梁、フェル、そして中央の赤嶺へ。しかし、赤嶺はスルー。後ろもシュートできず。23分、FC東京のカウンター、大黒がフリーでシュートも、バーの上。

25分、梁の裏へのスルーパスに赤嶺のシュート、関口のブロックはゴール方向に行くがシュートもキーパー反応でコーナー。このコーナーのこぼれ、鎌田の前にこぼれるがシュート打てず。逆にカウンターを受け、左からのセンタリングに、右でフリーの大黒が、アウトにかけたシュート、狙い過ぎで枠外。助かる。28分、エリゼウにイエロー。32分には、カウンターでドリブル前進の平山にループシュート狙われるが、バーに救われる。

しかし、このあたりから、自陣に戻って守備からのカウンターで、長い距離を走る平山が、ガス欠気味に。雑なプレーとシミュレーションでリズムを崩してくれる。ただ、ベガルタも引いたFC東京の壁をなかなか崩せない。35分、ボランチの富田に代えFW平瀬を入れる。4-1-4-1か。勝負に出た。36分、赤嶺が粘って、最後はフェルが、中央からフリーでシュートも左足でヒットせず。

39分、まだスピードの落ちない関口が縦のドリブルでコーナーをゲット。しかし、これは決まらず。40分、チュソンに代わり田村が入り左サイドバック。依然として、ボールを回すがなかなかこじ開けられず、じわじわと押し代えされ、カウンターを狙われるベガルタ。

しかし、41分、フェルが左サイドで粘って得たフリーキック。ゴールまでは40m近くあるタッチライン際からの梁のキック。高いボールにGK権田がさわれず空振り、裏にいたエリゼウがインサイドで合わせて同点ゴール。FC東京のミスを逃さず決めた。盛り上がるスタンド。沈黙のビジターエリア。エリゼウに笑顔。

すると45分、今度は斉藤の右からのクロスに、赤嶺が二人のDFにどつかれながら、頭で落とし、中央に走りこんだフェルが、バウンドボールを右足でサイドネットに流し込み、劇的な逆転。2-3。しかし、これで赤嶺が倒れ、ピット外。一時10人もなんとかしのぎ、相手の焦りを誘いながら、オープンエリアに蹴りこみ、ロスタイム4分もしので、勝利。貴重な勝ち点3。


本調子でないながら、必ず点の取れる位置にいるフェルナンジーニョ、そして梁。それを導き出した、斉藤や赤嶺のアシストと視野。そして、久々の出場で、復活につながるエリゼウの同点弾と、攻撃面ではいいところが出た。
ただ守備面では、鎌田、チュソンの粘りのプレーもあったものの、失点につながる連携ミスや、危険な横パス、待ってボールを受けるところをかっさわれるなど、課題も出てきた。

それらを修正し、次節、目下3位のセレッソに挑みたい。勝ちある勝ち点3だが、残留に向けてはまだまだ半歩前進に過ぎない。


シュート数:14-12 CK:5-4 FK:14-12  得点:梁 勇基、エリゼウ、フェルナンジーニョ  (FC東京)大黒、平山  警告:斉藤、エリゼウ  (相手)重松  (主審)今村義朗