44節対横浜FC1-0完封、中島2試合連続となる決勝ヘッド

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2009年10月7日(水)19:00 ベガルタ仙台1-0横浜FC ユアスタ仙台



平瀬 中島
(中原)(永井)
梁     関口
            
千葉  富田     
     (ソアレス)       
朴 渡辺 エリゼウ 菅井
        
サブは、GK関が初ベンチ入り。一柳、永井、中原、マスセロ ソアレス。横浜FCは、エデル、難波の2トップ。カズは帯同せず、三浦淳宏と鄭 容臺がベンチ入り。

心配された台風18号の影響は、試合途中から冷たい雨が降ったものの、さほど強風も吹かず、試合には影響無し。10,228人。

ベガルタ15周年ということで、黒基調の記念ユニを着たベガルタ・イレブン。正確に言うと、キーパー用のデザインは無かったのか、林だけが、いつもフィルード・プレーヤーが着るベガルタ・ゴールドのユニ。どうもこれが、林がフィールドに走って出てきそうで落ち着かない。
ゴールネットもサポータの寄付による、ベガルタゴールドとブルーのツートンカラーのネットがお披露目。この寄付金のあまりでキーパー用の記念ユニはできないものか。

舞台は整い、記念の試合としても、昇格争いとしても、ホームで勝たねばならない試合。

試合は、雨のせいか疲れのせいか、両チームとも攻撃では精彩を欠く。ただ守備では、ベガルタの方がしつこい守りで相手の早い展開を分断し、前半33分にめぐってきた横浜FCの守備の集中切れをついて、平瀬のセンタリングに、棒立ちの相手DF二人の間に入り込んで、どフリーとなった中島が、悠々とヘッドを決めて、決勝点。

横浜FCは後半、三浦アツなどを投入してきたが、メタボ気味の三浦のフリーキックも、林の範疇。こちらの追加点のチャンスはミスなどで逃したが、相手の攻撃も鋭さに欠け、凡戦ながら、しっかりと勝ち点3をゲット。連続出場だった広大が次節出場停止となるが、天皇杯をはさんで、コンビのシミュレーションを図ってもらいたい。

前半。
横浜FCがボールキープから、いきなりコーナーを得る。これはクリア。3分ベガルタ、サイドチェンジから、菅井の縦のスルーパス、カットされる。5分、関口から中島へのパスはもう一歩で、スローインへ。この後、裏狙いの横浜FCに対し、相手FW難波を置き去りにするオフサイド・トラップが決まり、2本取る。その後、一進一退。

8分、左サイドのスペースに流れた中島の左足センタリング、平瀬には合わず。今日のふたりのFWは位置関係は、いいのだが、中島のクロスの精度がいまいち。9分、平瀬のヒールパスを受けた梁が左45度から中央に切れ込んでのシュート、枠外。両チーム初のシュートか。

さらに、梁からの強いスルーパス、中島が裏に抜けるがもう一歩。11分、朴がドリブルで上がるが、クロスのタイミングが早過ぎ。センタリングのようなシュートのような中途半端なボールとなり、キーパーキャッチ。13分、梁の左足クロスに、右サイドでいいタミングでの中島のシュート、かと思いきや、キックは逆方向で"クリア"になってしまう。横浜FCは、ワンタッチでつなぎ、エデルにボールを集めるが、ベガルタも執拗に囲んでスピードある攻撃を許さず、ほとんどシュートを打たせない。

この当たりから雨が強めに降ってくる。メイン側は、ベガルタゴールドのポンチョを一斉に着用。バック側は、吹き込んでこないので、そのまま。しかし寒い。14分、横浜FCがベガルタサイド右ライン際35mのフリーキック。こぼれを至近距離で打たれるがヒットせず、林クリア。15分、今度はベガルタが相手のパスミスを囲んで追い込み、コーナーをゲット。このこぼれを、中央後ろにいた富田がためて、平瀬に出すがオフサイド。なかなかシュートが出ない。19分、左ライン際35mのフリーキック。シュート打てず。この後、ワンタッチで横浜FCが細かくつないで、攻め込んでくるが、ブロックで守る。

21分、相手の中央突破を後ろからチャージする形になり、渡辺広大にイエロー。今季4枚目。ベガルタゴール中央、25mのフリーキックを与える。これはクリア。しかし、25分にもベガルタエリア右横コーナー付近でフリーキックを与える。こぼれをシュートされるが、林がパンチングでクリア。27分、相手のパスをカット、梁が浮球でDFに背を向けた平瀬へ。平瀬落としきれず。29分、今度は右サイドに流れた平瀬がマイナスのグラウンダーで折り返す。これを中央走りこんだ千葉がダイレクトでシュート、枠内も、キーパーに弾かれる。右コーナーをゲット。しかし、シュートが打てない。

30分には、ゴール正面やや左30mのフリーキックのチャンス。梁のキックは、キーパー正面。さらに相手のパスミスを拾った朴が上がってクロスも、またも早撃ちで、つながらず。相手のミスをついて攻勢のベガルタ、33分、関口から左サイド奥に流れた平瀬にパスが通る。フリーで上がって、ノー・プレッシャーの平瀬が慎重にセンタリングを上げると、DFの間に潜りこんだ中島が、どフリーでヘッドを決め先制。2試合連続ゴール。開かずに、点を取れる位置に行けるようになったのが吹っ切れたところか。さらに、点を取って、相手へのプレッシャーをかける動きが出るようになる。35分、横浜FCがボールを回し、中央からのミドルシュート、林が抑える。

39分、平瀬からのパスを受けた中島が右サイドでフリー、狙ったはずのセンタリングは梁に合わず。この辺はまだまだ。この後、平瀬が横浜FCの選手と交錯、骨折している左首を打撲して、痛がる。一時ピッチ外へ。40分、右ライン際30mのフリーキックのチャンス。決められず。44分、中央千葉からのスルーパスを受けた関口が、振り向き様のシュート、タイミングは良かったが、キーパーに触られ、コーナー。しかし、キックを蹴る前にホイッスルで、前半を1点リードして終了。

後半。
依然、雨脚は強い。風はあまりない。しかし冷える。3分ごろまでは、一進一退。4分、ゴール右奥35mのフリーキックのチャンス。キッカーは関口。巻いたボールが、いい感じでエリア内に入るが、打ち切れず。さらに相手左サイドでボールを回し、コーナーをゲット。ショートコーナーから狙うが打ち切れず。このあたりいろいろバリエーションを出す余裕。10分、エリゼウのロングボールに、中島が裏に飛び出るが、惜しくもオフサイド。11分過ぎには、カウンターから梁と関口でチャンスメーク、さらに朴がドリブルで上がってセンタリングも届かず、と攻めてはいても、もうひとつ。横浜FCの元気の無さに救われる。

15分、エリゼウが足をひきずり気味。平瀬がカウンターからのチャンスも、パスを出さず、攻撃はスピードダウン。その後、こぼれ球を関口が放りこみ、コーナーをゲット。ここで平瀬に代わり中原入る。ヘッドに当てるが打ち切れず。20分、ゴール右奥25mのフリーキック。中原ゴールの背をむいた状態ですらせず。すると、21分、横浜FCがベガルタゴール左35mのフリーキックのチャンス。ここでのキッカーは、後半入ってきた三浦アツ。かなり急角度で曲がったシュート、枠内も、スピードがいまいちで林が楽にキャッチ。メタボが気になるアツ選手。腹筋だったら、ごめんなさい。直後にも、ベガルタゴール左35mのフリーキックをアツに蹴られるが、これは枠外。

25分、中島からのスルーパスに左サイドで裏を取った中原が、角度無いながら強引シュートも、DF。27分、横浜FCがカウンターからボールを回し、ミドルシュート、林キャッチ。30分、ベガルタ、ボールを回し最後は菅井が左足でのセンタリング、緩くゴール方向へ、キーパー。35分、中島に代え永井が入る。相手のカウンターは難なく中盤でカット、カウンターにつなげるが、ベガルタもラストパスの精度がいまいち。そんな中、40分、相手ゴール中央でのこぼれ球、珍しく永井がシュート、DFに当たる。さらに千葉がミドルシュート、枠外。チャンスがあれば、この二人にもどんどん打ってほしい。さらに関口から中央梁へのパスはもう一歩つながらず。

44分、富田に代え、ソアレスが入る。キープ要員での起用とは寂しいが、ロスタイムは4分間。ソアレス中央でスルーパスを受け、トラップきまればフリーとなるところだったが、弾く。さらに終了間際、裏に抜けてDFに詰められるが、梁が長い距離を走ってきて、うまくフォロー、キーパーを抜いて裏にパスを出し、ソアレス押し込むだけかと思われたが、なんと、戻ったキーパーにカットされてしまった。短い時間でも決めないといけない立場なので、1点ほしかったところ。それにしても、この時間でも、トップスピードで40-50m走って詰めてくる梁はさすが。

結局、セットプレー以外では横浜FCの攻撃に恐さがなく、ミス多いながら1-0完封。チーム15周年記念ユニ、カラーゴールネットのお披露目を勝利で飾った。結果がすべてとはいっても、次を勝ち、上を狙うためには、疲労や雨を理由に精度を欠くプレーで満足していてはいけない。練習で厳しくチェックしてほしい。

冷たい雨が降り注ぐなか、いつものように最後までベンチにひとり残って、オーラを聞く千葉直樹。病床で直樹の活躍だけを楽しみにしている人がいる。アグレッシブなプレーを続けてほしい。

さて、連続出場していた渡辺広大が次節の鳥栖戦で出場停止。鳥栖の方も長身の"日本人"、ハーフーナーマイクが同じく出場停止、高橋が怪我で、条件的には同じだが、アウエー。ここで勝ちきれば、大きな1歩となるが、果たして。天皇杯を挟み、出る選手が、しっかりと集中してアグレッシブなプレーを見せてもらいたい。

シュート数:8-7、CK:4-1、FK:27-18 得点:中島裕希  警告:渡辺広大 (相手)早川、西田、戸川 主審:田辺宏治